薬局 発売日・バックナンバー

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2,090円
特集:周術期患者の薬学的管理


特集の目次
■特集にあたって(落合亮一)

■いまなぜ手術室に薬剤師が必要なのか
・薬剤師の立場から(佐藤秀昭ほか)
・麻酔科医の立場から(山蔭道明)
・看護師の立場から(富井秋子)

■はじめての手術室
・麻酔科医による麻酔管理
一般的な全身麻酔の流れ(佐藤暢一)
・麻酔薬の基礎を理解する(柴田ゆうかほか)
・薬品管理のポイント(尾上雅英ほか)

■手術室のお作法(原田文子)

■手術時に注意が必要な患者プロフィール
・周術期管理における肥満の問題点(稲垣喜三)
・絶飲食の理由(福田和彦)
・術前中止が必要な薬,継続が必要な薬(尾崎 眞)
・糖尿病のリスク(稲垣喜三)
・体液バランスの変化(平 幸輝ほか)
・高血圧が危険なわけ(伊藤博徳ほか)
・SSI(手術部位感染)への対策(新井裕子)
・術後疼痛,術後嘔吐への対応(宮本真紀ほか)
・サプリメントのリスクと管理(佐藤弘希ほか)

■硬膜外ならびに経静脈鎮痛薬の調製
―手術室担当薬剤師による調製―(鈴木良雄ほか)

■Exercise

SERIES
■臓器障害からひも解く生理学 最終回
認知症から脳機能の役割と意義を考える
(當瀬規嗣)

■49th Annual ICAAC Reports 新連載
抗MRSA薬

■症例から学ぶ TDM 実践アプローチ 最終回
テオフィリン
~薬物相互作用に注目する投与設計~
(渋谷正則ほか)

■FDA新薬情報 最近の新薬承認から
アクテムラ / アムピラ / クシアフレックス
(石居昭夫)



Report
■抗ヒスタミン薬による行動毒性
―鎮静作用と認知機能障害との違い―
(鍋島俊隆)


NEWS
・パロキセチン併用がタモキシフェン服用乳がん患者の生存期間に及ぼす影響
・口腔ケアの基本的考え方と保湿剤
・ドネペジル塩酸塩服用患者にみられる白髪の黒髪化現象および失神
・Quetiapine投与後に生じた体重増加と口渇に対して
nizatidineが有効であった双極性うつ病の1症例

≪巻頭言≫
急性期医療における周術期管理の重要性が注目されている.
周術期には,医師,看護師に加えて薬剤師,臨床工学技士,診療放射線技師など多職種が有機的に協働することが求められる.周術期管理は診療密度が高く,扱う疾患も広範囲なことが特徴であり,そこでは参加する医療者がお互いの診療内容を理解し効率的に機能することが必須といえる.とくに,高齢化の進むわが国においては,基礎疾患をもつ手術患者が激増していることが問題となる.
著者の勤務する施設においても,術前外来では基礎疾患に対して処方された内服薬の検討に多くの時間を要している.とくに,血糖降下薬をはじめとする代謝に関係した薬剤,抗凝固薬や抗血小板薬,あるいは心筋虚血や高血圧に対して処方された薬剤について,内服の継続と中止の判断は大きな問題といえる.同時にこれらの内服薬と麻酔薬との相互作用については解明されていないことも多く,長期的予後を含めて大きな課題と考える.
実際,入院病床当たりの薬剤師数が入院死亡率に大きく寄与することが示されているが,このような背景を反映したものであろう.
日本麻酔科学会では,周術期医療の質を向上させることを目的に“周術期管理チーム”構想を導入しつつある.これは,周術期に関連した教育体制を整備することを目的としたものであり,協働する全医療者が知識を共有することで共通の “communication platform”を形成することが必要と考えてのことである.
本特集は,このような背景を踏まえて,今,薬剤師に求められる機能とは何かを明らかにすることを目的に企画された.
周術期医療に興味をもつあなたに有益な情報を提供できれば幸いである.

東邦大学医学部 麻酔科学講座 落合 亮一
2,090円
特集: 褥瘡&口腔ケア・マネジメント

■特集にあたって(倉田なおみ)

■入院・在宅患者のQOL低下の原因と薬学的管理の重要性(亀山祐美ほか)

■ビジュアル 褥瘡&口腔疾患
・多彩な褥瘡病変と褥瘡と間違いやすい皮膚病変(磯貝善蔵)
・さまざまな原因より惹起する口腔疾患(北川善政ほか)

■褥瘡マネジメントのトレンド
・褥瘡治療薬の適切な選び方・効果的な使い方の理論
―ガイドラインとピットフォール―(古田勝経)
・褥瘡治療薬の特性
―褥瘡の創傷薬理学と創傷薬剤学―(野田康弘)
・褥瘡患者の感染管理(溝神文博)
・褥瘡の予防・治療に必要な栄養管理(伊藤由紀)

■口腔マネジメント はじめの一歩
・口腔機能・環境が重要な理由(大野友久ほか)
・誤嚥・口腔疾患を惹起する薬剤の薬学的管理(北岡美子)

■ケーススタディ 褥瘡&口腔マネジメント
・入院患者の褥瘡マネジメント(森川 拓)
・在宅患者の褥瘡マネジメント(水野正子)
・がん患者に起こる口腔内症状とマネジメント(大田洋二郎)
・がん患者の口腔内ケアと服薬指導(大戸祐治ほか)
・ドライマウスに対する口腔マネジメント(柿木保明)
・ビスホスホネート製剤服用患者の口腔ケア・マネジメント
(羽鳥仁志ほか)

■Exercise
SERIES
■症例から学ぶ TDM 実践アプローチ 第25回
抗てんかん薬 ~バルプロ酸~
(喜古康博ほか)

■臓器障害からひも解く生理学 11
めまいから平衡感覚の役割と意義を考える
(當瀬規嗣)

■病気百話 よくわかる疾患の病態生理 100 ~最終回~
薬剤の副作用と薬害
―万能薬を探し求めて
(北岡建樹)

Report
■自己組織化マップによる
副作用情報のビジュアル化(II)
―臨床現場における活用と課題
(佐藤憲一ほか)
NEWS
・重度の睡眠呼吸障害を持つ男性(40~70歳)は
死亡のリスクが高い
・夜間頻尿への取り組み
・コンタクトレンズ関連角膜感染症
・米国における腎機能および肝機能低下患者を対象とした
既承認抗がん薬の第I相試験


≪巻頭言≫
1997年の薬剤師法改正により,薬品情報提供用紙を患者に渡すことになりました.当初はそれを作成するためのソフトもなく一大事でしたが,徐々に環境も整い,13年が過ぎた今日では,病院でも保険薬局でも薬品情報提供用紙を用いた服薬指導が当たり前のこととなりました.これを山頂に登りつめた状態とするならば,薬剤師の褥瘡へのかかわりは,まだまだ1合目というところ,口腔内ケア・マネジメントにおいては,まだ山に登る準備中というところではないでしょうか.
患者中心の医療を提供するには,薬剤師もチーム医療の一員として,その能力を最大限に発揮して患者支援に努めるべきです.“薬”が関係する褥瘡治療も口腔内ケアも,当然患者支援の1つです.しかし,今まで薬学部では褥瘡や口腔内ケアに関する授業はありませんでしたから,薬剤師がその能力を発揮するためには,まずは薬剤師一人ひとりが知識を習得して能力を身につけなくてはなりません.本誌がその一助となるようにと思い,この特集を組みました.
薬剤師の役割は,時代とともに薬品管理,調剤,DI,病棟業務,服薬指導と,水面に落とした水滴がつくり出す波紋のように広がってきました.患者中心の医療を提供する多くの場面で“薬”が関与していますから,今後もその波紋は大きく広がっていくことでしょう.その波紋の1つが褥瘡であり,口腔内ケア・マネジメントです.
波紋が消えずに広がり続けるならば,10年後,医療の中で薬剤師がどのような役割を担っているのか,みるのがとても楽しみです.
倉田 なおみ 昭和大学 薬学部 薬剤学教室 准教授

