薬局 発売日・バックナンバー

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2,200円
特集テーマ:抗アミロイドβ抗体 -アルツハイマー病新薬をよみとくB面,やくだつC面-

<特集の目次>
■特集にあたって(井原 涼子)

■[B面]添付文書のキーワードから理解する抗アミロイドβ抗体の基礎知識
 ・アミロイドβ ─アルツハイマー病の病態生理(富田 泰輔)
 ・抗アミロイドβ抗体 ─レカネマブとドナネマブ(坂下 泰浩 ほか)
 ・軽度認知障害(MCI)および軽度の認知症 ─抗アミロイドβ抗体の適応(和田 健二)
 ・アミロイドPET ─画像検査によるアルツハイマー病の診断(石井 賢二)
 ・脳脊髄液(CSF)バイオマーカー ─脳脊髄液検査によるアルツハイマー病の診断(渡邉  緑 ほか)
 ・アミロイド関連画像異常(ARIA) ─抗アミロイドβ抗体の副作用(新堂 晃大)
 ・アポリポタンパク質(APOE) ─副作用リスクを予測する遺伝学的検査(関島 良樹)

■[C面]抗アミロイドβ抗体の適正使用をサポートするための臨床知識
 ・抗アミロイドβ抗体を使いたい・使っている患者からの質問に答える(栗原 正典)
 ・アルツハイマー病の発見や受診勧奨についての対応(川勝  忍 ほか)
 ・抗アミロイドβ抗体の投与前の処方設計(和泉 唯信 ほか)
 ・抗アミロイドβ抗体の副作用管理(中根  一)
 ・抗アミロイドβ抗体のアドヒアランスの管理(丸木 雄一)
 ・抗アミロイドβ抗体と従来の抗認知症薬の関わり(古和 久朋)

シリーズ

■えびさんぽ
 抗アミロイドβ抗体薬はアルツハイマー病の認知機能を改善しますか?
 (青島 周一)

■薬剤師40年目の独り言
 専門・認定資格がないと薬剤師は優秀ではないのか?
 (鎧のない薬剤師)

■飲み合わせ研究所 子どもの服薬Tips
 〈第29回〉ツムラ葛根湯エキス顆粒(医療用)
 (小嶋 純 米子 真記)

■医薬品適正使用・育薬 フラッシュニュース
 ・降圧薬で高齢者の湿疹性皮膚炎リスクが上昇?
 ・降圧薬のアドヒアランスが悪い患者の特徴
 (佐藤 宏樹 澤田 康文)

■「全(ZEN)か無(MU)か」じゃないんだよ薬物相互作用
 最終回 アメナメビル関連薬物相互作用
 (平井 利典 児島 悠史)

■薬剤師の1,2,3,4!(ヒフみよ) 大井教授の皮膚×くすり講座
 5時限目 皮膚バリア機能の喪失によって引き起こされる疾患
 (大井 一弥)

■タイパUP!誰も教えてくれなかった臨床業務の段取りお手本ファイル
 〈File 02〉緊急入院時の腎機能評価に基づく持参薬評価
 (浦田 元樹)

■がん研有明病院薬剤部のABCセミナーの楽屋話
 ・胃がんの薬物療法
 ・がん治療の薬薬連携・トレーシングレポート
 (青山 剛 清水 久範)

■Gebaita?! 薬剤師の語ログ
 〈第41回〉そうだ,学校へ行こう
 (中嶋 亜紀)

■ぐっとよくなる! 漢方処方 快訣ビフォーアフター
 〈第17回〉「もう一つの選択肢」としての漢方治療 化膿性疾患に対する戦略を流用する
 (津田 篤太郎)

■薬剤師力の型 新たな思考と行動プランを手に入れろ!
 〈肆拾壱ノ型〉効果および安全性,価格が最適な薬剤を提案せよ!
 (安藤 正純)

<巻頭言>
 高齢化の加速するわが国において,認知症は喫緊の課題です.厚生労働省研究班が実施した認知症の患者数の推計では,2022年時点で全国に認知症の患者が443万人,認知症の手前の状態の軽度認知障害の患者が558万人と見積もられ,今後さらに増加することが試算されています.アルツハイマー病は,認知症の原因として最も多い疾患で,その6割くらいを占めると考えられています.
 アルツハイマー病に対する薬剤として,症状を改善する効果のあるコリンエステラーゼ阻害薬やNMDA受容体拮抗薬が従来から用いられてきましたが,これらは一時的に症状を改善させるものであり,進行を抑える効果はありませんでした.アルツハイマー病の病態の本流に作用して進行を抑制する作用をもつ薬剤はさまざまなものが開発され,患者を対象にした治験が行われてきましたが,20年近くにわたって失敗続きでした.そのようななか,アルツハイマー病の待望の新薬として,2023年9月にレカネマブ,2024年9月にはドナネマブがわが国でも承認され,一般向けにも大きなニュースになりました.これらの薬剤は,アルツハイマー病の病態において中心的な役割を担うアミロイドβに作用する薬剤で,病態の進行を遅らせ,症状の進行を遅らせる効果が期待されます.一方,従来から用いられてきた症状改善薬とは,対象病期を含む患者の適応や,投与方法,副作用への備えなどの点で大きく異なります.新規作用機序をもつ革新的な医薬品であるため,最適使用推進ガイドラインが公開されています.それを正しく理解して使用していく必要があります.
 これらの新薬の登場と時期を同じくして,2024年1月に『共生社会の実現を推進するための認知症基本法』が施行されました.この認知症基本法は,認知症の人が尊厳を保ちながら希望をもって暮らすことができることを目的に掲げています.レカネマブやドナネマブは,患者本人の日常生活動作の自立が保たれる期間を延長させる効果が示されており,この認知症基本法の目的に沿った治療薬であるといえるでしょう.
 本特集では,患者が自立してその人らしく生活できることにつながるこれらの治療薬をどう正しく使っていくかを具体的にお示ししつつ,治療を支えるチームの一員の薬剤師として押さえておきたい基本知識を経験豊富な先生方に解説いただきました.新しい認知症診療の理解の一助となれば幸いです.

東京都健康長寿医療センター 脳神経内科 医長
井原 涼子
2,200円
特集テーマ:メタボ治療のゲームチェンジャー!? GIP/GLP-1受容体作動薬

<特集の目次>
■特集にあたって (原島 伸一)

■「インクレチン物語」新章はじまる
 ・インクレチンの概念提唱からインクレチン受容体作動薬の登場まで (瀬野 陽平 ほか)
 ・なぜ,GIPはこれまで臨床応用されなかったのか? (藤井 美紀 ほか)
 ・ツインクレチン「GIP/GLP-1受容体作動薬」─2つの作用メカニズムによる相乗効果 (高橋 明裕 ほか)

■臨床データからみるGIP/GLP-1受容体作動薬の多面的作用
 ・血糖降下作用 (佐々木 順子 ほか)
 ・体重減少作用 (牟田 芳実 ほか)
 ・心臓に対する保護作用 (尾野 亘)
 ・腎臓に対する保護作用 (北井 悠一朗 ほか)
 ・肝臓に対する保護作用 (井上 喬二郎 ほか)

■聞きたい! スペシャリストの本音─GIP/GLP-1受容体作動薬の可能性と課題
 ・糖尿病専門医の視点から (田口 真理奈 ほか)
 ・肥満症専門医の視点から (田中 智洋)
 ・循環器専門医の視点から (絹川 真太郎)
 ・腎臓専門医の視点から (横井 秀基)
 ・老年科専門医の視点から (大村 卓也 ほか)
 ・精神医学分野の視点から (林 果林)
 ・栄養士の視点から (三上 恵理)
 ・看護師の視点から (西村 亜希子)
 ・薬剤師の視点から (岡田 浩)

■社会薬学的観点からGIP/GLP-1受容体作動薬を考える
 ・痩身・ダイエットを目的とした適応外使用 (原島 伸一)
 
■予告「インクレチン─グルカゴン物語」
 ・グルカゴン─GLP-1─GIPの三角関係 (北村 忠弘)
 ・開発途上にある新たなデュアルアゴニスト,トリプルアゴニスト (瀧澤 裕樹 ほか)

<シリーズ>
■えびさんぽ
 持続型GIP/GLP-1受容体作動薬には,どのような効果が期待できますか?
 (青島 周一)

■医薬品適正使用・育薬 フラッシュニュース
 ・2型糖尿病患者はSGLT2阻害薬で痛風リスクが低下?
 ・睡眠薬の持ち越しが運転に及ぼす影響
 (佐藤 宏樹 澤田 康文)

■Gebaita?! 薬剤師の語(カタ)ログ
 〈第40回〉実録! 学会参加レポ~初めての子連れ参加で考えたこと~
 (山田 友奈美)

■飲み合わせ研究所 子どもの服薬Tips
 〈第28回〉セレスタミン®配合シロップ
 (小嶋 純 米子 真記)

■薬剤師40年目の独り言
 やりたくない仕事,やりたい・やりがいのある仕事
 (鎧のない薬剤師)

■タイパUP!誰も教えてくれなかった臨床業務の段取りお手本ファイル
 〈File 01〉初回面談とその記録
 (山村 真依子 寺沢 匡史)

■薬剤師力の型 新たな思考と行動プランを手に入れろ!
 〈肆拾ノ型〉外用薬の特性・創の状態から適切な薬剤を提案せよ!
 (中島 眞)

■ぐっとよくなる!漢方処方 快訣ビフォーアフター
 〈第16回〉“病因論”の変換から処方を考え直してみる 漢方医学は「体質」をどのように扱うか
 (津田 篤太郎)

■薬剤師の1,2,3,4!(ヒフみよ) 大井教授の皮膚×くすり講座
 4時限目 皮膚の変化(色素沈着のしくみ)
 (大井 一弥)

■がん研有明病院薬剤部のABCセミナーの楽屋話
 ・薬薬連携の推進について
 ・大腸がんの薬物療法
 ・麻薬管理
 (山口 正和 中野 泰寛 山田 玲子)

■「全(ZEN)か無(MU)か」じゃないんだよ薬物相互作用
 〈File 07〉直接作用型経口抗凝固薬(DOAC)関連薬物相互作用
 (平井 利典 児島 悠史)

<巻頭言>
 糖尿病診療ガイドラインはシステマティック・レビューに基づき作成される.主にGRADEシステムを用いて,血糖コントロール効果,全死亡,主要心血管イベント(MACE),心筋梗塞,脳卒中,心不全による入院,慢性腎臓病(CKD)の進行,重篤な有害事象,重症低血糖,10%以上の体重減少などについて優先順位をつける.さらに,薬価や糖尿病をもつ人の状況や環境を考慮し,糖尿病治療薬の推奨度が示されている.
 わが国では,日本糖尿病学会から『糖尿病診療ガイドライン2024』が発表され,病態に応じた薬剤選択として「非肥満」と「肥満」に分類し,それぞれに適した薬剤を推奨している.
 一方,肥満者の多い欧米では,SGLT2阻害薬とGLP-1受容体作動薬が,患者の病態に応じて推奨されている.また,日本人糖尿病患者に最も多く処方されているDPP-4阻害薬を推奨しない糖尿病診療ガイドラインも発表されるようになっている.
 GIP/GLP-1受容体作動薬は,欧米では,心血管疾患,慢性心不全,慢性腎臓病を考慮した後,さらに代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)か代謝機能障害関連脂肪肝炎(MASH)を考慮する場合に推奨されている.わが国では,インスリン抵抗性治療薬として新たに追記されている.
 15~39歳の若い世代の糖尿病が国内外を問わず増えているが,肥満や過体重が増えたことによるインスリン抵抗性に原因があるとされている.したがって,わが国においても肥満や過体重に起因した糖尿病患者は増え,それに応じた治療が必要となる.今後,GIP/GLP-1受容体作動薬は,糖尿病の薬物治療においてさらに重要なポジションを得ることが想像される.
 本特集では,国内外を問わず第一線で活躍されている各専門分野の先生方に,さまざまな視点からGIP/GLP-1受容体作動薬に関して解説いただいた.本書のように全分野にわたりわかりやすくまとめられた特集は,ほかにはないほどである.ぜひ,教科書としても本書を活用していただきたい.

