DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー 発売日・バックナンバー

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特集:お客様主義 経営論

Feature Articles

調整、協力、ケイパビリティ、協業
カスタマー・フォーカスの四C

ランジェイ・グラティ ノースウェスタン大学 ケロッグ・スクール・オブ・マネジメント 教授

顧客からの低価格圧力と過当競争の激化に直面して、多くの企業が、製品やサービスの単品販売から、これらを複合させたソリューション販売に転換を図りつつある。しかし、その先鞭をつけたゼネラル・エレクトリックですら、最初は思惑どおりの成功を収めたが、うまくいかなかった。なぜか。その最大の障害は、縦割りの組織構造にあった。カスタマー・フォーカス・ソリューションは、四つのC、すなわち、「調整」「協力」「ケイパビリティ」「協業」があり、これらすべてに改革のメスを入れることで実現する。本稿では、GEヘルスケア、JLL、スターバックスが、いかにソリューション志向の組織へと転換を図ったかについて、その失敗も含めて、詳細に解説する。

全社的な取り組みがカギ
顧客経験のマネジメント

クリストファー・メイヤー ストラテジック・アラインメント・グループ 会長
アンドレ・シュワッガー サトメトリクス・システムズ 創設者

顧客満足は、顧客の「期待」と「経験」が一致した時に高まる。顧客の期待を調査・分析する企業は多いが、顧客の経験となると稀である。顧客のほとんどがその顧客経験に不満を抱いているにもかかわらず、企業のほとんどが顧客経験を勘違いしている。製品やサービスの過剰機能や機能過多、条件のわかりにくい特典、人が対応するまで延々とボタンを押させる自動応対サポートなど、どれも顧客経験を見失っている証拠にほかならない。不愉快な顧客経験は、満足度を低下させるばかりか、離反を促す。

企業は無意識に顧客を搾取している
お客様が敵に変わる時

ゲイル・マクガバン ハーバード・ビジネススクール 教授
ヤンミ・ムン ハーバード・ビジネススクール 教授

意図的かどうかにかかわらず、多くの企業が、顧客がミスを犯すことを期待している。事実、携帯電話サービス、銀行、スポーツ・ジムなど、いくつかの業界では、料金プラン、最低口座残高、長期契約など、複雑でわかりにくい契約によって、顧客の判断ミスやルール違反を誘い、これを通常よりも高い収益源としている。しかしその結果、短期的には儲かるが、不満を募らせた顧客を敵に回し、訴訟を起こされたり、善意のライバルに乗り換えられたりする。ヴァージン・モバイルUSAやINGダイレクトなど、顧客本位のシンプルなビジネスモデルを武器にした企業が伸びているのは、既存のビジネスモデルに不満を感じていた顧客の支持を集めたためだ。

【名著論文再掲】売った後が肝心
顧客との絆をマネジメントする

セオドア・レビット 元 ハーバード・ビジネススクール 名誉教授

セオドア・レビットが一九六〇年、『ハーバード・ビジネス・レビュー』に歴史的名著論文「マーケティング近視眼」を発表するまで、マーケティングは主要な機能として認識されていなかった。時代に先駆けたコンセプトを次々と発表したレビットだが、いち早く現在のCRM(顧客リレーションシップ・マネジメント)のアイデアを提示したのが、八三年に発表した本稿である。今後、製品の価値は技術とサービスに負うところが大きくなることを予見し、顧客と企業の商品購入後のリレーションが成功の秘訣であることを示唆した。

大手セメント・メーカーの脱コモディティ経営
B2B企業のマーケティング化

フランソワ・M・ジャック ラファージュ・グループ シニア・バイス・プレジデント

マーケティングと営業は似て非なるものである。とりわけ産業財の世界では、これら二つの職能を混同し、顧客の言いなりになることが顧客ニーズに応えることであり、顧客のご機嫌取りが顧客リレーションシップのカギであると誤解している、マーケティング不在の企業が少なくない。セメント業界最大手のラファージュ・グループもその一つだった。コモディティ化に苦しむ同グループのセメント部門は、二〇〇二年、マーケティング志向の組織へと生まれ変わるために、CMO職を新設し、ここにマッキンゼーの元コンサルタントを起用して、五カ年計画のプロジェクトを始動させた。本稿は、このプロジェクト・チームが、いかにマーケティングの文化を定着させていったかの物語である。

「買わせる」のではなく「買いたくさせる」
ロー・プレッシャー営業

エドワード・C・バースク 元 ハーバード・ビジネススクール 教授

デパートやブティックに出かければ、必ず売り込みに出くわす。ファスト・フードや高級レストランでも、また家にいても、会社に行っても売り込みに遭う。そのスタイルは、辟易とするものから、スマートなものまでさまざまだが、あの手この手を弄して顧客に売りつける営業を「ハイ・プレッシャー営業」、顧客が買いたくなるように促す営業を「ロー・プレッシャー営業」という。本稿は一九四七年のものだが、二一世紀のいまを見回しても、ハイ・プレッシャー営業は絶滅するどころか、捲土重来している。「売ってさよなら、買わせてさよなら」の営業の限界を指摘し、誠実さと率直さを武器にしたロー・プレッシャー営業の有効性を考える。

生産性向上のためのTOPSアプローチ
科学的営業のすすめ

ダイアン・レディンガム ベイン・アンド・カンパニー パートナー
マーク・コバチ ベイン・アンド・カンパニー パートナー
ハイディ・ロッキー・サイモン ベイン・アンド・カンパニー パートナー

売上げは、営業の力が大きく影響する。しかし、ガンバリズムやトップ営業マンに頼った営業はいい加減限界を迎えており、賢い企業はすでに方向転換を図っている。GEコマーシャル・ファイナンス、シスコシステムズ、シティグループ、SAPアメリカなどの企業では、データと科学的分析を駆使して市場や顧客基盤を見直し、生産性を改善している。これら科学的営業を導入している企業を詳しく調査したところ、筆者らが「TOPSアプローチ」と呼ぶ施策を実践していた。


OPINION

社会起業家の時代

ウィリアム・ドレイトン アショカ財団 CEO兼創設者

HBR Articles

野放図な権限委譲が凋落を招いた
マークス&スペンサー 復活の秘密

スチュアート・ローズ マークス・アンド・スペンサー CEO

イギリス文化を象徴する小売業大手として一〇〇年以上の歴史を持つマークス・アンド・スペンサーは、一九九八年に同国小売業史上最高益を記録したのをピークに、以来長い低迷にあえいでいた。商品や店舗は流行に乗り遅れ、社員のモチベーションも低下し、すっかり以前の輝きを失っていた。二〇〇四年、有力投資家がしかけたTOBの危機に瀕し、急遽招請された一人のCEOによって再生への取り組みが始まる。それは「商品」「店舗」「サービス」という小売業の原点を立て直すものだった。

人材投資のパフォーマンスを最大化する
HCM 人的資本の成熟度評価

ローリー・バッシ マクバッシ・アンド・カンパニー 共同創設者兼CEO
ダニエル・マクマラー マクバッシ・アンド・カンパニー リサーチ担当バイス・プレジデント

高賃金の先進国企業に残された道は本質的には一つしかない。それは、人的資本を競争優位の基盤とすることである。しかし、人材はいまだ間接費と見る企業が多く、資本として投資・管理している企業は少ない。本稿で紹介するHCM(人的資本マネジメント)測定法は、過去五年間にわたる四二組織の分析結果を踏まえて開発されたもので、業績に大きく影響を及ぼすHCM要因を特定し、その改善によって組織全体のパフォーマンスを向上させる。なお、自社のHCM成熟度を測定するための簡易ツールを併載する。

Serial Article

立石一真ものがたり できませんと云うな
【第四回】プロデューサー・システム

湯谷昇羊 ダイヤモンド社 論説委員

三三人で再建をスタートさせた一真は、創業二〇周年となる一九五二年(昭和二七年)に「会社再建」を宣言する。またオートメーションの現状を視察するためにアメリカに赴き、そこで大いに啓発された一真は、帰国後さっそく組織改編、人事考課制度や予算管理を導入。そしてかの有名な「プロデューサー・システム」(分権制による独立専門工場方式)が開発された。

