薬局 発売日・バックナンバー

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2,090円
特集:体内動態における薬物相互作用を評価する



■特集にあたって(澤田康文)

■併用禁忌・併用注意とは? どう決まる? どう判断する(大谷壽一ほか)

■チトクロムP450(CYP),トランスポーターの基礎知識と
それらの個人差・変動要因(家入一郎)

■代謝酵素が関係した相互作用
・フッ化ピリミジン系抗がん薬とCYP2C9で代謝される薬剤との相互作用(三木晶子)
・フルボキサミン,シプロフロキサシンとCYP1A2代謝薬剤(佐藤宏樹ほか)
・パロキセチンとCYP2D6代謝薬剤(大谷壽一)
・イトラコナゾールとCYP3A4代謝薬剤(長谷川敦ほか)
・テルビナフィンとCYP2D6代謝薬剤との相互作用(堀 里子ほか)
・カルバペネム系・ペネム系抗菌薬とバルプロ酸(樋坂章博ほか)
・タバコとCYP1A2代謝薬剤(玉木啓文ほか)

■トランスポーターが関係した相互作用
・果物ジュースとOATP(佐藤宏樹ほか)
・OATP阻害によって生じる薬物間相互作用(設楽悦久)
・クラリスロマイシンとP―糖蛋白基質(平田純生)
・クラリスロマイシンと P-糖蛋白質基質(平田純生)
・有機カチオン性薬剤とMATE 基質(伊藤澄人ほか)

■一般用医薬品と医療用医薬品との相互作用(阿波圭介ほか)

■Exercise


≪SERIES≫

■FDA新薬情報 最近の新薬承認から
VPRIV/カルバグル/アスクレラ(石居昭夫)

■小児医療現場で起こっている危険 第2回
本当は子どもに使えない薬の話
(米子真記ほか)

■PCソフトウェアを用いた実践的TDM症例解析 第2回
薬物動態シミュレーションQflex2の概要と操作法 ―PartⅡ―
(渋谷正則ほか)

■49th Annual ICAAC Reports
カルバペネム


≪NEWS≫
・治験コスト削減に向けた直接閲覧(SDV)の効率化
・トリアゾラム0.25mg錠の半分割錠とトリアゾラム0.125mg錠における溶出挙動は違う!?
・高齢者の睡眠障害の疫学


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≪巻頭言≫

薬物相互作用とは,薬物の吸収(Absorption)・分布(Distribution)・代謝(Metabolism)・排泄(Excretion)の過程において,主に生体成分(機能蛋白質)を介して薬物と薬物が影響しあう現象です.その結果,副作用のような有害事象や,十分な効果が得られないなどの薬物治療の失敗などが引き起こされることは周知の事実です.
機能蛋白質のなかでも,代謝過程において中心的役割を果たすチトクロムP450(CYP)や,P―糖蛋白質,OATP,MATEなどのトランスポーターが注目されています.これらの機能蛋白質を介した薬物相互作用に関する非臨床試験の結果を基盤として,昨今,その臨床試験が活発に行われています.また薬物相互作用の個人差については,遺伝子多型による影響の観点からも議論されてきています.さらに,併用禁忌と併用注意がどのように決まり,医療現場でどう判断するかは,医薬品適正使用上とくに重要な課題となっています.
このような観点から,薬剤師に対しては,得られた臨床エビデンスを活用して,投与量の変更・相互作用の回避・代替薬の選択などの処方鑑査・医師への疑義照会で,知識の充実・技能のブラッシュアップが求められています.
そこで今回,「体内動態における薬物相互作用を評価する」を特集テーマに取り上げました.本特集では,専門に研究を行っておられる先生方に,本誌読者である病院薬剤師・保険薬局薬剤師の方々として相互作用を予測するための知識だけでなく,その後の対応として代替薬の選択などの考え方までを,事例を交えて詳細に解説いただきました.


東京大学大学院薬学系研究科 医薬品情報学講座 教授 澤田 康文
2,090円
特集:よくある『疑問事例』に学ぶ
-抗菌薬マネジメントの秘訣-



■医師・薬剤師それぞれの目からみた感染症診療の考え方とは?
―薬剤師が必ず理解しないといけないこと―(望月敬浩ほか)

■感染症診療の考え方からみた抗菌薬マネジメント

患者背景・臓器
・感染症治療で「患者背景」はどこまで重要なのか?
― 薬剤師が患者拝啓を知ることでどのような治療に貢献できるか ―(山田和範)
・医師は抗菌薬の臓器移行性をどこまで考慮しているのか(大曲貴夫)

微生物
・抗菌薬が効きにくくなっている現状
― 添付文書上の有効な抗菌スペクトルと
臨床で有効な抗菌スペクトルのギャップについて ―(伊藤由紀)
・薬剤師も知っておきたい臨床上問題になる微生物の基礎知識(坂野昌志)
抗菌薬の用量調節
・血中濃度測定ができない抗菌薬の至適投与量についての基本的な考え方
― 薬剤師は血中濃度の実測値がわからない場合に
抗菌薬投与にどう関わるか ― (山崎浩二郎ほか)
・海外よりも承認用量が少ない日本では十分な治療が困難なのか(滝 久司)

経過観察
・効果・副作用の面からみた適切な抗菌薬治療期間の考え方
― 抗菌薬投与の有効性判断や中止レベルの副作用を
薬剤師はどうみるべきか ― (小林昌宏ほか)
・抗菌薬の副作用と、その対応に薬剤師がどう関わるか
― 多くの抗菌薬に共通する副作用から
とくに注意すべき副作用までの介入点を中心に ―(門村将太)

その他
・薬剤師が抗菌薬管理に関わるうえで必要なTDMの最新知識(望月敬浩ほか)
・医師が必要と考える抗菌薬への薬剤師の関与
― チーム医療の観点から ―(井端英憲)
・薬剤師が抗菌薬に対して疑義照会をするポイント
― 投与の適正判断から疑義照会をするうえで
チェックする具体的なポイント1.2.3 ―(寺沢匡史)
・DPCにおける抗菌薬治療の在り方
― ベンチマーク分析を含めて ―(片山歳也)
・DPC環境下でのγ-グロブリン製剤の選択・使用の考え方(野々山恵章)
・在宅で抗菌薬を服用する患者に生じやすい問題点
―簡易懸濁法も含めて―(増田佳織)

■抗菌薬Q&A
・リネゾリドが最初から投与された!
適否はどう判断するの? 何をみて疑義照会するの? (坂野昌志)
・ペニシリンアレルギーの患者に術前の予防投与で
セファゾリンが処方された.どうする?(望月敬浩ほか)
・グラム陽性菌にアミノグリコシドは使えるの?(望月敬浩ほか)
・テイコプラニンのローディングドーズがないけど大丈夫?(望月敬浩ほか)
・整形外科でこんなに長くバンコマイシンを使用してもいいの?(片山歳也)
・クラリスロマイシンを長く使っている患者さんに
レボフロキサシンが追加されたけど大丈夫?(坂野昌志)
・ニューキノロン薬と酸化マグネシウムやNSAIDsが処方されているけど,
どうすればいいの?(片山歳也)
・MRSAに抗MRSA薬以外を使うことなんて本当にあるの?(坂野昌志)
・眼科でこんなに長く抗真菌薬を使用してもいいの?(片山歳也)

■Exercise

≪NEWS≫
・EGFR阻害薬による皮膚障害のアセスメント
~MASCCにより考案されたグレード評価スケール~
・ヒスタミンH3受容体
・食物による窒息事故


≪シリーズ≫

■PCソフトウェアを用いた実践的TDM症例解析 第1回 ― 新連載 ―
薬物動態シミュレーションQflex2の概要と操作法 ― Part Ⅰ ―
(渋谷正則ほか)

■小児医療現場で起こっている危険 第1回 ― 新連載 ―
錠剤の粉砕
(米子真記ほか)