2,090円
特集: 分子標的薬 ―低分子阻害剤―


■特集にあたって(杉本芳一)

■分子標的薬と低分子阻害剤(中根 実)

■低分子阻害剤による治療の実践
(1)ゲフィチニブ,エルロチニブ
・薬理作用と治療の実際(林 秀敏ほか)
・服薬指導と副作用モニタリング(松井礼子)
(2)イマチニブ,ニロチニブ,ダサチニブ
・薬理作用と治療の実際(齋藤健ほか)
・服薬指導と副作用モニタリング(伊藤忠明ほか)
(3)ボルテゾミブ
・薬理作用と治療の実際(照井康仁)
・服薬指導と副作用モニタリング(根本真記)
(4)ソラフェニブ,スニチニブ
・薬理作用と治療の実際(大家基嗣)
・服薬指導と副作用モニタリング(船崎秀樹)
(5)ラパチニブ
・薬理作用と治療の実際(細永真理ほか)
・服薬指導と副作用モニタリング(瀧口友美)

■これからの分子標的薬(築茂由則ほか)

■分子標的薬と医療経済(田村研治)

■Exercise


≪SERIES≫
■臓器障害からひも解く生理学 10
貧血から血液・造血系の役割と意義を考える
(當瀬規嗣)

■症例から学ぶ TDM 実践アプローチ 第24回
ジゴキシン
~非定常状態における投与量の評価と投与設計~
(小杉隆祥ほか)

■病気百話 よくわかる疾患の病態生理 99
薬疹
―クスリハリスク
(北岡建樹)

■FDA新薬情報 最近の新薬承認から
フォロチン/ボトリエント/アルゼーラ
(石居昭夫)


≪Report≫
■ランソプラゾール口腔内崩壊錠の
自動錠剤分包機調剤に対する適応性検討
(山田貫之ほか)

■自己組織化マップによる副作用情報のビジュアル化(I)
―ビジュアル情報の有用性と副作用発現の予測可能性―
(佐藤憲一ほか)
≪NEWS≫
・緑内障,尿閉・前立腺肥大を有する患者に対する抗うつ薬の投与
・小麦依存性運動誘発アナフィラキシー患者におけるアスピリン
食前投与誘発に対するプロスタグランディンE1製剤の抑制効果
・スポーツラインとして用いた消石灰による化学熱傷
・腎機能低下患者における腎外排泄型薬剤のPK変化



≪巻頭言≫
低分子のがん分子標的薬に焦点を絞って,第一線で活躍されている医師・薬剤師の先生方に執筆をお願いした.
がん分子標的薬の代表ともいえるイマチニブは,BCR/ABLを発現するCMLにめざましい効果をあげた.しかし,キナーゼ阻害薬は決してがん細胞だけを抑制するわけではなく,副作用のコントロールという意味ではほかの抗悪性腫瘍薬と変わるところはない.いずれにしても,それぞれのキナーゼ阻害薬の作用と交差反応を分子レベルで理解することが,これらの薬の副作用の防止と管理に重要である.
キナーゼ阻害薬の作用と副作用は,3種類に分けて考えることができる.第1は,標的となるキナーゼが正常細胞に発現していることによるもの.ゲフィチニブ,エルロチニブは正常細胞のEGFRを阻害し,これが皮疹の原因となる.第2は,キナーゼの交差阻害によるもの.キナーゼ阻害薬は多くがATPとの競合薬であるため,ほかのキナーゼの阻害は避けられない.イマチニブはKITを阻害してGISTに効果を示すが,正常の造血幹細胞に発現するKITの阻害は骨髄抑制の原因となる.第3は,ふつうの薬としての副作用.キナーゼ薬は比較的高用量で長期にわたって投与されるため,腎障害,肝障害などの蓄積的な副作用,CYP3A4を介した薬物相互作用などもしばしば問題となる.
分子標的薬と呼ばれる薬にも,劇的に効く薬から従来の治療とあまり変わらない薬までさまざまである.現在ある薬,これから開発される薬を,いかに安全かつ有効に使うか,本特集がそのために少しでも役に立てば幸いである.

杉本芳一 慶應義塾大学薬学部 化学療法学講座 教授

2,090円
特集: 統合失調症 UPDATE


■特集にあたって(吉尾 隆)

■統合失調症の発症メカニズム(松本英夫)

■各病期における代表的な症状(川島邦裕ほか)

■早期介入・初期治療の意義(辻野尚久ほか)

■治療目標と薬物療法の意義(森脇正詞ほか)

■統合失調症における薬物治療
・第1世代(定型)・第2世代(非定型)抗精神病薬の使い分け(伊東和真ほか)
・多剤併用大量処方から単剤への切り替え(押淵英弘ほか)
・統合失調症の薬物治療における適応外使用(吉尾 隆)
・糖尿病を合併している統合失調症患者への薬物療法(長嶺敬彦)
・クロザピンの有効性と安全性(大下隆司)
・統合失調症における認知障害に対する非定型抗精神病薬の有効性(松岡洋夫ほか)
・剤形による治療戦略(住吉秋次)

■副作用マネジメント
・錐体外路症状への対応(山本暢朋ほか)
・悪性症候群への対応(町野彰彦ほか)
・体重増加への対応(長嶺敬彦)
・多飲行動への対応(川上宏人)
・喫煙患者への対応(齋藤百枝美)
・多剤併用の際に起こりうる有害事象(亀井浩行ほか)

■アドヒアランスの向上を目指して
~患者および家族への心理教育による服薬指導~(齋藤百枝美ほか)

■Exercise

≪NEWS≫

・核内レセプター:疾患と標的薬
・不浸透性手袋の着用による皮膚への影響
・緑内障点眼薬の仰臥位眼圧下降効果
・選択的NK1受容体拮抗型制吐薬アプレピタント
~欧米に6年遅れで承認取得~


≪シリーズ≫
■症例から学ぶ TDM 実践アプローチ 第23回
TDMをより有効に活かすために
腎機能について検証する
(佐々木忠徳ほか)

■病気百話 よくわかる疾患の病態生理 98
接触皮膚炎 ―疑わしきものに触れるべからず
(北岡建樹)

■こころのファイル アンティーク通りの窓から 8
イライラ感
(福西勇夫)

■臓器障害からひも解く生理学 9
筋肉痛および筋力低下から
筋肉の役割と意義を考える
(當瀬規嗣)