BRAIN FOOD

コンサルタントいらずのROI改善法

マルゴー・クバル クバル・フォン・ハプスブルク・グループ 創業者兼CEO
ジョン・A・クウェルチ ハーバード・ビジネススクール 教授

アフリカは有望な投資対象である

ビジェイ・マハジャン テキサス大学オースティン校 マコモス・スクール・オブ・ビジネス 教授

情報検索サイトと企業の共生

デイビッド・ワインバーガー ハーバード・ロー・スクール バークマン・センター・フォー・インターネット・アンド・ソサイエティ 研究員

マーケティングと経理のジレンマ

ジョナサン・ノールズ タイプ2コンサルティング 創立者兼CEO
リチャード・エッテンソン サンダーバード国際経営大学院 准教授

ポッドキャスティング研修の時代

アンダース・グロンステット グロンステット・グループ社長

転職組の管理職がつまずく理由

マイケル・D・ワトキンス ジェネシス・アドバイザーズ共同設立者

生物も企業も失敗する運命にある

ポール・オームロッド 経済学者

従業員に愛される企業は業績が高い

ゲイリー・デイビス ほか マンチェスター・ビジネススクール 教授

顧客教育でロイヤルティを高める

サイモン・J・ベル ほか ケンブリッジ大学 ジャッジ・ビジネススクール 上級講師

CHIEF OFFICERS

組織への共感を育み、人材活性化に取り組む

内田士郎 ベリングポイント 代表取締役社長

2,095円
特集:「脱」管理主義のリーダーシップ

Feature Articles

「分散型リーダーシップ」のすすめ
完全なるリーダーはいらない

デボラ・アンコーナマサチューセッツ工科大学 スローン・スクール・オブ・マネジメント 教授
トーマス・W・マローンマサチューセッツ工科大学 スローン・スクール・オブ・マネジメント 教授
ワンダ・J・オーリコフスキーマサチューセッツ工科大学 スローン・スクール・オブ・マネジメント 教授
ピーター・M・センゲマサチューセッツ工科大学 スローン・スクール・オブ・マネジメント 上級講師

多くの人たちが「完全無欠なリーダー」を目指す。しかし、この世のなかに、そのようなリーダーなど存在しない。マサチューセッツ工科大学リーダーシップ・センターは、「完全なリーダー」という神話がいかに無意味なものか、何百人ものリーダーたちへの調査から、「分散型リーダーシップ」こそ、現代のあるべき姿であるという結論に達した。これは、おのれの長所と短所を見極め、これを補完してもらうために、周囲の人たちの行動の質を高め、協調を図る経営行動のことであり、「状況認識」「人間関係の構築」「ビジョンの策定」「創意工夫」からなる。シティバンクの再生を果たしたジョン・リードやIDEOのデイビッド・ケリー、オランダの大手コンサルティング会社ツインストラ・フッデ、ナイキやイーベイなどの事例を引きながら、その核心に迫る。

ありのままの自分に気づくことから始まる
「自分らしさ」のリーダーシップ

ビル・ジョージハーバード・ビジネススクール 教授
ピーター・シムズスタンフォード経営大学院 講師
アンドリュー・N・マクリーンハーバード・ビジネススクール 研究員
ダイアナ・メイヤー元シティグループ 執行役員

一流のリーダーを真似たところで、一流になれることはない。ノバルティスのダニエル・バセラやゼロックスのアン・マルケイヒー、チャールズ・シュワブのデイビッド・ポトラック、ベンチャー・キャピタリストのランディ・コミサーなど、第一線のリーダー一二五人へのインタビュー調査によって、「自分らしさを貫く」ことが、リーダーの試金石であることがわかった。そのためには、自分史に学ぶ、自己認識する、価値観を体現する、内発的動機に注目する、応援団をつくる、エンパワーメントするなど、おのれを知り、本当の自分を偽ることなく行動する人こそ、周囲や部下たちの力を引き出し、長期的に成果を出し続けられる。

「脱」官僚主義の行動規範
CEOコンパクト:上司の期待と部下の期待の両立

ラリー・ボシディハネウェル・インターナショナル 前会長兼CEO

ゼネラル・エレクトリックではジャック・ウェルチの片腕として、またアライドシグナルとハネウェルではCEOを務めたラリー・ボシディは、何よりリーダー人材の育成に尽力してきた。その経験から、リーダー人材の行動モデルをまとめたものが、本稿で紹介する「CEOコンパクト」である。これは、「経営陣からの期待」と「部下からの期待」からなるが、実は、これら二つの期待は表裏一体であり、その本質は官僚主義の排除である。ボシディみずからの体験をひも解きながら、一六のリーダー行動について解説する。

給料や福利厚生がすべてではない
「理想の職場」のつくり方

タマラ・J・エリクソンコンコース・インスティテュート 学長
リンダ・グラットンロンドン・ビジネススクール 教授

優秀な人材を採用するには、給与や福利厚生、職場環境といった、いわゆる衛生要因の充実が欠かせないといわれているが、ホール・フーズ・マーケット、スターバックス、ジェット・ブルー航空、BPやエクソン・モービル、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド、ゴールドマン・サックスなど、優秀な人材の獲得と育成で定評のある企業では、「シグニチャー・エクスペリエンス」を提供することに注力している。これは、その組織で働くことで得られる、その組織ならではの職務経験のことで、もちろん万人に受け入れられるものではなく、人を選ぶ。だからこそ、本当にほしい人材を採用し、末長く勤めてもらうことができる。日本では、少子化と団塊世代の大量定年という理由から、ここ数年、やみくもに大量採用に走る企業が増えているが、このようなアプローチはかえって離職率を高め、組織の生産性を低下させる。

上昇志向の仕事中毒を襲う危機
サミット症候群:学習曲線のピークで失速する人々

ジョージ・D・パーソンズパーソンズ・グループ 社長
リチャード・T・パスカルオックスフォード大学 アソシエート・フェロー

ワーカホリックの管理職やスター社員がかかりやすい病気に「サミット症候群」という、やっかいなものがある。これは、いまの仕事を極めると同時に、学習意欲や向上心が停滞し、次の展望を失ってしまうという病で、なかなか早期発見が難しい。しかも、深刻化すると、暴飲暴食、夢想、性生活の乱れなど、これまで出世街道を歩いてきた人とは思えない行動に走り、ついには脱落し、お払い箱に捨てられてしまう。過去二〇年間にわたり、ゼネラル・エレクトリック、インテル、IBM、JPモルガン・チェース、ゴールドマン・サックス、マッキンゼーなどの企業においてサミット症候群を観察してきた著者らが、その徴候を察知し、予防措置を講じる方法をまとめた。一見、個人の問題のようだが、組織として取り組むべきことは多い。

わが道を行きたがる有能な部下とのつき合い方
「できる社員」は包容力で管理する

ロバート・ゴーフィロンドン・ビジネススクール 教授
ガレス・ジョーンズINSEAD 客員教授

アイデアの経済が競争優位を左右する時代にあって、高いパフォーマンスを生み出すAクラス社員の存在は決定的である。とはいえ、総じて彼ら彼女らはその扱いが難しい。その管理術を会得しなければ、宝の持ち腐れに終わってしまうだろう。ロシュやノバルティス、エレクトロニック・アーツ、シスコシステムズ、BBC、WPP、プライスウォーターハウス・クーパースなどの知識集約企業の経営幹部一〇〇〇人とその部下たちへのインタビューから、Aクラス社員に共通する特性とその効果的な管理法が明らかになった。リーダーは、彼ら彼女らの特徴を理解したうえで、時には支援し、時には守ってやりながら、その能力を発揮させなければならない。

インテグレーティブ・シンキングのすすめ
偉大なるリーダーの思考法

ロジャー・L・マーティントロント大学 ジョセフ・L・ロットマン・スクール・オブ・マネジメント 学長

ジャック・ウェルチやラリー・ボシディ、P&Gのアラン・ラフリーなど、一流と呼ばれるリーダーたちは、直線的なロジカル・シンキングではなく、全体を部分に要素還元することなく、矛盾や対立から新しい何かを生み出す「インテグレーティブ・シンキング」によって複雑な現実に対処している。そもそも人間は「対向する知性」という高次元の能力が備えているが、単純明快さや効率的な問題解決を欲するあまり、この能力を開発することを怠り、ついつい安易なロジカル・シンキングに走ってしまう。その行き着く先は、似たり寄ったりのアイデアや月並みな意思決定であり、状況に応じた最善解はおろか、イノベーションなど望むべくもない。本稿では、〈リナックス〉系ベンダーを代表するレッドハットの成功を引きながら、インテグレーティブ・シンキングについての理解を深める。

OPINION

組織人の品格

坂東眞理子昭和女子大学 学長

HBR Articles

CMMIよりも簡単で効果的
PEMMでビジネスプロセスを改革する

マイケル・ハマーハマー・アンド・カンパニー 設立者

元マサチューセッツ工科大学教授のマイケル・ハマーは一七年前、「ビジネスプロセス・リエンジニアリング」という概念を提唱し、これは全世界的に広がり、多くの企業で導入されていった。しかし、失敗例は枚挙に暇がなく、この状況は依然変わっていない。このような現状を打開すべく、ハマーはアメリカ主要企業の協力の下、「PEMM」(プロセスと企業の成熟度モデル)を開発した。これは、プロセス・マネジメントにおける組織能力を評価し、ビジネスプロセス改革を体系的に実行させるツールである。ミシュランやロイヤル・ダッチ・シェル、テトラパック、グローバル消費財メーカーのクロロックスなど、PEMMを用いて高水準のプロセス・パフォーマンスを実現すると同時に、企業業績を大きく改善することに成功している。