御所南はらしまクリニック 院長
原島 伸一
3,300円
特集テーマ:みえる!わかる!婦人科・産科・女性医療のくすり

<特集の目次>
第1部 婦人科・産科のくすり一覧  (品田有理,島田 泉,新木貴大,圓山真央,星野直人)
・女性ホルモン製剤
・子宮内膜症治療薬
・排卵誘発薬
・GnRHアンタゴニスト製剤
・腟炎・性器感染症の治療薬
・分娩関連薬
・抗がん薬[細胞障害性抗がん薬]
・抗がん薬[分子標的薬]

第2部 婦人科疾患・女性医療と薬物療法
01 女性ホルモン製剤[月経異常・避妊に関する治療薬]  (藤田由布)
02 子宮内膜症治療薬  (福井陽介)
03 排卵誘発薬[不妊症に関する治療薬]  (小川達之)
04 女性ホルモン製剤[更年期障害に関する治療薬](小野陽子)
05 腟炎・性器感染症に用いられる抗真菌薬・抗菌薬など  (太田 寛)
06 切迫早産に関連する薬剤  (室月 淳)
07 人工妊娠中絶薬  (早乙女智子)
08 月経および更年期の不調に関する漢方薬  (梶本めぐみ)
09 婦人科がんに用いる抗がん薬  (瀬尾卓司)

第3部 用語解説  (やっきー)
01 女性のライフステージと性ホルモン
02 卵胞ホルモン[エストロゲン]
03 黄体ホルモン
04 性腺刺激ホルモン[ゴナドトロピン]
05 男性ホルモン
06 女性のライフステージと疾患
07 月経異常
08 月経困難症,月経痛
09 月経前症候群(PMS)
10 子宮内膜症,子宮腺筋症
11 子宮筋腫
12 更年期症候群
13 萎縮性腟炎,閉経関連尿路生殖器症候群
14 骨盤臓器脱,尿失禁
15 性感染症
16 HPVワクチン
17 婦人科がん検診
18 妊娠と分娩に関わるホルモン
19 正常分娩と異常分娩
20 切迫早・流産
21 母子感染・母子免疫
22 不妊治療

薬剤索引


<はじめに>
─女性のくすりへの苦手意識克服をお手伝いします!─
 子宮や卵巣,女性ホルモンの変化による病気や症状で困っている女性はかなりの人数にのぼります.しかし,女性特有の疾患に対する治療には,ホルモンに関するさまざまな薬が登場するうえ,女性の体調は月経周期によって変化し,さらに妊娠の可能性も考慮する必要があります.そのため,「薬を扱うのが難しい!」と感じる医療者は多いのではないでしょうか.
 でも実は,女性ホルモンの変化や月経による症状,女性ホルモン製剤の使いかたは,一度ポイントを押さえれば,とても理解しやすくなります.本書では,薬の基本的な知識から臨床現場における実際の使いかたまで,わかりやすく解説しました.
 第1章では女性の健康に関する薬剤の基本的な情報と実際に使用する際のポイント,第2章では臨床現場での実際の使いかた,第3章では女性診療や薬剤業務で重要なホルモンや疾患を解説しています.本書を読むことで,女性医療の基礎から臨床までがつながってイメージできるようになることを目標にしました.
 最初に述べた女性特有の疾患などによる日本での1年間の経済損失は,更年期症状で1.9兆円,月経随伴症状(月経痛や月経前症候群など)で0.6兆円,婦人科がん(子宮がん・卵巣がん・乳がん)で0.6兆円,不妊治療で0.3兆円と報告されています(令和6年2月 経済産業省).あなたの目の前にいる女性,周りにいる女性,大切な関係にある女性も,もしかしたら女性特有の症状で困っているかもしれません.そんなとき,本書で学んだ知識が少しでもお役に立ったら嬉しいです.
 明日からのあなたの薬剤業務や診療における「女性の健康支援」が,さらにパワーアップしますように.

2025年3月
淀川キリスト教病院産婦人科 医長
柴田綾子
2,200円
特集テーマ:増悪を防ぐ! 連携のポイントを掴み,実践する,心不全フォローアップ

<特集の目次>
■特集にあたって(澤田 和久)

■心不全患者のリアル 
・なぜ症状の増悪・再入院がくり返されるのか? ─病態と対策をイメージする─(猪又 孝元)
・くり返す急性増悪と心機能・くすりの関係は?(植村 祐介 ほか)
・なぜ多職種の視点が必要なのか? ─薬剤師に求められる視点─(土岐 真路)

■S / O情報からみえる! みつかる! 心不全の増悪サイン
・呼吸器・循環器系のサイン(髙井  靖)
・体液バランスのサイン(佐古 守人)
・全身の倦怠・虚弱に関するサイン(櫻下 弘志)

■保険薬局で心不全治療を判断するには?(磯崎 弘恵)

■患者にシームレスな医療を提供するための薬-薬連携
・薬剤師による患者フォローアップのこれから(橋場  元)
・退院時の情報を薬局と共有する(澤田 和久)
・退院時薬剤管理サマリー/フォローアップシートを活用する(服部 和人)
・心不全ステージA/Bをキャッチ&フィードバックする(西垣  賢)

■急性増悪を防ごう! 薬剤師のフォローアップが欠かせない問題にアプローチ
・#シックデイ対応の理解度が低い(林  太祐)
・#服薬アドヒアランスが低い(大舘 祐佳)
・#体重管理ができない(涌田 泰行)
・#食生活を改善できない(佐藤  洸)
・#生活リズムが不規則(大内 友季江)
・#(心不全治療中に)腎機能が低下した・血清カリウム値の上昇(大橋 泰裕)
・#血圧が低い ─低い血圧は悪なのか? 許容することのメリットは?─(芦川 直也)
・#ポリファーマシー(石井 聡一郎)


<シリーズ>
■ガチではじめる マジでわかる経口抗がん薬
 最終回 レゴラフェニブ (スチバーガ®)の皮膚の違和感
 (野々宮 悠真)

■えびさんぽ
 心不全に対する薬物療法で,生活の質は改善するのでしょうか?
 (青島 周一)

■飲み合わせ研究所子どもの服薬Tips
 〈第27回〉ケフラール®細粒小児用100mg
 (小嶋  純 米子 真記)

■薬剤師40年目の独り言
 実習生との就活話で思うこと「自分にあった職場なんてないよ」
 (鎧のない薬剤師)

■「全(ZEN)か無(MU)か」じゃないんだよ薬物相互作用
 〈File 06〉ループ利尿薬関連薬物相互作用(カルシウム編)
 (平井 利典 児島 悠史)

■がん研有明病院薬剤部のABCセミナーの楽屋話
 ・緩和ケアの薬物療法
 ・医薬品と医療安全
 (柴田 直樹 根本 真記)

■Gebaita?! 薬剤師の語ログ
 〈第39回〉サプライズの成功は,秘密厳守から?!
 (大西 伸幸)

■薬剤師の1,2,3,4!(ヒフみよ)大井教授の皮膚×くすり講座
 3時限目 生理学 皮膚の免疫的なバリア機能
 (大井 一弥)

■薬剤師力の型 新たな思考と行動プランを手に入れろ!
 〈参拾玖ノ型〉現病歴だけでなく,持参薬や既往歴にも注目せよ!
 (藤堂 朱香)

■ぐっとよくなる! 漢方処方 快訣ビフォーアフター
 〈第15回〉瘀血のタイプを考えた漢方処方 マイナーな漢方処方も使ってみよう
 (津田 篤太郎)

■レポート
 避難者の栄養管理 2024年能登半島地震,長期化する避難生活へのサポート
 (杉田 尚寛)

<巻頭言>
 冬場は季節性の感染症とともに循環器病を発症する患者が多くなることを体感して久しい.とりわけ,心不全はすべての循環器病の終末像ともいえる状態であり,直近10年間を思い返すと,入院患者は増加すれども減少に転ずる気配はない.われわれはすでに“心不全パンデミック”と対峙している状況にあるが,地域差を考慮しても今後10年間は心不全発症患者数の増加が予測されている.こうした状況を踏まえると,これまでにないかたちで心不全患者のフォロー体制を確立することが重要である.
 筆者は超急性期病院に勤務しているが,心不全患者の入院期間は約10日間であり,その間に医師はもとより看護師,薬剤師,理学療法士,管理栄養士などの多職種による療養指導が実践されることが一般的になりつつある.しかしながら,心不全の増悪による再入院を防ぐためには「入院中にさまざまな指導を行った」で終わる病院完結型の指導ではなく,日常生活のなかで自己管理の評価と適切な支援をくり返し講ずる患者伴走型の支援体制が重要である.筆者自身,薬剤師が退院後も入院中と同様の密度で心不全患者に関与し続けられるかという点に課題を感じていたが,2024(令和6)年度の調剤報酬改定では保険薬局による心不全患者のフォローアップが薬物治療の適正化と再入院の回避につながることを期待され,調剤後薬剤管理指導料2が新設された.まさに心不全患者に対して薬剤師が伴走するための土台が整備されたことに喜びを覚えたが,指導料の新設がすぐに現場での実践につながるわけではない.保険薬局によるフォローアップの充実を図るためには,知識の啓発と同時に情報の連携が重要である.そこで,心不全患者が基幹病院などでの入院治療を経た後,地域での診療に移行する場合が多い点に着目し,入院期から退院後のフェーズにおける情報連携とフォローアップの指針を示す手引書として,『薬剤師による心不全服薬管理指導の手引き,第1版(日本心不全学会/日本薬剤師会)』が作成され,2024年8月に公開となった.
 このように,2024(令和6)年度は薬剤師が心不全患者に伴走したフォローアップを行うための土台が整備された年となったが,この土台を活用し,各地域での実践が一般的となるかどうかは,われわれ薬剤師の行動にかかっている.本号では,連携のポイントを掴み,「実践する」をテーマに特集を組んだ.心不全診療に携わるすべての薬剤師が確実な一歩を踏み出すことを期待したい.
 心不全診療における薬剤師の役割は“あなた”の一歩に委ねられている.