<巻頭言>
統合失調症患者に対して最適な薬物治療を実施するためには,多くの知識と臨床経験が必要であり,統合失調症の病態や抗精神病薬の薬理的特性を十分理解したうえで薬物治療を組み立てなくてはならない.
国内における統合失調症の薬物治療の特徴として,抗精神病薬の多剤併用大量処方があげられているが,多剤併用により,死亡率が2.5倍になることが報告されている.また,多剤併用により大量処方となることで,錐体外路症状のみならず,糖・脂質代謝異常,心血管系副作用,誤嚥性肺炎などの生命予後に影響を与えるさまざまな身体的副作用の増加が危惧されている.
厚生労働省による「今後の精神保健医療福祉のあり方等に関する検討会」の最終報告書案において,統合失調症に対する多剤併用大量処方について,「例えば単剤投与や切り替え・減量といった改善を促すため,情報公開や評価方法などについて検討すべき」と明記されたことにより,統合失調症の薬物治療は今後,単剤化・低用量化を積極的に推し進めていくことが求められているといえる.
現在,精神科領域における薬剤師の専門性は,精神科専門薬剤師・精神科薬物療法認定薬剤師認定制度により大きく向上している.したがって,精神科領域における薬剤師の役割は,現在行われている薬物治療を安全に維持するために,効果・副作用・相互作用などのモニターを行い,適切な患者情報に基づき,医師やその他の医療スタッフと協力し,治療を効果的にそして安全に維持すること,医師が処方を行う際に薬理学的,薬学的管理の側面から処方設計を支援すること,さらに,医師の診断と患者情報を元に,処方設計を行い,適切な薬物治療を提案することである.
本特集では,薬剤師が統合失調症患者への適切な薬物治療・服薬支援を行うための一助として精神科医療の第一線において活躍中の専門家により統合失調症治療における最新知見を解説して頂いた.
本特集が,統合失調症の薬物治療に関わる薬剤師の専門性の向上と薬物治療の最適化に寄与することを期待する.
吉尾 隆 東邦大学薬学部 医療薬学教育センター 臨床薬学研究室 教授

2,090円
特集: 高齢者×高血圧 -降圧療法マネジメントの重要性-


■特集にあたって(鈴木洋通)

■高血圧治療ガイドラインにおける降圧目標の設定根拠(内田 文ほか)

■高齢者×高血圧のリスクから降圧療法の意義を考える
・心血管死リスクと年齢・血圧との関係(増田太一ほか)
・臓器保護作用(中村 司)
・認知障害抑制効果(藤原信治)
・骨折予防効果(佐藤英一)

■高齢者高血圧の特徴から第1選択薬を考える
・降圧薬を選択するプロセスと使い分けのコツ(外山勝英)
・降圧療法の導入から維持期までのさじ加減(山岸昌一)
・エビデンスが不十分な年齢層への降圧目標と降圧薬選択のポイント(深水 圭ほか)

■高齢者の降圧療法マネジメント
・動脈硬化進展に伴う特異な病態に対する治療モニタリング(田代 淳)
・潜在的な機能障害者を含めた合併症患者への治療モニタリング(石井智子ほか)
・高齢者特有のバックグラウンドを配慮した降圧薬の選択(土井研人)
・高齢者×高血圧の薬学的管理のポイント(町田聖治ほか)

■Exercise


≪NEWS≫

・Oncology Career Development Symposium
・神経細胞障害とケタミンの神経保護作用
・分子標的薬:アプタマー医薬品
・吸入ステロイド薬の各デバイスの性能評価


≪シリーズ≫

■「治療」「薬局」合同座談会
在宅医療における医薬連携
(和田忠志/伊藤 良/黄 栄吉/畠中 岳)

■今日から使える抗菌薬の基礎知識 11 最終回
抗結核薬
(坂野昌志/三鴨廣繁)

■臓器障害からひも解く生理学 8
背部痛(膵炎)から膵臓の役割と意義を考える
(當瀬規嗣)

■病気百話 よくわかる疾患の病態生理 97
ヘルペス ―かくれんぼ,まあだだよ
(北岡建樹)

■FDA新薬情報 最近の新薬承認から
エフィエント/オングリザ/サフリス
(石居昭夫)

■症例から学ぶ TDM 実践アプローチ 第22回
テイコプラニン
(木村利美ほか)


付録

■総目次(2009年,Vol.60)



<巻頭言>
高血圧治療において,高齢者がほかの年代の人と別個に論じられるようになったのは,ここ10年といっても過言ではない.しかしここ10年,日本や西欧諸国では高齢化が進み,多くの国々で人口に占める65歳以上の割合が20%を超えるようになってきた.わが国ではもっとも高齢化の進行が速く,2020年には25%を超えるといわれている.一方この高齢化に伴い,降圧薬も目覚ましい勢いで発達している.
ではこのような情況にあって,高齢者の高血圧治療をどう行っていけばよいのか.わが国では2009年1月に,日本高血圧学会より「高血圧治療ガイドライン2009」が発表された.高齢者では単に心血管疾患のみを防げばよいのではなく,QOLへの配慮なども必要となる.実際に降圧薬を使用するにあたっても,代謝面や服薬情況,さらには高血圧以外の血圧と関連した心血管系に隠れている多くの無症候性臓器障害もしっかりと把握して,治療を行うことが求められる.
本特集では上記に述べた点を中心に,これまでの高血圧の特集とはやや趣を異にした,より臨床での実際面を,さらには薬からみた考え方を多く取り入れている.
本特集が,薬を直に患者さんに渡している薬剤師の先生方にとって,役立つものになることを期待する.


鈴木 洋通 埼玉医科大学病院 腎臓病センター 教授
2,090円
特集: 漢方薬の科学的アプローチ


■特集にあたって(西村 甲)

■「証」を科学的に把握する情報アラカルト
・漢方薬に対する
レスポンダー・ノンレスポンダー(若杉安希乃ほか)
・漢方薬の薬効に影響を与える腸内環境(渡辺賢治)
・漢方薬の副作用発現・相互作用に
関連する生体内諸因子(杉山 清)
・成分の薬理と処方の薬理(山本雅浩)

■科学的に検証する漢方薬のエビデンス
・インフルエンザと麻黄湯(鍋島茂樹)
・上腹部不定愁訴と六君子湯(富永和作ほか)
・認知症の周辺症状と抑肝散(水上勝義)
・腹部膨満感と大建中湯(堀内 朗ほか)
・糖尿病性神経障害と牛車腎気丸(亀井淳三)
・糖尿病性腎症と八味地黄丸(横澤隆子ほか)
・肥満と防風通聖散(吉田俊秀)
・オキサリプラチンの副作用と牛車腎気丸(間宮規章ほか)
・イリノテカン塩酸塩の副作用と半夏瀉心湯(加瀬義夫)
・大建中湯の「証」と薬理作用(石毛 敦)
・アレルギー性鼻炎と小青竜湯(稲垣直樹)
・感冒と葛根湯(白木公康)
・高血圧と釣藤散(後藤博三ほか)
・感染制御と補中益気湯(山谷睦雄ほか)
・腸管免疫調節と補中益気湯・十全大補湯(清原寛章)
・髄鞘化障害と人参養栄湯(阿相皓晃)
・ストレスと柴胡加竜骨牡蛎湯(溝口和臣)
・てんかんと小柴胡湯合桂枝加芍薬湯(西村 甲)

■ Exercise


≪NEWS≫

・小児がん講演会「治療開発の光と影」
・癌幹細胞に対する特異的阻害薬
・小児に対する適応外使用医薬品の現状と治験
・骨粗鬆症による大腿骨近位部骨折に対する予防法


≪シリーズ≫

■臓器障害からひも解く生理学 7
下痢・腸炎から
腸管の役割と意義を考える(當瀬規嗣)

■症例から学ぶTDM実践アプローチ 第21回
バンコマイシン
~IDSA・ASHP・SIDPのコンセンサスレビューの考慮~
(木村利美ほか)

■今日から使える抗菌薬の基礎知識 10
抗ウイルス薬
(坂野昌志/三鴨廣繁)

■こころのファイル アンティーク通りの窓から 7
うつ病アラカルト
(福西勇夫)


