月刊クレスコ 発売日・バックナンバー

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特集=自分を生きるということ――多様な生き方を支える

人権とは、人間が人間として生きていくための不可欠の権利で、生まれながらに当然にもっている権利であり、その根底にあるのが、個人の尊厳・「個人の尊重」(憲法13条)です。その理念は、それぞれの人がもっているそれぞれの価値を等しく認め合うことであり、一人ひとりを大事にするということにほかなりません。
しかし、いま学校現場においては、学力テスト体制のもと、子どもたち一人ひとりの成長発達を大切にすることよりも、型にはめる「スタンダード」が浸透してきています。さらに、現在、文科省で議論されている「Society 5.0に向けた人材育成」では、「公正に個別最適化された学び」が強調されています。そこでは、協同的な学びや集団の中で話し合う力などが軽視されており、他者とのかかわりの中でお互いを尊重することを体験する機会が奪われています。
本特集では、個人の尊厳を大切にする教育、学校のありかたについて考えたい。

●総論
自分らしく生きることを支える教育・学校・社会とは……山下雅彦
●総論
子ども・若者の生きづらさをつくりだしているもの……杉田真衣
●小学校
なりたい自分になるために……吉村明美
●社会人
学校よ、がんばろうぜ!……松島義一
●社会人
自分らしく生きる……横山紀子
●保護者
子どもたちからのメッセージを伝えたい……井出里美
●大学生
ゆきなの鳩間体験記……小山結希菜
●幼稚園
協同的学び「わこうほし2ぱんや」(本物のパン屋さんづくり)……小西麻理
●高校
Xジェンダーって何?……呉﨑あかね

【連載】
◆私の出会った先生……朱 海青
山ちゃん先生の《おはなし》
◆世界の取材現場から見た日本……金平茂紀
アメリカの中間選挙で若者層のちからを感じた
◆授業で憲法を語ろう……藤波良之
労働組合を認めているおおもとの法律は?
◆保護者と手をつなぐためのヒント……小野田正利
対応や解決が難しいケースもある
◆実践につなぐ子ども理解……竹沢 清
「書くこと」で実践の主体者になる
◆栄養教諭のお手軽レシピ……猪瀬里美
「ツナと塩昆布のご飯」
◆一冊の本に出会う ……横山眞佐子
見えないものを信じる力
◆萩トモローの笑学校……萩トモロー
◆子どもたちの生きる世界と向き合う……魚住知一
青春を「清酒」で醸せ
◆シリーズ 改訂学習指導要領……藤本幹人
「君たちはどう生きるか」
◆教育最前線 ……大瀬良 篤
学校が学校であるために
◆先生が先生になれない世の中で……鈴木大裕
なぜ今、教員の能力給制度なのか?
◆名画に出会う……堀尾真紀子
秋野不矩「廻廊」
◆この映画見ましたか?……海南友子
「共犯者たち」

撮影校=山梨・私立南アルプス子どもの村小中学校
特集=いま、学力を考える

2006年、教育基本法が変えられ、その翌年には学校教育法に「学力の3要素」が規定されました。法定化された「学力の3要素」は、改訂学習指導要領の「育成を目指す資質・能力(三つの柱)」と密接に関連しています。
実践を通じて明らかにされるものと捉えられていた学力は、法定化されることにより、狭くかつ政策的な方向性を持つことが可能となり、「全国学力・学習状況調査(全国いっせい学力テスト)」や、来年度以降導入される予定の「高校生のための学びの基礎診断」と「大学入学共通テスト」にも色濃く影響しています。
狭義の「学力」獲得という点だけで学校の役割が意識されるならば、塾や予備校のほうがより効率よい場としてとらえられ、予備校講師が学校教師の研修を請け負うというような事態も広がっていくでしょう。
本特集では、法定化された「学力」が見ようとしない、人格の完成をめざすにふさわしい学力について考えたい。

●総論
学力と人格を結びつける……佐貫 浩
●小学校
「人格」の形成につながる「ことば」の力をつけること……相模光弘
●小学校
教える内容と方法まで規定する全国学力・学習状況調査……佐々木 仁
●中学校
主権者としての生活者を育てる家庭科の授業をめざして……筧 敏子
●特別支援学校
安心をベースに自分づくりができる学校を……山下真寿美
●高校
「4技能」の民間検定導入が高校英語教育に与える影響……徳長誠一
●国立大学法人
国立大学法人附属学校と民間企業……橋本 紘
●運動課題
競争に追い立て教育を歪める全国学力テストは中止しかない!!……宮下直樹


【連載】
◆私の出会った先生……立川こはる
「遊び」「勉強」から「思考」の世界へ
◆世界の取材現場から見た日本……金平茂紀
沖縄県知事選挙に若者たちの希望を見た
◆授業で憲法を語ろう……藤田康郎
子どもが本気で動きだすとき 憲法9条と徴兵制
◆保護者と手をつなぐためのヒント……小野田正利
保護者の子ども時代の学校への怨念
◆実践につなぐ子ども理解……竹沢 清
一人ひとりで見れば“弱点”、教職員集団で見れば“持ち味”・個性”
◆栄養教諭のお手軽レシピ……猪瀬里美
「豆腐のステーキ」
◆一冊の本に出会う……横山眞佐子
大切な相棒と一緒に
◆萩トモローの笑学校……萩トモロー
◆教育最前線 ……波岡知朗
憲法と子どもの権利条約に基づいた教育予算への抜本的な転換を
◆子どもたちの生きる世界と向き合う……魚住知一
青春を「清酒」で醸せ
◆シリーズ 改訂学習指導要領……永峯秀明
「総合的な探求の時間」における問題点
◆先生が先生になれない世の中で……鈴木大裕
狭く偏った土俵での勝負を強いられる子どもたち
◆名画に出会う……堀尾真紀子
黒田清輝「読書」
◆この映画見ましたか?……吉村英夫
「わたしは、ダニエル・ブレイク」