安城更生病院 薬剤部 医薬情報課長
澤田 和久
2,200円
特集テーマ:今こそ知りたい!JAK阻害薬 -適応の拡大を追いかける&免疫系に強くなる-

<特集の目次>
■特集にあたって(吉村 昭彦)

■免疫の地図(監修:吉村昭彦)

■免疫の基礎の基礎
・サイトカインによる情報伝達と炎症のしくみ(吉村 昭彦)
・全身のリンパ組織を巡る免疫の旅(片貝 智哉)
・人体の各臓器からみる免疫・バリアのしくみ(椛島 健治 ほか)
・T細胞のはたらきといろいろなT細胞の特徴(久保 允人)
・B細胞のはたらきと抗体のヒミツ(北村 大介)
・Ⅰ型アレルギーはどのようにして起こるのか(本村 泰隆)
・免疫寛容のメカニズムと自己免疫疾患(吉村 昭彦)

■JAK阻害薬と免疫系にはたらくくすり
・ヤヌスキナーゼとJAK阻害薬(吉村 昭彦)
・これまでの免疫を抑えるくすりのしくみ(和田 恭一)
・抗体医薬と比べてみました(山岡 邦宏)

■JAK阻害薬の効きどころ,使いどころ
・関節リウマチ(田中 良哉)
・炎症性腸疾患(清原 裕貴 ほか)
・アトピー性皮膚炎(小亀 敏明 ほか)
・乾癬(高橋 ちあき ほか)

■JAK阻害薬の薬学管理で患者さんをずっと支える
・JAK阻害薬の初回指導とフォローアップ(冨田 隆志)
・JAK阻害薬の投与に必要な検査とワクチン(萱野 勇一郎)

<シリーズ>
■ガチではじめる マジでわかる 経口抗がん薬
 ロンサーフ(トリフルリジン/チピラシル)の発熱
 (小澤 有輝)

■えびさんぽ
 JAK阻害薬の有効性や安全性に関する最新知見は?
 (青島 周一)

■医薬品適正使用・育薬フラッシュニュース
 ・H2RAよりもPPIの方が腸内細菌叢が乱れる
 ・チアジド系利尿薬は低ナトリウム血症が起こりやすい?
 (佐藤 宏樹 澤田 康文)

■薬剤師40年目の独り言
 敷地内薬局の是非と元事務部長逮捕を混同してはいけない
 (鎧のない薬剤師)

■飲み合わせ研究所 子どもの服薬Tips
 〈第26回〉アリメジンシロップ0.05%
 (小嶋  純 米子 真記)

■薬剤師の1,2,3,4!(ヒフみよ)大井教授の皮膚×くすり講座
 2時限目 生理学 皮膚の物理的なバリア機能
 (大井 一弥)

■がん研有明病院薬剤部の ABCセミナーの楽屋話
 ・皮膚がんの薬物療法
 ・適応外使用
 (前 勇太郎 庄司 大悟)

■「全(ZEN)か無(MU)か」じゃないんだよ 薬物相互作用
 〈File 05〉ループ利尿薬関連薬物相互作用(カリウム編)
 (平井 利典 児島 悠史)

■ぐっとよくなる! 漢方処方 快訣ビフォーアフター
 〈第14回〉「かぜの予防」+「胃もたれ治療」=「リウマチの薬」??
 患者の「不定愁訴」にきめ細かく対応する漢方治療
 (津田 篤太郎)

■Gebaita?! 薬剤師の語ログ
 〈第38回〉礼
 (篠田 康孝)

■薬剤師力の型 新たな思考と行動プランを手に入れろ!
 〈参拾捌ノ型〉パターン化された発熱性好中球減少症の対応からの脱却!
 病態変化を考慮し,抗菌薬投与を個別化 せよ!
 (菅原(鈴木)義紀)

<巻頭言>
ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬は,関節リウマチ,炎症性腸疾患,アトピー性皮膚炎など,さまざまな疾患に適応が拡がり,新薬も次々と登場している.薬剤師がその名前を目にする機会は,ますます増えてくると思われる.JAK阻害薬は新しい作用機序の薬剤であり,また免疫や造血を抑制する作用をもつため感染症の副作用に注意が必要であるなど,薬学管理も必要である.
そもそもJAK阻害薬の効能はサイトカインの作用をブロックすることにある.サイトカインは広くはタンパク質性のホルモン全体をさすが,JAK阻害薬の対象は主に免疫系に作用するサイトカインで,例えば有名なものではインターロイキン(IL)-6やIL-4,IL-23,インターフェロン(IFN)があげられる.これらのサイトカインはそれぞれ関節リウマチ,炎症性腸疾患,アトピー性皮膚炎,全身性エリトマトーデス(SLE)などの免疫疾患において重要な役割を担っている.これまではこれらのサイトカインに対する抗体製剤が治療に用いられてきたが,今後,経口投与可能なJAK阻害薬に置き換わっていくと考えられている.そこでこれまで使われてきた免疫抑制薬との違いや,抗体製剤との差別化について十分なページを割いて解説している.
JAK阻害薬の意義を理解するには,そもそもこれらの免疫が関わる病気でサイトカインがどのような役割をしているのか? を知る必要がある.ところが今でも「免疫学」は難解で近寄りにくいもの,できれば避けたいと考えている薬剤師や薬学関係者は多い.これは,免疫には多数の細胞やサイトカインが関わるために役者が多過ぎること,学部における免疫学の講義が暗記中心で「面白くない」ものの代表になっていることがあげられる.そもそも「免疫学」の独立した講義がない薬学部も多い.そこで本特集では,第Ⅰ章「免疫の地図」にまず免疫学とサイトカインの役割を基礎からわかりやすく解説し,基礎から学べるよう配慮されている.ガイドマップ「免疫の地図」も参考にしていただきたい.この部分はすでに免疫学の十分な知識を得ている人には不要かもしれないが,「免疫記憶」や「免疫寛容」などの最新の話題も取り入れているため,目を通していただければありがたい.
一方で厄介なことに,広範なサイトカインがJAKを活性化するために副作用にも注意を払う必要がある.例えば帯状疱疹を含む感染症には常に注意しないといけない.また白血球を作る造血因子とよばれる血液を作るサイトカインもJAKを使っているために,骨髄抑制が起きる可能性もある.本特集ではJAK阻害薬の副作用についても十分配慮し,JAK阻害薬に必要な検査や確認事項についても解説している.
本特集では,JAK阻害薬や抗体医薬品,そのほかの免疫に作用する薬剤のしくみから,JAK阻害薬が適応となるそれぞれの疾患の病態と,治療におけるJAK阻害薬の位置づけ,薬学管理のポイントなど,JAK阻害薬について薬剤師が知っておきたいことを幅広くまとめた.本特集を機に,薬剤師の方々にとって免疫とJAK阻害薬がより身近なものとなり,適応が拡大するJAK阻害薬とともに患者さんを支える一助となれば幸いである.

東京理科大学 生命医科学研究所 分子病態学部門 教授
吉村 昭彦
2,200円
特集テーマ:薬剤師の情報福袋 新薬,診療GL(ガイドライン),etc詰め合わせ

<特集の目次>
■特集にあたって
 2024年から2025年にバトンをつなぐ (石井 伊都子)

■What’s Up! 2025年の薬剤師には何が求められる?
 ・地域を支えるこれからの薬剤師に期待されること (安川 孝志)
 ・薬局DXがもたらす変化,薬局DXに必要な変化 (紀平 哲也)
 ・タスク・シフト/シェアで薬剤師の仕事はどう変わる? (川上 純一)

■Pick Up! 注目の診療ガイドライン
 ・薬物治療だけじゃない!? 糖尿病ガイドライン2024は食事療法もポイント (能登  洋)
 ・抗菌薬関連のCQが追加! 『日本版敗血症診療ガイドライン2024』 (狩野 謙一)
 ・新薬続々,便通異常症診療ガイドライン2023 ─機能性便秘症と機能性下痢症─ (荻野 治栄 ほか)
 ・原発性局所多汗症診療ガイドライン2023で広がる治療の選択肢 ─抗コリン外用剤を中心として─ (藤本 智子)
 ・抗がん薬治療を支える! 制吐薬適正使用ガイドライン第3版 (青山  剛)

■Catch Up! おくすり情報アップデート
 ・アルツハイマー病の新たな治療薬が登場 (井原 涼子)
 ・コラム 変化し続けるアトピー性皮膚炎治療薬 (加藤 則人)
 ・SGLT2阻害薬にCKDの適応が追加 ─患者指導に活かすために─ (藤井 麻紀子 ほか)
 ・コラム アレジオン ®眼瞼クリームの使いどころ (庄司  純)
 ・『日本版抗コリン薬リスクスケール』を臨床で活用する (水野 智博)

■Follow Up! 最近のトピックスを深堀り解説
 ・ダイレクト「アライ ®」とスイッチ「緊急避妊薬」 薬剤師職能が試される2つのクスリ (玉田 慎二)
 ・動き出した薬剤師から非薬剤師へのタスク・シフト/シェア 日病薬が特別委員会を設置 なるか薬剤師の業務拡充 (杞憂 過多)


<シリーズ>
■ガチではじめる マジでわかる 経口抗がん薬
 アーリーダ ®(アパルタミド)の皮膚障害
 (橋本 幸輝)

■えびさんぽ
 ランドマークスタディで振り返る2024年
 (青島 周一)

■薬剤師40年目の独り言
 「病院薬剤師は募集しても集まらない」,というけれど
 (鎧のない薬剤師)

■医薬品適正使用・育薬フラッシュニュース
 ・BZ薬の適正使用を目指した日本での一つの取り組み
 ・トリプタン開始直後は心筋梗塞や脳卒中のリスクが上昇
 (佐藤 宏樹 澤田 康文)

■飲み合わせ研究所 子どもの服薬Tips
 〈第25回〉ブロムヘキシンシロップ 0.08%
 (小嶋  純 米子 真記)

■薬剤師の1,2,3,4!(ヒフみよ)大井教授の皮膚×くすり講座
 1時限目 導入編 皮膚ってなんだ?
 (大井 一弥)

■「全(ZEN)か無(MU)か」じゃないんだよ 薬物相互作用
 〈File 04〉インクレチン薬関連薬物相互作用
 (平井 利典 児島 悠史)

■薬剤師力の型 新たな思考と行動プランを手に入れろ!
 〈参拾漆ノ型〉心不全の既往をみつけたらGDMTを意識せよ!
 (片桐  光)

■がん研有明病院薬剤部のABCセミナーの楽屋話
 ・膵がんの薬物療法
 ・がん悪液質
 (天川 佳洋 舘合 慶一)

■Gebaita?! 薬剤師の語(カタ)ログ
 〈第37回〉「変わる」にあたり必要なことは?
 (大森 智史)

■ぐっとよくなる! 漢方処方 快訣(かいけつ)ビフォーアフター
 〈第13回〉難治性の痒みに対する漢方治療 「温める」と「冷ます」の綱引きで考える
 (津田 篤太郎)

■レポート
 日本くすりと糖尿病学会から「東北宣言」
 (平泉 達哉)

<巻頭言>
2024年から2025年にバトンをつなぐ
2024年を振り返ると,良し悪しにつけいろいろなことが起きた.感慨深い話題としては,オリンピックやメジャーリーグで日本人が大活躍した.体格の劣る日本人がスポーツの世界で活躍できるのは単純にうれしいし,国を越えて超人的なパフォーマンスには息を呑む魅力がある.驚いたことには,人工知能(AI)を用いたタンパク質の構造予測がノーベル化学賞を受賞した.革新的ではあるものの評価の定まらぬAIという技術が学術的に認められたことに大きな驚きを隠せないが,学問の新しい扉が開いたような感覚も覚えた.
一方,度重なる災害が日本列島を襲った.特に,能登半島は地震や豪雨に見舞われ,いまだ避難所や仮設住宅暮らしを続けている方がいらっしゃる.タイ,ミャンマー,ネパール,中国,台湾など東南アジアや東アジアで大規模な洪水が報告されただけでなく,砂漠の地ドバイでも過去75年間で最大の降水量を記録し,たった1日で街が冠水した.被害に遭われた方々に,あらためてお見舞いを申し上げる.
『薬局』2025年1月号のテーマは「薬剤師の情報福袋 新薬,診療GL,etc詰め合わせ」である.先に取り上げたスポーツイベント,学術の発展,災害には,すべて何らかのかたちで医療が関係する.それは目的となることもあり,ツールにもなることもある.そのなかで,薬はその重要な位置を占める.薬剤師に求められること,それは常に薬に精通していることである.だから『薬局』は年に一度最新の薬とガイドラインをまとめ,みなさまと共有する.そして,新年の第一号として,病院,薬局,地域における先進的な薬剤師業務の変化について3名の著者に執筆していただいた.折しも,2024年は診療報酬の改定があり,それと相まって業務を見直す施設も多々あるだろう.ぜひ本書を参考にしていただきたい.
2025年,太陽活動が最も活発になる「極大期」となり,太陽フレアの発生も多くなるそうだ.大きな災害につながらないことを祈るが,備えあれば憂いなし,薬の知識の整理整頓は年始早々にしておきたい.