<巻頭言>
適切な調剤,処方鑑査,服薬指導,情報提供にはアップデートされた医薬品情報が必要なことは周知の事実である.漢方薬に関しては,適応病名が西洋薬と異なり曖昧で,漢方のもつ同病異治(同じ病気でも異なる体質なら,それに見合う漢方薬が投与されること)・異病同治(異なる病気でも体質が同じなら同一漢方薬が投与されること)を代表とする独特の治療方針から,漢方薬の薬品情報は臨床において,有効に活用されていないと思われる.
その背景には,このような漢方医学独特の考え方に対する知識不足があるが,西洋医薬学を学ばれた方にとって,東洋思想に基づいた漢方理論は奇異に感じられ,受け入れられないことも多いのだろう.また,漢方薬は明確な作用機序が判明しないものが多い状態で,長年の経験に基づく有効性から保険適応となったことも問題だろう.そのため,漢方薬について,西洋医学的に病態生理・作用機序を理解し,処方設計を把握することができないだろうか,と考える薬剤師は少なくないと思われる.このような点も考慮されながら,現在,さまざまな基礎研究が行われ,作用機序が徐々に解明されてきている.
そこで今回,作用機序が解明された漢方薬を主としてその作用機序を解説し,さらに臨床エビデンスが報告されている場合にはその情報も紹介しながら,漢方薬の特徴について西洋医学的な立場から理解を深め,興味をもっていただくような特集とした.漢方医学理論に疑問をもたれる方でも,本特集の内容を抵抗なく理解され,漢方処方設計の根拠を科学的な視点から捉えることができるようになることだろう.本特集により,多くの薬剤師の方々に漢方薬が身近なものであると感じ,漢方薬の理解を深め,患者の服薬指導に活かしていただきたいと考えている.


西村 甲 慶應義塾大学医学部 漢方医学センター 講師
2,090円
特集: チームで取り組む 外来がん化学療法



■特集にあたって(畠 清彦)

■座談会
安全×効果的な外来がん化学療法に取り組む(畠 清彦ほか)

■外来がん化学療法「運営」の秘訣(市村崇ほか)

■外来がん化学療法の薬学的管理(濱 敏弘)

■新薬導入に向けたチーム医療

チームアービタックス
・医師の立場より
―チームでのセツキシマブの導入(篠崎英司)
・病棟看護師の立場より
―病棟での副作用管理について(田中久美子ほか)
・外来看護師の立場より
―外来センターにおける看護師の役割(髙橋優美子ほか)
・薬剤師の立場より
―薬剤師の役割と服薬指導の実際(今田洋司)

チームスーテント・ネクサバール
・医師の立場より
―スニチニブ,ソラフェニブのチームによる適正管理(公平 誠)
・看護師の立場より
―内服抗がん薬の外来治療継続支援(川地香奈子)
・薬剤師の立場より
―薬剤師の役割と服薬指導の実際(戸谷 渡)

チームサレド
・医師の立場より
―チームでのサリドマイドの導入(山田修平)
・看護師の立場より(松尾美喜)
・ 薬剤師の立場より(根本真記)

≪NEWS≫

・HER2陽性乳がんに対する経口分子標的治療薬「ラパチニブ」
・小児気管支喘息の患者教育
・慢性閉塞性肺疾患に対する吸入ステロイド外用剤による肺炎リスク
・食物アレルギーの新たな診断方法


≪シリーズ≫

■今日から使える抗菌薬の基礎知識 9
抗真菌薬
(坂野昌志/三鴨廣繁)

■臓器障害からひも解く生理学 6
尿量異常(腎不全)から
腎臓の役割と意義を考える(當瀬規嗣)

■続・楽しい薬理学 最終回
「インド蛇木」伝説
(岡部 進)

■症例から学ぶ TDM 実践アプローチ 第20回
フレカイニドとアプリンジン
~維持投与量の検討~
(小杉隆祥ほか)

■病気百話 よくわかる疾患の病態生理 96
蕁麻疹 ―隔靴掻痒
(北岡建樹)

■FDA新薬情報 最近の新薬承認から
サムスカ/ベシバンス/ムルタク
(石居昭夫)


≪Report≫

■インスリン注入器用注射針再使用の問題点
(朝倉俊成)



<巻頭言>
2009年4月,肝臓がんに対する経口分子標的薬剤を用いた治療が始まったが,がん拠点病院では,胃がん,肺がん,乳がん,大腸がんの4大がんの治療が適切に行われているかどうかがまずは重要である.海外では当然に行われている外来治療でも,わが国の全部の施設でスムーズに行われているわけではない.そこで問題となるのは,がんの外来治療をより適切に行うためにわれわれは何をすべきか?である.新薬が承認されたからといって,新薬の講演会が開催されてもすぐに治療が取り入れられるわけではない.問題点と解決策は各施設によって異なるが,癌研有明病院で9年前に入院治療から外来治療に移行したときに生じた問題点や行ってきたアクションプランを参考にしながら,とくに薬剤師がどういった行動をとること,考え方を変えることが重要であるのかを重視して,この特集としたい.
薬学部の定員増加からいずれは薬剤師過剰の時代がくるといわれており,薬剤師の業務内容の拡大は必要である.がん拠点病院で外来治療がうまくいけばいくほど,周辺の施設において,経口剤を用いた補助療法や導入を行ったあとの継続治療などの連携が重要となる.薬剤師がもっと服薬指導を積極的に行い,抗がん薬以外を院外処方にする,病棟における指導,新薬導入時の相互作用や資材の説明などに関わっていただくのがよいと思う.まだカンファレンスへの参加は残念ながら十分ではない.とくにmultidisciplinary conference, interdisciplinary conferenceに出席し,発言していくべきであろう.改善に向けての考え方,方法を提案してもらって実現できればありがたい.

畠 清彦
癌研有明病院 化学療法科・血液腫瘍科部長・外来治療センター長
2,090円
特集: バイタルサインとハイリスク薬の管理


■特集にあたって(堀内龍也)

■薬剤師によるバイタルサインの測定・使用の意義(佐藤秀昭ほか)

■バイタルサインの取り方・書き方・使い方(狭間研至)

■バイタルサインと検査値を併読する理由(佐藤圭創)

■バイタルサインで捉えることができる副作用(佐多竹良)

■ハイリスク薬の種類と管理のポイント(阿南節子)

■ハイリスク薬による副作用とバイタルサイン
・神経系副作用(久保寺隆行ほか)
・精神系副作用―悪性症候群(長嶺敬彦)
・呼吸器系副作用(山口剛史ほか)
・循環器系副作用(森川敬子ほか)
・消化器系副作用(越前宏俊)
・血液障害(岡田 定)

■薬学的視点を踏まえたバイタルサイン教育
・薬剤師がバイタルサインの測定を習得するための環境と実践(大林恭子ほか)
・薬学生を対象としたバイタルサイン実習(髙村徳人ほか)
・薬学生における早期のバイタルサイン実習(大井一弥ほか)

■ Exercise



≪NEWS≫

・Japan-US cancer clinical trials workshop
・インスリン製剤によるアレルギー
・ベンゾジアゼピン受容体作動薬(BZ)による夜間異常行動
・医療経済学から見た骨粗鬆症治療


≪シリーズ≫

■今日から使える抗菌薬の基礎知識 8
グリコペプチド系・オキサゾリジノン系抗菌薬(抗MRSA薬)
(坂野昌志/三鴨廣繁)

■症例から学ぶ TDM 実践アプローチ 第19回
フレカイニド
~過量投与時の検討~
(小杉隆祥ほか)

■臓器障害からひも解く生理学 5
全身倦怠感,黄疸から肝臓の役割と意義を考える
(當瀬規嗣)

■こころのファイル アンティーク通りの窓から 6
試合中の脳震盪
(福西勇夫)

■病気百話 よくわかる疾患の病態生理 95
口内炎&舌炎―舌を出す
(北岡建樹)


≪Report≫

■ディスカッション能力向上を目指した
スモールグループディスカッションへのKJ法導入の試み
(大井一弥ほか)