撮影校=和光鶴川幼稚園(東京都町田市)
特集=教育はなぜ無償でなければならないか

政府が国際人権A規約13条【中等・高等教育無償化】を批准した直後の2013年5月、国連の社会権規約委員会は、基本的人権としての「教育への権利」を速やかに確立することを求め、日本政府の報告書提出期限を2018年5月31日に定めました(第4回政府定期報告)。この間、給付奨学金制度は始まったものの、政府は国際公約した完全な「教育無償化」の計画を未だにつくらず、政府定期報告の期限も守っていません。
社会権規約委員会が2013年5月17日に示した「第3回定期報告に関する総括所見」は、経済・財政面での無償教育の実現にとどまらず、利他的・無償的人格形成も含めた教育条件の具体的な整備を求めています。その範囲も、すべての教育段階、朝鮮学校無償化、間接の費用無償化、教職員の地位向上、教育における自治など大きく広がっています。
これに対して日本の奨学金はすべて学費に充てられ、生活費はアルバイトで稼ぐという大学生も多く存在します。安倍政権が検討している教育の無償化は消費税増税を前提にしたものという深刻な問題も抱えています。
本特集では、ローン化している奨学金や保護者負担の実態を明らかにし、本来、無償教育とはどうあるべきなのかを考える企画としたい。

●総論
無償教育の現段階と「2018年問題」……三輪定宣
●高校
高校授業料無償化復活、奨学給付金改善を急いで……近藤 満
●就学援助
就学援助制度の充実と就学援助実態調査……野口 共
●教育請願
教育請願のとりくみと教育費の無償化……大西浩安
●小学校
ほんとうの教育費無償化を!……古澤 望
●私学
私学にも無償教育を……山口直之
●保護者から
高校授業料無償化は平等に……中田初枝
●高校生から
「権利としての私学助成」を掲げて……新名学園旭丘高等学校生徒会総務
●朝鮮学校
条件つきの「平等」の外で就学支援金制度から排除される朝鮮高校生……柏崎正憲
●運動課題
教育の無償を求める運動と課題……波岡知朗

連載
◆私の出会った先生……石母田史朗
学校という居場所が私を育ててくれた
◆世界の取材現場から見た日本……金平茂紀
コミュニケーションを根源的に変えたSNSといじめの関係
◆授業で憲法を語ろう……田中光則
社会の先生じゃなくても憲法を語ろう
◆保護者と手をつなぐためのヒント……小野田正利
ロールプレイングが意味を持つ
◆実践につなぐ子ども理解……竹沢 清
親の言葉から、「託された」ねがいをくみ取る
◆栄養教諭のお手軽レシピ.……猪瀬里美
「美味だれ焼き鳥丼」
◆一冊の本に出会う……横山眞佐子
孤独から自然との共生へ
◆萩トモローの笑学校……萩トモロー
◆子どもたちの生きる世界と向き合う……鷲津康子
家を出たくて全寮制に
◆シリーズ 改訂学習指導要領……土屋 博
外国語科における問題点
◆先生が先生になれない世の中で……鈴木大裕
仕組まれた議論の呪縛に自らハマっていく私たち
◆名画に出会う……堀尾真紀子
関根正二「子供」
◆この映画見ましたか?……海南友子
「ブレス しあわせの呼吸」


撮影校=和光鶴川幼稚園(東京都町田市)
特集=学校でのICT活用のねらい

文科省の「教育の情報化加速化プラン」(2016年7月)では、①2020年代の「次世代の学校・地域」におけるICT活用のビジョン等の提示、②授業・学習面でのICTの活用、③校務面でのICTの活用、④授業・学習面と校務面の両面でのICTの活用、⑤教員の指導力の向上や地方公共団体・学校における推進体制、⑥ICTによる学校・地域連携について具体的な提案がなされました。
また、「授業・学習面でのICT活用を促進する観点から、ICTを効果的に活用した実践例等の構築を図るとともに、ICT活用の際に不可欠なデジタル教材等の開発を官民連携で進める」とし、国が民間の教育・情報産業の参入を促し、官民一体となって体制整備を進めている現状があります。
本特集では、ICT活用が強調されることで、本来の子どもの育ちにおいて大切にされるべきことが見失われるのではないか、との問題意識のもと、学校現場で進行するICT活用の現状と課題を明らかにしたい。

●総論
教育におけるICT活用の推進と未来の学校・教室……児美川孝一郎
●学習システム
AIを活用した算数学習システム「学びなら」……山﨑洋介
●タブレット
ICT活用の現場……石川梨絵
●デジタル教科書
デジタル教科書導入のねらい……永石幸司
●校務支援システム
業務負担軽減につながらない校務支援システム……丸山大樹
●特別支援学校
障害児教育とICT教育……櫻井宏明
●海外事情
ICT先進国のデンマーク教育で大切にされているもの……米田 梢
●ICT活用
子どもたちはICTをどう活用しているか……加藤 博
●プログラミング教育
情報処理産業から見たプログラミング教育……小柳忠章