■49th Annual ICAAC Reports
カルバペネム


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≪巻頭言≫
近年,感染症診療に対する関心が医療現場で高まっている.特記すべきは,感染症診療はチーム医療の根付きつつある分野であるということである.従来医師が診断と治療の中心になっていたところに,薬剤師・微生物検査技師・感染管理認定看護師などの各分野の感染症エキスパートが積極的に関わるようになってきている.なかでも薬剤師が感染症の適切な治療の立案・計画に果たす役割は,今後ますます大きくなっていくことと思われる.
ただ,感染症診療への関わり方は各職種の専門性によって異なってくる.薬剤師も例外ではない.診断および治療の両方の過程に関わるのが医師とすれば,薬剤師は「すでに診断のついた病態について適切な治療を施す」という形で診療に関わっていくことになるだろう.具体的にいえば,「感染症患者を診療する医師が治療上抱く質問・疑問に応えていく」,「治療計画に直接関わる」,場合によっては「現在の治療よりもよりよい治療を薬剤師の側から医師に提案していく」といった,薬剤師ならではの立ち位置から対応していく必要がある.
従来,感染症診療の疑問・質問は医師の目線で語られがちであった.そこで語られる内容には,薬剤師の業務において一定の有用性はある.一方で,薬剤師であるがゆえに抱える疑問・課題があるわけだが,従来はそうした「薬剤師だからこそ抱える問題」への解説はあまりなされてこなかった.
それに応えようとしたのが今回の特集である.現場の第一線の薬剤師の方々が,自分たちが対応したさまざまな課題・質問に対して,自身の専門性を十分に発揮して答えている.豊かな文献的知識もさることながら,執筆者のプロフェッショナルとしてのバランスよく合理的な判断が各所に盛り込まれており,読み応えは十分である.医師である私が読んでも,感染症診療のまったく新しい切り口をみているようで,まさに目から鱗であった.皆様方が本特集の内容を,日々の実践のなかで十二分に役立ててくださることを期待している.

静岡県立静岡がんセンター感染症内科 部長 大曲 貴夫
2,090円
第1特集:薬学的管理による糖尿病患者へのアプローチ
第2特集:入門 DPP-4阻害薬



特集の目次
「特集1 薬学的管理による糖尿病患者へのアプローチ」

■特集にあたって(朝倉俊成)

■座談会「糖尿病患者の心理ケアと薬学的管理」
(朝倉俊成/丸山 歩/原 栄子/岡田 浩/影山美穂)

■アドヒアランス向上のための薬学的管理
・のみ忘れないための工夫
―正しく糖尿病治療薬を服用していただくために―(大内賀津子)
・低血糖に対する不安の強い患者への対処(安江尚子)
・インスリン自己注射専用針の痛みをいやがる患者へのケア(朝倉俊成)
・インスリン製剤の保管を面倒くさがる患者への指導(長井一彦)
・妊娠時の血糖コントロール(和栗雅子)
・患者にやさしいデバイスの選択(朝倉俊成)
・患者家族から理解と支援を得るための服薬指導(武藤達也)
・ストーリーから学ぶ服薬指導の極意(山本壽一)


「特集2 入門 DPP-4阻害薬」

■特集にあたって(山岸昌一)

■DPP-4阻害薬Q&A
・インクレチンとはどういうものでしょうか?(原島伸一ほか)
・DPP-4阻害薬はどのように効くのでしょうか?
どんな患者に使うのですか?
食事に関係なくいつでも服用できるって本当ですか?(塩谷真由美ほか)
・投与時に留意すべき患者さんはいますか?
また副作用モニタリングのポイントを教えてください(美内雅之ほか)
・ほかの糖尿病治療薬との併用による
相乗効果は期待できるのでしょうか?(柳沢克之)
・日本人への有効性は? (森 豊)
・インクレチンの膵β細胞に対する作用について
詳しく教えてください(勝田秀紀ほか)
・DPP-4阻害薬などのインクレチン製剤の
心血管病に対する多面的作用について教えてください(山岸昌一)

付録
第95回 薬剤師国家試験
医療薬学 ―問題と解答―


≪NEWS≫
・牛乳の功罪?
・シスプラチン≧50mg/m2,AC/EC療法に対する有効性が検証された
パロノセトロン0.75mg
・サーバリックス ~流産のリスク上昇との関連性~
・ビスホスホネート投与関連性の顎骨骨髄炎および顎骨壊死症例の現状


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≪巻頭言≫
「特集1 薬学的管理による糖尿病患者へのアプローチ」

糖尿病治療では「患者が主治医」といわれるほど,療養に対する患者自身の管理や前向きな取り組みが要求される.具体的には,食事療法や運動療法,そして薬物療法を適正に実施するための知識や血糖をコントロールするだけの技術,また,それらを継続するための態度が必要となり,総合的にはセルフケア(自己管理)の実践・継続が治療成功の鍵となる.薬物療法に注目すると,使用する薬剤の医薬品情報の提供のほかに,インスリン注入器や血糖自己測定器(SMBG)の実践について十分に習得してもらう.しかし,これらの知識や技術の提供だけで適正な患者のセルフケアが維持できるというわけではない.
これまで,糖尿病治療薬の薬学的管理についてはさまざまな形で取り上げられてきた.しかし,患者のアドヒアランス向上のために何に注目し,何を工夫するのかという視点でまとめたものは少ない.従来の経口血糖降下薬やインスリン製剤に加え,インクレチン関連薬(DPP-4阻害薬やGLP-1受容体作動薬)が登場し,新たな薬物治療の流れが構築されつつある今日,原点に戻って患者のセルフケアへの関わりを考える時期にきていると思う.そこで,特集1では糖尿病患者の心理ケア,アドヒアランス向上のための薬学的管理について取り上げた.是非,患者の想いをしっかりと受け止め,患者中心の切り口から薬学的管理を考える一助にしていただきたい.

新潟薬科大学薬学部 臨床薬学研究室 准教授 朝倉俊成



「特集2 入門 DPP-4阻害薬」

2007年度の糖尿病実態調査により,わが国には予備軍まで含めて推定2,210万人の糖尿病患者が存在することが明らかとなった.今や成人の5人に1人が何らかの糖代謝の異常をもつ時代を迎えたことになる.これに伴い,大小血管合併症をかかえた患者数も激増の一途を辿っている.
初期から厳格に血糖をコントロールすることで,糖尿病に伴う大小さまざまな血管合併症のリスクを長期間に渡り軽減できることが明らかにされてきている.しかしながら,さまざまなインスリン製剤や経口血糖降下薬の使用が可能となった今日においても,血糖の完全な正常化には困難を要し,血管合併症を抱えた糖尿病患者の生命予後は必ずしも改善されていない.
そんななか,新しい作用機序を有する経口糖尿病薬の使用が最近,可能となった.DPP-4阻害薬は,glucagon-like peptide-1;GLP-1などのインクレチンレベルを高め,グルコース依存的にインスリン分泌を促進させて血糖を降下させる薬剤である.理論上,DPP-4阻害薬は低血糖を起こしにくく,食後高血糖の管理に優れているとされる.
特集2では,インクレチンやDPP-4阻害薬使用にあたってのポイントをQ&A形式で専門の先生方に解説していただくこととした.内容的には,既存の糖尿病治療薬との使い分けや併用療法の意義,副作用や多面的作用についても触れていただいている.本特集が,実地臨床の場で服薬指導などに取り組まれている薬剤師の一助となれば幸いである.