<巻頭言>
医療の崩壊を防ぐために薬剤師に何ができるかが問われている.「チーム医療」が日本でも急速に進展し,医療の中心になりつつある.
薬剤師には,いかに患者の近くで薬のプロフェッショナルとして個々の患者に最適の薬物療法に貢献するかが求められている.
医療チームの一員である薬剤師には,医薬品情報,レジメン管理,患者状況の把握とそれに基づく処方設計,処方提案,直接服薬指導,服薬支援,その他の薬学的管理指導(処方された薬剤の投与量,投与方法,投与速度,重複投与,配合変化,配合禁忌などに関する確認ならびに患者の状態を適宜確認することによる効果,副作用などに関する状況把握)を行うことが求められており,薬剤管理料を算定できる要件として明記されている.医療安全の担い手としてハイリスク薬を中心に医薬品による副作用を防止あるいは早期に発見するために,また個々の患者に最適な薬物療法を進めるために「患者の状況を確認する」にはどうしたらよいかが今問われている.
バイタルサイン,さらに進んで心電図など患者の身体状況を把握するために必要なフィジカルアセスメントは,これからの薬剤師業務を遂行するうえで必須の条件になるであろう.そのためにはフィジカルアセスメントの意義と測定・評価スキルを充分に研修する必要がある.薬剤師は人体の解剖学,病理学,治療学,生理学,とくにバイタルサインの意義と手技をマスターするとともに,心電図の読み方,心音,肺音,腸音などの聴診と評価は薬剤師誰でもが身に付けるべきであろう.近い将来聴診器をもった薬剤師が病棟に常駐し,在宅患者のもとを訪れるようになることが期待される.
「薬剤師は患者に触ってはならない」というトラウマはほとんど消えたと確信するが,さらに薬剤師の病棟業務や外来化学療法,在宅医療を進化させるうえで本特集が貢献することを期待する.

堀内龍也
日本病院薬剤師会 会長
2,090円
特集: がん終末期ケア


■特集にあたって(茅根義和)

■メンタルケアへの対応(大西秀樹)

■進行がん患者における症状の変化とそのケア(三枝好幸)

■終末期に現れうる身体症状(戸倉夏木)

■緩和ケアの薬物治療から最期の看取りまで
・オピオイド(小原弘之)
・鎮痛補助薬(山川 宣)
・副腎皮質ステロイド(松尾直樹)
・高カルシウム血症治療薬(神谷浩平ほか)
・緩和ケア領域でのせん妄薬物治療(富岡 大ほか)
・中枢性の嘔気・嘔吐治療薬(相河明規ほか)
・オクトレオチド酢酸塩
悪性消化管閉塞に対する治療(中島信久)
・高カロリー輸液,輸液(月山 淑)

■緩和ケアにおけるセデーション(今井堅吾ほか)

■セデーションの実際 (児玉智之)

■ Exercise


≪NEWS≫

・米国におけるPhase 0 臨床試験
・フィラグリン遺伝子
・緑内障治療薬(ラタノプロスト)と薬剤応答性の変動
・遺伝子多型をベッドサイドで実用化するために


≪シリーズ≫

■今日から使える抗菌薬の基礎知識 7
テトラサイクリン系抗菌薬(坂野昌志/三鴨廣繁)

■臓器障害からひも解く生理学 4
胃の痛み(上腹部痛)から胃の役割,胃酸の意義を考える
(當瀬規嗣)

■症例から学ぶ TDM 実践アプローチ 第18回
アミノグリコシド系抗菌薬②
~小児の薬物動態と投与設計~
(渋谷正則ほか)

■こころのファイル アンティーク通りの窓から 5
ペットそれともPET(福西勇夫)

■病気百話 よくわかる疾患の病態生理 94
歯周病:歯肉炎と歯周炎―歯のなくなるはなし
(北岡建樹)

■続・楽しい薬理学 59
薬理学の「理」とは(岡部 進)

■FDAの話題いろいろ 26
2009年(1~5月)の新薬から(石居昭夫)


<巻頭言>
がん終末期ケアにおける症状緩和治療には次のような特徴がある.まず,疼痛治療を中心に薬剤選択においていわゆる保険適応外使用が多く行われる.これはがん症状緩和治療が終末期がん患者の苦痛緩和を中心に発達してきたことと密接に関係する.がんによる苦痛症状はがんの原発巣に関係なくがん患者に共通して出現する.したがって,慢性疾患の治療のように一定の背景因子をもった患者群を対象とした研究が行いにくい.そのため病態生理と薬学的知見を基とした実証研究的アプローチにより個々の治療が進歩してきた歴史がある.これはとくに鎮痛補助薬の分野で特徴的である.また,症状緩和のための薬剤は,オピオイドを中心に患者ごとの病状・病態により至適投与量に個人差がみられることが多いことも特徴的である.
がん対策基本法により,がんの初期段階からの緩和ケアの導入が推進される今,がん終末期のケアについても病院薬剤師のみならず,保険薬局でもがん症状緩和治療のための処方せん,薬剤指示を受ける機会が今後増加するであろう.そして,がん症状緩和治療の特徴をよく理解したうえでの適切な薬剤指導が求められる.
今回の特集では先に述べたような特徴をふまえながら,がん症状緩和治療とはどういうものかについて,また主要な苦痛症状の緩和治療について,緩和ケアのエキスパートに解説してもらう.この特集によってがん症状緩和治療への理解が深まり,日常業務に活かされることを願ってやまない.

茅根義和
東芝病院 緩和ケア科 科長
2,090円
特集: 精神科薬物療法と適応外使用

■特集にあたって(鍋島俊隆)

■鼎談 処方意図を反映した服薬指導とアドヒアランス
(鍋島俊隆/尾崎紀夫/吉尾 隆)

■なぜ精神科薬物療法において適応外使用は多いのか(内藤 宏ほか)

■精神疾患治療薬の処方を読むコツ ―適応外使用の目的を探る(吉尾 隆)

■精神科症例報告の読み方 ―適応外使用の情報を吟味する(山本暢朋ほか)

■臨床で遭遇する精神科薬物療法のエビデンス
・双極性障害およびうつ病に対する抗精神病薬(馬場寛子)
・認知症に対する抗精神病薬(天正雅美ほか)
・せん妄に対する抗精神病薬(吉村智子ほか)
・統合失調症に対する抗うつ薬(辻 美江ほか)
・不安神経症に対する抗うつ薬の使用方法(坂田 睦)
・うつ病に対する気分安定薬(中島振一郎)
・双極性障害に対するバルプロ酸(亀井浩行ほか)
・睡眠作用を期待して処方される向精神薬(齋藤百枝美ほか)

■精神科薬物療法で処方される漢方薬とその効果(山田和男)

■慢性疼痛に対する抗うつ薬とその効果(宮崎雅之ほか)

■Exercise

SERIES
■今日から使える抗菌薬の基礎知識 5
キノロン系抗菌薬(坂野昌志/三鴨廣繁)

■症例から学ぶ TDM 実践アプローチ 第16回
カルバマゼピン(2)
~維持投与の再調整と発作出現後の投与設計~
(高尾良洋ほか)

■臓器障害からひも解く生理学 2
意識障害から
意識・覚醒・睡眠の意義を考える
(當瀬規嗣)

■薬剤師のモラルディレンマ 第15回
実験で動物を殺めるとき
(川村和美/松田 純)

■続・Pharm.D.留学ファイル 第12回
カリフォルニア州立大学デイビス校付属医療センター
レジデンシープログラム(岩澤真紀子)

■病気百話 よくわかる疾患の病態生理 92
突発性難聴 ―聴く耳をもたない
(北岡建樹)

■続・楽しい薬理学 58
渡米した2人の若者(岡部 進)

NEWS
・KRAS遺伝子変異の状態に基づくセツキシマブの個別化投与
・OTC抗真菌薬の安全性
・吸入麻酔薬とエピネフリン含有局所麻酔薬併用の安全性
・メントールゼリーによる嚥下反射の誘発