【連載】
◆私の出会った先生……寒空はだか
ルールの中にあっても、違う切り口から
◆世界の取材現場から見た日本……金平茂紀
人はなぜ学校に行くのだろうか、という素朴な問い
◆授業で憲法を語ろう……田中光則
日本国憲法は、先人からのメッセージなのだ
◆保護者と手をつなぐためのヒント……小野田正利
満足基準・期待水準の急上昇の中で
◆実践につなぐ子ども理解……竹沢 清
ぶつかり合って、他者を知り、自分を知る
◆栄養教諭のお手軽レシピ……猪瀬里美
「キムたくご飯」
◆一冊の本に出会う……横山眞佐子
悲しみから歓喜へ、その一方で
◆萩トモローの笑学校……萩トモロー
◆教育最前線 ……永島民男
私立高校の学費滞納と中退
◆子どもたちの生きる世界と向き合う……鷲津康子
準備室にやってくる子どもたち
◆シリーズ 改訂学習指導要領……松尾良作
「地理総合」の問題点と今後の課題
◆先生が先生になれない世の中で……鈴木大裕
私たちは誰の土俵で何のために勝負しているのか
◆名画に出会う……堀尾真紀子
トム・ウェッセルマン「グレート・アメリカン・ヌード#6」
◆この映画見ましたか?……吉村英夫
「きみはいい子」


撮影校=山梨・私立南アルプス子どもの村小中学校
特集=うれしい、楽しい、おいしい! 学校給食

1954年に施行された「学校給食法」以来、学校給食は発展を続け、子どもたちの適切な栄養の摂取という基本的な役割だけでなく、学校における楽しいひとときとして、さらに食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身につけるための「食育」の生きた教材としても注目されています。
現在、全国の小学校の98.6%、中学校の83.7%が完全給食を実施しています。調理方式による分類では、自校方式、センター方式、親子方式、デリバリー方式があり、様々な違いの背景には財政負担の問題があり、学校や自治体を悩ませる問題の一つとなっています。
本特集では、学校給食の可能性と課題について焦点をあて、子どもたちが楽しい学校生活を過ごすために求められることを考えたい。

●総論
学校給食における食育の現状と課題……樫原正澄
●小学校
子どもたちの豊かな成長が育まれる学校給食を……金井多恵子
●中学校
中学校給食実施のとりくみと食育……野中明子
●特別支援学校
特別支援学校における「食育」のとりくみ……島村幸代
●私学
保護者の願いを形にした食育によるカフェテリア……小田拓也
●地域
学校給食における「食育」の問題点と可能性……小櫛和子
●アレルギー対応
学校給食でのアレルギー対応に栄養教諭が果たす役割と課題……川野朋子
●自治体
「子育てするなら嬬恋村」を目標に給食費無料化等で子育て支援を推進……熊川 栄
●担任から
毎日の給食を楽しく!……小川 匠
●給食調理員から
守りたい 大切な声を……原田典子
●保護者から
宮津の宝、すばらしい自校給食を残して!……近藤菜央
●高校生から
温かい夜間給食……古積 楓


【連載】
◆私の出会った先生……杉田真衣
信頼して「本当のこと」を伝える
◆世界の取材現場から見た日本……金平茂紀
少女の発した詩が人々のこころを揺さぶった日
◆授業で憲法を語ろう……木村眞悟
選挙と教室の空気感
◆保護者と手をつなぐためのヒント……小野田正利
無自覚のチクチク言葉に気をつけよう
◆実践につなぐ子ども理解……竹沢 清
事実と事実を“つなぐ”と、真実が見えてくる
◆栄養教諭のお手軽レシピ……猪瀬里美
「ガイヤーン」
◆一冊の本に出会う……横山眞佐子
マイナスのように見えたものが
◆萩トモローの笑学校……萩トモロー
◆教育最前線……土方 功
高校で「通級による指導」がスタート
◆子どもたちの生きる世界と向き合う……小林淳子
人の心のあり方に気を配ること
◆シリーズ 改訂学習指導要領……浅井義弘
新科目「歴史総合」問題点と今後の課題
◆先生が先生になれない世の中で……鈴木大裕
私たちはどこを向いて教育しているのか?
◆名画に出会う……堀尾真紀子
中村大三郎「ピアノ」
◆この映画見ましたか?……海南友子
「ワンダーランド北朝鮮」


撮影校=山梨・南アルプス子どもの村小中学校
特集=何のためのスタンダードか?

学校現場では、「○○スタンダード」と称する動きが強まっています。筆箱に入れる鉛筆の本数などから始まり、子どもの学習や生活場面での教師の指導を統一し、「何年生では、これができる」という到達目標を示します。
すべての教師が、どの子に対しても同じ指導をすれば、子どもが混乱しなくてすむ、指導がやりやすい、というのでしょうか。教師が個別の事例を前に、いちいち悩む必要がなくなるという意味で、メリットとして受けとめられる可能性も指摘されています。
本特集では、「学校スタンダード」を現場から問い直し、何のための「スタンダード」なのかを考える企画としたい。

●総論
膨張する「スタンダード」、その行き着く先は?……照本祥敬
●座談会
学校スタンダードと子ども・先生たち……柏原 恵、鈴木理沙、後藤伸二
●小学校
東京板橋区の授業スタンダードは今…… ……髙野 毅
●小学校
京都市のスタンダードの実態とその対抗軸……岩崎孝次
●小学校
岡山型スタンダードに関わって……住寄聡美
●小学校
ワークとテストに縛られる授業を超えて……濱田里美
●課題
管理と統制の教育政策と「スタンダード」を考える……宮下直樹