久留米大学医学部 糖尿病性血管合併症病態・治療学 教授 山岸昌一

2,090円
特集:周術期患者の薬学的管理


特集の目次
■特集にあたって(落合亮一)

■いまなぜ手術室に薬剤師が必要なのか
・薬剤師の立場から(佐藤秀昭ほか)
・麻酔科医の立場から(山蔭道明)
・看護師の立場から(富井秋子)

■はじめての手術室
・麻酔科医による麻酔管理
一般的な全身麻酔の流れ(佐藤暢一)
・麻酔薬の基礎を理解する(柴田ゆうかほか)
・薬品管理のポイント(尾上雅英ほか)

■手術室のお作法(原田文子)

■手術時に注意が必要な患者プロフィール
・周術期管理における肥満の問題点(稲垣喜三)
・絶飲食の理由(福田和彦)
・術前中止が必要な薬,継続が必要な薬(尾崎 眞)
・糖尿病のリスク(稲垣喜三)
・体液バランスの変化(平 幸輝ほか)
・高血圧が危険なわけ(伊藤博徳ほか)
・SSI(手術部位感染)への対策(新井裕子)
・術後疼痛,術後嘔吐への対応(宮本真紀ほか)
・サプリメントのリスクと管理(佐藤弘希ほか)

■硬膜外ならびに経静脈鎮痛薬の調製
―手術室担当薬剤師による調製―(鈴木良雄ほか)

■Exercise

SERIES
■臓器障害からひも解く生理学 最終回
認知症から脳機能の役割と意義を考える
(當瀬規嗣)

■49th Annual ICAAC Reports 新連載
抗MRSA薬

■症例から学ぶ TDM 実践アプローチ 最終回
テオフィリン
~薬物相互作用に注目する投与設計~
(渋谷正則ほか)

■FDA新薬情報 最近の新薬承認から
アクテムラ / アムピラ / クシアフレックス
(石居昭夫)



Report
■抗ヒスタミン薬による行動毒性
―鎮静作用と認知機能障害との違い―
(鍋島俊隆)


NEWS
・パロキセチン併用がタモキシフェン服用乳がん患者の生存期間に及ぼす影響
・口腔ケアの基本的考え方と保湿剤
・ドネペジル塩酸塩服用患者にみられる白髪の黒髪化現象および失神
・Quetiapine投与後に生じた体重増加と口渇に対して
nizatidineが有効であった双極性うつ病の1症例

≪巻頭言≫
急性期医療における周術期管理の重要性が注目されている.
周術期には,医師,看護師に加えて薬剤師,臨床工学技士,診療放射線技師など多職種が有機的に協働することが求められる.周術期管理は診療密度が高く,扱う疾患も広範囲なことが特徴であり,そこでは参加する医療者がお互いの診療内容を理解し効率的に機能することが必須といえる.とくに,高齢化の進むわが国においては,基礎疾患をもつ手術患者が激増していることが問題となる.
著者の勤務する施設においても,術前外来では基礎疾患に対して処方された内服薬の検討に多くの時間を要している.とくに,血糖降下薬をはじめとする代謝に関係した薬剤,抗凝固薬や抗血小板薬,あるいは心筋虚血や高血圧に対して処方された薬剤について,内服の継続と中止の判断は大きな問題といえる.同時にこれらの内服薬と麻酔薬との相互作用については解明されていないことも多く,長期的予後を含めて大きな課題と考える.
実際,入院病床当たりの薬剤師数が入院死亡率に大きく寄与することが示されているが,このような背景を反映したものであろう.
日本麻酔科学会では,周術期医療の質を向上させることを目的に“周術期管理チーム”構想を導入しつつある.これは,周術期に関連した教育体制を整備することを目的としたものであり,協働する全医療者が知識を共有することで共通の “communication platform”を形成することが必要と考えてのことである.
本特集は,このような背景を踏まえて,今,薬剤師に求められる機能とは何かを明らかにすることを目的に企画された.
周術期医療に興味をもつあなたに有益な情報を提供できれば幸いである.

東邦大学医学部 麻酔科学講座 落合 亮一
2,090円
特集: 褥瘡&口腔ケア・マネジメント

■特集にあたって(倉田なおみ)

■入院・在宅患者のQOL低下の原因と薬学的管理の重要性(亀山祐美ほか)

■ビジュアル 褥瘡&口腔疾患
・多彩な褥瘡病変と褥瘡と間違いやすい皮膚病変(磯貝善蔵)
・さまざまな原因より惹起する口腔疾患(北川善政ほか)

■褥瘡マネジメントのトレンド
・褥瘡治療薬の適切な選び方・効果的な使い方の理論
―ガイドラインとピットフォール―(古田勝経)
・褥瘡治療薬の特性
―褥瘡の創傷薬理学と創傷薬剤学―(野田康弘)
・褥瘡患者の感染管理(溝神文博)
・褥瘡の予防・治療に必要な栄養管理(伊藤由紀)

■口腔マネジメント はじめの一歩
・口腔機能・環境が重要な理由(大野友久ほか)
・誤嚥・口腔疾患を惹起する薬剤の薬学的管理(北岡美子)

■ケーススタディ 褥瘡&口腔マネジメント
・入院患者の褥瘡マネジメント(森川 拓)
・在宅患者の褥瘡マネジメント(水野正子)
・がん患者に起こる口腔内症状とマネジメント(大田洋二郎)
・がん患者の口腔内ケアと服薬指導(大戸祐治ほか)
・ドライマウスに対する口腔マネジメント(柿木保明)
・ビスホスホネート製剤服用患者の口腔ケア・マネジメント
(羽鳥仁志ほか)

■Exercise
SERIES
■症例から学ぶ TDM 実践アプローチ 第25回
抗てんかん薬 ~バルプロ酸~
(喜古康博ほか)

■臓器障害からひも解く生理学 11
めまいから平衡感覚の役割と意義を考える
(當瀬規嗣)

■病気百話 よくわかる疾患の病態生理 100 ~最終回~
薬剤の副作用と薬害
―万能薬を探し求めて
(北岡建樹)

Report
■自己組織化マップによる
副作用情報のビジュアル化(II)
―臨床現場における活用と課題
(佐藤憲一ほか)
NEWS
・重度の睡眠呼吸障害を持つ男性(40~70歳)は
死亡のリスクが高い
・夜間頻尿への取り組み
・コンタクトレンズ関連角膜感染症
・米国における腎機能および肝機能低下患者を対象とした
既承認抗がん薬の第I相試験


≪巻頭言≫
1997年の薬剤師法改正により,薬品情報提供用紙を患者に渡すことになりました.当初はそれを作成するためのソフトもなく一大事でしたが,徐々に環境も整い,13年が過ぎた今日では,病院でも保険薬局でも薬品情報提供用紙を用いた服薬指導が当たり前のこととなりました.これを山頂に登りつめた状態とするならば,薬剤師の褥瘡へのかかわりは,まだまだ1合目というところ,口腔内ケア・マネジメントにおいては,まだ山に登る準備中というところではないでしょうか.
患者中心の医療を提供するには,薬剤師もチーム医療の一員として,その能力を最大限に発揮して患者支援に努めるべきです.“薬”が関係する褥瘡治療も口腔内ケアも,当然患者支援の1つです.しかし,今まで薬学部では褥瘡や口腔内ケアに関する授業はありませんでしたから,薬剤師がその能力を発揮するためには,まずは薬剤師一人ひとりが知識を習得して能力を身につけなくてはなりません.本誌がその一助となるようにと思い,この特集を組みました.
薬剤師の役割は,時代とともに薬品管理,調剤,DI,病棟業務,服薬指導と,水面に落とした水滴がつくり出す波紋のように広がってきました.患者中心の医療を提供する多くの場面で“薬”が関与していますから,今後もその波紋は大きく広がっていくことでしょう.その波紋の1つが褥瘡であり,口腔内ケア・マネジメントです.
波紋が消えずに広がり続けるならば,10年後,医療の中で薬剤師がどのような役割を担っているのか,みるのがとても楽しみです.
倉田 なおみ 昭和大学 薬学部 薬剤学教室 准教授

2,090円
特集: 分子標的薬 ―低分子阻害剤―


■特集にあたって(杉本芳一)

■分子標的薬と低分子阻害剤(中根 実)