<巻頭言>
わが国においては精神科患者を病棟に隔離する政策が永年に亘ってとられてきた.近年になり,種々の向精神薬が開発され,精神科では薬物療法が主流となり,欧米諸国のように地域社会のなかで患者をケアし,社会復帰を図ることが求められるようになってきた.患者の病識・薬識を高め,服薬アドヒアランスを向上させることが,精神疾患の再発を防止し,社会での自立を助ける.そのためには薬剤師の役割が大変重要となっている.
しかし,精神科領域における薬物療法は他科領域と比較すると,適応外使用による治療,大量処方や多剤併用などが行われる頻度が高い.そのため,薬剤師は医師がどのような意図で処方したかを読み解くことが大変難しく,精神科における服薬指導のハードルが高くなる原因になっている.
そこで,本特集の序論として,医師や患者とどのようにコミュニケーションをとり,医師の処方意図を理解し,その意図をどのように服薬指導に活かし,患者のアドヒアランスを向上していくのか,鼎談を行った.また本文では,現在精神科臨床の第一線でご活躍中の医師・薬剤師の先生方に解説をお願いした.
これまで精神科領域の臨床現場で試行錯誤をくり返し,確固とした業務を構築された先生方の実践論をまとめたこの特集は精神科服薬指導のハードルを下げ,日常業務のガイドブックとなると確信している.1人でも多くの薬剤師が患者の社会復帰のために,精神科医療に積極的に関わられることを願っている.

鍋島俊隆
名城大学大学院薬学研究科 薬品作用学研究室 教授
名城大学比較認知科学研究所 所長
NPO法人医薬品適正使用推進機構 理事長

2,090円
特集「攻略!感染リスクマネジメント」


■特集にあたって(大井一弥)

■感染管理に必要な臨床所見の考え方(井端英憲)

■感染を抑える技能
・サーベイランス(松島由実ほか)
・手指衛生管理(坂野昌志)
・抗菌薬管理プログラムの強化(片山歳也)
・ATC/DDDシステムの使用(望月敬浩ほか)

■感染制御のテクニック
・院内ラウンドでの介入:カルバペネム系抗菌薬使用の患者(中根茂喜)
・院内ラウンドでの介入:抗MRSA薬(丹羽 隆ほか)
・院内ラウンドでの介入:
真菌感染患者への介入で見逃してはならないポイント(村木優一ほか)
・院内ラウンドでの介入:栄養管理と感染管理(岡田守弘)
・院内ラウンドでの介入:HIV患者の感染管理(平野 淳)
・院内ラウンドでの介入: 高齢者で注意すべき感染管理(吉末泰教)
・院内ラウンドでの介入:
中心静脈ラインに関連したリスク低減のポイント(雲井直美ほか)
・消毒薬選択への介入:コスト管理を含めた消毒薬選択(井本陽子ほか)

■外来患者の感染制御
・免疫力低下が危惧される外来患者への指導
抗がん薬治療中の患者(間瀬広樹)
・保険薬局で実践すべき感染管理(森 吉男)
・感染管理に必要な予防接種について(中野貴司)

■Exercise


SERIES
■こころのファイル アンティーク通りの窓から 3
親子関係
(福西勇夫)

■添付文書だけではわからない薬の情報 No.17
ウブレチドR錠
(大中 博晶 ほか)


Report
■医療における薬剤師の機能
―非医療者と薬剤師が認識する薬剤師機能―(町田いづみほか)

■三重県病院薬剤師一泊研修会
テルモ臨床シミュレーションプログラム参加報告(三宅知宏)

■長崎市薬剤師会によるDOTS支援事業の取り組みと課題
(博多屋幸治/永友康雄)


付 録
第94回薬剤師国家試験 医療薬学 ―問題と解答―


NEWS
・イリノテカン副作用発現のリスクファクター
・送風機がSIDSのリスクを72%低減する
・降圧薬治療と認知症
・抗血小板薬のモニタリング 抗血小板薬の薬効評価の基本的考え方と実際


<巻頭言>
感染症の進化には目覚ましいものがあり,グローバル化した現在では,仮に新型インフルエンザが爆発的猛威を振るえば,恐怖に戦慄することは間違いない.感染症の病原体は,主に細菌やウイルスであるが,肉眼的に観察できないため,倦怠感,発熱などから感染の兆候が判断される.そして,発病が確認されれば,感染症治療が開始されることになる.ここで薬学的視点に立つと,薬物動態(PK)と薬力学(PD)の統合によるPK―PDパラメータに立脚した抗菌薬の適正使用推進がより重要であると考えがちだが,抗菌薬のみに特化しても感染症全体のリスクマネジメントに関わることは困難といえる.今,必要なスキルは,感染成立を防ぐ(制御)こと,および感染成立後の患者管理ができるかである.
そのために各病院では,ICT(感染制御チーム)が機能しているが,昨今の医薬分業の進展に伴い,保険薬局においても感染管理には十分に注意を払う必要がある.
今回の特集である「感染リスクマネジメント」では,臨床所見,検査,薬歴などを内容にリンクさせ,患者に立ち向かう(治す)ことができる構成とした.医療環境の急激な変化とともに,感染症の対応にも迅速性が要求されるものの,システムだけに頼る感染対策では,次へのステップが踏めないからである.
そのため今回,感染制御の技能を高めるために,ケースを基盤として,医療現場で求められている感染症管理について論述したので,御一読いただければ幸いである.


大井一弥
鈴鹿医療科学大学薬学部 病態・治療学分野 臨床薬理学研究室 教授
インフェクションコントロールドクター

2,090円
特集 『禁煙薬物治療』

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■特集にあたって(作田 学)

■禁煙治療における薬剤師の役割
・日本病院薬剤師会の立場より(相沢政明/堀内龍也)
・日本薬剤師会の立場より(岩月 進/児玉 孝)
・日本学校薬剤師会の立場より(田中俊昭)

■タバコ煙に含まれる成分を知る(加濃正人)

■なぜタバコを吸いたくなるのか?「ニコチン依存症」とよばれる理由
(臼井洋介)

■喫煙のリスク 禁煙が必要な理由
・成人男性(村松弘康)
・成人女性(繁田正子)
・未成年(岩田康弘)
・基礎疾患を有する喫煙患者(稲本 望)
・医薬品との相互作用(山下 徹)

■禁煙ガイドラインにおける薬物治療の位置づけ(栗岡成人)

■禁煙外来薬物治療を開始するまでのプロセス(薗はじめ)

■禁煙薬物治療に用いられる薬剤の種類と区分(戸田紘子)

■禁煙補助薬 使い方と使えるツール
・ニコチン貼付剤(加藤正隆)
・ニコチン貼付剤の服薬時指導と使えるツール(相沢政明ほか)
・バレニクリン酒石酸塩製剤(清水隆裕)
・バレニクリンの服薬指導をする際の基礎知識(相沢政明ほか)

■薬剤師が行う禁煙指導 ―ニコチン置換療法―(戸田紘子)

■チーム医療での禁煙指導(齋藤百枝美ほか)

■禁煙疑似商品の真実(山岡雅顕)

■Exercise
SERIES
■「治療」「薬局」合同座談会
クスリの有害事象から高齢者を守るために
(秋下雅弘/山口 潔/倉田なおみ/灘井雅行)

■臓器障害からひも解く生理学 1
心不全から血液循環の意義を考える
(當瀬規嗣)

■今日から使える抗菌薬の基礎知識 4
アミノグリコシド系抗菌薬
(坂野昌志/三鴨廣繁)

■薬剤師のモラルディレンマ 第14回
薬剤師の研究発表
(川村和美/松田 純)