千葉大学医学部附属病院 薬剤部 教授・部長
石井 伊都子
特集テーマ:プラス漢方でかゆいところに手が届く! 皮膚疾患・皮膚トラブル

<特集の目次>
■特集にあたって
 かゆみ治療:西洋医学と漢方の融合 (清水 忠道)

■巻頭カラー写真

■皮膚の湿疹・かゆみを漢方医学・西洋医学の視点で因数分解する!
 ・皮膚の湿疹・かゆみを漢方医学の視点で因数分解すると? (貝沼 茂三郎)
 ・皮膚の湿疹・かゆみを西洋医学の視点で因数分解すると? (牧野 輝彦 ほか)

■患者さんを煩わせる皮膚のトラブルをプラス漢方で解消する!
 ・かゆみが強い,肌をかきむしってしまう,かさつく(乾燥肌) (栁原 茂人)
 ・にきびや湿疹ができた・できやすい (山本 篤志)
 ・コラム ここまでわかった! 免疫機構・炎症反応と漢方薬のはたらき (山﨑 研志)
 ・頭皮や顔の赤み・湿疹やかゆみが続く,フケが多い(脂漏性皮膚炎) (豊田 雅彦)
 ・頬や額を中心とした赤み,ヒリヒリ感が続く(酒皶) (蓮沼 直子)
 ・顔や身体に紅斑が出る,皮膚が剥がれて粉が出る(乾癬) (森原  潔)
 ・汗をかきやすい(多汗症),あせもができた・できやすい (天津 朗典)
 ・創傷・熱傷処置で使用する漢方薬の使い方 (入江 康仁)
 ・月経周期や更年期に関連する肌荒れ (鵜飼 恭子)
 ・かゆみなど肌の不快症状による不眠やいらつき ─心因性皮膚疾患─ (黒川 晃夫)
 ・子どものアレルギーマーチ ─アトピー素因・皮膚炎を中心に─ (中島 俊彦)
 ・がん治療による皮膚への副作用・合併症 (元雄 良治)

■診療ガイドラインに学ぶ! 皮膚疾患治療のプラス漢方
 ・痤瘡,にきび・吹き出もの (鳥居 靖史)
 ・アトピー性皮膚炎 (市山  進)
 ・蕁麻疹 (橋本 喜夫)

■皮膚トラブル回避! 漢方方剤のやさしい使い方
 ・患者を副作用の皮膚トラブルで困らせない! 漢方方剤のやさしい使い方 (野上 達也)
 ・コラム 漢方方剤の効き目をみきわめる期間はどれくらい? (皆川 智子 ほか)

<シリーズ>
■ガチではじめる マジでわかる経口抗がん薬
 イクスタンジ®(エンザルタミド)の食欲不振
 (坂田 幸雄)

■えびさんぽ
 皮膚疾患の症状緩和に対して漢方薬は効果がありますか?
 (青島 周一)

■Gebaita?! 薬剤師の語ログ
 〈第36回〉その対策,本当に意味のある対策??
 (髙島 英滋)

■飲み合わせ研究所 子どもの服薬Tips
 〈第24回〉タジベール®錠1mg
 (小嶋  純 米子 真記)

■医薬品適正使用・育薬 フラッシュニュース
 ・ベンゾジアゼピン系薬を漸減しても⽣じる症状
 ・ガバペンチンやプレガバリンでCOPD重症化リスク上昇
 (佐藤 宏樹 澤田 康文)

■薬剤師力の型 新たな思考と行動プランを手に入れろ!
 〈参拾陸ノ型〉低ナトリウム血症出現! 検査値のみに囚われず,患者状態を確認せよ!
 (西田 祥啓)

■「全(ZEN)か無(MU)か」じゃないんだよ薬物相互作用
 〈File 03〉ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬関連薬物相互作用
 (平井 利典 児島 悠史)

■ぐっとよくなる! 漢方処方快訣ビフォーアフター
 〈第12回〉「何にでも効く薬」は難しい 焦点を絞った漢方薬の使い方
 (津田 篤太郎)

■がん研有明病院薬剤部のABCセミナーの楽屋話
 ・婦人科がんの薬物療法
 ・臓器機能における投与量設計
 (副島  梓 野々宮 悠真)

<巻頭言>
かゆみ治療:西洋医学と漢方の融合
かゆみは日常生活において頻繁に発生し,患者にとって強い苦痛を伴う皮膚症状の一つである.かゆみにより注意力が散漫になり,しばしば集中力の低下を招く.また睡眠の質が低下し,結果として学業や仕事に悪影響を与える.このかゆみをコントロールすることは重要でありながら難しい課題であり,長年にわたり研究が進められてきた.1910年にヒスタミンが発見され,その後1940年代以降,抗ヒスタミン薬を用いたかゆみ治療が一般的になった.さらに,1990年代には抗脂質メディエーター薬などの新たな治療法も開発された.蕁麻疹などのかゆみにはこれらの薬剤は一定の効果を示したが,アトピー性皮膚炎やその他の皮膚疾患によるかゆみに対しては,その効果は限定的であった.
この10年間で,かゆみのメカニズムに関する研究は飛躍的に進展し,末梢性および中枢性のかゆみのメカニズムが次々と解明されてきた.その結果,かゆみを直接引き起こすサイトカインであるインターロイキン(IL)-31や,アトピー性皮膚炎の発症に関連するIL-4およびIL-13を標的とした抗体製剤が開発された.さらに,かゆみのシグナル伝達経路をブロックするヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬も登場し,かゆみに対する治療が飛躍的に向上した.
とはいえ画期的な新薬が開発されたにもかかわらず,依然として多くの患者がかゆみに悩まされている.このような場合に漢方薬の使用が期待される.漢方薬には西洋薬にはない独自の効果があり,その生薬成分や化合物の作用機序に関する研究もさかんに行われている.漢方薬のかゆみに対する有効性は,これまで多くの臨床医によって長年使用されてきた実績と経験により証明されている.さらに,2018年に世界保健機関(WHO)が公表した国際疾病分類(ICD-11)の改訂版には伝統医学の項目が新設された.この改訂において,世界中の伝統医学のなかで漢方を含む東洋医学が取り上げられたことは,漢方治療の地位が国際的に確立されたことを示している.
本特集では,「プラス漢方でかゆいところに手が届く!」をテーマに,まず漢方医学および西洋医学の両視点からかゆみの発症メカニズムを解説した.また漢方薬の使用方法について,それぞれの専門家の先生方に詳述していただいた.本特集が薬剤業務の一助となれば幸いである.

富山大学学術研究部医学系 皮膚科学 教授
清水忠道
特集テーマ:適剤適処!Bz(ベンゾジアゼピン)受容体作動薬 -リスク/ベネフィット比を最適化する-

<特集の目次>
■特集にあたって(桑原 秀徳)

■Pros & Cons Bz受容体作動薬のいいところ・わるいところ
・強化された処方規制 ─歴史からひも解く適正使用への糸口─(三輪 高市)
・エビデンス総ざらい ─これからの適正使用を導く情報をアップデート─(桑原 秀徳)
・Bz受容体作動薬を不適切に使用するとはどういうことか? ─不適切性を問題にすることの本質─(青島 周一)

■リスクと向き合う・リスクに備える Bz受容体作動薬の副作用
・耐性・依存・乱用(桑原 秀徳)
・持ち越し効果・自動車運転などへの影響(柏原 蓉子)
・前向性健忘(江角  悟)
・認知機能障害(吉川 明良)
・転倒・骨折(祖川 倫太郎)

■処方設計のバックボーンを押さえる Bz受容体作動薬の特性
・薬物動態・代謝酵素(阪岡 倫行)
・薬理作用点/薬理作用の強度・化学構造(阪岡 倫行)
・ジアゼパムとの効力比較(添付文書に示される効力比較)・等価換算(阪岡 倫行)

■服薬説明の根拠をアップデート 「Bz受容体作動薬」処方メソッド
押さえておきたい「Bz受容体作動薬」処方の勘所
・Bz受容体作動薬を使うべき場面は? 使用が望ましくない患者は?(松崎 朝樹)
・長期服用者の中止の判断は? 中止困難事例への処方は?(松崎 朝樹)
睡眠薬としての使いどころ・使い方
・適応となる患者の条件は? 使用が望ましくない患者は?(小路 純央)
・用量設定の原則は? 用法の注意点は? 夜間不眠時の頓用は有効?(佐藤  守)
・単剤で効果がみられないときは増量? 併用? 切り替え?(児玉 英也 ほか)
・睡眠薬の上手なやめ方は? ─依存の呪縛から逃れるために─(三輪 高市)
睡眠障害以外の疾患・病態への使いどころ・使い方
・気分障害・不安障害の薬物療法での位置づけは? 投与のタイミングは?(髙橋 結花)
・統合失調症・カタトニア(緊張病)の薬物療法での位置づけは? 投与のタイミングは?(德谷  晃)
・てんかんの薬物療法での位置づけは? 投与のタイミングは?(山本 吉章)
・アルコール依存症の薬物療法での位置づけは? 投与のタイミングは?(細川 智成)

■Bz受容体作動薬のリスク/ベネフィット比の最適化
・Bz受容体作動薬の処方の適正化(髙橋 結花)
・効果的なリスクとベネフィットの伝え方(山本 雅洋)
・わかっていても薬をやめられない人へのアプローチ(細川 智成)

<シリーズ>
■ガチではじめる マジでわかる 経口抗がん薬
 レンビマ®(レンバチニブ)の高血圧
 (渡邊 裕之)

■えびさんぽ
 ベンゾジアゼピン系薬剤の不適切処方にどう対応したらよいですか?
 (青島 周一)

■飲み合わせ研究所 子どもの服薬Tips
 〈第23回〉エリスロシン®ドライシロップ10%
 (小嶋  純 米子 真記)

■医薬品適正使用・育薬 フラッシュニュース
 ・ニキビに有⽤な健康⾷品は?
 ・抗コリン作⽤の増⼤で⼼⾎管イベントリスクが上昇
 (佐藤 宏樹 澤田 康文)

■Gebaita?! 薬剤師の語ログ
 〈第35回〉薬局薬剤師,患者の立場になってみた
 (中嶋 亜紀)

■薬剤師力の型 新たな思考と行動プランを手に入れろ!
 〈参拾伍ノ型〉薬剤師が行うべき医療安全のイロハを習得せよ!
 (菊田 裕規)

■「全(ZEN)か無(MU)か」じゃないんだよ 薬物相互作用
 〈File 02〉アザチオプリン関連薬物相互作用
 (平井 利典 児島 悠史)

■ぐっとよくなる! 漢方処方 快訣ビフォーアフター
 〈第11回〉かぜに葛根湯ばかりでいいの?
 本来の使い方に沿った漢方薬の選び方
 (津田 篤太郎)

■がん研有明病院薬剤部の ABCセミナーの楽屋話
 ・泌尿器がんの薬物療法
 ・がん治療における医薬品情報
 (森  祐佳 中野 泰寛)

■レポート
 医療を支える医薬品添加剤 ─メリットとピットフォール─
 (嶋田  努 内田  淳)