■低分子阻害剤による治療の実践
(1)ゲフィチニブ,エルロチニブ
・薬理作用と治療の実際(林 秀敏ほか)
・服薬指導と副作用モニタリング(松井礼子)
(2)イマチニブ,ニロチニブ,ダサチニブ
・薬理作用と治療の実際(齋藤健ほか)
・服薬指導と副作用モニタリング(伊藤忠明ほか)
(3)ボルテゾミブ
・薬理作用と治療の実際(照井康仁)
・服薬指導と副作用モニタリング(根本真記)
(4)ソラフェニブ,スニチニブ
・薬理作用と治療の実際(大家基嗣)
・服薬指導と副作用モニタリング(船崎秀樹)
(5)ラパチニブ
・薬理作用と治療の実際(細永真理ほか)
・服薬指導と副作用モニタリング(瀧口友美)

■これからの分子標的薬(築茂由則ほか)

■分子標的薬と医療経済(田村研治)

■Exercise


≪SERIES≫
■臓器障害からひも解く生理学 10
貧血から血液・造血系の役割と意義を考える
(當瀬規嗣)

■症例から学ぶ TDM 実践アプローチ 第24回
ジゴキシン
~非定常状態における投与量の評価と投与設計~
(小杉隆祥ほか)

■病気百話 よくわかる疾患の病態生理 99
薬疹
―クスリハリスク
(北岡建樹)

■FDA新薬情報 最近の新薬承認から
フォロチン/ボトリエント/アルゼーラ
(石居昭夫)


≪Report≫
■ランソプラゾール口腔内崩壊錠の
自動錠剤分包機調剤に対する適応性検討
(山田貫之ほか)

■自己組織化マップによる副作用情報のビジュアル化(I)
―ビジュアル情報の有用性と副作用発現の予測可能性―
(佐藤憲一ほか)
≪NEWS≫
・緑内障,尿閉・前立腺肥大を有する患者に対する抗うつ薬の投与
・小麦依存性運動誘発アナフィラキシー患者におけるアスピリン
食前投与誘発に対するプロスタグランディンE1製剤の抑制効果
・スポーツラインとして用いた消石灰による化学熱傷
・腎機能低下患者における腎外排泄型薬剤のPK変化



≪巻頭言≫
低分子のがん分子標的薬に焦点を絞って,第一線で活躍されている医師・薬剤師の先生方に執筆をお願いした.
がん分子標的薬の代表ともいえるイマチニブは,BCR/ABLを発現するCMLにめざましい効果をあげた.しかし,キナーゼ阻害薬は決してがん細胞だけを抑制するわけではなく,副作用のコントロールという意味ではほかの抗悪性腫瘍薬と変わるところはない.いずれにしても,それぞれのキナーゼ阻害薬の作用と交差反応を分子レベルで理解することが,これらの薬の副作用の防止と管理に重要である.
キナーゼ阻害薬の作用と副作用は,3種類に分けて考えることができる.第1は,標的となるキナーゼが正常細胞に発現していることによるもの.ゲフィチニブ,エルロチニブは正常細胞のEGFRを阻害し,これが皮疹の原因となる.第2は,キナーゼの交差阻害によるもの.キナーゼ阻害薬は多くがATPとの競合薬であるため,ほかのキナーゼの阻害は避けられない.イマチニブはKITを阻害してGISTに効果を示すが,正常の造血幹細胞に発現するKITの阻害は骨髄抑制の原因となる.第3は,ふつうの薬としての副作用.キナーゼ薬は比較的高用量で長期にわたって投与されるため,腎障害,肝障害などの蓄積的な副作用,CYP3A4を介した薬物相互作用などもしばしば問題となる.
分子標的薬と呼ばれる薬にも,劇的に効く薬から従来の治療とあまり変わらない薬までさまざまである.現在ある薬,これから開発される薬を,いかに安全かつ有効に使うか,本特集がそのために少しでも役に立てば幸いである.

杉本芳一 慶應義塾大学薬学部 化学療法学講座 教授

2,090円
特集: 統合失調症 UPDATE


■特集にあたって(吉尾 隆)

■統合失調症の発症メカニズム(松本英夫)

■各病期における代表的な症状(川島邦裕ほか)

■早期介入・初期治療の意義(辻野尚久ほか)

■治療目標と薬物療法の意義(森脇正詞ほか)

■統合失調症における薬物治療
・第1世代(定型)・第2世代(非定型)抗精神病薬の使い分け(伊東和真ほか)
・多剤併用大量処方から単剤への切り替え(押淵英弘ほか)
・統合失調症の薬物治療における適応外使用(吉尾 隆)
・糖尿病を合併している統合失調症患者への薬物療法(長嶺敬彦)
・クロザピンの有効性と安全性(大下隆司)
・統合失調症における認知障害に対する非定型抗精神病薬の有効性(松岡洋夫ほか)
・剤形による治療戦略(住吉秋次)

■副作用マネジメント
・錐体外路症状への対応(山本暢朋ほか)
・悪性症候群への対応(町野彰彦ほか)
・体重増加への対応(長嶺敬彦)
・多飲行動への対応(川上宏人)
・喫煙患者への対応(齋藤百枝美)
・多剤併用の際に起こりうる有害事象(亀井浩行ほか)

■アドヒアランスの向上を目指して
~患者および家族への心理教育による服薬指導~(齋藤百枝美ほか)

■Exercise

≪NEWS≫

・核内レセプター:疾患と標的薬
・不浸透性手袋の着用による皮膚への影響
・緑内障点眼薬の仰臥位眼圧下降効果
・選択的NK1受容体拮抗型制吐薬アプレピタント
~欧米に6年遅れで承認取得~


≪シリーズ≫
■症例から学ぶ TDM 実践アプローチ 第23回
TDMをより有効に活かすために
腎機能について検証する
(佐々木忠徳ほか)

■病気百話 よくわかる疾患の病態生理 98
接触皮膚炎 ―疑わしきものに触れるべからず
(北岡建樹)

■こころのファイル アンティーク通りの窓から 8
イライラ感
(福西勇夫)

■臓器障害からひも解く生理学 9
筋肉痛および筋力低下から
筋肉の役割と意義を考える
(當瀬規嗣)



<巻頭言>
統合失調症患者に対して最適な薬物治療を実施するためには,多くの知識と臨床経験が必要であり,統合失調症の病態や抗精神病薬の薬理的特性を十分理解したうえで薬物治療を組み立てなくてはならない.
国内における統合失調症の薬物治療の特徴として,抗精神病薬の多剤併用大量処方があげられているが,多剤併用により,死亡率が2.5倍になることが報告されている.また,多剤併用により大量処方となることで,錐体外路症状のみならず,糖・脂質代謝異常,心血管系副作用,誤嚥性肺炎などの生命予後に影響を与えるさまざまな身体的副作用の増加が危惧されている.
厚生労働省による「今後の精神保健医療福祉のあり方等に関する検討会」の最終報告書案において,統合失調症に対する多剤併用大量処方について,「例えば単剤投与や切り替え・減量といった改善を促すため,情報公開や評価方法などについて検討すべき」と明記されたことにより,統合失調症の薬物治療は今後,単剤化・低用量化を積極的に推し進めていくことが求められているといえる.
現在,精神科領域における薬剤師の専門性は,精神科専門薬剤師・精神科薬物療法認定薬剤師認定制度により大きく向上している.したがって,精神科領域における薬剤師の役割は,現在行われている薬物治療を安全に維持するために,効果・副作用・相互作用などのモニターを行い,適切な患者情報に基づき,医師やその他の医療スタッフと協力し,治療を効果的にそして安全に維持すること,医師が処方を行う際に薬理学的,薬学的管理の側面から処方設計を支援すること,さらに,医師の診断と患者情報を元に,処方設計を行い,適切な薬物治療を提案することである.
本特集では,薬剤師が統合失調症患者への適切な薬物治療・服薬支援を行うための一助として精神科医療の第一線において活躍中の専門家により統合失調症治療における最新知見を解説して頂いた.
本特集が,統合失調症の薬物治療に関わる薬剤師の専門性の向上と薬物治療の最適化に寄与することを期待する.
吉尾 隆 東邦大学薬学部 医療薬学教育センター 臨床薬学研究室 教授

2,090円
特集: 高齢者×高血圧 -降圧療法マネジメントの重要性-


■特集にあたって(鈴木洋通)