私はいかに「下半身不随」を克服したか
車椅子のコンサルタント

フロンティア・ワークス 共同創設者グレン・E・マングリアン

CSCインデックスでコンサルタントとして活躍し、順調な人生を送ってきた著者は、ある日突然、椎間板断裂によって下半身不随になってしまった。このように、不幸は唐突に訪れるもので、だれの身にも起こりうる。これまでのキャリアを棒に振るような出来事に、著者も苦しみ、葛藤したが、やがてこの逆境を受け入れ、前進することを決意する。いまでは、この不幸によって、これまで見えなかったことが見え、得られることのなかった能力を身につけ、新しい人生をエンジョイしている。それは、人間に生来的に備わっている「再起力」の賜物であり、本稿では、その力はどのように引き出されるのかを語る。

Serial Articles

立石一真ものがたり「できません」と云うな
第三回:倒産の危機、オートメーションとの出会い

湯谷昇羊ダイヤモンド社 論説委員

五〇余日に及ぶ労働争議、ドッジ・ラインの余波による倒産危機、そして最愛の妻元子の死。一真はこれらの辛苦を何とか乗り越え、一からやり直しを図る。ちょうどその頃、彼の生涯の師となる上野陽一と西勝造によって、サイバネティックスとオートーメーションに出会う。

BRAIN FOOD

ビッグ・シード・マーケティング

ダンカン・J・ワッツコロンビア大学 教授
ヨナ・ペレッティライター

「沈黙は金なり」症候群

ジェームズ・R・デタルトペンシルバニア州立大学スミール・カレッジ・オブ・ビジネス 助教授
エイミー・C・エドモンドソンハーバード・ビジネススクール 教授

笑顔と顧客満足の関係

ハーバード・ビジネス・レビュー編集部

売上げの無知

ロバート・ショーシティ大学 カス・ビジネススクール 客員教授
ビンセント=ウェイン・ミッチェルシティ大学 カス・ビジネススクール 教授

長時間労働は必ずしも悪ではない

ハリス・アレンハリス・アレングループ プリンシプル
ウィリアム・ブンノースウェスタン大学 フェインバーグ・スクール・オブ・メディシン 教授

詩に学び、対話力を鍛える

デイビッド・ホワイト詩人

新製品を開発する前に考えること

ポール・キャルスロップベイン・アンド・カンパニー パートナー

ジョン・ハリソンを探せ

カリム・R・ラーカニハーバード・ビジネススクール 助教授
ラルス・ボー・イエッペセンコペンハーゲン・ビジネススクール 助教授

CHIEF OFFICERS

「ものが本来あるべき必然の姿」をつくり上げる

平野友彦プラマイゼロ 代表取締役社長

2,095円
特集:製品開発力のプロフェッショナル

Feature Articles

継続的改善が革命を起こす
トヨタのものづくり哲学

渡辺捷昭 トヨタ自動車 取締役社長

80年代、信頼性と燃費の面では優れていたが、地味なデザインの日本の自動車メーカーのひとつに過ぎなかったトヨタ自動車は、継続的改善によって、先行するゼネラル・モーターズ、フォードなどのアメリカ勢とのギャップを縮小し、2007年、ついに世界の頂点に立った。トヨタの経営を模倣する企業は数知れないが、同等の成功を収めるのが至難の業であることは、いまや常識となりつつある。一方、世界各地での急激な成長に伴い、さまざまなリスクが拡大しており、長年に渡って着実に歩んできたトヨタの経営は今、曲がり角に立っている。2005年にトップに立って以来、自らの危機感を社内外に発信し続けてきた渡辺捷昭へのロング・インタビューを行った。

レッド・オーシャン戦略との違いを正しく理解する
ブルー・オーシャン戦略の導入法

安部義彦 金沢工業大学大学院 客員教授

とりわけ任天堂の〈Wii〉の成功によって、日本でもブルー・オーシャン戦略への関心が再び高まりつつある。ところが、いまだレッド・オーシャン戦略との違いが理解されずにいる。そこで本稿では、まずマイケル・ポーターの競争戦略論と比較しながら、ブルー・オーシャン戦略の理論的背景を明らかにする。これによって、前者は市場を固定的にとらえたサプライ・サイド戦略であり、後者は市場を拡大させるデマンド・サイド戦略であることがわかるだろう。そして、従来の確率論的なイノベーション・アプローチと異なり、属人性を排し、組織的に取り組める体系的な方法論であることを、四つの導入ステップを紹介しながら説明する。

「戦略」「プロセス」「組織」「スキル」から見た
イノベーションの罠

ロザベス・モス・カンター ハーバード・ビジネススクール 教授

イノベーションは、経営者の平均在任期間と同じく、約六年ごとに脚光を浴びるが、そのたびに同じ過ちが繰り返される。しかし、IBMの「ワールド・コミュニティ・グリッド」プロジェクト、バンク・オブ・ボストンの「ファースト・コミュニティ銀行」事業、ティンバーランドの「インベンション・ファクトリー」、シーゲイト・テクノロジーの「ファクトリー・オブ・ザ・フューチャー」など、過去の失敗に真摯に学び、その教訓を生かした好例である。これらの企業はイノベーションの罠を回避するために、小さなアイデアを軽視しない、製品イノベーションにこだわらない、既存部門と同じように扱わない、他部門で働く人たちの気持ちを慮る、人間関係とコミュニケーションを重視する、他部門との連携を強化するなど、イノベーションを成功させる対策を着実に実施していた。

【名著論文再掲】日欧米自動車メーカー二〇社への調査が明かす
プロダクト・インテグリティすり合わせの製品開発力

藤本隆宏 東京大学大学院 経済学研究科 教授
キム・B・クラーク ブリガム・ヤング大学アイダホ校 学長

なぜ日本の自動車メーカーは持続的成長を実現しているのか、なぜ日本のエレクトロニクス産業がかつての輝きを失ってしまったのか、その理由を説明するのがこの論文である。製品統合性とは、分業を超えて、製品コンセプトと全体感を失うことなく、細部にこだわりながら、各部門がシームレスかつインタラクティブに協働して製品開発に取り組むことで実現する。

受託製造業者活用におけるリスクとチャンス
新興国企業へ賢く生産委託する法

ベニート・アルニャーダ ポンペウ・ファブラ大学 教授
ショセ・H・バスケス ビゴ大学 准教授

一九八一年に始まったIBMのPC事業は、当初から製造は外部に委託された。これ以降、製造アウトソーシングは、玩具、衣料、靴、ビール、医薬品などの日用品にまで拡大し、現在では自動車にまで広がっている。受託製造業者を使えば、完成品メーカーはコストを削減でき、付加価値の高いR&D、営業やマーケティングなどの活動に専念できる。しかし、端緒を開いたIBMのPC事業が、二〇〇五年に製造委託先である中国企業の聯想集団に買収されたように、委託する完成品メーカーと受託業者との関係も変容してきている。最近では、みずから最終市場に参入し、飼い主の手を噛むような挙に及ぶ、野心的な受託製造業者も現れている。賢明な完成品メーカーはそうした危険を管理し、逆手に取る術を学ばなければならない。

一七年で売上高を一万七〇〇〇倍に
海爾:現場主義の経営

張 瑞敏 海爾集団 首席執行官

海爾集団(ハイアール・グループ)の首席執行官、張瑞敏は、山東省青島市にある従業員八〇〇人余りの冷蔵庫工場を倒産の窮地から救い、総合家電のグローバル企業へと育て上げた。言うまでもなく、その道のりはけっして平坦なものではなかった。張はビジネススクールなどで教育を受けたわけではなかったが、だれに教わるでもなく直感的に、日本製造業のように現場と品質を重視し、従業員一人ひとりの力を引き出すことで、組織を成長させてきた。張みずからが、そのものづくりと経営哲学を語る。

ゆるやかなコミュニティが独創を生む
ミラノ式デザイン主導イノベーション

ロベルト・ベルガンティ ミラノ工科大学 教授

ファッションの最先端拠点として知られるミラノは、家庭用品、家具などのプロダクト・デザインのメッカでもある。家庭用品メーカーのアレッシィ、照明器具メーカーのフロス、アルテミデ、家具メーカーのカルテル、カッシーナ、ザノッタ、ドリアデ。ロンバルディア・デザイン・ネットワークに属している、これらの北イタリア企業は、アーティストやデザイナーなど、当然想起される人々だけでなく、建築家、サプライヤー、写真家、批評家、学芸員、出版人、職人などさまざまな分野の専門家からなる、流動的でゆるやかなコミュニティによって結びつき、独特のデザイン特性を持った市場性の高い製品を開発している。その結果、企業としての高い成長率と製品の長寿命化を実現している。