連載
◆私の出会った先生……八代名菜子
演じることの喜び、楽しみを感じた学校生活
◆世界の取材現場から見た日本……金平茂紀
学校がブランドになっていることの不条理
◆授業で憲法を語ろう……髙木美幸
小学生と学ぶ「けんぽう」のすばらしさ
◆保護者と手をつなぐためのヒント……小野田正利
「自子中心主義」からの脱出
◆実践につなぐ子ども理解……竹沢 清
“気になる子”糸口は2つ
◆栄養教諭のお手軽レシピ……猪瀬里美
「無限ピーマン」
◆一冊の本に出会う……横山眞佐子
良い子のときだけ好き?
◆萩トモローの笑学校……萩トモロー
◆教育最前線……檀原毅也
問題だらけの「トップランナー方式」
◆子どもたちの生きる世界と向き合う……小林淳子
子どもの成長と食への関心
◆シリーズ 改訂学習指導要領……本多由紀子
高校改訂学習指導要領国語科における問題点
◆先生が先生になれない世の中で……鈴木大裕
人が人でなくなっていく教育現場
◆名画に出会う……堀尾真紀子
ジョルジュ・ド・ラ・トゥール「煙草を吸う男」
◆この映画見ましたか?……吉村英夫
「妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ」


撮影校=宮城・気仙沼向洋高等学校
特集=子どもたちが輝く特別活動――教科外活動の魅力

改訂学習指導要領は特別活動においても、国や財界が求めている「資質・能力の育成」を掲げ、これと関連させて3つの視点「人間関係形成」「社会参画」「自己実現」を示しています。
現行の小学校学習指導要領にあった「楽しく」や「豊かな」という文言は削除され、子どもたちの願いや要求にもとづいた集団活動や生活をつくることとは逆転した発想になっています。
子どもたちこそが学校生活の主人公。
自治的な活動を中心に「自主的、実践的に集団活動に取り組む」カリキュラムの創造は、教職員が果たすべき重要な役割のひとつです。
本特集では、子どもたちに寄り添い教育実践を重ねる教職員を励ますものとしたい。

●総論
特別活動と改訂学習指導要領……春日井敏之
●小学校
今を生きる子どもたちとともに……宮川真幸
●小学校
読み語り(読み聞かせ)で育つもの……東 哲哉
●中学校
思いをわかり合ってつながる仲間たち……佐々木 真
●中学校
子ども同士がつながる学級集団づくり……中村岳人
●高校
生徒が主体となってとりくむ学校づくり……杉原大司
●高校
リーダー研修のすゝめ……酒井将年
●高校
よりよい学校生活をめざした権利の主張と要求運動……南藤紘子
●中学校(特別支援学級)
教師として伝えたいこと……山下洋児
●資料
「特別活動」の改訂部分の概要……編集部


連載
◆私の出会った先生……梅原利夫
求める者の悩みに響き合う
◆世界の取材現場から見た日本……金平茂紀
学校を軍事利用するなという素直な願い
◆授業で憲法を語ろう……岩下 啓
中学生と考える「憲法9条と自衛隊」
◆保護者と手をつなぐためのヒント……小野田正利
「子どものこと」で対話する
◆実践につなぐ子ども理解……竹沢 清
指導とは「子どもの心を動かすこと」
◆栄養教諭のお手軽レシピ……猪瀬里美
「ごまたっぷりドレッシングのチキンサラダ」
◆一冊の本に出会う……横山眞佐子
2つの世界を行き交う
◆萩トモローの笑学校……萩トモロー
◆教育最前線 ……石山久男
中学校「特別の教科 道徳」教科書を読む
◆子どもたちの生きる世界と向き合う……小林淳子
内側から開く心の扉
◆シリーズ 改訂学習指導要領……西村太志
「公民科」大きく変わる時だからこそ、根本的な問いを
◆先生が先生になれない世の中で……鈴木大裕
教員は何で勝負するのか
◆名画に出会う……堀尾真紀子
高山辰雄「砂丘」
◆この映画見ましたか?……海南友子
「ボストン ストロング」



撮影校=東京都町田市・和光鶴川幼稚園
特集=平和憲法と子ども・教育

日本国憲法が保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であり、現在および将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものです(憲法97条)。
人類の歴史は、人権獲得の歴史でもありました。
安倍内閣は、その歴史に逆行し、立憲主義、平和主義を踏みにじり、基本的人権を蹂躙する「安全保障法制=戦争法」、共謀罪を成立させました。
そして、安倍首相・自民党は、国会に改憲案を提出し、憲法9条を変えることをねらっています。
侵略戦争の反省に立ち、「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」を掲げて成立した日本国憲法が、いままさに破壊されようとしています。
本特集では、歴史の過ちをくり返さないために、いま教職員が憲法を語る意味を再確認するとともに、読者が憲法の価値を確信できる企画としたい。

●総論
安倍「改憲」がねらうもの……中野晃一
●小学校
「川とノリオ」(小6)で子どもたちが学んだこと……曽根成子
●中学校
「平和の俳句」によってつながる思い……佐藤英子
●高校
平和学習、労働法学習を通して憲法を語る……今泉 宏
●高校
歴史探究から思考を育てる……猩々紘怜
●特別支援学校
絵本の読み取りを通して「戦争と平和」について考える……磯部浩美
●学校現場から
子どもと共に平和憲法を守ろう……宮城 登
●自衛官の親
わが子を戦場に送らないために……平 和子
●国際事情
テロと紛争をなくすために私たちができること……永井陽右
●課題
平和・憲法・子ども……堀尾輝久