■高血圧治療ガイドラインにおける降圧目標の設定根拠(内田 文ほか)

■高齢者×高血圧のリスクから降圧療法の意義を考える
・心血管死リスクと年齢・血圧との関係(増田太一ほか)
・臓器保護作用(中村 司)
・認知障害抑制効果(藤原信治)
・骨折予防効果(佐藤英一)

■高齢者高血圧の特徴から第1選択薬を考える
・降圧薬を選択するプロセスと使い分けのコツ(外山勝英)
・降圧療法の導入から維持期までのさじ加減(山岸昌一)
・エビデンスが不十分な年齢層への降圧目標と降圧薬選択のポイント(深水 圭ほか)

■高齢者の降圧療法マネジメント
・動脈硬化進展に伴う特異な病態に対する治療モニタリング(田代 淳)
・潜在的な機能障害者を含めた合併症患者への治療モニタリング(石井智子ほか)
・高齢者特有のバックグラウンドを配慮した降圧薬の選択(土井研人)
・高齢者×高血圧の薬学的管理のポイント(町田聖治ほか)

■Exercise


≪NEWS≫

・Oncology Career Development Symposium
・神経細胞障害とケタミンの神経保護作用
・分子標的薬:アプタマー医薬品
・吸入ステロイド薬の各デバイスの性能評価


≪シリーズ≫

■「治療」「薬局」合同座談会
在宅医療における医薬連携
(和田忠志/伊藤 良/黄 栄吉/畠中 岳)

■今日から使える抗菌薬の基礎知識 11 最終回
抗結核薬
(坂野昌志/三鴨廣繁)

■臓器障害からひも解く生理学 8
背部痛(膵炎)から膵臓の役割と意義を考える
(當瀬規嗣)

■病気百話 よくわかる疾患の病態生理 97
ヘルペス ―かくれんぼ,まあだだよ
(北岡建樹)

■FDA新薬情報 最近の新薬承認から
エフィエント/オングリザ/サフリス
(石居昭夫)

■症例から学ぶ TDM 実践アプローチ 第22回
テイコプラニン
(木村利美ほか)


付録

■総目次(2009年,Vol.60)



<巻頭言>
高血圧治療において,高齢者がほかの年代の人と別個に論じられるようになったのは,ここ10年といっても過言ではない.しかしここ10年,日本や西欧諸国では高齢化が進み,多くの国々で人口に占める65歳以上の割合が20%を超えるようになってきた.わが国ではもっとも高齢化の進行が速く,2020年には25%を超えるといわれている.一方この高齢化に伴い,降圧薬も目覚ましい勢いで発達している.
ではこのような情況にあって,高齢者の高血圧治療をどう行っていけばよいのか.わが国では2009年1月に,日本高血圧学会より「高血圧治療ガイドライン2009」が発表された.高齢者では単に心血管疾患のみを防げばよいのではなく,QOLへの配慮なども必要となる.実際に降圧薬を使用するにあたっても,代謝面や服薬情況,さらには高血圧以外の血圧と関連した心血管系に隠れている多くの無症候性臓器障害もしっかりと把握して,治療を行うことが求められる.
本特集では上記に述べた点を中心に,これまでの高血圧の特集とはやや趣を異にした,より臨床での実際面を,さらには薬からみた考え方を多く取り入れている.
本特集が,薬を直に患者さんに渡している薬剤師の先生方にとって,役立つものになることを期待する.


鈴木 洋通 埼玉医科大学病院 腎臓病センター 教授
2,090円
特集: 漢方薬の科学的アプローチ


■特集にあたって(西村 甲)

■「証」を科学的に把握する情報アラカルト
・漢方薬に対する
レスポンダー・ノンレスポンダー(若杉安希乃ほか)
・漢方薬の薬効に影響を与える腸内環境(渡辺賢治)
・漢方薬の副作用発現・相互作用に
関連する生体内諸因子(杉山 清)
・成分の薬理と処方の薬理(山本雅浩)

■科学的に検証する漢方薬のエビデンス
・インフルエンザと麻黄湯(鍋島茂樹)
・上腹部不定愁訴と六君子湯(富永和作ほか)
・認知症の周辺症状と抑肝散(水上勝義)
・腹部膨満感と大建中湯(堀内 朗ほか)
・糖尿病性神経障害と牛車腎気丸(亀井淳三)
・糖尿病性腎症と八味地黄丸(横澤隆子ほか)
・肥満と防風通聖散(吉田俊秀)
・オキサリプラチンの副作用と牛車腎気丸(間宮規章ほか)
・イリノテカン塩酸塩の副作用と半夏瀉心湯(加瀬義夫)
・大建中湯の「証」と薬理作用(石毛 敦)
・アレルギー性鼻炎と小青竜湯(稲垣直樹)
・感冒と葛根湯(白木公康)
・高血圧と釣藤散(後藤博三ほか)
・感染制御と補中益気湯(山谷睦雄ほか)
・腸管免疫調節と補中益気湯・十全大補湯(清原寛章)
・髄鞘化障害と人参養栄湯(阿相皓晃)
・ストレスと柴胡加竜骨牡蛎湯(溝口和臣)
・てんかんと小柴胡湯合桂枝加芍薬湯(西村 甲)

■ Exercise


≪NEWS≫

・小児がん講演会「治療開発の光と影」
・癌幹細胞に対する特異的阻害薬
・小児に対する適応外使用医薬品の現状と治験
・骨粗鬆症による大腿骨近位部骨折に対する予防法


≪シリーズ≫

■臓器障害からひも解く生理学 7
下痢・腸炎から
腸管の役割と意義を考える(當瀬規嗣)

■症例から学ぶTDM実践アプローチ 第21回
バンコマイシン
~IDSA・ASHP・SIDPのコンセンサスレビューの考慮~
(木村利美ほか)

■今日から使える抗菌薬の基礎知識 10
抗ウイルス薬
(坂野昌志/三鴨廣繁)

■こころのファイル アンティーク通りの窓から 7
うつ病アラカルト
(福西勇夫)


<巻頭言>
適切な調剤,処方鑑査,服薬指導,情報提供にはアップデートされた医薬品情報が必要なことは周知の事実である.漢方薬に関しては,適応病名が西洋薬と異なり曖昧で,漢方のもつ同病異治(同じ病気でも異なる体質なら,それに見合う漢方薬が投与されること)・異病同治(異なる病気でも体質が同じなら同一漢方薬が投与されること)を代表とする独特の治療方針から,漢方薬の薬品情報は臨床において,有効に活用されていないと思われる.
その背景には,このような漢方医学独特の考え方に対する知識不足があるが,西洋医薬学を学ばれた方にとって,東洋思想に基づいた漢方理論は奇異に感じられ,受け入れられないことも多いのだろう.また,漢方薬は明確な作用機序が判明しないものが多い状態で,長年の経験に基づく有効性から保険適応となったことも問題だろう.そのため,漢方薬について,西洋医学的に病態生理・作用機序を理解し,処方設計を把握することができないだろうか,と考える薬剤師は少なくないと思われる.このような点も考慮されながら,現在,さまざまな基礎研究が行われ,作用機序が徐々に解明されてきている.
そこで今回,作用機序が解明された漢方薬を主としてその作用機序を解説し,さらに臨床エビデンスが報告されている場合にはその情報も紹介しながら,漢方薬の特徴について西洋医学的な立場から理解を深め,興味をもっていただくような特集とした.漢方医学理論に疑問をもたれる方でも,本特集の内容を抵抗なく理解され,漢方処方設計の根拠を科学的な視点から捉えることができるようになることだろう.本特集により,多くの薬剤師の方々に漢方薬が身近なものであると感じ,漢方薬の理解を深め,患者の服薬指導に活かしていただきたいと考えている.