不確実性を克服する組織能力の育成
クリティカル・シンキングで製品開発力を高める

ジェームズ・P・ハケット スチールケース 社長兼CEO

世界屈指のオフィス家具メーカー、スチールケースのCEOは、新製品開発は、なぜ成功したり、失敗したりするのか、ずっと悩んでいた。ところがある時、複雑系理論に触れたことで、あるケースの成功要因が別のケースでは失敗の原因に変わってしまうことがあることを学んだ。ビジネスの世界では、未来を拓くプロジェクトが過去の成功体験に引きずられてしまうことがよくあるが、これなどはその典型だった。そこで彼は、クリティカル・シンキングのカリキュラムを設け、管理職のマインドセットの改革に乗り出した。その結果、新規事業や新製品開発にありがちな反論や後知恵、非難の応酬や人格攻撃といった「無駄な混乱」がなくなり、また経済的成果ばかり追い求める猪突猛進型の行動も改善され、新製品開発の成功確率と社員たちの自信が高まった。

OPINION

炭素取引市場に参加を

ロバート・ワトソン 世界銀行 チーフ・サイエンティスト

HBR Articles

CIOに任せきりではいけない
CEOのためのIT経営論

アンドリュー・マカフィー ハーバード・ビジネススクール 准教授

CIOを除いて、経営陣の大半がITを評価しているが、興味がない。なぜなら、種類や数も膨大で、技術進歩のスピードが速いため、およそついていけないからである。それゆえ、「CRMによって顧客により近づくことができる」「SCMによって適正在庫を実現できる」などの売り文句にだまされやすい。しかしこれでは、投資と資源配分をあずかる者としての責任は果たせない。そこで本稿では、シスコシステムズやBMW、イタリアのドゥカティ、ドイツのドレスナー・クラインオート・ワッサースタイン、アメリカのドラッグストア・チェーンのCVS、フード・サービスのシスコ・コーポレーションなどの事例を引きながら、ITにうとい経営者のために、ITを三つに類型化することで、正しい理解に基づいてITに投資し、経営者として適切なコミットメントを傾けるためのアドバイスを紹介する。

リストラやコスト削減では成長は望めない
大企業の新規事業マネジメント

デイビッド・A・ガービン ハーバード・ビジネススクール 教授
リン・C・ルベスク コンサルタント

IBMでの知られざるガースナー改革の一つに、「エマージング・ビジネス・オポチュニティ」(EBO)という試みがある。これは、文字どおり、新規事業のチャンスを開拓するものだ。伝統的大企業では、言うまでもなく新規事業の立ち上げは難しい。しかし、もはやリストラやコスト削減だけでは追いつかず、新規事業を創出・育成することが急務になっている。本稿では、新規事業につきものである新旧の対立、すなわち「試行錯誤と規律」「経験とイノベーション」「独立性と統合」のバランスに着目し、組織学習の見地から新規事業を成功させるコツを明らかにすると共に、そのベスト・プラクティスであるIBMのEBOについて紹介する。

Serial Article

立石一真ものがたり:「できません」と云うな
[第二回]立石電機創業

湯谷昇羊 ダイヤモンド社 論説委員

BRAIN FOOD

グローバル市場の新しいアタッカーたち

ホセ・サントス INSEAD 教授

マクドナルド:失敗を恐れない組織

ステファン・ミッシェル サンダーバード国際経営大学院 助教授

提案活動の対価をケチってはならない

ゲイリー・カリーニ ベイラー大学ハンカマー・スクール・オブ・ビジネス 副学長兼教授
ビル・タウンゼンド ペイ・バイ・タッチ エグゼクティブ・バイス・プレジデント

啓蒙こそ中国知財リスクの解決策

ゲオルク・フォン・クロー スイス連邦工科大学チューリッヒ校 教授
ステファン・ヘフリガー スイス連邦工科大学チューリッヒ校 研究員兼講師

悪質な360度評価からも「教訓」を見出す

フェルナンド・バルトロメ インスティテュート・デ・エンプレサ 教授
ジョン・ウィークス INSEAD 助教授

社外取締役の訴訟リスク

マイケル・クラウスナー スタンフォード・ロースクール 教授

CHIEF OFFICERS

価値観を共有する自律型組織を目指す

溝呂木 斉 ディスコ 代表取締役社長

2,095円
特集 消費者「理解」のマーケティング

消費者との関係づくりこそ基本
P&Gマーケティングの原点

ジェームズ・R・ステンジェル プロクター・アンド・ギャンブル グローバル・マーケティング・オフィサー

開発者と消費者の間にある深い溝
新製品と消費者行動の経済学

ジョン・T・グルビル ハーバード・ビジネススクール教授

高ユーザビリティ製品を開発する
ペルソナ:顧客経験のデザイン

ジョン・S・プルーイット マイクロソフト ユーザー・リサーチ・マネジャー
タマラ・アドリン アドリン 創業者兼社長

地域に根差した商品カスタマイゼーション
「脱」標準化のマーケット戦略

ダレル・K・リグビー ベイン・アンド・カンパニー パートナー
ビジェイ・ビシュワナス ベイン・アンド・カンパニー パートナー

顧客特性の「変数」をマネジメントする
顧客サービスの問題解決法

フランシス・X・フライ ハーバード・ビジネススクール 准教授

攻撃すべきか、守勢に回るべきか
低価格戦略にいかに対抗するか

ニルマルヤ・クマー ロンドン・ビジネススクール 教授

OPINION

成長という化学反応

玄田有史 東京大学 社会科学研究所 教授

HBR Articles

気候変動リスクをチャンスに変えられるか
「地球温暖化」時代の競争優位戦略

ジョナサン・ラッシュ 世界資源研究所 所長
フレッド・ウェリントン 世界資源研究所 シニア・アソシエート

他人を信じるか否かの判断プロセスを理解する
信頼の心理学

ロバート・F・ハーレー フォーダム大学 教授

明日のマネジメントの糧となる
二〇〇七年のパワー・コンセプト(下)

ハーバード・ビジネス・レビュー編集部

14 ナノテク・マニュファクチャリングの可能性
ラシ・グレーザー カリフォルニア大学バークレー校 ハース・スクール・オブ・ビジネス 教授

15 グローバルに行動し、ローカルに思考せよ
石倉洋子 一橋大学大学院 国際企業戦略研究科 教授

16 技術融合が医療を変える
クラウス・クラインフェルト シーメンス 社長兼CEO
エーリッヒ・ラインハルト シーメンス・メディカル・ソリューションズ社長兼CEO

17 ネットワークは「ワークネット」
クリストファー・メイヤー モニター・ネットワークス CEO

18 アメリカの医療コストは必ずしも高くない
チャールズ・R・モリス ジャーナリスト

19 オープンソース・プロジェクトを成功させるコツ
クレイ・シャーキー ニューヨーク大学 教授

20 「アカウンタバリズム」という愚行
デイビッド・ワインバーガー ハーバード・ロー・スクール バークマン・センター・フォー・インターネット・アンド・ソサイエティ 研究員

New! Serial Article

立石一真ものがたり
「できません」と云うな

湯谷昇羊 ダイヤモンド社 論説委員

BRAIN FOOD

B2Bビジネスもブランドが大事

ジェームズ・R・グレゴリー ほか コアブランド CEO

無名ブランドの認知度を向上させる法

ダニエル・G・ゴールドスタイン ロンドン・ビジネススクール 助教授

社内サービスの質と効率を高める法

ポール・ロジャース ほか ベイン・アンド・カンパニー パートナー

顧客満足度と株価は相関している

クリストファー・W・ハート スパイアー・グループ 社長

消費者は品質の変化に案外鈍感である

デバンジャン・ミトラ フロリダ大学 ウォリントン・カレッジ経営大学院 助教授
ピーター・N・ゴルダー ニューヨーク大学 レナード・N・スターン・スクール・オブ・ビジネス 准教授