【連載】
◆私の出会った先生 ……永宝千晶
進むべき道を考えるきっかけをくれた人
◆世界の取材現場から見た日本 ……金平茂紀
毎日が道徳教育の教材になってしまった僕らの国で今……
◆授業で憲法を語ろう……田中立仁
「やっぱ、平和憲法でしょ!」放課後トーク編
◆保護者と手をつなぐためのヒント②……小野田正利
教師は“理屈”しかし保護者は“思い”
◆実践につなぐ子ども理解②……竹沢 清
障害児の発達を通して、人間を“深く”学ぶ
◆栄養教諭のお手軽レシピ……猪瀬里美
「黒糖らふく」
◆一冊の本に出会う⑭……横山眞佐子
ほんとの気持ちは?
◆萩トモローの笑学校……萩トモロー
◆子どもたちの生きる世界と向き合う……小林淳子
給食室に入ってみたい
◆シリーズ 改訂学習指導要領⑫……小池由美子
国家主義、競争と管理の新自由主義を推し進める総則
◆先生が先生になれない世の中で②……鈴木大裕
「お客様を教育しなければならない」というジレンマ
◆名画に出会う ……堀尾真紀子
歌川国芳「みかけハこハゐがとんだいゝ人だ」
◆この映画見ましたか?……吉村英夫
「淵に立つ」
特集=教師になったあなたへ2018

新しく教職員として学校に着任されたみなさん、おめでとうございます。
4月。新学期の始まりは、教職員なら誰もがピリッと引き締まるような気持ちになるものです。
きっとみなさんは、初めての学校での生活に緊張感を感じていることでしょう。
「子どもたちとのどんな出会いが待っているのだろうか」という期待、
「自分は教職員としてちゃんとやっていけるのだろうか」という不安。
様々な思いが入り混じっていることでしょう。
今月号は、そんなみなさんへのエールとなりますようにという思いを込めた特集です。
学校現場には多くの解決すべき課題があり、希望をもって働きはじめたみなさんにとって、ときには悩むことも落ち込むこともあるでしょう。
『クレスコ』は、みなさんとともに教育について考え、みなさんとともに子どもたちの笑顔あふれる学校をつくっていくために、様々な視点で情報を発信していきたいと思っています。

●若い教師のみなさんへ
若い教師のみなさんにとって大切なこと……勝野正章
●教職員組合からのメッセージ
子どもたちの成長・発達を支える仲間として……小畑雅子
●先輩教師からのアドバイス
学級づくり(小、中)/授業づくり(小)/同僚性/教師の学びと成長/授業づくり(高)/保護者との関わり(障害児学級)/子どもたちのニーズに応じた授業づくり/保護者との関わり(中)/部活動
……内田蒼汰/吹上勇人/椿 宏尚/福田洋子/横尾初美
●先輩教師からのメッセージ
目の前の子どもたち一人ひとりを大切にしたい……笹ヶ瀬菜生
●保護者から
ともに生きよう! ともに育つ仲間……石澤智恵子
●大学生から
「先生みたいな教師になりたい」……ナツキ
●学校にかかわるいろいろな職種の方から
養護教員/実習教員/学校司書/現業職員/事務職員/栄養教諭・職員
●教職員の権利
教えて! 私たち教職員の権利 2018


連載
◆私の出会った先生……丸山啓史
「新聞」を作らせてくれた先生たち
◆世界の取材現場から見た日本……金平茂紀
教師たちに銃で武装しろと提案した大統領
◆授業で憲法を語ろう【新連載……田中立仁
「やっぱ、平和憲法でしょ!」授業編
◆保護者と手をつなぐためのヒント【新連載】……小野田正利
保護者はモンスターじゃない!
◆実践につなぐ子ども理解【新連載】……竹沢 清
子どもの事実に出会って、私たちは教師になっていく
◆栄養教諭のお手軽レシピ……古荘優子
「わかめのにんにく炒め」
◆一冊の本に出会う……横山眞佐子
プラスに受けとめる感受性
◆萩トモローの笑学校……萩トモロー
◆先生が先生になれない世の中で【新連載】……鈴木大裕
「教師というしごとが私を去っていった」
◆教育最前線……有馬理江子
「国の給付型奨学金に関する緊急実態調査」アンケートのまとめ
◆名画に出会う……堀尾真紀子
浜口陽三「パリの屋根」
◆この映画見ましたか?……海南友子
「しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス」


撮影校
湘南学園小学校(神奈川県藤沢市)
特集=3・11から7年――子どもたちと学校は

東日本大震災より7年、被災地の学校での困難は続いており、子どもたちと教職員は、依然として厳しい状況を抜け出すには至っていません。
東日本大震災被災3県の沿岸や避難区域の公立小中高校・特別支援学校では、現在も仮設校舎や他校などに間借りして授業をしている学校も多くあります。
また、校庭を全面的に使用できない学校も多く、いまだに教育活動に大きな影響を与えています。
原発再稼働を急ぎ、復興のための特別措置を2020年度で終了させようとする政策の姿勢の一方で、震災後の復興に向けたまちづくりの中では、多くの子どもたちが主体的に活動する姿を見ることができます。
本特集では、今だから求められる支援とは何かについて考え、ともにまちづくり等の問題解決にとりくむ主体として成長している子どもたちや、その子どもたちに寄り添いながら教育実践を進めている教職員を励ますものになるよう企画したい。

●総論
大災害に巻き込まれた子どもの今後の支援の課題……本間博彰
●宮城
被災地域の子どもたちの今……渡辺孝之
●現業職員
東日本大震災を体験して……奥田伸晃
●福島
3・11から7年 福島からの報告……佐藤慎治
●養護教諭
保健室から思うこと……朝倉由美子
●実践
生徒たちに背中を押され、埼玉から小名浜へ……倉川 博
●とりくみ
ふくしまの子どもたちの「声にならない声」を受けとめるために……髙橋秀和
●障害児教育
大震災と障害児、そして学校の役割……堀 亨
●青年教職員
全教主催「被災地を見る・歩く・考える」行動2017に参加して……小立憲太郎
●高校生
地域産業との共同でのお菓子づくりのとりくみ……柴田 瞳
●政策課題
「支援打ち切り」は許さない……土方 功
●資料
被災地の被害状況と現状……編集部