西村 甲 慶應義塾大学医学部 漢方医学センター 講師
2,090円
特集: チームで取り組む 外来がん化学療法



■特集にあたって(畠 清彦)

■座談会
安全×効果的な外来がん化学療法に取り組む(畠 清彦ほか)

■外来がん化学療法「運営」の秘訣(市村崇ほか)

■外来がん化学療法の薬学的管理(濱 敏弘)

■新薬導入に向けたチーム医療

チームアービタックス
・医師の立場より
―チームでのセツキシマブの導入(篠崎英司)
・病棟看護師の立場より
―病棟での副作用管理について(田中久美子ほか)
・外来看護師の立場より
―外来センターにおける看護師の役割(髙橋優美子ほか)
・薬剤師の立場より
―薬剤師の役割と服薬指導の実際(今田洋司)

チームスーテント・ネクサバール
・医師の立場より
―スニチニブ,ソラフェニブのチームによる適正管理(公平 誠)
・看護師の立場より
―内服抗がん薬の外来治療継続支援(川地香奈子)
・薬剤師の立場より
―薬剤師の役割と服薬指導の実際(戸谷 渡)

チームサレド
・医師の立場より
―チームでのサリドマイドの導入(山田修平)
・看護師の立場より(松尾美喜)
・ 薬剤師の立場より(根本真記)

≪NEWS≫

・HER2陽性乳がんに対する経口分子標的治療薬「ラパチニブ」
・小児気管支喘息の患者教育
・慢性閉塞性肺疾患に対する吸入ステロイド外用剤による肺炎リスク
・食物アレルギーの新たな診断方法


≪シリーズ≫

■今日から使える抗菌薬の基礎知識 9
抗真菌薬
(坂野昌志/三鴨廣繁)

■臓器障害からひも解く生理学 6
尿量異常(腎不全)から
腎臓の役割と意義を考える(當瀬規嗣)

■続・楽しい薬理学 最終回
「インド蛇木」伝説
(岡部 進)

■症例から学ぶ TDM 実践アプローチ 第20回
フレカイニドとアプリンジン
~維持投与量の検討~
(小杉隆祥ほか)

■病気百話 よくわかる疾患の病態生理 96
蕁麻疹 ―隔靴掻痒
(北岡建樹)

■FDA新薬情報 最近の新薬承認から
サムスカ/ベシバンス/ムルタク
(石居昭夫)


≪Report≫

■インスリン注入器用注射針再使用の問題点
(朝倉俊成)



<巻頭言>
2009年4月,肝臓がんに対する経口分子標的薬剤を用いた治療が始まったが,がん拠点病院では,胃がん,肺がん,乳がん,大腸がんの4大がんの治療が適切に行われているかどうかがまずは重要である.海外では当然に行われている外来治療でも,わが国の全部の施設でスムーズに行われているわけではない.そこで問題となるのは,がんの外来治療をより適切に行うためにわれわれは何をすべきか?である.新薬が承認されたからといって,新薬の講演会が開催されてもすぐに治療が取り入れられるわけではない.問題点と解決策は各施設によって異なるが,癌研有明病院で9年前に入院治療から外来治療に移行したときに生じた問題点や行ってきたアクションプランを参考にしながら,とくに薬剤師がどういった行動をとること,考え方を変えることが重要であるのかを重視して,この特集としたい.
薬学部の定員増加からいずれは薬剤師過剰の時代がくるといわれており,薬剤師の業務内容の拡大は必要である.がん拠点病院で外来治療がうまくいけばいくほど,周辺の施設において,経口剤を用いた補助療法や導入を行ったあとの継続治療などの連携が重要となる.薬剤師がもっと服薬指導を積極的に行い,抗がん薬以外を院外処方にする,病棟における指導,新薬導入時の相互作用や資材の説明などに関わっていただくのがよいと思う.まだカンファレンスへの参加は残念ながら十分ではない.とくにmultidisciplinary conference, interdisciplinary conferenceに出席し,発言していくべきであろう.改善に向けての考え方,方法を提案してもらって実現できればありがたい.

畠 清彦
癌研有明病院 化学療法科・血液腫瘍科部長・外来治療センター長
2,090円
特集: バイタルサインとハイリスク薬の管理


■特集にあたって(堀内龍也)

■薬剤師によるバイタルサインの測定・使用の意義(佐藤秀昭ほか)

■バイタルサインの取り方・書き方・使い方(狭間研至)

■バイタルサインと検査値を併読する理由(佐藤圭創)

■バイタルサインで捉えることができる副作用(佐多竹良)

■ハイリスク薬の種類と管理のポイント(阿南節子)

■ハイリスク薬による副作用とバイタルサイン
・神経系副作用(久保寺隆行ほか)
・精神系副作用―悪性症候群(長嶺敬彦)
・呼吸器系副作用(山口剛史ほか)
・循環器系副作用(森川敬子ほか)
・消化器系副作用(越前宏俊)
・血液障害(岡田 定)

■薬学的視点を踏まえたバイタルサイン教育
・薬剤師がバイタルサインの測定を習得するための環境と実践(大林恭子ほか)
・薬学生を対象としたバイタルサイン実習(髙村徳人ほか)
・薬学生における早期のバイタルサイン実習(大井一弥ほか)

■ Exercise



≪NEWS≫

・Japan-US cancer clinical trials workshop
・インスリン製剤によるアレルギー
・ベンゾジアゼピン受容体作動薬(BZ)による夜間異常行動
・医療経済学から見た骨粗鬆症治療


≪シリーズ≫

■今日から使える抗菌薬の基礎知識 8
グリコペプチド系・オキサゾリジノン系抗菌薬(抗MRSA薬)
(坂野昌志/三鴨廣繁)

■症例から学ぶ TDM 実践アプローチ 第19回
フレカイニド
~過量投与時の検討~
(小杉隆祥ほか)

■臓器障害からひも解く生理学 5
全身倦怠感,黄疸から肝臓の役割と意義を考える
(當瀬規嗣)

■こころのファイル アンティーク通りの窓から 6
試合中の脳震盪
(福西勇夫)

■病気百話 よくわかる疾患の病態生理 95
口内炎&舌炎―舌を出す
(北岡建樹)


≪Report≫

■ディスカッション能力向上を目指した
スモールグループディスカッションへのKJ法導入の試み
(大井一弥ほか)


<巻頭言>
医療の崩壊を防ぐために薬剤師に何ができるかが問われている.「チーム医療」が日本でも急速に進展し,医療の中心になりつつある.
薬剤師には,いかに患者の近くで薬のプロフェッショナルとして個々の患者に最適の薬物療法に貢献するかが求められている.
医療チームの一員である薬剤師には,医薬品情報,レジメン管理,患者状況の把握とそれに基づく処方設計,処方提案,直接服薬指導,服薬支援,その他の薬学的管理指導(処方された薬剤の投与量,投与方法,投与速度,重複投与,配合変化,配合禁忌などに関する確認ならびに患者の状態を適宜確認することによる効果,副作用などに関する状況把握)を行うことが求められており,薬剤管理料を算定できる要件として明記されている.医療安全の担い手としてハイリスク薬を中心に医薬品による副作用を防止あるいは早期に発見するために,また個々の患者に最適な薬物療法を進めるために「患者の状況を確認する」にはどうしたらよいかが今問われている.
バイタルサイン,さらに進んで心電図など患者の身体状況を把握するために必要なフィジカルアセスメントは,これからの薬剤師業務を遂行するうえで必須の条件になるであろう.そのためにはフィジカルアセスメントの意義と測定・評価スキルを充分に研修する必要がある.薬剤師は人体の解剖学,病理学,治療学,生理学,とくにバイタルサインの意義と手技をマスターするとともに,心電図の読み方,心音,肺音,腸音などの聴診と評価は薬剤師誰でもが身に付けるべきであろう.近い将来聴診器をもった薬剤師が病棟に常駐し,在宅患者のもとを訪れるようになることが期待される.
「薬剤師は患者に触ってはならない」というトラウマはほとんど消えたと確信するが,さらに薬剤師の病棟業務や外来化学療法,在宅医療を進化させるうえで本特集が貢献することを期待する.