<巻頭言>
私と同年代かそれ以上の年齢の薬剤師であれば思い出していただけるでしょうか.かつて私が薬学生であった1990年代,ベンゾジアゼピン(Bz)受容体作動薬は「比較的安全な睡眠薬・抗不安薬」として講義で習ったのではないかと思います.そして,当時の実臨床におけるBz受容体作動薬の使い方といえば,症状があればとりあえず処方されるものでした.服薬指導は規則正しく継続的に服薬を続けるよう指導するものがほとんどで,不安を煽るような副作用の話は控えたか,「医師の指示」の範囲内で使ってもらうための脅し文句に使っていたように記憶しています.特に精神科領域では,強い不眠や不安に対しては作用時間の異なるBz受容体作動薬を何種類も組み合わせて使用し,承認用量超えの処方がまかりとおり,常用量依存については真っ向から「そんなものはない」と言い切る精神科医もいましたね.「それでよいのか?」と思いつつも,晴れぬ気持ちを押し殺しながら調剤したこともありました.
21世紀になると,臨床疫学的研究によって次から次へとさまざまな有害事象との関連が報告されるようになります.それ以外にも,2014(平成26)年および2018(平成30)年診療報酬改定による処方制限(減額)や,2017年の医薬品医療機器総合機構(PMDA)による依存性についての注意喚起(2024年に更新)などを背景に,あるいはいわゆる「ポリファーマシー」対策の一環として,Bz受容体作動薬は一気に「不適切処方」の代名詞のような存在になっていきます.その流れはまるで,長年にわたって抑え込まれてきたBz受容体作動薬にまつわる疑念や後悔までも一気に噴出してきたかのようで,明らかに空気は変わりました.
しかしながら,Bz受容体作動薬に関するエビデンスをかいつまんでいくと,減薬介入によって実際に患者さんのアウトカムが改善したという質の高い報告は見つからないことに気づきます(変わらないという報告ならあります).また,最近では一部の有害事象との関連や減薬介入について否定的な知見を述べる論文も出てきました.これを前述のような「Bz受容体作動薬は不適切」と決めつけるような空気への反動が始まったのだとすると,今こそその価値を問い直す時だと思うのです.
そこで本特集では,Bz受容体作動薬の歴史やエビデンスの流れを整理し,その特性とリスクに関する解説を含めた背景を総合的におさらいしたうえで,単純にBz受容体作動薬処方をなくすのではなく,害の懸念と効果の期待をうまく捉えて伝えることこそがBz受容体作動薬の適正使用につながるのだという考えから各項目を構成してみました.薬剤師には多種多彩な医薬品情報を色眼鏡を通すことなく見定め,個々のケースのリスクとベネフィットを考えながら,誠実に情報提供していくことが求められます.本特集の記事がBz受容体作動薬を「くもりなきまなこ」で見つめ直す一助となるよう願っています.

瀬野川病院 薬剤課 課長/NPO法人 AHEADMAP
桑原秀徳
特集テーマ:口腔機能低下症・嚥下障害のミカタ -服薬サポートの引き出しを増やしませんか?!-

<特集の目次>
■特集にあたって (倉田 なおみ)

■巻頭カラー写真

■服薬サポートの基盤は“服薬支援”─もっと患者中心に!─ (倉田 なおみ)

■口腔機能低下症・嚥下障害ベーシック・レクチャー
 ・「食べる→飲み込む」の5つのプロセス(井口 紘輔 ほか)
 ・口腔のしくみとはたらき ─オーラルフレイルの重要性を理解するために─ (大野 友久)
 ・口腔機能低下に伴う危険な症状・見落とされる症状 (吉松 由貴)
 ・原因疾患にあわせた摂食嚥下サポートのゴール設定 (笠井 史人)
 ・嚥下障害時の2つの薬学的視点 (金原 寛子)

■「薬を服用(嚥下)できる」を支えるチカラ
 ・「薬を服用する」がなぜできないのかを検証する (倉田 なおみ)
 ・嚥下機能低下による「薬を服用できていない」トラブル事例 (石井 良昌 ほか)
 ・食事の段階分類からみた嚥下機能の評価 (栢下 淳)
 ・嚥下機能を考慮した服薬姿勢と方法 (粟飯原 けい子 ほか)
 ・嚥下機能にあわせた剤形・投薬経路の選択肢 (鈴木 慶介)
 ・薬剤学的問題にも考慮した嚥下補助製品の選び方・使い方 (森田 俊博)

■薬による嚥下障害に気づくチカラ・対応するチカラ
 ・安全な食支援・介助につなげる処方確認のポイント (白鳥 千穂)
 ・「食べたくない」の要因を薬学的に探る・対応する (鍛治園 誠)
 ・「口が渇く」の要因を薬学的に探る・対応する (岩尾 一生)

■多職種から学ぶ! 服薬支援力を磨くヒント
 ・脳卒中の回復期① (牧 宏樹)
 ・脳卒中の回復期② ─退院先を見据えた支援─ (田中 広紀 ほか)
 ・認知症 (篠永 浩)
 ・パーキンソン病 (尾﨑 誠一)
 ・頭頸部腫瘍 (高橋 知子 ほか)
 ・抗がん薬による口腔粘膜障害 (小林 一男)

<シリーズ>
■ガチではじめる マジでわかる経口抗がん薬
 タグリッソ®のざ瘡様皮疹
 (谷川 大夢)

■えびさんぽ
 高齢者の肺炎(誤嚥性肺炎)予防に効果的な治療法はありますか?
 (青島 周一)

■がん研有明病院薬剤部のABCセミナーの楽屋話
 ・血液がんの薬物療法
 ・がん薬剤師外来とは
 (山口 正和 伴 修平 川上 和宜)

■「全(ZEN)か無(MU)か」じゃないんだよ薬物相互作用
 〈File 01〉ワルファリン関連薬物相互作用
 (平井 利典 児島 悠史)

■ぐっとよくなる! 漢方処方快訣ビフォーアフター
 〈第10回〉頑固な多汗・火照り症状に悩まされる高齢女性 複雑な病態をどう読み解くか?
 (津田 篤太郎)

■Gebaita?! 薬剤師の語ログ
 〈第34回〉75年ぶりの法律改定 大麻由来医薬品の時代が到来??
 (山田 友奈美)

■医薬品適正使用・育薬フラッシュニュース
 ・避妊薬とNSAIDs併⽤で静脈血栓塞栓症リスクがさらに上昇
 ・パルボシクリブとPPI併用で治療効果が減弱
 (佐藤 宏樹 澤田 康文)

■飲み合わせ研究所 子どもの服薬Tips
 〈第22回〉ノルバスク®錠2.5mg
 (小嶋 純 米子 真記)

■薬剤師力の型 新たな思考と行動プランを手に入れろ!
 〈参拾肆ノ型〉薬剤性腎障害のリスクは処方内容全体から把握せよ!
 (中川 裕介)

<巻頭言>
薬学教育において,口腔機能や摂食嚥下について学ぶ機会はほとんどない.しかし,患者が日常的に服用する薬剤のほとんどが経口薬であり,薬剤は食べ物と同じ経路で消化管に落とし込み薬効を発揮する.薬剤師にとって,服薬の入り口である口腔機能や嚥下機能およびその問題点などについての知識は,安全な服薬や患者アドヒアランス向上のために欠かせないものである.
食べ物と経口薬は同じ経路を通って吸収されるが,食べ物はよく噛んで消化酵素で分解されてペースト状の均一な食塊となって嚥下される.一方,経口薬は薬と水をそのまま同時に嚥下する.固形物(薬)と液体(水)という物性の異なる物をかまずに同時に嚥下する必要があり,服薬は食物の嚥下よりも難易度が高く,より高度な嚥下機能が必要になる.そのため,摂食嚥下に問題がない人でも,「錠剤が飲みにくい」と言うのをよく耳にする.したがって,錠剤(薬)の嚥下障害は,摂食嚥下障害とは別の問題として考えるべきである.
そこで,新たに「錠剤(カプセル剤,顆粒剤などを含む)が飲みにくい状況」を“錠剤(薬)嚥下障害”と定義した.摂食嚥下に関しては1980年代から研究会や学会が設立し,多職種でさまざまな研究が続けられ,その障害に対する対策が練られている.しかし錠剤嚥下障害については,その言葉すら存在していないのが現状である.
従来から錠剤が飲みにくい人は多くいたのに,なぜ問題視されてこなかったのか.それは,錠剤を粉砕することによって解決されているからであろう.薬剤師も錠剤が飲めなければ,まずは外用剤への変更を考え,それが無理なら水剤や散剤へ変更し,それもできなければ一般的に錠剤をつぶして粉状に調剤する.本当にこれでよいのだろうか.錠剤をつぶすと元の錠剤の効果や安定性は間違いなく損なわれるし,振り替えた細粒剤が水に混ざらず経管投与できないこともある.錠剤をつぶすことをよしとするのではなく,薬剤のプロである薬剤師であれば効果や安定性を保証するための適正な方策をとるべきである.
錠剤嚥下障害は今まで誰も問題視しておらず,今,薬剤師が取り組まなければ錠剤が飲みにくい患者は,ずっとがまんして服薬することになる.さらには毎回苦労して,飲む(飲ませる)のが大変になると,当たり前のように錠剤がつぶされる.錠剤一粒一粒には,効果を最大限発揮するための秘密(製剤工夫)が施されているが,それを学ぶのは薬学部だけである.それぞれの錠剤に隠された秘密があることを知らなければ,どんな錠剤でもつぶしてしまうのも当然のことといえる.投薬した後に当たり前のように行われる錠剤粉砕をなくし,“薬剤師の確認ナシに錠剤はつぶしてはいけない”という文化をつくることは,服薬の安全を守る薬剤師の責務であろう.

昭和大学薬学部 客員教授
倉田なおみ
3,300円
特集テーマ:西洋医学×東洋医学 解剖生理で学ぶ くすりの効きどころ

<特集の目次>
第1部
くすりの効きどころがわかる
西洋医学の解剖・生理のとらえかた
(①〜⑩:松村讓兒)

①中枢神経系
②末梢神経系,自律神経系
③運動器(主に筋肉・骨)
④循環器
⑤消化器
⑥代謝系
⑦呼吸器
⑧腎・泌尿器
⑨内分泌系
⑩免疫系


第2部
くすりの効きどころがわかる
東洋医学の五臓・生命活動のとらえかた
(①〜④:千福貞博/⑤〜⑪:八幡曉直)

①弁証総論 漢方医学での病態生理のとらえかた
②八綱弁証
③六経弁証
④気血津液弁証
⑤臓腑弁証:総論
⑥臓腑弁証:肝
⑦臓腑弁証:心
⑧臓腑弁証:脾
⑨臓腑弁証:肺
⑩臓腑弁証:腎
⑪臓腑弁証 付録:「心包」と「三焦」

<はじめに>
西洋医学と東洋医学:連携と統合への第一歩

 「薬局」2024年9月増刊号『西洋医学×東洋医学―解剖生理で学ぶくすりの効きどころ―』を上梓することができました.本号は「西洋医学と東洋医学とがもつ病に対する姿勢を理解し,その調和を以て医療に資する」ことを目的としております.
 従来,西洋医学が疾患や病巣に対する集中的治療を重視した医療であったのに対し,東洋医学は自然の一部としての人体がもつ治癒能力を高めることで全身的治療を主眼におく医療,と言われてきました.そして,今日まで,両者の連携の必要性を感じながらも,全体的統合の実現に至らず,多くの医療関係者にとっても靴下瘙痒の感が拭えない状況が続いております.
 今日,当然のことながら,医学・医療には,西洋医学と東洋医学とが備える利点を互いに活用・補完することで,新たな科学としての医学を創造することが求められております.ともすれば即効性を求められる現代医療ですが,予後や経過を考慮しての治療がよりいっそう大切になってきていることを見逃してはなりません.「すぐに役立つ技術革新のみならず,洋の東西を問わず,未来を見据えた科学的視点を重視したい」そんな想いをこめて本号をお届けしたいと念じております.
 「くすり」は「病に効く奇すしきもの」すなわち「不思議な力を秘めたもの」とされ,中国から渡来した「薬」に当てはめられたとされています.「薬」には「病をつぶす草」「病平癒の祈祷に用いる草」「薬材を薬研で碾いたもの」などの意味が含まれているといいます.英語のpharmacyの語源であるギリシャ語のpharmakonにも「呪術やそれに用いる薬物」といった意味があるようで,古来,人々は病と対峙する際に「くすり」を用いていたことがわかります.
 本号では「くすりの効きどころ」に注目し,その西洋医学からみた人体の解剖生理の基盤,ならびに東洋医学からみた病態の弁証論治について解説を加えたものです.本号を繙いて頂き,西洋医学と東洋医学の連携・統合の手がかり・足がかりを一つでも見出して頂ければ,執筆者の一人として幸甚の至りであることを申し添えます.