女性管理職は男性管理職より昇進が早い

ハーバード・ビジネス・レビュー編集部

必勝の質疑応答術

マイケル・シーハン シーハン・アソシエーツ 代表

BOOKS in REVIEW

大企業かベンチャーか:研究開発効率の優劣を再考する

田中秀穂 京都大学大学院 医学研究科 知的財産経営学コース 准教授

CHIEF OFFICERS

再生段階から新たな成長段階へ踏み出すための経営とは

倉重光雄 ジブラルタ生命保険 代表取締役社長兼CEO

2,305円
2007年6月号 特集:勝利の戦略論

Feature Articles

規格間競争の「新しい現実」を探る
デファクト・スタンダードの真実

山田英夫 早稲田大学 ビジネススクール 教授

デファクト・スタンダードという言葉は、1990年代から人口に膾炙するようになったが、いまだ誤用や曲解が見られる。このような間違いは戦略プランニングをミスリードさせかねない。なぜなら、一般的な消費財の競争と規格競争は性質が異なり、必然的に戦略や戦術も異ならざるをえないからである。しかも、たとえば「デファクト・スタンダードを一度獲得すれば、大きな利益にあずかれ、当面安泰である」といった誤解も根強い。しかし、いまや状況はまったく変わっている。本稿では、デファクト・スタンダードの正しい定義を再提示すると共に、今後のデファクト競争の姿、そしてそこでの戦い方について解説する。

「ハード・パワー」と「ソフト・パワー」を駆使する
補完企業との戦略的パートナーシップ

デイビッド B.ヨッフィー ハーバード・ビジネススクール 教授
メアリー・クワック 元ハーバード・ビジネススクール リサーチ・アソシエート

現在の競争において、パートナーが戦略の成否を左右する。このようなパートナーは、サプライヤーや流通業者だけではない。資本関係も取引関係もないが、同じ顧客を共有し、補完的な製品やサービスを提供する「補完企業」も同じく、自社の命運を握る重要なパートナーである。代表的な例には、インテルとマイクロソフトをはじめ、アップルとレコード会社などが挙げられるが、いまやどの業界にもこのような補完関係が存在している。しかし、利害関係が一致しない、どちらかが優位に立つなど、この戦略的な関係をマネジメントするのはきわめて難しい。そのためのツールは「ハード・パワー」と「ソフト・パワー」に大別されるが、状況に応じて使い分けないと、みずから墓穴を掘るはめになりかねない。本稿では、さまざまな事例をひも解きながら、その活用法を検討する。

市場の二面性を生かす
ツーサイド・プラットフォーム戦略

トーマス・アイゼンマン ハーバード・ビジネススクール 准教授
ジェフリー・パーカー チュレーン大学A.B.フリーマン・スクール・オブ・ビジネス 准教授
マーシャル・W・ヴァン・アルスタイン ボストン大学スクール・オブ・マネジメント 准教授

異なる二つのユーザー・グループを相互に結びつけることで、ネットワークを構築する製品・サービスをプラットフォームと呼ぶ。二つのユーザー・グループに製品・サービスを提供しながら双方でコストを負担し、双方で利益を挙げるという仕組みだ。ただし、従来の市場とはバリューチェーンが根本的な異なるため、その経済構造を十分に理解したうえで戦略を立てる必要がある。プラットフォーム・プロバイダーとして成功を収めるには、プライシング、一人勝ちの力学、包囲の脅威といった課題に取り組むことがカギとなる。

ライバルを出し抜く
カーブボール戦略

ジョージ・ストーク・ジュニア ボストン コンサルティング グループ シニア・ヴァイス・プレジデント

二〇〇四年に、本稿の著者はロブ・ラユナウアーとの共著論文で、情け容赦のない攻撃を仕掛ける「ハードボール戦略」を紹介した。その目的はライバルを打ち負かすことではなく、競争優位を獲得することだ。同様の手法に、「変化球」でライバルの裏をかくという方法もある。カーブボール、すなわち、変則的なアプローチによって、敵のミスを誘い出す、あるいは敵の反撃を封じ込めることができる。なかでも効率的なのが、成功をカムフラージュする、成功のカギを誤解させるなど、四つのカーブボール戦略である。

ビジネスモデルの寿命は短縮化している
新たなコア事業を発見する法

クリス・ズーク ベイン・アンド・カンパニー ディレクター

ポラロイドやボシュロムの例が教えるように、自社の歴史ともいえるコア事業が「突然死」してしまうことがある。94年の「フォーチュン500」にランキングされた企業のうち、この10年の間で、コア事業の転換を強いられた企業は130社に上る。とはいえ、これらがすべて必ずしも成功しているわけではない。コア事業の転換に成功した企業を見てみると、社内の「隠れた資産」、未活用の経営資源やケイパビリティを見出し、業界のプロフィット・プールの入念に分析しながら、既存のコア事業の周辺もしくは延長線上の、新たなコア事業を創造している。本稿では、アップル、IBM、デビアス・グループ、パーキンエルマーなどいくつかのベスト・プラクティスを紹介しながら、その方法論を解説する。

6つのステップで実践する
アフター・サービスの収益モデル

モリス A.コーエン ペンシルベニア大学 ウォートン・スクール 教授
ナレンドラ・アグラワル サンタクララ大学 リービー・スクール・オブ・ビジネス 准教授

製造業の大半がアフター・サービスを軽視しており、またこれを効果的に提供する方法について不勉強であるため、本来の利益機会を十分に生かしているとは言いがたい。本稿では、アフター・サービスのサプライチェーンと製造のサプライチェーンの違いを分析したうえで、アフター・サービスのイノベーションを提案する。ここに挙げた6つのステップを実践することで、アフター・サービスの質の向上とコストの低減が同時実現できる。

「規模の経済」「ローカル適応」「差異の利用」
トリプルAのグローバル戦略

パンカジ・ゲマワット ハーバード・ビジネススクール 教授

営業活動のみならず、生産活動もグローバル化していくなか、グローバル戦略をいま一度問い直す必要がある。そのポイントは、国境の両側に存在する差異にどのように対応するかである。IBM、P&G、GEヘルスケアなどの先進的なグローバル企業や、オフショアリングの波に乗るインドのソフトウエア企業などは、「適応」「集約」「アービトラージ」という3つの基本戦略を統合したグローバル戦略を構築している。「トリプルAトライアングル」というフレームワークは正しいグローバル戦略を構築するうえでの基盤となろう。戦略上の選択肢を具体的に検討できれば、戦略の選択力も研ぎ澄まされ、パフォーマンスもグローバルに高まるだろう。

OPINION

レピュテーションのマネジメント

花堂靖仁 早稲田大学 ビジネススクール 教授

HBR Articles

多国籍企業の限界と現地企業の躍進
新興市場で成長する企業の条件

タルン・カナ ハーバード・ビジネススクール 教授
クリシュナ G.パレプ ハーバード・ビジネススクール 教授

過去20余年にわたる経済自由化の波によって、開発途上国の保護主義政策のほとんどがなくなった。そして、これらの国々がグローバル経済に組み込まれるにつれて、多国籍企業の参入が激しくなっていった。しかしこのような攻勢に屈することなく迎え撃ち、さらには先進諸国へと事業を拡大している新興国企業が登場している。アルゼンチン、ブラジル、チリ、中国、インド、インドネシア、メキシコ、ポーランド、南アフリカ、トルコなど新興国10カ国から主要企業134社を選び、戦略から株価まで、さまざまなデータを分析した結果、これらの企業が世界水準の経営力を獲得したパターンが明らかになった。

明日のマネジメントの糧となる
2007年のパワー・コンセプト(中)

常時接続シンドローム
リンダ・ストーン コンサルタント
賢いM&AはPEファンドに学ぶ
マイケル C.マンキンス ベイン・アンド・カンパニー パートナー
無意識の意思決定力
アプ・ダイクステルハウス ラドボウド大学ナイメーヘン校 教授
XBRLの衝撃
ロバート G.エクレス パーセプション・パートナーズ 創立者兼マネージング・ディレクター
リブ・ワトソン EDGARオンライン バイス・プレジデント
マイク・ウィリス プライスウォーターハウス・クーパーズ 共同パートナー
イノベーションと富を増やす法則
ジェフリー B.ウェスト サンタフェ研究所 所長
「葛藤する消費者」の影響力
カレン・フレーザー フレーザー・コンサルタンシー 設立者
保守化が家父長制を復活させる
フィリップ・ロングマン ニュー・アメリカ財団 シニア・フェロー