堀内龍也
日本病院薬剤師会 会長
2,090円
特集: がん終末期ケア


■特集にあたって(茅根義和)

■メンタルケアへの対応(大西秀樹)

■進行がん患者における症状の変化とそのケア(三枝好幸)

■終末期に現れうる身体症状(戸倉夏木)

■緩和ケアの薬物治療から最期の看取りまで
・オピオイド(小原弘之)
・鎮痛補助薬(山川 宣)
・副腎皮質ステロイド(松尾直樹)
・高カルシウム血症治療薬(神谷浩平ほか)
・緩和ケア領域でのせん妄薬物治療(富岡 大ほか)
・中枢性の嘔気・嘔吐治療薬(相河明規ほか)
・オクトレオチド酢酸塩
悪性消化管閉塞に対する治療(中島信久)
・高カロリー輸液,輸液(月山 淑)

■緩和ケアにおけるセデーション(今井堅吾ほか)

■セデーションの実際 (児玉智之)

■ Exercise


≪NEWS≫

・米国におけるPhase 0 臨床試験
・フィラグリン遺伝子
・緑内障治療薬(ラタノプロスト)と薬剤応答性の変動
・遺伝子多型をベッドサイドで実用化するために


≪シリーズ≫

■今日から使える抗菌薬の基礎知識 7
テトラサイクリン系抗菌薬(坂野昌志/三鴨廣繁)

■臓器障害からひも解く生理学 4
胃の痛み(上腹部痛)から胃の役割,胃酸の意義を考える
(當瀬規嗣)

■症例から学ぶ TDM 実践アプローチ 第18回
アミノグリコシド系抗菌薬②
~小児の薬物動態と投与設計~
(渋谷正則ほか)

■こころのファイル アンティーク通りの窓から 5
ペットそれともPET(福西勇夫)

■病気百話 よくわかる疾患の病態生理 94
歯周病:歯肉炎と歯周炎―歯のなくなるはなし
(北岡建樹)

■続・楽しい薬理学 59
薬理学の「理」とは(岡部 進)

■FDAの話題いろいろ 26
2009年(1~5月)の新薬から(石居昭夫)


<巻頭言>
がん終末期ケアにおける症状緩和治療には次のような特徴がある.まず,疼痛治療を中心に薬剤選択においていわゆる保険適応外使用が多く行われる.これはがん症状緩和治療が終末期がん患者の苦痛緩和を中心に発達してきたことと密接に関係する.がんによる苦痛症状はがんの原発巣に関係なくがん患者に共通して出現する.したがって,慢性疾患の治療のように一定の背景因子をもった患者群を対象とした研究が行いにくい.そのため病態生理と薬学的知見を基とした実証研究的アプローチにより個々の治療が進歩してきた歴史がある.これはとくに鎮痛補助薬の分野で特徴的である.また,症状緩和のための薬剤は,オピオイドを中心に患者ごとの病状・病態により至適投与量に個人差がみられることが多いことも特徴的である.
がん対策基本法により,がんの初期段階からの緩和ケアの導入が推進される今,がん終末期のケアについても病院薬剤師のみならず,保険薬局でもがん症状緩和治療のための処方せん,薬剤指示を受ける機会が今後増加するであろう.そして,がん症状緩和治療の特徴をよく理解したうえでの適切な薬剤指導が求められる.
今回の特集では先に述べたような特徴をふまえながら,がん症状緩和治療とはどういうものかについて,また主要な苦痛症状の緩和治療について,緩和ケアのエキスパートに解説してもらう.この特集によってがん症状緩和治療への理解が深まり,日常業務に活かされることを願ってやまない.

茅根義和
東芝病院 緩和ケア科 科長
2,090円
特集: 精神科薬物療法と適応外使用

■特集にあたって(鍋島俊隆)

■鼎談 処方意図を反映した服薬指導とアドヒアランス
(鍋島俊隆/尾崎紀夫/吉尾 隆)

■なぜ精神科薬物療法において適応外使用は多いのか(内藤 宏ほか)

■精神疾患治療薬の処方を読むコツ ―適応外使用の目的を探る(吉尾 隆)

■精神科症例報告の読み方 ―適応外使用の情報を吟味する(山本暢朋ほか)

■臨床で遭遇する精神科薬物療法のエビデンス
・双極性障害およびうつ病に対する抗精神病薬(馬場寛子)
・認知症に対する抗精神病薬(天正雅美ほか)
・せん妄に対する抗精神病薬(吉村智子ほか)
・統合失調症に対する抗うつ薬(辻 美江ほか)
・不安神経症に対する抗うつ薬の使用方法(坂田 睦)
・うつ病に対する気分安定薬(中島振一郎)
・双極性障害に対するバルプロ酸(亀井浩行ほか)
・睡眠作用を期待して処方される向精神薬(齋藤百枝美ほか)

■精神科薬物療法で処方される漢方薬とその効果(山田和男)

■慢性疼痛に対する抗うつ薬とその効果(宮崎雅之ほか)

■Exercise

SERIES
■今日から使える抗菌薬の基礎知識 5
キノロン系抗菌薬(坂野昌志/三鴨廣繁)

■症例から学ぶ TDM 実践アプローチ 第16回
カルバマゼピン(2)
~維持投与の再調整と発作出現後の投与設計~
(高尾良洋ほか)

■臓器障害からひも解く生理学 2
意識障害から
意識・覚醒・睡眠の意義を考える
(當瀬規嗣)

■薬剤師のモラルディレンマ 第15回
実験で動物を殺めるとき
(川村和美/松田 純)

■続・Pharm.D.留学ファイル 第12回
カリフォルニア州立大学デイビス校付属医療センター
レジデンシープログラム(岩澤真紀子)

■病気百話 よくわかる疾患の病態生理 92
突発性難聴 ―聴く耳をもたない
(北岡建樹)

■続・楽しい薬理学 58
渡米した2人の若者(岡部 進)

NEWS
・KRAS遺伝子変異の状態に基づくセツキシマブの個別化投与
・OTC抗真菌薬の安全性
・吸入麻酔薬とエピネフリン含有局所麻酔薬併用の安全性
・メントールゼリーによる嚥下反射の誘発



<巻頭言>
わが国においては精神科患者を病棟に隔離する政策が永年に亘ってとられてきた.近年になり,種々の向精神薬が開発され,精神科では薬物療法が主流となり,欧米諸国のように地域社会のなかで患者をケアし,社会復帰を図ることが求められるようになってきた.患者の病識・薬識を高め,服薬アドヒアランスを向上させることが,精神疾患の再発を防止し,社会での自立を助ける.そのためには薬剤師の役割が大変重要となっている.
しかし,精神科領域における薬物療法は他科領域と比較すると,適応外使用による治療,大量処方や多剤併用などが行われる頻度が高い.そのため,薬剤師は医師がどのような意図で処方したかを読み解くことが大変難しく,精神科における服薬指導のハードルが高くなる原因になっている.
そこで,本特集の序論として,医師や患者とどのようにコミュニケーションをとり,医師の処方意図を理解し,その意図をどのように服薬指導に活かし,患者のアドヒアランスを向上していくのか,鼎談を行った.また本文では,現在精神科臨床の第一線でご活躍中の医師・薬剤師の先生方に解説をお願いした.
これまで精神科領域の臨床現場で試行錯誤をくり返し,確固とした業務を構築された先生方の実践論をまとめたこの特集は精神科服薬指導のハードルを下げ,日常業務のガイドブックとなると確信している.1人でも多くの薬剤師が患者の社会復帰のために,精神科医療に積極的に関わられることを願っている.