2024年9月
松村讓兒


ようこそ! 奥深い漢方基礎医学の世界へ!!

 漢方初心者は「(西洋)病名」を決定して,相当する「(漢方)方剤」を一対一対応して投与します.たとえば,「こむら返りに芍薬甘草湯」や「機能性ディスペプシアに六君子湯」というパターンです.この手法は,正式な漢方用語にはありませんが,「方病相対」とも言うべきかたちになっています.周知のことかもしれませんが,前者の「こむら返り」治療のように,これで奏効する疾患もあります.しかし,日常に診療する疾患全体に本法を適応させても,その奏効率は決して高くはなりません.そこで,これを改善するために,患者の「証」を診て,それに合う漢方薬を選定する手法を取り入れるようになります.すなわち,独特の漢方問診と身体所見によって,それに適応する漢方処方を決定します.この方法で治療効果は飛躍的に向上し,日常診療ではまず困らなくなります.これを漢方用語で「方証相対」といいます.
 しかし,方証相対で治療し続けていると,今度は西洋医学で学んだように,「この薬剤がこの病態に効果をもたらした根拠は何であるのか」が知りたくなります.すなわち,本号のタイトル「くすりの効きどころ」に対する知的要求が芽生えます.しかし,これを理解するには相当の努力が必要です.その理由を説明しましょう.本文中でも触れましたが,西洋医学では解剖生理学や薬理学など基礎医学を学んでから臨床医学となります.一方,漢方医学では,これを逆行して臨床医学を先に学びます.なぜなら漢方の基礎医学は観念論的で,漢方の臨床経験がないと難解だからなのです.しかも指導医や流派によって,この基礎部分の解説は千差万別です.換言すると,漢方の基礎医学を先に学ぶと,頭が混乱するので後回しなのです.さらに,漢方薬理学,すなわち,「本草学」の多くの名著が現代語訳されておらず,とっつきにくいという背景もあります.
 本文では,漢方基礎医学に相当する「弁証・論治」を筆者の自己流で記載致しました.念頭に置いたことは,「現代の臨床現場や医学用語から離れないこと」,「比喩を使って,できるだけ簡明にすること」の2点です.したがって,他書とまったく異なった解説かもしれませんが,仏教用語でいう「方便(=教えを導く巧みな手段.真実の教法に誘導するための仮の方法)」である,と自負しています.ぜひ,本文を読んでから,奥深い漢方基礎医学の世界に足を踏み入れてください.

2024年9月
千福貞博


日常に垣間見える「臓腑弁証」

 このたびは南山堂さんからの依頼をいただき,「臓腑弁証」についての私なりの解説を執筆いたしました.
 そもそも,漢方の教科書で読んでいて辛い部分が,漢方診断の理論展開である「弁証」の項目です.「臓腑弁証」はそのなかの一形態です.
 他の「弁証」,たとえば「八綱弁証」が表・裏と寒・熱と虚・実と陰・陽を数値化に近い解析を行って,病態を座標で表して中庸なるバランスのとれた状態に向けるという,ある意味使い慣れた数学的な方法なのに対して,「臓腑弁証」は複雑怪奇であると述べても言い過ぎではありません.まず解剖学的な臓器と一致しない五臓[肝臓・心臓・脾臓・肺臓・腎臓],六腑[胆嚢・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦]の哲学的ともいえる定義をそのまま受け入れることから始めて(ここが一番高いハードルかも知れません),それらが複雑に絡み合う理論を「占いですか?」と評されそうな五行説(あらゆる物・事象は木・火・土・金・水のいずれかに属していて,その関係性からすべてが説明できるとする思想で,誕生したのは紀元前4〜5世紀ごろの中国の戦国時代とされています)に基づいて展開されるのですから,拒否感がわいてくるほうが当然かもしれません.
 しかしながら,日常生活のなかでのさまざまな経験を数千年の歴史のなかでもち寄ってでき上がったビッグデータから導き出された傾向は,時代が変わっても真実を述べていることが多いものです.季節がこのように乱れるとこんな疾患が増える,こういう偏った食生活だとこんな症状が起こる…これらの現象を,こういう気温ではこの「臓」が傷むからこんな病気が増える,とか,この味は過剰に摂取するとこの「臓」機能が過剰に亢進するのでこんな訴えになりやすい…という言葉で説明しているのが「臓腑弁証」だと思っていただくのがいいかも知れません.
 この「臓腑弁証」は,気合を入れて勉強するよりは,日常のなかで見聞きした「これとこれって関係あるのかな?」と思った事柄,つまり一見すると無関係に見えるのに巷でよく発生する「マーフィーの法則」のような経験があったとき,ふと思い出して紐解いてみると,この「臓腑弁証」の基礎になっている五行説で2000年以上前から言われている傾向と一致するのに気付いて興味がわくことがあります.筆者がそうでしたが,それから学び始めてハマってしまうのが,この「臓腑弁証」の正しい勉強法である気がします.
 この記述が皆さまのお役に少しでも立てば,幸いです.

2024年9月
八幡曉直
2,200円
特集テーマ:剤形蘊蓄 -コツコツ学ぶ,あしたの“剤テク”-

<特集の目次>
■特集にあたって(深水 啓朗)

■直面する疑問から学ぶ「経口剤」の剤テク
錠剤
・錠剤を粉砕するとどのくらいロスするの?(吉田 直樹 ほか)
・錠剤に「リン」が入ってるって本当?(安楽  誠 ほか)
・先発医薬品とジェネリック医薬品で,一包化・粉砕の可否に違いはあるの?(吉田 直樹 ほか)
・割線のある錠剤なら半錠にできますか?(吉田 直樹 ほか)
・乳糖不耐症の患者に乳糖が含まれている製剤を投与してもいいですか?(深水 啓朗)
・生菌製剤って抗菌薬と併用でどこまで生きているの?(吉田 直樹 ほか)
散剤
・混合した散剤の期限は何を目安にすればよいですか?(島﨑  学)
・分包機の使用後,特に丁寧に掃除するべき薬は?(島﨑  学)
水剤
・シロップ剤どうしの混合で配合変化はあるの?(山本 佳久)
・水剤の長期処方では,どのように交付したらよいの?(山本 佳久)

■直面する疑問から学ぶ「外用剤・注射剤」の剤テク
貼付剤
・貼付剤は切断してもよいの?(山本 佳久)
・成人と高齢者ではツロブテロールテープ貼付後の主成分の吸収は同等なの?(山本 佳久)
・同一成分でも剤形によって使用回数が異なるのはなぜ?(島﨑  学)
・貼付剤を長時間貼ると放出速度は下がる? 効果は変わらない?(島﨑  学)
・開封後はなるべく早く使用してっていうけど実際どれくらい?(島﨑  学)
軟膏剤
・皮膚外用剤の混合と安定性はどこに注目したらよいの?(山本 佳久)
・軟膏を基剤で希釈したらその分効力も弱くなる?(山本 佳久)
・液滴分散型軟膏とは?(山本 佳久)
点眼剤
・先発医薬品とジェネリック医薬品で,点眼容器に違いはある?(下川 健一)
・ゲル化する点眼剤の特徴は?(山本 佳久)
坐剤
・一度融解した坐剤は冷やして固めて使ってよいの?(山本 佳久)
・経口剤と坐剤の用量は同一なの?(山本 佳久)
吸入剤
・ネブライザー,pMDI,DPI,SMIは何が違う?(坂野 昌志)
・ネブライザーで使用する溶解液の種類は違っても大丈夫?(坂野 昌志)
・吸入液どうしを混合しても大丈夫?(坂野 昌志)
注射剤
・中心静脈栄養(TPN)の側管から脂肪乳剤を投与してもいい?(吉田 直樹 ほか)

■直面する疑問から学ぶ「処方薬選択」の剤テク
・フォーミュラリ導入のメリットは? 課題は? ─処方薬選択の観点から─(百  賢二 ほか)
・先発医薬品からジェネリック医薬品に変更する際の注意点は?(百  賢二 ほか)
・先行バイオ医薬品からバイオシミラーに変更する際の注意点は?(百  賢二 ほか)
・ビスホスホネート製剤の剤形選択のポイントは?(百  賢二 ほか)

<シリーズ>
■えびさんぽ
 医薬品の製剤学的な違いは薬剤効果にも影響しますか?
 (青島 周一)

■ぐっとよくなる! 漢方処方 快訣ビフォーアフター
 〈第9回〉“漫然処方”に陥りやすい漢方薬
 ポリファーマシー処方の思わぬ落とし穴
 (津田 篤太郎)

■医薬品適正使用・育薬フラッシュニュース
 ・レスベラトロール併⽤でセレコキシブの⾎中濃度上昇
 ・⾼齢者の運転能⼒に影響する服⽤薬
 (佐藤 宏樹 澤田 康文)

■ガチではじめる マジでわかる 経口抗がん薬
 経口抗がん薬の客観的アドヒアランス評価
 (川上 和宜)

■飲み合わせ研究所 子どもの服薬Tips
 〈第21回〉ファモチジン製剤(細粒およびOD錠)
 (小嶋  純 米子 真記)

■薬剤師力の型 新たな思考と行動プランを手に入れろ!
 〈参拾参ノ型〉重症患者の栄養療法は急性期から積極的に介入せよ!
 (大久保 綾香)

■Gebaita?! 薬剤師の語ログ
 〈第33回〉だまされたと思って飲みなさい
 (大西 伸幸)

<巻頭言>
本誌の誌名である「薬局」の英訳といえば,一義的にpharmacyで異論ないと思われるが,「薬学」の英訳にはpharmaceuticsも散見され,これは「製剤学」の訳語でもある.歴史的には薬局において,粉末の散剤や液剤が調合(compoundingと称される)されていたことから,薬局の代表者を意味するpharmacistは本来,製剤学を駆使できて当然の時代があった(はずである).製剤化技術の発展とともに,錠剤に代表されるready-to-useの便利な製剤が数多く実用化されてきたが,患者さんの手に渡る直前まで,製剤の品質に責任をもつのが薬剤師であることに変わりはない.
臨床上,特に調剤の現場では製剤学の知識が役に立つ場面にしばしば遭遇する(と聞いている).例えば,錠剤のつぶし(粉砕)や脱カプセル,あるいは医薬品の一包化などについては,製剤学の知識が不足していても,それらの可否を簡便に判断できるハンドブックが存在する.ただ,その一方で,新たな製剤,特にジェネリック医薬品は無数の製品が市場に流通するのが現状である.それらの組み合わせ(複数種の混合)も考えれば,ハンドブックではタイムリーなアップデートに限界があるのは自明である.そこで,製剤学の知識があれば,製薬企業に問い合わせをせずとも解決できることがあるだろう.
本特集では,病院薬剤師,保険薬局の薬剤師および研究者の立場より,問題解決に製剤学の知識が求められる臨床上の疑問を選出し目次を構成した.それぞれの疑問について,正確な調剤や服薬指導および服薬支援につながる剤形の取り扱いテクニック,「剤テク」を剤形ごとに取りまとめた.読者のみなさまには,明日からの薬剤師業務に活用いただくとともに,臨床での製剤学の重要性を実感できる特集となれば幸甚である.