連載
◆私の出会った先生……磯部たな
師に恵まれて
◆やってみよう憲法カフェ!【最終回】……楾 大樹
統治機構を「理解」する
◆世界の取材現場から見た日本 ……金平茂紀
原発ゼロ社会への道がなぜ逆戻りしているのか
◆保護者とのいい関係【最終回】……楠 凡之
未来の保護者とのいい関係を
◆発達保障を考える【最終回】……丸山啓史
子どもから始まる教育
◆栄養教諭のお手軽レシピ……猪瀬里美
「ひじきの入った春雨サラダ」
◆一冊の本に出会う……横山眞佐子
孤独な心の支えとなる豊かな想像力
◆萩トモローの笑学校……萩トモロー
◆本との対話……倉田哲平
何を見つめて生きればいいのか
◆教育最前線 ……波岡知朗
「高校生のための学びの基礎診断」
◆考えてみよう!ストレスとメンタルヘルス【最終回】……天笠崇
公務災害②
◆名画に出会う ……堀尾真紀子
円山応挙「雪松図屏風」右隻
◆この映画見ましたか?……吉村英夫
「キャロル」


撮影校=宮城・気仙沼向洋高等学校
特集=大切にしたい幼児期の育ち

幼児教育を担う主な施設は、長い間、文部科学省が管轄する学校としての幼稚園と、厚生労働省が管轄する児童福祉施設としての保育所の2つに分かれてきました。
社会の変化に伴う家族や子どものニーズに対応するためとの理由から、2006年、両者の機能を併せ持つ第3の施設として「認定こども園」が創設されました。
その後、2015年4月から、給付制度などを一本化した「子ども・子育て支援新制度」のもとでの「幼保連携型認定こども園」がスタートしました。現在、幼児教育・保育を担う主な施設は、幼稚園と保育所、認定こども園に分かれています。
本特集では、安倍「教育再生」によって幼児教育が大きく変えられようとしている中で、守らなければならない大切なものは何か、幼児への教育・保育の基本や意義について考えてみたい。

●総論
幼児期の子どもの成長・発達で大切なもの……大宮勇雄
●政策と現状
「子ども・子育て支援新制度」の中の幼稚園・保育園・認定子ども園……実方伸子
●幼稚園
父母に支えられる保育……佐藤由美子
●保育園
子どもは「ジブンデミツケル」……高橋光幸
●障害児就学前通園施設
大切にしたい乳幼児期の育ち……塩見陽子
●小学校
小学校から見た幼児教育……三橋勝美
●保護者から
先生たちにも必要な余裕……原田康子
●保護者から
子どもが子どものままでいる時間を……古川恵理
●政策課題
子どもの願いにこたえる子どものための保育・教育を……糀谷陽子


【連載】
◆私の出会った先生……上沢美咲
癖は個性になる
◆やってみよう憲法カフェ!……見田村勇磨
社会権
◆世界の取材現場から見た日本……金平茂紀
あなたにとって〈幸福〉とは何ですか?
◆保護者とのいい関係……楠 凡之
保護者がわが子を「抱っこ」してやる力を取り戻す支援を
◆発達保障を考える……丸山啓史
まあええやん
◆栄養教諭のお手軽レシピ……猪瀬里美
「高野豆腐の卵とじ」
◆一冊の本に出会う……横山眞佐子
精一杯に生きてきて
◆萩トモローの笑学校……萩トモロー
◆本との対話……浦島清一
新しいつながり、新しい世界
◆子どもたちの生きる世界と向き合う……和久井奈津美
生徒にヒットする手応え
◆シリーズ 改訂学習指導要領……河合隆平
改訂学習指導要領が指し示すインクルーシブ教育
◆考えてみよう!ストレスとメンタルヘルス……天笠崇
公務災害①
◆名画に出会う……堀尾真紀子
仙厓「指月布袋画賛」
◆この映画見ましたか?……海南友子
「ダンシング・ベートーヴェン」 


撮影校=和光鶴川幼稚園(東京都町田市)
特集=教員養成・研修の現状と教員にとっての学び

「これからの学校教育を担う教員の資質能力の向上」を掲げた中央教育審議会答申(2015年12月21日)は、現在の学校と教育の困難を打開し課題を克服する責任を、主として個々の教員の資質に求めています。これは、学校と教職員の自主性を奪い、長時間過密労働を放置してきた国および教育行政の責任を放棄するものにほかなりません。
同時に、安倍政権の目的遂行のために国による教育への政治支配を強化する方向で、教員の養成・採用・研修を統制しようとしています。「答申」は「教員育成指標」の策定、「教員育成協議会(仮称)」の設置、採用選考試験における共通問題の策定、学校インターンシップの導入などを掲げ、教員養成の段階からいっそう国や行政当局の統制を強化しようとするものであるとともに、大学の自治や学問の自由を侵害しかねないものです。
本特集では、これまでの教育職員免許法制や「大学における教員養成」という理念の変更にもつながるおそれがある教員養成と教員研修についての政策動向を考えるとともに、教員の専門性と研修との関連を考えてみたい。