■症例から学ぶ TDM 実践アプローチ 第15回
カルバマゼピン(1)
~投与開始初期の副作用と維持投与まで~
(高尾良洋ほか)

■続・楽しい薬理学 57
胃プロトンポンプ阻害薬の発見
(岡部 進)

■続・Pharm.D.留学ファイル 第11回
レジデンシーインタビュー試験
(岩澤真紀子)

■病気百話 よくわかる疾患の病態生理 91
ドライアイ(角膜乾燥症,涙液減少症)とシェーグレン症候群
―瞬きは何の合図?
(北岡建樹)
NEWS
・多発性骨髄腫に対するサリドマイドの有用性
・NOは網膜疾患に密接に関与しており,選択的阻害薬の開発が期待される
・低用量アスピリンには認知機能低下の予防効果はない
・性感染症の最近の動向


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≪巻頭語≫
とかく禁煙治療はおもしろい.禁煙治療はやりがいがある.喫煙者2人のうち1人は喫煙で命を落とすのだから,これほどの人助けはほかにはない.
禁煙を決心した喫煙者は,まずは自分でやめようと思い,90数%は挫折し,喫煙本数が増える.そのうち薬局へ行き,いろいろなクスリがあることに驚く.日本では広く認められたニコチン代替薬のほか,漢方薬もどき,漸減療法,禁煙草,電子タバコなどがあり,またネオシーダーを勧める人もいる.はては自分流の禁煙法を勧める本もある.とかく禁煙というと,百鬼夜行の状態であった.エビデンスなど遠くに押しやられていた.
それが,ここへきて,本格的な禁煙のアドバイスをする薬局が増えてきたことは実に好ましいことである.これは宮城県のふぁるま・ねっと・みやぎを主宰する戸田紘子先生などのご努力によるものであるが,ここで蓄積したノウハウの一部をこの雑誌にも公開していただいた.
また,禁煙外来を苦労して長年やってこられた先生方にも,そのコツをお教えいただいた.
本特集を読み,1人でも多くの命を救ってほしいと念願する.またそれこそがWHOのタバコ規制枠組み条約第14条 「タバコへの依存及びタバコの使用の中止についての措置」が締約国に求めていることなのである.
NPO法人日本禁煙学会 理事長 作田 学
2,090円
特集 『抗リウマチ薬のイノベーション-生物学的DMARDs-』

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■特集にあたって(谷口敦夫)

■RAの治療戦略と標準治療
・治療戦略の変遷と治療目標(寺井千尋)
・今日の治療における経口DMARDsの位置づけ(岡田正人)

■基本をおさえる ―各薬剤の比較から特徴をひも解く
・RAに対する抗サイトカイン療法のしくみ(岡本 完)
・生物学的DMARDsの体内動態(宮村重幸)

■RA治療におけるエビデンス
・TNF-α阻害薬(沢田哲治)
・抗IL-6受容体抗体(菊田順一ほか)
・エビデンスからみた有害事象の発生率(天野宏一)

■臨床で遭遇する生物学的DMARDsの処方せん
・経口DMARDsからの変更(真砂玲治)
・メトトレキサートとの併用および増量・減量(塩沢和子)
・生物学的DMARDs同士の切り替え(泉山朋政)
・妊婦あるいは妊娠を希望する女性(磯島咲子ほか)
・生物学的DMARDs使用中の患者における関節手術(桃原茂樹)
・合併症からみた生物学的DMARDs適応のあり方(八田和大)

■生物学的DMARDsのメンタル服薬指導テクニック(片山歳也ほか)

■リスク管理と患者対応のスキル
・投与中の検査計画(宮田昌之)
・感染症のリスクを低下させる管理・患者説明のポイント(鈴木貴博)
・悪性腫瘍の発症率データに基づいた患者への説明のあり方(中島亜矢子)
・投与時反応・投与部位反応への対策・対応と患者への説明(太田修二ほか)
・生物学的DMARDsの自己注射指導とその管理(杉本妙子ほか)

■さらなるRA治療の進歩
・インフリキシマブの有効性を予測する(岩舘知史ほか)
・メトトレキサートの効果と副作用発現を予測する(浦野和子ほか)
・新たな生物学的DMARDsへの期待(赤真秀人)

■Exercise
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≪ NEWS ≫

・イマチニブ抵抗性CMLに対するダサチニブとニロチニブ
・脳保護薬の現状
・1日エネルギー摂取量の配分の実態
・24時間血圧測定はルーチン検査として行われるべきではない

≪ SERIES≫

■薬剤師のモラルディレンマ 第13回
遺伝子解析に基づいて薬が処方される時代
(川村和美/松田 純)

■今日から使える抗菌薬の基礎知識3 カルバペネム系・ペネム系抗菌薬
(坂野昌志/三鴨廣繁)

■症例から学ぶ TDM 実践アプローチ 第14回
フェノバルビタール②~多剤併用~(喜古康博ほか)

■こころのファイル アンティーク通りの窓から ―2
深夜まで働く人たちにみられる不眠への対応
(福西勇夫)

■続・Pharm.D.留学ファイル 第10回
レジデンシー出願準備と選考過程(岩澤真紀子)

■病気百話 よくわかる疾患の病態生理 90
花粉症 ―春の悩み(北岡建樹)

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≪巻頭語≫
関節リウマチの治療にたずさわるものにとって,1987年にLancet誌に掲載された論文* は強い衝撃であったと思う.その内容は,当時主に使われていたステロイド,金製剤,ペニシラミンやシクロホスファミドなどを用いた治療の長期の有効性を否定し,寛解導入薬とはまやかしである,というものであった.しかし,1990年代に入ると関節リウマチの疾患活動性やアウトカムの評価法が確立された.この評価法を用いてメトトレキサートや抗リウマチ薬併用療法の有効性が示され,関節リウマチの自然経過を薬物治療で変えることが可能であると考えられるようになった.そして,1990年代の後半に登場したTNF阻害薬により関節リウマチの治療は変革期を迎えた.
TNF阻害薬を含む生物学的DMARDsは疾患過程を緩和し,関節破壊を遅延・停止させうる治療薬として注目されている.現状では,生物学的DMARDsをどのように使っていくべきか,複数の生物学的DMARDsの使い分けはどうするのか,副作用に対する対策はどうするのか,など解決すべき課題も多い.しかし,日本ではすでに数万人の関節リウマチ患者に生物学的DMARDsの使用経験がある.日本でも本格的な生物学的DMARDsの時代が到来したといってよい.このことは,関節リウマチの服薬指導を行ううえで,生物学的DMARDSの情報が必須のものになったことを示している.
そこで,本特集では関節リウマチ治療の第一線でご活躍の先生方に現代の関節リウマチ治療の考え方や生物学的DMARDsの種々の側面について解説いただいた.本特集により関節リウマチの最新の治療に対する理解が一層深まれば幸いである.