明治薬科大学 分子製剤学研究室 教授
深水啓朗
2,200円
特集テーマ:もっと抗菌薬が好きになる 微生物学検査の活かし方

<特集の目次>
■特集にあたって(坂野 昌志)

■もしも微生物検査を正しく診ていなかったら (奥平 正美)

■微生物検査の流れを理解し,治療にアプローチしよう!
 ・微生物検査の流れ (梅村 拓巳)
 ・微生物検査中に実施する抗菌薬療法の基本 (梅村 拓巳)
 ・微生物検査結果を正しく解釈しよう (酒井 義朗)
 ・微生物検査とともに確認すること (酒井 義朗)
 ・検出菌が明らかでないときの原因は? (奥平 正美)

■検査結果を解釈しよう! 検体別にみる抗菌薬の選択の考え方
 ・尿路感染症・腎盂腎炎 (岩田 聡)
 ・敗血症 (坂野 昌志)
 ・肺 炎 (吉村 昌紘)
 ・細菌性髄膜炎 (加藤 一雲)
 ・骨・関節感染症 (塩田 有史)
 ・腹腔内感染症 (浦上 宗治)
 ・胆管炎・胆嚢炎 (中根 茂喜)
 ・皮膚軟部組織感染症 (影本 渉 ほか)
 ・感染性心内膜炎 (澤田 和久)
 ・発熱性好中球減少症 (和知野 千春)
 ・結 核 (稲垣 孝行)
 ・HIV感染症 (石原 正志)

<シリーズ>

■ガチではじめる マジでわかる経口抗がん薬
 イブランス®(パルボシクリブ)の口内炎
 (高山 慎司)

■えびさんぽ
 抗菌薬の適正使用をプライマリ・ケアでどのように実践したらよいですか?
 (青島 周一)

■医薬品適正使用・育薬フラッシュニュース
 ・ビタミンK拮抗薬とSSRI併⽤で出血リスクが高まる
 ・急性腎障害の発症と関連する薬剤
 (佐藤 宏樹 澤田 康文)

■Gebaita?! 薬剤師の語ログ
 〈第32回〉薬剤師が手術室で…何をするんですか?
 (篠田 康孝)

■ぐっとよくなる! 漢方処方 快訣ビフォーアフター
 〈第8回〉漢方歳時記 季節が変われば処方も変わる
 (津田 篤太郎)

■飲み合わせ研究所 子どもの服薬Tips
 〈第20回〉フェロベリン®配合錠
 (小嶋  純 米子 真記)

■薬剤師力の型 新たな思考と行動プランを手に入れろ!
 〈参拾弐ノ型〉薬の副作用は飲んで起こるものだけ?常に疑いの心をもて!!
 (渡辺 俊輔)

<巻頭言>
2016年に策定された『薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン(2016-2020)』では,①普及啓発・教育,②動向調査・監視,③感染予防・管理,④抗微生物薬の適正使用,⑤研究開発,⑥国際協力の6分野がAMR対策の目標として示されました.実際にはAMR対策アクションプラン策定前から多くの薬剤師が抗微生物薬使用量の動向を把握し,抗微生物薬適正使用に取り組んでおり,さまざまな成果を報告していました.そのため,AMR対策アクションプランによって薬剤師の活動に劇的な変化があったわけではありません.しかし,国主導の指針が示されたことで活動に弾みがついたのは間違いなく,多くの医療機関で抗菌薬適正使用支援チーム(AST)が設置され,薬剤師が中心となった業務が展開される契機になりました.
ASTでは,抗微生物薬使用患者のリストアップ,微生物検査を中心とした各種検査結果の把握,担当医・病棟薬剤師・看護師などからの情報収集を行った後,ラウンドを実施し,必要に応じてde-escalationを中心とした抗微生物薬の提案が薬剤師の基本業務になることが多いと思われます.AMR対策アクションプラン策定以降,規模や深度を問わず,各医療機関で薬剤師のAST業務が定着しつつありますが,さらに業務を発展させるためには,抗微生物薬や微生物検査結果のみに目を向けるのではなく,感染症を評価する段階から関わることができる薬剤師を増やすことが必要です.そのためには,感染症が疑われる患者の微生物検査の結果や微生物検査以外に必要とされる検査を理解し,必要に応じて医師に検査オーダーを依頼できる知識を身につけることが求められます.
そこで,本特集では,第一線で活躍されている薬剤師の先生方に微生物検査の考え方,各感染症で必要とされる微生物検査以外の検査と考え方などについて事例を交えながら解説いただき,感染症の検査について理解を深める内容を企画しました.各項目で提示された各種検査の詳細は誌面の都合上省略しているため,詳しくは大曲貴夫先生監修の『薬剤師が知っておきたいチーム医療実践のための感染症検査』(南山堂)をご参照いただければと思います.
また,薬剤師のAST業務のための知識は決して感染関連の認定資格をもつ薬剤師だけのものではなく,入院患者の感染症治療に関わる病棟薬剤師にとっても不可欠です.ぜひ,本特集を感染症への関与の入り口としてお役立ていただき,「感染症治療はASTの薬剤師に任せる」のではなく,すべての薬剤師が感染症治療に貢献できるようになることを願っています.

名古屋セントラル病院 薬剤科 副薬剤長
坂野昌志
2,200円
特集:Hey 薬剤師外来 -「外来診療の質を上げる方法を教えて」-

<特集の目次>
■特集にあたって(川上 和宜)

■始動,薬剤師外来 ─外来診療の質を上げるひとつの方法
 ・「医師の働き方改革」元年タスク・シフト/シェアで拡大する薬剤師業務(近藤 直樹)
 ・薬局,薬剤師をドラスティックに変える─“問題児”敷地内薬局を起点につながるバトンリレー─(玉田 慎二)
 ・薬剤師の働きがい改革! 楽しい薬剤師外来ライフ(川上 和宜)

■ビルドアップ,薬剤師外来 ─外来診療のクオリティ向上に取り組む
 ・特定機能病院(大学病院)での取り組み(五十嵐 保陽 ほか)
 ・特定機能病院(専門病院)での取り組み(青山  剛)
 ・一般病院(200床以上)での取り組み(宇佐美 英績)
 ・一般病院(200床未満)での取り組み(大西 順子)
 ・診療所での取り組み(前堀 直美 ほか)

■チェンジ,外来診療 ─「薬剤師外来」のリアル15
 ・がん薬物療法外来-胃がん SOX+ニボルマブ療法の副作用管理(新井 隆広)
 ・がん薬物療法外来-大腸がんCAPOX+ベバシズマブ療法における副作用評価のポイント(横山  敦)
 ・がん薬物療法外来-肝細胞がん アテゾリズマブ+ベバシズマブ療法の有害事象管理(稲垣 貴士 ほか)
 ・がん薬物療法外来-膵臓がん ゲムシタビン+ナブパクリタキセル療法の副作用管理(合津 貴志)
 ・がん薬物療法外来-乳がん アベマシクリブ療法の多様な副作用管理(高田 慎也)
 ・がん薬物療法外来-婦人科がん TC療法の副作用管理(副島  梓)
 ・がん薬物療法外来-前立腺がん エンザルタミドの服薬指導(池末 裕明 ほか)
 ・がん薬物療法外来-甲状腺がん 甲状腺がん治療におけるレンバチニブ使用患者を例に(末永  亘)
 ・HIV外来 持効性注射製剤の導入管理(長島 浩二)
 ・リエゾン精神科での薬剤師外来(進  健司 ほか)
 ・吸入指導外来 継続使用可能なデバイスを提供・評価する(坂野 昌志)
 ・特発性肺線維症の薬剤師外来 抗線維化薬による副作用のセルフマネジメントを支援する(薩摩 由香里 ほか)
 ・炎症性腸疾患外来 患者エンゲージメントを高める薬剤選択(平田 一耕)
 ・緑内障外来 点眼剤の適正使用とアドヒアランスの確保(平野 達也)
 ・術前外来 人工膝関節置換術予定患者の入退院支援(有澤 礼子 ほか)

<シリーズ>
■ガチではじめる マジでわかる経口抗がん薬
ティーエスワン®(テガフール,ギメラシル,オテラシルカリウム)の悪心・嘔吐
(村田 勇人)

■えびさんぽ
外来患者に対する薬剤師の介入には,どのような効果が期待できますか?
(青島 周一)

■医薬品適正使用・育薬フラッシュニュース
・SNRIによる⼝渇のリスク
・PPIで薬剤耐性腸内細菌の獲得リスクが上昇
(佐藤 宏樹 澤田 康文)

■飲み合わせ研究所 子どもの服薬Tips
〈第19回〉プリンペラン®錠5
(小嶋  純 米子 真記)

■ぐっとよくなる! 漢方処方 快訣ビフォーアフター
〈第7回〉妊娠出産を考えている人への漢方処方 駆瘀血剤の使い方・切り替え方
(津田 篤太郎)

■薬剤師力の型 新たな思考と行動プランを手に入れろ!
〈参拾壱ノ型〉食欲低下!? ポリファーマシーが要因か検討せよ!
(武藤 浩司)

■Gebaita?! 薬剤師の語ログ
〈第31回〉もの言う薬剤師のススメ
(大森 智史)

<巻頭言>
2024年度の診療報酬改定でがん薬物療法体制充実加算が新設されました.内容は「薬剤師が医師の診察前に患者から服薬状況,副作用などの情報収集・評価を実施し,情報提供や処方提案などを行ったうえで,医師がそれを踏まえてより適切な診療方針を立てられる体制を整備する」とされており,薬剤師の活動が保険点数で評価されました.いわゆる,がん領域における薬剤師外来が評価されることとなり,この業務は今までの服薬指導とは大きく変わると思っています.現在行われているがん領域での薬剤師外来では,薬剤師が患者と面談して患者の訴えや検査値から副作用重症度評価を行い,抗がん薬の休薬や減量,支持療法薬の提案などを自分で考え判断し,医師と協働してがん薬物療法を実施します.患者さんとより近く,顔をあわせて行う業務であり,自分で考え判断する責任とともにやりがいを強く感じる業務です.
薬剤師外来は,副作用が多種多様ながん薬物療法を対象に始まっていますが,HIV治療や炎症性腸疾患治療などで取り組んでいる施設もあります.薬物療法は年々複雑化しており,副作用マネジメントが難しい治療にこそ薬剤師が必要とされていると思います.
今回は,薬剤師外来をテーマにその領域のトップランナーの先生方に執筆していただきました.特に,薬剤師外来の設置にあたりどのように始めたのか,そしてどのように質向上を行ったのかに焦点を絞った項目が本誌に含まれています.今まで行っていない新しい業務を開始することに,いろいろと困難があるのは一般的なことです.ただし,患者さんにより質の高い薬物療法を提供するという薬剤師の活動の目的を共有して,多くの困難を解決していければと考えています.入院時の患者ケアについては,病棟に常駐している薬剤師が主に関わることで薬物療法の質の担保ができるようになってきました.今後は,外来で行われる薬物療法に対して,薬剤師外来がないと安全かつ有効な薬物療法を提供できないと,患者さんや医療従事者,社会から評価される体制を皆さんとともに作っていければと考えております.