BOOKS IN REVIEW

「ワーク・ライフ・バランス」が求められる社会構造

武石恵美子 法政大学キャリアデザイン学部 教授

CHIEF OFFICERS

日本発のソフトウエア・ビジネスを一〇〇年続くグローバル企業にする

平野洋一郎 インフォテリア 代表取締役社長

McKinsey Awards

二〇〇六年度マッキンゼー賞受賞論文

2,095円
特集 クリエイティブ資本主義

産業革命に匹敵する大変化が始まっている
「クリエイティブ・クラス」とは何か

リチャード・フロリダ ジョージ・メイソン大学 教授

創造性は「公共財」である
クリエイティブ人材が競争優位を左右する

リチャード・フロリダ ジョージ・メイソン大学 教授

長期的な関係は「思いがけない発見」を増やす
SASクリエイティブ資本を生かす経営

リチャード・フロリダ ジョージ・メイソン大学 教授
ジェームズ・グッドナイト SASインスティテュート CEO

寛容、解放、そして覚醒
社員力の論点

1 あいまいさを受容する力
玄田有史 東京大学 社会科学研究所 教授

2 長寿化と人口減のインパクト
樋口美雄 慶應義塾大学 商学部 教授

3 優秀な若者が外資に流れていく理由
城 繁幸 人事コンサルタント

4 中高年世代の成長と知のネットワーク
金井壽宏 神戸大学大学院 経営学研究科 教授

5 女性、そしてワーキング・マザーの能力を殺すなかれ
勝間和代 経済評論家、ムギ畑 主宰者

6 LLP革命 ピラミッドの外の力を活用する
太田直樹 ボストン コンサルティング グループ ヴァイス・プレジデント、ディレクー

7 製造現場のクリエイティブ・クラス
奥山清行 ケン・オクヤマ・デザイン CEO

8 ダイバーシティは経営戦略である
内永ゆか子 日本アイ・ビー・エム 取締役専務執行役員

働き詰めのビジネス・エリートを蝕む
「過剰労働」の危険な魅力

シルビア・アン・ヒューレット センター・フォー・ワークライフ・ポリシー 所長
キャロリン・バック・ルース アーンスト・アンド・ヤング シニア・パートナー

デジタル・ネットワークが巨大企業を分裂させる
eランス経済の台頭

トーマス・W・マローン マサチューセッツ工科大学 スローン・スクール・オブ・マネジメント 教授
ロバート・J・ローバチャー マサチューセッツ工科大学 スローン・スクール・オブ・マネジメント MITセンター・フォー・コーディネーション・サイエンス リサーチ・アソシエート

増力化する「個人」を組織的に活用できるか
ウェブ二・〇時代のワーク・スタイル

亀津 敦 野村総合研究所 技術調査部 主任研究員

OPINION


ものづくり立社への決意

大坪文雄 松下電器産業 社長

HBR Articles

文化的相違が引き起こす衝突に、どう介入すべきか
多国籍チームのマネジメント

ジーン・ブレット ノースウェスタン大学 ケロッグ・スクール・オブ・マネジメント 教授
クリスティン・ベーファー カリフォルニア大学アーバイン校 ポール・メラージ・スクール・オブ・ビジネス 助教授
メアリー・C・カーン バルーク大学 ジクリン・スクール・オブ・ビジネス 助教授

明日のマネジメントの糧となる
二〇〇七年のパワー・コンセプト(上)

ハーバード・ビジネス・レビュー編集部

1 流行が起こる本当のメカニズム
ダンカン・J・ワッツ コロンビア大学 教授

2 いまや日本は「起業家国家」でもある
堀 義人 グロービス経営大学院 学長

3 ハリー・ポッター型マーケティング
フレデリック・ダルサス HECスクール・オブ・マネジメント 助教授
コラリー・ダメイ HECスクール・オブ・マネジメント 博士課程
デイビッド・デュボア ノースウェスタン大学 ケロッグ・スクール・オブ・マネジメント 博士課程

4 数学でイノベーションを生み出す
マイケル・シュラーゲ マサチューセッツ工科大学 メディアラボ eマーケット・イニシアティブ 共同ディレクター

5 「希望」のリーダー学
ハリー・ハットソン 経営コンサルタント
バーバラ・ペリー 文化人類学者

6 デンマークのイノベーション政策
エリック・フォン・ヒッペル マサチューセッツ工科大学 スローン・スクール・オブ・マネジメント 教授

HBR Case Study

高級酒市場における戦略の選択
新商品開発か既存商品のマーケティングか

[コメンテーター]
デイビッド・ハーマン ハートマン 社長
ジェフリー・F・レイポート マーケットプレース 創立者兼会長
スティーブン・ダル VFコーポレーション バイス・プレジデント
ジョセフ・スキャフィド ダンキン・ブランズ CCIO

[ケース・ライター]
ポール・F・ヌーンズ アクセンチュア・インスティテュート・フォー・ハイ・パフォーマンス・ビジネス エグゼクティブ・リサーチ・フェロー
ウドラフ・W・ドリッグズ アクセンチュア グローバル・マネージング・ディレクター

BRAIN FOOD

コストコはウォルマートより賢い

ウェイン・F・カシオ コロラド大学 デンバー・アンド・ヘルス・サイエンス・センター校 ビジネススクール 教授

フリーターを就業・定着・活性化させる法
ブライアン・バルー マイアミ大学 リチャード・T・ファーマー・スクール・オブ・ビジネス 准教授
ダン・L・ハイトガー マイアミ大学 リチャード・T・ファーマー・スクール・オブ・ビジネス 准教授

海外赴任者たちはきっと退屈している

マーク・エイブラハムズ 『アンナル・オブ・インプロバブル・リサーチ』 編集長

甘やかすな。挑発せよ

ラリー・ウィンゲット ビジネス・スピーカー

ナレッジ・マネジメントROIの測定

ドン・コーエン バブソン大学ワーキング・ナレッジ・プログラム 研究員

コミュニティ・マーケティングの可能性

レネ・アルゲスハイマー チューリッヒ大学 インスティトゥート・フューア・シュトラテギー・ウント・ウンターネーメンソノミック 助教授
ウタバル・M・ドラキア ライス大学 ジェシー・H・ジョーンズ経営大学院 准教授

BOOKS in REVIEW

談合問題は「新たな公共の担い手」に何を教えているのか

田中弥生 独立行政法人 大学評価・学位授与機構 助教授

2,095円
特集 「弁証法」思考 超ロジカル・シンキング

弁証法でイノベーションを生み出す
超ロジカル・シンキング

大前研一 ビジネス・ブレークスルー大学院大学 学長

分析と論理を超えた「人間の力」を問い直す
フロネシスの知:美徳と実践の知識創造論

野中郁次郎 一橋大学 名誉教授 カリフォルニア大学バークレー校 ゼロックス知識学ファカルティ・フェロー
紺野 登 多摩大学大学院 教授、コラム 代表

矛盾によって歴史はつくられてきた
「弁証法」の可能性

カトリーヌ・マラブー パリ第一〇大学 哲学部 教授

全体思考を培う六つの感性
左脳思考と右脳思考を融合させる

ダニエル・H・ピンク 『ハイ・コンセプト』著者

シングル・ループ学習では組織は進化しない
「ダブル・ループ学習」とは何か

クリス・アージリス ハーバード大学 名誉教授

失敗する組織は学習スピードが速い
「意図した失敗」のすすめ

ポール・J・H・シューメーカー ペンシルバニア大学 ウォートン・スクール マック・センター・フォー・テクノロジカル・イノベーション リサーチ・ディレクター
ロバート・E・ガンサー ロバート・E・ガンサー・コミュニケーションズ 創設者

社会科学の碩学が語る
「非」実用性の意義

ジェームズ・G・マーチ スタンフォード大学 名誉教授

OPINION

冒険心とクリエイティビティ

浅葉克己 アート・ディレクター

HBR Articles

「収益性と成長性」「短期と長期」「全社と部門」
企業課題のトレード・オフを両立させる法

ドミニク・ドッド マラコン・アソシエーツ ディレクター
ケン・ファバロ マラコン・アソシエーツ 共同会長

最悪のシナリオを回避するために
鳥インフルエンザは企業課題である(下)

パンデミックにまつわる企業の法的責任
ピーター・サッサー リトラー・メンデルソン法律事務所 パートナー

リスク・コミュニケーションの心得
バルーク・フィッシュホフ カーネギー・メロン大学 教授

パンデミック・リスクの「見える化」
バルーク・フィッシュホフ カーネギー・メロン大学 教授

緊急時こそリーダーの真価が問われる
ウォーレン・G・ベニス 南カリフォルニア大学 マーシャル・スクール・オブ・ ビジネス 特別教授

クライシスに強い組織をつくるコツ
ニティン・ノーリア ハーバード・ビジネススクール 教授

パンデミックにおける政府の役割
ラリー・ブリリアント セバ財団 創設者

HBR Case Study

嫌がるCEOと取締役会の対立
サクセッション・プランをいかに円滑に進めるか

[コメンテーター]
ジョン・W・ロウ エトナ 執行会長
エドワード・ライリー アメリカン・マネジメント・アソシエーション 理事長兼CEO
ジェイ・A・コンガー クレアモント・マッケナ大学 教授
ダグラス・A・レディ ロンドン・ビジネススクール 客員教授
マイケル・ジョーダン エレクトロニック・データ・システムズ CEO