鍋島俊隆
名城大学大学院薬学研究科 薬品作用学研究室 教授
名城大学比較認知科学研究所 所長
NPO法人医薬品適正使用推進機構 理事長

2,090円
特集「攻略!感染リスクマネジメント」


■特集にあたって(大井一弥)

■感染管理に必要な臨床所見の考え方(井端英憲)

■感染を抑える技能
・サーベイランス(松島由実ほか)
・手指衛生管理(坂野昌志)
・抗菌薬管理プログラムの強化(片山歳也)
・ATC/DDDシステムの使用(望月敬浩ほか)

■感染制御のテクニック
・院内ラウンドでの介入:カルバペネム系抗菌薬使用の患者(中根茂喜)
・院内ラウンドでの介入:抗MRSA薬(丹羽 隆ほか)
・院内ラウンドでの介入:
真菌感染患者への介入で見逃してはならないポイント(村木優一ほか)
・院内ラウンドでの介入:栄養管理と感染管理(岡田守弘)
・院内ラウンドでの介入:HIV患者の感染管理(平野 淳)
・院内ラウンドでの介入: 高齢者で注意すべき感染管理(吉末泰教)
・院内ラウンドでの介入:
中心静脈ラインに関連したリスク低減のポイント(雲井直美ほか)
・消毒薬選択への介入:コスト管理を含めた消毒薬選択(井本陽子ほか)

■外来患者の感染制御
・免疫力低下が危惧される外来患者への指導
抗がん薬治療中の患者(間瀬広樹)
・保険薬局で実践すべき感染管理(森 吉男)
・感染管理に必要な予防接種について(中野貴司)

■Exercise


SERIES
■こころのファイル アンティーク通りの窓から 3
親子関係
(福西勇夫)

■添付文書だけではわからない薬の情報 No.17
ウブレチドR錠
(大中 博晶 ほか)


Report
■医療における薬剤師の機能
―非医療者と薬剤師が認識する薬剤師機能―(町田いづみほか)

■三重県病院薬剤師一泊研修会
テルモ臨床シミュレーションプログラム参加報告(三宅知宏)

■長崎市薬剤師会によるDOTS支援事業の取り組みと課題
(博多屋幸治/永友康雄)


付 録
第94回薬剤師国家試験 医療薬学 ―問題と解答―


NEWS
・イリノテカン副作用発現のリスクファクター
・送風機がSIDSのリスクを72%低減する
・降圧薬治療と認知症
・抗血小板薬のモニタリング 抗血小板薬の薬効評価の基本的考え方と実際


<巻頭言>
感染症の進化には目覚ましいものがあり,グローバル化した現在では,仮に新型インフルエンザが爆発的猛威を振るえば,恐怖に戦慄することは間違いない.感染症の病原体は,主に細菌やウイルスであるが,肉眼的に観察できないため,倦怠感,発熱などから感染の兆候が判断される.そして,発病が確認されれば,感染症治療が開始されることになる.ここで薬学的視点に立つと,薬物動態(PK)と薬力学(PD)の統合によるPK―PDパラメータに立脚した抗菌薬の適正使用推進がより重要であると考えがちだが,抗菌薬のみに特化しても感染症全体のリスクマネジメントに関わることは困難といえる.今,必要なスキルは,感染成立を防ぐ(制御)こと,および感染成立後の患者管理ができるかである.
そのために各病院では,ICT(感染制御チーム)が機能しているが,昨今の医薬分業の進展に伴い,保険薬局においても感染管理には十分に注意を払う必要がある.
今回の特集である「感染リスクマネジメント」では,臨床所見,検査,薬歴などを内容にリンクさせ,患者に立ち向かう(治す)ことができる構成とした.医療環境の急激な変化とともに,感染症の対応にも迅速性が要求されるものの,システムだけに頼る感染対策では,次へのステップが踏めないからである.
そのため今回,感染制御の技能を高めるために,ケースを基盤として,医療現場で求められている感染症管理について論述したので,御一読いただければ幸いである.


大井一弥
鈴鹿医療科学大学薬学部 病態・治療学分野 臨床薬理学研究室 教授
インフェクションコントロールドクター

2,090円
特集 『禁煙薬物治療』

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■特集にあたって(作田 学)

■禁煙治療における薬剤師の役割
・日本病院薬剤師会の立場より(相沢政明/堀内龍也)
・日本薬剤師会の立場より(岩月 進/児玉 孝)
・日本学校薬剤師会の立場より(田中俊昭)

■タバコ煙に含まれる成分を知る(加濃正人)

■なぜタバコを吸いたくなるのか?「ニコチン依存症」とよばれる理由
(臼井洋介)

■喫煙のリスク 禁煙が必要な理由
・成人男性(村松弘康)
・成人女性(繁田正子)
・未成年(岩田康弘)
・基礎疾患を有する喫煙患者(稲本 望)
・医薬品との相互作用(山下 徹)

■禁煙ガイドラインにおける薬物治療の位置づけ(栗岡成人)

■禁煙外来薬物治療を開始するまでのプロセス(薗はじめ)

■禁煙薬物治療に用いられる薬剤の種類と区分(戸田紘子)

■禁煙補助薬 使い方と使えるツール
・ニコチン貼付剤(加藤正隆)
・ニコチン貼付剤の服薬時指導と使えるツール(相沢政明ほか)
・バレニクリン酒石酸塩製剤(清水隆裕)
・バレニクリンの服薬指導をする際の基礎知識(相沢政明ほか)

■薬剤師が行う禁煙指導 ―ニコチン置換療法―(戸田紘子)

■チーム医療での禁煙指導(齋藤百枝美ほか)

■禁煙疑似商品の真実(山岡雅顕)

■Exercise
SERIES
■「治療」「薬局」合同座談会
クスリの有害事象から高齢者を守るために
(秋下雅弘/山口 潔/倉田なおみ/灘井雅行)

■臓器障害からひも解く生理学 1
心不全から血液循環の意義を考える
(當瀬規嗣)

■今日から使える抗菌薬の基礎知識 4
アミノグリコシド系抗菌薬
(坂野昌志/三鴨廣繁)

■薬剤師のモラルディレンマ 第14回
薬剤師の研究発表
(川村和美/松田 純)

■症例から学ぶ TDM 実践アプローチ 第15回
カルバマゼピン(1)
~投与開始初期の副作用と維持投与まで~
(高尾良洋ほか)

■続・楽しい薬理学 57
胃プロトンポンプ阻害薬の発見
(岡部 進)

■続・Pharm.D.留学ファイル 第11回
レジデンシーインタビュー試験
(岩澤真紀子)

■病気百話 よくわかる疾患の病態生理 91
ドライアイ(角膜乾燥症,涙液減少症)とシェーグレン症候群
―瞬きは何の合図?
(北岡建樹)
NEWS
・多発性骨髄腫に対するサリドマイドの有用性
・NOは網膜疾患に密接に関与しており,選択的阻害薬の開発が期待される
・低用量アスピリンには認知機能低下の予防効果はない
・性感染症の最近の動向


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

≪巻頭語≫
とかく禁煙治療はおもしろい.禁煙治療はやりがいがある.喫煙者2人のうち1人は喫煙で命を落とすのだから,これほどの人助けはほかにはない.
禁煙を決心した喫煙者は,まずは自分でやめようと思い,90数%は挫折し,喫煙本数が増える.そのうち薬局へ行き,いろいろなクスリがあることに驚く.日本では広く認められたニコチン代替薬のほか,漢方薬もどき,漸減療法,禁煙草,電子タバコなどがあり,またネオシーダーを勧める人もいる.はては自分流の禁煙法を勧める本もある.とかく禁煙というと,百鬼夜行の状態であった.エビデンスなど遠くに押しやられていた.
それが,ここへきて,本格的な禁煙のアドバイスをする薬局が増えてきたことは実に好ましいことである.これは宮城県のふぁるま・ねっと・みやぎを主宰する戸田紘子先生などのご努力によるものであるが,ここで蓄積したノウハウの一部をこの雑誌にも公開していただいた.
また,禁煙外来を苦労して長年やってこられた先生方にも,そのコツをお教えいただいた.
本特集を読み,1人でも多くの命を救ってほしいと念願する.またそれこそがWHOのタバコ規制枠組み条約第14条 「タバコへの依存及びタバコの使用の中止についての措置」が締約国に求めていることなのである.
NPO法人日本禁煙学会 理事長 作田 学
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  • 発行間隔:月刊
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