東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センター 教授 谷口敦夫
2,090円
特集 『チアゾリジンとフィブラート -生活習慣病のPPAR分子標的薬-』

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■特集にあたって(野出孝一)

■知っておきたいKey word(山岸昌一)

■生活習慣病治療のターゲット分子『PPAR』(山岸昌一)

■チアゾリジンが臨床で期待される作用とそのエビデンス
・血糖改善作用(横山宏樹)
・脂質代謝改善作用(井上晃男)
・膵保護作用(西田 進ほか)
・糖尿病発症抑制作用(佐野浩斎ほか)
・腎保護作用(中村 司)
・抗動脈硬化作用(中村 司)
・脂肪肝に対する作用(横山宏樹)

■フィブラートが臨床で期待される作用とそのエビデンス
・トリグリセリド低下作用(杉沢貴子ほか)
・HDLコレステロール上昇作用(杉沢貴子ほか)
・臓器保護作用(中村 司)
・尿酸低下作用(田代 淳)

■PPAR標的薬の薬学管理に必要な基礎知識
・チアゾリジン(木村 健)
・フィブラート(佐々木英久ほか)
・PPAR標的薬の相互作用(小林江梨子ほか)

■臨床で役立つチアゾリジンの処方設計と副作用管理
・脂肪肝に効果があって肝障害患者に禁忌である理由(横山宏樹)
・浮腫のメカニズムとその対応(麻生好正)
・心疾患におけるベネフィットとリスク(加藤洋一)
・2型糖尿病女性に対する骨折のリスクとその対応(山本昌弘)

■臨床で役立つフィブラートの処方設計と副作用管理
・スタチン併用の目的・効果とチェックすべき患者情報(佐藤英一)
・エゼチミブ併用の目的と期待できる効果(藤原信治)
・腎障害患者への使い方と患者モニタリング(小倉 誠)

■PPAR標的薬の今後の可能性
・DDP-4阻害薬+ピオグリタゾン合剤のメリット(中村 司)
・PPAR標的薬の併用(外山勝英)
・PPAR標的薬によるがん治療,アンチエイジング(橋本重正ほか)
・食品およびサプリメント(佐藤弘希ほか)

■コラム
・ARB「テルミサルタン」の糖・脂質代謝改善作用(井上晃男)
・ベンズブロマロンのPPARαの活性化能と肝障害との関係(田代 淳)
・ロシグリタゾン VS ピオグリタゾン(加藤洋一)

■ Exercise

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≪ NEWS ≫

・血管新生阻害薬と高血圧
・ステロイドやH2受容体拮抗薬による抑うつに注意
・医療事故未然防止システムとしてのFMEAの適用
・しみへの新たなアプローチ

≪ シリーズ ≫

■薬剤師のモラルディレンマ 第23回
薬剤師の情報提供によって患者が中絶を決めたとき
(川村和美/松田 純)

■今日から使える抗菌薬の基礎知識2 セフェム系抗菌薬
(坂野昌志/三鴨廣繁)

■症例から学ぶ TDM 実践アプローチ 第13回
フェノバルビタール①単剤投与(喜古康博ほか)

■続・Pharm.D.留学ファイル 第9回
薬剤師レジデンシープログラム(岩澤真紀子)

■続・楽しい薬理学 56
インスリンの発見(岡部 進)

■病気百話 よくわかる疾患の病態生理 89
白内障と緑内障眼は心の窓(北岡建樹)

■こころのファイル アンティーク通りの窓から―①
保険薬局薬剤師の不用意な一言:
若い女性にとって「太る薬」は受け入れられない
(福西勇夫)

Report

■アレルギー性疾患患者の抗ヒスタミン薬に対する認識
および医療機関での服薬指導に関する調査(鍋島俊隆)

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≪巻頭語≫
心筋梗塞,脳卒中,閉塞性動脈硬化症といった大血管障害は,日本人の死因の多くを占めるが,そのリスクファクターとして,メタボリックシンドロームといった内臓肥満から生ずるインスリン抵抗体を基盤とする疾患が指摘されている.メタボリックシンドロームの治療は,インスリン抵抗性を改善することが必要であるが,インスリン抵抗性の病態に,脂肪細胞肥大化による悪玉サイトカイン分泌増加と善玉サイトカイン低下が関与している.
脂肪細胞分化に,核内受容体(PPARγ)が転写因子として主役を演じていることが明らかになり,インスリン抵抗性は血管内皮機能低下による血圧上昇やHDL-C低下,中性脂肪上昇などの脂質異常,糖代謝異常を惹起することから,PPARγを活性化することで脂肪細胞が小型化し,血圧,脂質,代謝異常を改善することになる.またインスリン抵抗性は血管炎症を増悪させ,動脈硬化を進展させることから,PPARγリガンドは,大血管障害を直接抑制する可能性もある.チアゾリジン誘導体はPPARγリガンドとして,血糖低下や,中性脂肪低下,HDL-C上昇作用を有する.さらに,主に肝細胞に分布するPPARαは,活性化されるとリポ蛋白リパーゼ遺伝子が誘導され,中性脂肪分解が亢進する.以上のように,現在頻用されている治療薬もPPARリガンドであるものが多い.
本特集では,この分野の第一線の研究者の先生方に,フィブラート,チアゾリジン誘動体の特性や今後のPPAR研究の展望も含めて解説していただいた.本特集が,薬物治療の新しい展開になることとして期待したい.

野出 孝一
佐賀大学医学部 循環器・腎臓内科 教授
目次

■総論
サプリメントの現状
サプリメントの上手なつき合い方
未病とサプリメントの位置づけ
局方外生薬のサプリメント化
サプリメントの流通

■疾患
主訴・症候から選択するサプリメント
精神・神経疾患(うつ,不安障害)
呼吸器疾患(気管支喘息)
循環器疾患(高血圧)
消化器疾患(慢性胃炎,胃・十二指腸潰瘍,過敏性腸症候群,便秘症,大腸腫瘍)
腎・泌尿器科疾患(腎疾患,尿路感染症,尿失禁,男性更年期障害,前立腺疾患,ED,抗老化)
代謝・内分泌疾患(糖尿病,肥満,高脂血症,甲状腺異常 )
自己免疫疾患・血液疾患(関節リウマチ,貧血)
整形外科疾患(変形性膝関節症,腰痛性疾患)
皮膚科疾患(アトピー性皮膚炎,にきび,しみ,肌荒れ)
耳鼻科疾患(アレルギー性鼻炎)
眼科疾患(加齢性黄斑変性症,白内障,緑内障)
産婦人科疾患(妊娠,月経障害,更年期障害)
小児へのサプリメント
高齢者へのサプリメント
がん(悪性腫瘍)

■成分
ビタミン・ビタミン様物質
ミネラル
アミノ酸・タンパク質
食物繊維・難消化性糖類
脂肪酸
海藻類
お茶類
ポリフェノール
キノコ類・菌糸体
植物色素
和漢薬
ホルモン・ホルモン様物質
医薬品由来のサプリメント
乳酸菌類のサプリメント
野菜由来のサプリメント
蜂関連食品のサプリメント
動物組織由来のサプリメント
欧米原産のハーブ
南米・アマゾン原産のハーブ ・スパイス
インド・東南アジア原産のハーブ・スパイス

■付録
特定保健用食品
おなかの調子を整える食品
コレステロールが高めの方の食品
コレステロールが高めの方,おなかの調子を整える食品
血中中性脂肪,体脂肪が気になる方の食品
血中中性脂肪,体脂肪が気になる方,コレステロールが高めの方の食品
血圧が高めの方の食品
血糖値が気になり始めた方の食品
骨の健康が気になる方の食品
貧血が気になる方に適する食品
ミネラルの吸収を助け,おなかの調子を整える食品
カルシウムの吸収を助ける食品
むし歯の原因になりにくい食品と歯を丈夫で健康にする食品
主なサプリメント一覧
本当はすごい野菜の力
気をつけよう身近にある有毒植物
自分でつくるハーブ酒(薬用酒)
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商品情報・内容

  • 出版社:南山堂
  • 発行間隔:月刊
  • 発売日:毎月5日

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臨床現場で活躍する薬剤師の知識やスキルのおさらい&アップデートをサポート する雑誌です。日ごろ疑問に思っているけれど質問できないこと、業務の中で悩 んでいて解決策がみつからないことも、本誌の中にヒントがあるような構成を心 がけています。今の殻を破って飛びだしたい!薬局・病院から飛びだして地域で 連携したい!など、“飛びだしたい薬剤師”を全力で応援します!

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