がん研有明病院 薬剤部 調剤室長
川上和宜
2,200円
特集テーマ:加算算定までつなげる! 外来がん治療の「病-薬連携」

<特集の目次>
■特集にあたって (山口 正和) 

■外来がん薬物療法を支える! 薬剤師業務の「2本柱」(川上 和宜) 

■「連携充実加算-特定薬剤管理指導加算2」からみた薬剤師業務の未来予想図
 ・病-薬連携の整備 ─ツ・ナ・ガ・ロ・ウのサイン─ (安島 亜矢子)
 ・病院発信情報を活用した患者フォローアップ ─テ・ヲ・ム・ス・ブのサイン─ (村田 勇人)

■第一の薬剤師業務の柱 ─「アドヒアランス評価」の基本─
 ・経口抗がん薬の初回服薬指導で留意すること (金子 睦志)
 ・外来で起きる服薬エラーの探り方 (鍛治園 誠 ほか)
 ・アドヒアランス評価の意外な落とし穴 (坂本 靖宜 ほか)

■第二の薬剤師業務の柱 ─「副作用評価→支持療法薬・用量変更の提案」の基本─
 ・「副作用重症度評価」はじめの一歩① グレード0・1を重篤化させない (小澤 有輝)
 ・「副作用重症度評価」はじめの一歩② 休薬? 継続? グレード2を判定する (葉山 達也)
 ・抗がん薬の減量を考慮すべき状態と用量変更のポイント (菅野 雄太)
 ・支持療法薬でサポートする副作用と薬剤選択のポイント (菅野 雄太)
 ・支持療法薬の必要性を判断するタイミングとその止め方 (中島 寿久)

■加算算定につなげる文書の作り方・書き方・使い方
 ・がん薬物療法の情報提供書の作成方法と保険薬局での活用方法 (山本 圭祐)
 ・保険薬局におけるがん薬物療法のトレーシングレポートの作成方法 (山本 圭祐)

■外来頻用レジメンの「病-薬連携管理」 ─加算算定までつながった実例集
 ・S-1による流涙
  ─治療レジメン:胃がんSOX療法─ (越智 良明)
 ・分子標的薬中止による低血圧 
  ─治療レジメン:ベバシズマブ+CAPOX療法─ (小林 一男)
 ・高度催吐性リスクレジメンの悪心・嘔吐および支持療法による副作用
  ─治療レジメン:ddEC療法─ (菊池 健 ほか)
 ・治療完遂へのアプローチ:発熱性好中球減少症対策
  ─治療レジメン:TC療法─ (田頭 尚士)
 ・サイクリン依存性キナーゼ4/6阻害薬による静脈血栓塞栓症
  ─治療レジメン:アベマシクリブ+レトロゾール併用療法─ (伊勢崎 竜也)
 ・相互作用と好中球減少対策
  ─治療レジメン:パルボシクリブ+レトロゾール療法─ (妹尾 啓司)
 ・食欲不振・味覚障害による血糖変動
  ─治療レジメン:GnP療法─ (稲野 寛)

<シリーズ>
■ガチではじめる マジでわかる 経口抗がん薬
 ベージニオ®(アベマシクリブ)の下痢
 (葉山 達也)

■えびさんぽ
 薬やサプリメントでがんは予防できますか?
(青島 周一)

■Gebaita?! 薬剤師の語ログ
〈第30回〉A薬とB薬,どっちが強い?
(髙島 英滋)

■現場で働く薬剤師のための 臨床薬学研究のオモテ・ウラ
  臨床研究をやるための覚悟
(大井 一弥)

■飲み合わせ研究所 子どもの服薬Tips
〈第18回〉ポララミン®錠2mg
(小嶋  純 米子 真記)

■薬剤師力の型 新たな思考と行動プランを手に入れろ!
〈参拾ノ型〉平時から災害を意識せよ!
(栗原 弘紀 鈴木 善樹)

■ぐっとよくなる! 漢方処方 快訣ビフォーアフター
〈第6回〉漢方治療中に出現した検査値異常
基本的な考え方と実用的アプローチ
(津田 篤太郎)

<巻頭言>
がん領域における薬物治療(化学療法)は,新規医薬品の開発による治療技術の進歩,患者のQOLの向上,医療費の削減,医療機関のリソースの有効活用,患者からのニーズなどの理由により入院から外来へ大きくシフトしています.
そのような背景のなか,病院と薬局が連携し,より効果的な医療サービスを提供する取り組みが注目されています.この「病-薬連携」は,患者の治療効果や安全性を向上させるだけでなく,医療コストの削減にもつながる画期的なアプローチです.
効果的な病-薬連携を行うためには,①アドヒアランスの評価,②副作用の評価,をいかに効果的に実施できるかが薬剤師に欠かせないスキルとなります.アドヒアランスの評価では,治療の進行や予後,副作用の管理方法などについて,患者や家族に適切に説明し,治療に対する不安や疑問を解消することが重要です.また,副作用の評価では,有害事象共通用語規準(CTCAE)を活用した副作用重症度評価によるグレード分類が用いられ,その判定により休薬,減量,中止などが決定します.
これらのスキルを駆使して課題解決に取り組むことにより,多職種からなるがん治療において薬剤師の存在価値がさらに向上することにもつながると考えています.
そして,診療報酬上では,患者のよりよい治療成果を目指し外来がん治療の質を向上させる観点から,連携充実加算,特定薬剤管理指導加算2が設置されており,病院および保険薬局それぞれで算定が可能となっています.
病-薬連携の重要性は,患者の病状や薬物療法に関する情報を双方向で共有することにあります.病院での診断や処方に基づいて薬局が適切な薬剤を調剤し,患者に正しい服薬指導を行うことで,治療の効果を最大化し副作用を最小限に抑えることが可能となります.
このように,病-薬連携は医療現場全体の連携強化や,患者中心の医療提供に向けた重要な取り組みであるといえます.今後も情報技術の進化や医療制度の改革を踏まえながら,病-薬連携の推進により,より質の高い医療サービスを提供し,患者の健康増進に貢献していきたいと考えます.
本特集の企画では,診療報酬・調剤報酬改定で期待されている薬剤師の役割を今後さらに発展させるにはどうしたらよいかを考える契機として,また実践する指針として,がん薬物療法分野にてご活躍の先生方に,外来がん治療に介入するポイントや注意点,病院から提供される情報の活かし方,薬局から病院へ患者情報をフィードバックするコツなどを解説していただきました.
病-薬連携を推進するとともに連携の質向上を目指し,よりよい治療を患者に提供できるように取り組むための参考としてご活用いただけましたら幸いです.

がん研究会有明病院 院長補佐/薬剤部長
山口正和
2,200円
特集テーマ:腸内細菌となかよく -生きて腸までとどく薬学管理-

<特集の目次>
■特集にあたって(金  倫基)

■薬剤業務に生きてはたらく! 腸内細菌Q&A
・腸内細菌とヒトとのかかわり篇(野本 康二)
・プロバイオティクス・プレバイオティクスのしくみ篇(伊藤 雅洋 ほか)
・整腸薬の使いかた篇(児島 悠史)
・食品・食事のすすめ篇(井上  亮 ほか)

■腸内細菌の生態,人体とのかかわりを探る!
・腸内細菌の暮らしをひもとく(小田巻 俊孝)
・腸内細菌の代謝産物のはたらき(池田 貴子 ほか)
・腸内細菌の免疫系へのかかわり(杉原 康平 ほか)
・腸内細菌の影響を受けるくすり ─腸内細菌と「くすりのかたち」の関係─(浅井 考介 ほか)
・コラム 免疫チェックポイント阻害薬と腸内細菌(倉増 敦朗 ほか)
・皮膚常在細菌叢のはなし(松岡 悠美)
・口腔常在細菌叢のはなし(多田 浩之)

■腸内細菌叢のバランスが変化するとき,くすりと治療
・腸内細菌叢に最も影響を与えるのはくすりです,影響度の高いくすりとは?(永田 尚義)
・薬剤師のためのClostridioides difficile感染症(CDI)のはなし(森永 芳智)
・腸内細菌と経腸・静脈栄養 ─救急・集中治療領域における腸内細菌叢と腸管内治療─(清水 健太郎)

■腸内細菌の知識を活かして,患者の健康を支える!
・整腸薬・プロバイオティクス食品を活用する(藤戸 淳夫)
・腸内環境を整える食事のはなし(金  倫基)
・腸内細菌叢検査のこれから(黒川 李奈 ほか)

<シリーズ>
■ガチではじめる マジでわかる 経口抗がん薬
 ゼローダ(カペシタビン)のピリピリ感
 (郷 真貴子)

■えびさんぽ
 プロバイオティクスには,どのような効果が期待できますか?
 (青島 周一)

■医薬品適正使用・育薬フラッシュニュース
 ・緑茶でラロキシフェンの⾎中濃度が低下
 ・薬局での運動の声かけでフレイル予防の可能性
 (佐藤 宏樹 澤田 康文)

■飲み合わせ研究所 子どもの服薬Tips
 〈第17回〉オラペネム小児用細粒10%
 (小嶋  純 米子 真記)

■ぐっとよくなる! 漢方処方 快訣ビフォーアフター
 〈第5回〉めまい・冷えに対する処方の使い分け
 「実証」・「虚証」を生薬ベースで理解する
 (津田 篤太郎)

■Gebaita?! 薬剤師の語ログ
〈第29回〉オンラインでの退院時共同指導
 (中嶋 亜紀)

■現場で働く薬剤師のための 臨床薬学研究のオモテ・ウラ
 〈第29回〉ベテラン薬剤師が研究を始めるためのオモテ・ウラ
 (大井 一弥)

■薬剤師力の型 新たな思考と行動プランを手に入れろ!
 〈弐拾玖ノ型〉高齢化により増加するcommon disease 心房細動を管理できる薬剤師を目指せ!
 (相川 祐貴)

<巻頭言>
整腸薬やプロバイオティクス食品が広く普及し,腸内環境が健康の維持・増進に重要であるという考え方が一般的なものとなるにつれて,腸内細菌は一般の人々にとっても身近な存在となってきた.薬局やドラッグストアなどで,患者さんから腸内細菌やプロバイオティクスについて相談を受けたことのある薬剤師の方も多いのではないだろうか.抗菌薬をはじめとして,プロトンポンプ阻害薬(PPI)やメトホルミンなど,日常的に使用される薬剤のなかで,腸内細菌叢に影響を与えるものがある.また今後,腸内細菌についての研究が進展し,病院や薬局などにおける腸内細菌叢検査の普及なども期待されるなかで,薬剤師に腸内細菌の知識が求められる場面は増えていくと考えられる.
ヒトの腸内には数百種類,100兆個ほどの腸内細菌が生息している(腸内細菌叢).腸内細菌叢は,ヒトが摂取した食物の一部を栄養源にすることで,腸内での生存を果たすとともに,生存過程で産生される菌体成分や代謝物を介してヒトの免疫系・代謝系・神経系などに作用し,宿主生理機能の向上に寄与している.また,腸内細菌叢は,薬剤や食事療法の効果にも影響を与える可能性が示唆されている.各腸内細菌は異なる菌体成分・代謝能を有しているため,腸内細菌叢の構成変化は,腸内の菌体成分や代謝物の組成を変動させ,その結果,宿主生理機能にも影響を及ぼす.そのため,整腸薬やプロバイオティクスに関する知識に加え,腸内細菌の機能,腸内細菌叢に影響を与える因子についても,薬剤師としてしっかりと理解しておくことが重要である.
そこで本特集では,整腸薬の薬学的管理や食事指導,プロバイオティクス食品の適切な使用についての患者さんへのアドバイスなど,臨床ですぐに活かせる実践的な知識,そして今後薬剤師に必要とされるであろう,腸内細菌についての基礎知識から最新知見を両輪として企画した.薬剤業務に活かせる腸内細菌についてのQ&Aを冒頭に掲載し,各テーマについての詳細な内容を以降の各項目で解説いただく構成となっている.
本特集が薬剤師の方々にとって腸内細菌についてあらためて学ぶ機会となり,薬物療法だけでなく食事や生活習慣の改善などを通じて,患者さんの健康をサポートするきっかけとなれば幸いである.

北里大学薬学部 微生物学教室 教授
金  倫基
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  • 出版社:南山堂
  • 発行間隔:月刊
  • 発売日:毎月5日

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