[ケース・ライター]
ジョン・ビーソン ビーソン・コンサルティング 社長

BRAIN FOOD

女性取締役は一社三人以上がよろしい

アリソン・M・コンラッド リチャード・アイビー経営大学院 教授
ビッキー・W・クレイマー V・クレイマー・アンド・アソシエーツ プリンシパル

知識の呪い

チップ・ヒース スタンフォード大学経営大学院 教授
ダン・ヒース デューク・コーポレート・エデュケーション コンサルタント

リバース・プロダクト・プレースメント

デイビッド・エデリー マイクロソフト ゲーム商品開発プランナー

BOOKS in REVIEW

確率リテラシーで人生に発想の幅と豊かさを

松原 望 上智大学 教授

CHIEF OFFICERS

オープンネスが増した日本市場には新たなチャンスがある

ニック・ワディントン モンブラン ジャパン 代表取締役社長

2,095円
特集 リーダーシップを問い直す時

昇進と共に諫言は減っていく
自問と自省のすすめ

ロバート・S・キャプラン ハーバード・ビジネススクール 上級講師

幻想と真実のギャップ
新任マネジャーはなぜつまずいてしまうのか

リンダ・A・ヒル ハーバード・ビジネススクール 教授

エグゼクティブに不可欠な三つの人間関係
人脈の戦略

ハーミニア・イバーラ INSEAD 教授
マーク・ハンター INSEAD 教授

「勇気ある行動」はスキルである
勇気の計算

キャスリーン・K・リアドン 南カリフォルニア大学 マーシャル・スクール・オブ・ビジネス 教授

堕ちたリーダーが甦る時
失脚から復活する法

ジェフリー・A・ゾネンフェルド エール大学 スクール・オブ・マネジメント 教授
アンドリュー・J・ウォード ジョージア大学 助教授

変革後に待ち受けている課題
CEO交代のマネジメント

デイビッド・A・ナドラー マーシュ・アンド・マクレナン 副会長兼CEO マーサー・デルタ・コンサルティング 会長兼CEO

グローバル・マネジャーを育てた試練
リーダーシップの「真実の瞬間」

オリペッカ・カラスブオ ノキア 社長兼CEO
ゲイリー・ジャクソン ブラックウォーターUSA 社長
フランツ・フーマー エフ・ホフマン・ラ・ロシュ 会長兼CEO
アーサー・ゲンスラー ゲンスラー・アンド・アソシエーツ・アーキテクツ 創業者
セルゲイ・ペトロフ ロルフ・グループ 創業者
アラン・クラップマイヤー シーラス・デザイン 創業者
アレクサンダー・B・カミングス コカ・コーラ・アフリカ 社長兼COO
ドゥリープ・アルウィハレ アーンスト・アンド・ヤング・ポーランド マネージング・パートー

OPINION

理念を与えれば人は動く

廣瀬光雄 パシフィックゴルフグループインターナショナル ホールディングス 会長兼社長 ビジネス・ブレークスルー大学院大学 教授

HBR Articles

合意度に基づいて変革手法を見極めるツール
アグリーメント・マトリックス

クレイトン・M・クリステンセン ハーバード・ビジネススクール 教授
マシュー・マークス ハーバード・ビジネススクール 博士課程
ハワード・H・スチーブンソン ハーバード・ビジネススクール 教授

最悪のシナリオを回避するために
鳥インフルエンザは企業課題である(上)

鳥インフルエンザの基礎知識
スコット・F・ドゥエル 疾病対策予防センター 世界疾病調査官
ジョセフ・S・ブリーセ 疾病対策予防センター インフルエンザ疫学ディレクター

鳥インフルエンザ対策はもはや待ったなし
ジェフリー・ステープルズ インターナショナルSOS 首席医療アドバイザー

鳥インフルエンザ対策チェックリスト
アメリカ保健社会福祉省疫病管理予防センター

中国で鳥インフルエンザが流行すると――
ウェンディ・ドブソン トロント大学 ロットマン・スクール・オブ・マネジメント 教授
ブライアン・R・ゴールデン トロント大学 ロットマン・スクール・オブ・マネジメント 教授

サン・マイクロシステムズのパンデミック・リスク対策
ウィリアム・マクゴーワン サン・マイクロシステムズ シニア・バイス・プレジデント

SARSの経験から鳥インフルエンザを考える
シェリー・クーパー BMOファイナンシャル バイス・プレジデント

HBR Case Study

戦略の転換に伴う営業マネジャーの後任人事
生え抜きか、ヘッドハンティングか

[コメンテーター]
ケナン=フラグラー・ビジネススクール 講師 ノースカロライナ大学
スティーブ・カー ゴールドマン・サックス マネージング・ディレクター兼CLO
ランダル・D・ケリー スペンサー・スチュワート パートナー
アンドレア・L・ディクソン シンシナティ大学 准教授

[ケース・ライター]
フランク・V・セスペデス センター・フォー・エグゼクティブ・ディベロップメント マネージング・パートナー

BRAIN FOOD

「単国籍化」に向かう多国籍企業

ジェフリー・G・ジョーンズ ハーバード・ビジネススクール 教授

中国の政治リスクはまだまだ高い

イアン・ブレマー ユーラシア・グループ 社長
ファリード・ザカリア 『ニューズウィーク』国際版 編集長

なぜズボンは爆発したか

マーク・エイブラハムズ 『アンナル・オブ・インプロバブル・リサーチ』 編集長

月の満ち欠けと株価の関係

リサ・バレル HBR マニュスクリプト・エディター

「跳弾経済」の台頭

ビジャイ・マハジャン テキサス大学オースティン校 マコモス・スクール・オブ・ビジネス教授
ヨーラン(ジェリー)ウインド ペンシルバニア大学 ウォートン・スクール 教授


脱分業:高級AVメーカーの一人生産方式

アイバー・ティーフェンブルン リン・プロダクツ 創業者兼会長

値引きという無法地帯

ジム・ガイスマン マーケットシェア プリンシパル
ジョン・マルスキン マーケットシェア プリンシパル

知識の理解と活用に投資せよ

アル・ヤコブソン バブソン・カレッジ ワーキング・ナレッジ・センター 研究員
ローレンス・プルサック バブソン・カレッジ ワーキング・ナレッジ・センター 共同所長

BOOKS in REVIEW

コーポレート・ベンチャーがイノベーション力を高める

伊藤良二 慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 教授

CHIEF OFFICERS

経営判断と業務判断のギャップをいかに埋められるか

吉田仁志 SAS Institute Japan 代表取締役社長

2,095円
特集 戦略論の原点

【一九七九年度マッキンゼー賞受賞論文】
最も有利なポジショニングに向けて
競争の戦略:五つの要因が競争を支配する

マイケル・E・ポーター ハーバード・ビジネススクール 教授

【一九八七年度マッキンゼー賞受賞論文】
「三つの基準」と「四つのコンセプト」
競争優位の戦略:「企業戦略」を再考する


マイケル・E・ポーター ハーバード・ビジネススクール 教授


【一九八七年度マッキンゼー賞受賞論文】
戦略は体系的に計画されない
戦略クラフティング

ヘンリー・ミンツバーグ マギル大学 教授


【一九六五年度マッキンゼー賞受賞論文】
戦略は予測することから始まる
企業の未来


H・イゴール・アンゾフ 元 アライアント・インターナショナル大学 特別教授


常に顧客のニーズを深耕せよ
競争は戦略の目的ではない


大前研一 ビジネス・ブレークスルー大学院大学 学長


米英独二〇〇大企業の歴史研究が明かす
スケール・アンド・スコープ:産業成長の論理

アルフレッド・D・チャンドラー ハーバード・ビジネススクール 名誉教授


【一九九〇年度マッキンゼー賞受賞論文】
未来の競争力を組織的に構築する
コア・コンピタンス経営


C・K・プラハラッド ミシガン大学 スティーブン・M・ロス・スクール・オブ・ビジネス 教授
ゲイリー・ハメル ロンドン・ビジネススクール 客員教授

OPINION

日米関係から多国間関係へ

フランシス・フクヤマ ジョンズ・ホプキンス大学 高等国際問題研究大学院 教授

HBR Articles

長期的な価値創造への一〇原則
悪しき株主価値経営からの脱却

アルフレッド・ラパポート ノースウェスタン大学 ケロッグ・スクール・オブ・マネジメント 名誉教授


BRAIN FOOD


インド消費者の実態

アショク・ゴパール ギャラップ・オーガニゼーション プリンシパル
ラジェッシュ・スリニバサン ギャラップ・オーガニゼーション プリンシパル


ヒル研究からの教訓

マーク・エイブラハムズ 『アンナル・オブ・インプロバブル・リサーチ』 編集長


シャドー・ブランド戦略

マイケル・J・ファニュエル マーケティング・コンサルタント


戦略広報の時代


ポール・A・アルジェンテ ダートマス大学 タック・スクール・オブ・ビジネス 教授
シーア・S・ハーレー グレン・アベニュー・コミュニケーション 創立者


eコマース二・〇

ポール・ヘンプ HBR シニア・エディター


巨匠を継ぐ者のリーダーシップ

キース・ロックハート ボストン・ポップス・オーケストラ 指揮者


グローバリゼーションの黙示録

パンカジュ・ゲマワット ハーバード・ビジネススクール 教授


HBR Case Study


成功のノウハウを知る者のジレンマ
他人のプロジェクトには口出しすべきではないのか


[コメンテーター]
マーカス・バッキンガム 社会学者
ジョアン・ビシュマン ハーレーダビッドソン バイス・プレジデント
ラース・コリンド 元 オーティコン CEO
トーマス・ブロムクイスト ウーメオ大学 スクール・オブ・ビジネス 助教授