【総論】教員養成・採用・研修政策の問題点と自主的な学び……中村尚史
【総論】教員養成「改革」の中の大学……山崎雄介
【教師塾】職場に分断を持ち込む教師塾……長澤 裕
【職場研修】押しつけられるOJTに対抗する現場の自主性……平野美貴
【職場研修】教師にとっての自由な学びを職場で……川谷直樹
【特別支援学校】ゆるいながらも深い学びを……八反田史彦
【教研活動】教員の学び合いを大切に……山田憲吾


《私の出会った先生》学ぶ楽しさ、感謝される喜び……喜屋武卓也
《やってみよう憲法カフェ!》経済的自由権……川上麻里江
《世界の取材現場から見た日本》「人身事故」時の女子高生のつぶやきをめぐって……金平茂紀
《保護者とのいい関係》傷つきから気づきを創造する……楠 凡之
《発達保障を考える》「特別」の是認……丸山啓史
《栄養教諭のお手軽レシピ》「小魚せんべい」……今村英里
《一冊の本に出会う》想像の世界のドアを開く……横山眞佐子
《教育最前線》特別支援学級の現状と学級編制基準改善の課題……佐竹葉子
《子どもたちの生きる世界と向き合う》自分たちでやり遂げた!……和久井奈津美
《シリーズ改訂学習指導要領》平和で民主的な国家及び社会の形成者を育てる特別活動……宮下 聡
《考えてみよう!ストレスとメンタルヘルス》復職支援プログラム②……天笠 崇
《名画に出会う》いわさきちひろ「あかちゃんのくるひ」……堀尾真紀子
《この映画見ましたか?》「ハドソン川の奇跡」……吉村英夫
《萩トモローの笑学校》


撮影校=山梨県立都留高等学校
特集=学校という職場の魅力とは

学校では、上意下達の「改革」が押しつけられるとともに多忙化を強いられ、現状への対応で精一杯との声も聞かれます。
子どもが発した問いを聞き取り考える授業や、学習意欲を引き出す工夫をしたり、教育内容と子どもの生活を関連づけたり、それぞれの子どもの違いを考慮して教えることなどができにくくなっています。
文部科学省は2017年4月、教諭の1日当たりの学内総労働時間が所定内労働時間を大きく上回っていることを教員勤務実態調査の集計結果(速報値)で公表しました。
そして6月に中央教育審議会に改善策の検討を諮問し、現在「学校における働き方改革特別部会」において議論されています。
しかしながら、長時間過密労働の解消につながるかは不透明であり、また教職員のやりがいや働きがいを奪うような「働き方改革」では本末転倒です。
本特集では、学校という職場における働きがいややりがいに密接に関連する、働く場としての学校の魅力を考えるとともに、長時間過密労働の解消をはじめとする、教職員の働き方を改善する視点を考えます。

【総論】学校という職場の魅力とは――困難から希望への展望……久冨善之
【政策提言】教職員の長時間過密労働を解消し、魅力ある職場に……米田雅幸
【小学校】職場教研をやってみた……澤田堂樹
【高校】「家庭」と「仕事」から得られる原動力……井上陽香
【特別支援学校】キラリと光る宝物……武藤素子
【学校事務】学校にいてこそ学校事務職員……堀内裕子
【栄養教諭】学校給食で子どもを笑顔に……澤島博子
【大学生から】子どもたちが生き生きと通える学校で働きたい……上坂晴奈


《私の出会った先生》見えないものを見ているか……清水眞砂子
《やってみよう憲法カフェ!》憲法の人権カタログ……早田由布子
《世界の取材現場から見た日本》気をつけよう、暗い夜道とインターネット空間……金平茂紀
《保護者とのいい関係》妄想性障害が疑われる保護者との関わり その2……楠 凡之
《発達保障を考える》「あそび」の是認……丸山啓史
《栄養教諭のお手軽レシピ》「米粉と豆乳のハニーケーキ」……猪瀬里美
《一冊の本に出会う》自分自身を肯定する力……横山眞佐子
《教育最前線》給食費補助制度に関する全教の調査から……波岡知朗
《子どもたちの生きる世界と向き合う》図書館でのある風景……和久井奈津美
《シリーズ 改訂学習指導要領》改訂学習指導要領 外国語の問題点……江利川春雄
《考えてみよう!ストレスとメンタルヘルス》復職支援プログラム①……天笠 崇
《名画に出会う》小野忠重「風」……堀尾真紀子
《この映画見ましたか?》「はじまりの街」……海南友子
萩トモローの笑学校


撮影校=神奈川・私立湘南学園小学校
特集=支援? 介入?「家庭教育支援法案」

近年、少子化、子どもの貧困、いじめ、学力格差などの問題を、「家庭教育」を支援することによって乗り越えようとする政策論議が盛んになってきています。2006年に「改正」された教育基本法には、第10条「家庭教育」、第11条「幼児期の教育」という新たな条項がつくられました。
自民党は議員立法として国会に「家庭教育支援法案」を上程しようとしています。「家庭教育支援法案」は「改正」教育基本法を基盤とし、さらに明確に国家が求める「家庭」像や「親」像を提示し、その実現を責務として国民に要求する方向性を示しています。
しかし、家庭の困難さの原因となっている不安定雇用や長時間労働などを放置したまま語られる「家庭教育支援」には問題があります。また、教育条件整備を超えて行政が関与することになれば、内心の自由や教育の自由を侵害しかねません。
本特集では、家庭教育支援法案の本質を明らかにし、特定の家庭像の押しつけではなく、個人の尊厳をかかげる憲法のもとでの、教育における家庭と学校の関わりについて考えてみたい。

【総論】教育基本法「改正」から読み解く家庭教育支援法案の問題点……二宮周平
【とりくみ】長野県千曲市家庭教育支援条例と「親学」推進運動……吉田由美子
【政策課題】子どもを産み育てられない社会を変えていくために……杉田真衣
【学級通信】今を生きる子どもたちの心の叫びに耳を傾けながら父母と共同して子育てを……金田一清子
【地域教育懇談会】地域教育懇談会「子育てエデュトーク」のとりくみ……野嶋千絵
【幼稚園】幼稚園で保護者とつながり子どもを支える……丸田純子
【寄宿舎】子どもの発達と生活を守るために……坂元康雄
【子ども・若者支援】健康で文化的な「日常生活」を取り戻す……白鳥 勲


連載
《私の出会った先生》手振り身振りで、何とかなるんだよ……立川こしら
《やってみよう憲法カフェ!》平和主義……川上麻里江
《世界の取材現場から見た日本》「民主主義の学校」としての選挙……金平茂紀
《保護者とのいい関係》妄想性障害が疑われる保護者との関わり……楠 凡之
《発達保障を考える》「長時間労働」の子どもたち……丸山啓史
《お料理するって楽しいな! 栄養教諭のお手軽レシピ》「パンチビーンズ」……猪瀬里美
《一冊の本に出会う》物があふれても、こころのなかは……横山眞佐子
《本との対話》文学にはまり、人生も考えて……吹上政子
《子どもたちの生きる世界と向き合う》お弁当、一緒に食べよう。……邑井 旭
《シリーズ 改訂学習指導要領》幼児教育……秋山麻実
《考えてみよう! ストレスとメンタルヘルス》睡眠について②……天笠 崇
《名画に出会う》ジェームズ・ローゼンクイスト「成長計画」……堀尾真紀子
《この映画見ましたか?》「ふぞろいの林檎たち」……吉村英夫
萩トモローの笑学校

撮影校=神奈川・私立湘南学園小学校
特集=地域に開かれた学校とは何か?

2015年12月に取りまとめられた中央教育審議会答申「新しい時代の教育と地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策について」をふまえ、「コミュニティ・スクール」を推進する学校運営協議会の設置の努力義務化やその役割の充実などを内容とする、「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」の改正がおこなわれ、2017年4月1日に施行されました。
そもそも、教員の専門性は、本来、教育の自由と密接に関係し豊かな内容を持つはずですが、国家が教育価値の決定に大きな役割を担う新自由主義的教育政策においては、その専門性は、上からの目標を達成する技術的な専門性へと一面化される圧力が強く働きます。これに対して、各地でとりくまれてきた“地域に開かれた学校づくり”は、どのような可能性を持つのか。
本特集では、憲法に保障された教育の自由や住民自治のもとで、学校づくり・地域づくりを、親、地域住民、学校と教職員が、子どもを中心にして、どのように豊かに進めることができるか考えてみたい。

【総論】学校づくりと地域づくりへの生徒参加で主権者に育つ……宮下与兵衛
【総論】安倍「教育再生」のもとでの「コミュニティ・スクール」のねらい……宮下直樹
【地域連携】ほんまもんの学びを地域とともに……横出加津彦
【学校づくり】「熊本震災支援活動」から考える「開かれた学校づくり」……奥山輝久
【学校づくり】学校と地域が共に生徒を育てる学校……八代貴志
【学校づくり】小田原城跡整備構想と学校づくりの歴史を学んで……水谷 徹
【学校給食】学校給食で子どもたちを育む……今井節子
【地域と学校】学校を開くと変わるもの……河村恭平
【地域と学校】地域から引き離された学校がたどる悲惨……門脇厚司


連載
《私の出会った先生》多くの「経験」が今の私を支えている……小泉美果
《やってみよう憲法カフェ!》憲法13条により保障されるプライバシー権……見田村勇磨
《世界の取材現場から見た日本》虐殺をなかったことにしないで 何度も殺さないで……金平茂紀
《保護者とのいい関係》いちゃもん依存症を考える……楠 凡之
《発達保障を考える》クルマ社会の終わりに……丸山啓史
《お料理するって楽しいな!栄養教諭のお手軽レシピ》「みたらし団子」……猪瀬里美
《一冊の本に出会う》リズミカルなキャッチボール……横山眞佐子
《教育最前線》教育再生実行会議第十次提言を斬る……糀谷陽子
《子どもたちの生きる世界と向き合う》今、何時?……邑井 旭
《シリーズ 改訂学習指導要領》理科教育における「型はめ」指向からの離脱を……三石初雄
《考えてみよう!ストレスとメンタルヘルス》番外編「教職員の働き方改革」……天笠 崇
《名画に出会う》鶴岡政男「重い手」……堀尾真紀子
《この映画見ましたか?》「リベリアの白い血」……海南友子
萩トモローの笑学校


撮影校=長野県飯田OIDE長姫高等学校
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商品情報・内容

  • 出版社:大月書店
  • 発行間隔:月刊
  • 発売日:毎月25日
  • サイズ:B5

■ 『クレスコ』は、教職員のニーズに応え、教育の課題を読み解き、現場から教育を問う雑誌です。

『クレスコ』は、教職員のニーズに応え、教育の課題を読み解き、現場から教育を問う月刊誌です。毎月の特集では、今日の教育課題・教育政策に対する分析や情報、教育実践や全国各地のとりくみなどを紹介しています。教職員・教育研究者をはじめ、広く教育に関心のある市民・保護者にもお読みいただけるように作っています。各界の著名人によるリレーエッセイ「私の出会った先生」や、「世界の教育 世界の子どもたち」「名画に出会う」など、充実した連載も多数収録。教育をもっとよくしたい! という方におすすめの雑誌です。

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