[ケース・ライター]
ジュリア・カービー HBR シニア・エディター

BOOKS in REVIEW

若者はなぜ辞めるのか 当事者の問題か、社会の問題か

小杉礼子 労働政策研究・研修機構 統括研究員

CHIEF OFFICERS

組織は顧客志向をどうすれば実現できるか

ハーレー・マニング フォレスター・リサーチ バイス・プレジデント兼リサーチ・ディレクター

2,095円
特集:Aクラス社員のマネジメント

Feature Articles

人は「論理」と「現場」の行き来で磨かれる
「経営者人材」育成論

三枝 匡 ミスミグループ本社 代表取締役

日本経済はかつての強さを取り戻したかに見える。しかし、成長性では中国やインドに及ばず、欧米のように、次代を牽引するベンチャー企業も育っていない。その原因は、深刻な「経営者人材の枯渇」にある。いま求められているのは、リスクをいとわず果敢に挑戦し、みずから新しい変化を生み出しうる経営者人材だ。経営者人材の能力は、戦略性を経営現場で実践し、成功と失敗の経験から得た「因果律」を蓄積することで磨かれていく。

誤解だらけの未開拓分野で失敗しないために
エグゼクティブ・コーチングの原則

ストラトフォード・シャーマン エグゼクティブ・コーチング・ネットワーク シニア・バイス・プレジデント
アリッサ・フリース エグゼクティブ・コーチング・ネットワーク 創業者兼CEO

多くの企業が、幹部社員を育てる方法を模索している。しかもこの問題は、科学的な管理法では解決できない。客観評価と率直なフィードバックが人間を成長させるのであり、幹部社員を一個人として扱う必要があるためだ。しかし、組織のなかでは率直なフィードバックは望めない。だれもが、率直な言葉が引き起こす感情的な反応を避けるためだ。マン・ツー・マンのエグゼクティブ・コーチングは、幹部社員本人だけでなく、企業にも計り知れない利益をもたらす。しかしこの業界には、まだ広く認められた基準がないため、関係者自身が、目標とそれを達成する方法を決めなければならない。

一流の経営者人材を見極める
マネジメントIQ:経営力の知能指数

ジャスティン・メンケス エグゼクティブ・インテリジェンス・グループ マネージング・ディレクター

リーダーシップについて論じられる時、性格や行動様式に焦点が当てられることがほとんどだ。しかしその結果、ビジネスに不可欠な知能、すなわち「問題を発見し、理解し、解決する認知能力」がないがしろされている。筆者はこの能力を「マネジメントIQ」と呼ぶ。また、マネジメントIQを予測するテストを開発するために、IQテストに倣って、重要な認知能力を洗い出したところ、「課題の達成する」「他人との連携」「自己検証」の三分野が浮かび上がった。

転職を防ぎ、生産性を高める
困ったAクラス社員を手なずける法

臨床心理士 スティーブン・バーグラス

利益の八〇%は全社員の二〇%である「Aクラス社員」が稼ぎ出しているという。しかし、これらAクラス社員は性格に難があったり、扱いが難しかったりする。実際、不平不満が多い、協調性が欠ける、他人を見下す、態度が横柄であるなど、その欠点は目に余るが、それは劣等感の裏返しであり、幼少の教育のせいでもある。実のところ、Aクラス社員のコントロールはそんなに難しくない。このコツさえつかめれば、離職を抑え、業績をより向上させられるだろう。

グラクソ・スミスクライン、IBM、ロシュに学ぶ
Aポジション・マネジメント

マーク・A・フセリド ニュージャージー州立ラトガーズ大学 スクール・オブ・マネジメント・アンド・レイバー・リレーションズ 教授
リチャード・W.・ビーティ ニュージャージー州立ラトガーズ大学 スクール・オブ・マネジメント・アンド・レイバー・リレーションズ 教授
ブライアン・E・ ベッカー ニューヨーク州立大学 スクール・オブ・マネジメント 教授

いかに優秀な人材でも、価値創造に直接貢献するポジションに配置しなければ、またそのようなポジションで実力を発揮できなければ、それは凡夫でしかない。人材を、Aクラス、Bクラス、Cクラスといった具合に能力で類型化する前に、仕事を、Aポジション、Bポジションと戦略への貢献度に応じて分類すべきである。そのうえで、ポジションに応じた能力の持ち主を配置し、かつポートフォリオ・マネジメントの手法を用いて管理することが望ましい。

環境が能力を左右する
GE出身者が失敗する時

ボリス・グロイス ハーバード・ビジネススクール 助教授
アンドリュー・N・マクリーン ハーバード・ビジネススクール 研究員
ニティン・ノーリア ハーバード・ビジネススクール 教授

ゼネラル・エレクトリック(GE)は経営者人材の宝庫といわれ、しかもGE出身者をCEOに招聘しただけで、株価が跳ね上がる。ノーベル経済学賞受賞者のゲイリー・ベッカーの「人的資本」理論に則り、GE出身CEO二〇名について調査したところ、経営者人材には五つの人的資本が備わっており、これらが新しい環境でも機能する場合には、期待どおりのパフォーマンスを実現できるが、そうではない場合には、概して不調に終わり、辞任に追い込まれていることがわかった。

OPINION

企業運営の軸足を定める

斎藤顕一 フォアサイト・アンド・カンパニー 代表取締役 ビジネス・ブレークスルー大学院大学 教授

HBR Articles

法令遵守を超えた効果
SOX法で効率経営を実現する

スティーブン・ワグナー デロイト・アンド・トウシュ パートナー
リー・ディトマー デロイト・コンサルティング プリンシパル

サーベンス・オクスリー法(SOX法)が、アメリカ産業界に適用されて二年が過ぎた。一年目は、ほぼすべての企業が慌てふためいたようだが、賢い企業は、SOX法をリスクと見ることなく、むしろ抜本的改革の追い風として利用しつつある。では、どこに改革のチャンスがあるのか、ベスト・プラクティスを紹介しながら解説する。

顧客満足度や従業員モラールはどこまで業績に影響するのか
非財務指標の罠

クリストファー・D・イットナー ペンシルバニア大学 ウォートン・スクール 教授
デイビット・F・ラーカー ペンシルバニア大学 ウォートン・スクール 教授

財務業績を達成するために、ほとんどの企業が、顧客満足度や従業員満足度といった「非財務指標」を導入している。しかし、これら非財務指標がどれくらい財務業績に貢献するのか、その因果関係を見極めることなく、導入している企業がまことに多い。バランス・スコアカードなどを導入しても、この問題は解決されない。本稿は、六〇社超二九七人の企業幹部への実地調査に基づいて非財務業績の評価における落とし穴とその正しい利用法を提示する。

HBR Case Study

カリスマCEOの後継者の悩み
経営改革か、業績改善か

[コメンテーター]
ロバート・A・エッカート マテル 会長兼CEO
スティーブン・F・ディヒター トゥルーポイント・パートナーズ ディレクター
パトリック・J・キャナバン モトローラ シニア・バイス・プレジデント
ケリー・サルコビッチ ボズウェル・グループ 創立者

[ケース・ライター]
マイケル・ビアー ハーバード・ビジネススクール 名誉教授

BRAIN FOOD

みんなの意見が正しい時、正しくない時

キャス・R・サンスティン シカゴ大学 教授

金融工学でエイズに克つ

メルゲン・レディ デロイト コンサルタント
ボーティ・スワネポール ハーモニー・ゴールド シニア・マネジャー


サプライチェーンを知る者がイノベーションを制する

カルロス・ニーゼン ベイン・アンド・カンパニー パートナー
ブルフ・ベラー ベイン・アンド・カンパニー パートナー

スマート・デザインの時代

ダン・ウィリアムズ TZリミテッド クリエイティブ・ディレクター


「グリーン電力証書」購入上の注意

オーデン・シンドラー アスペン・スキーイング・カンパニー 環境担当ディレクター

エンタテインメント事業のマーケティング

ダンカン・J・ワッツ コロンビア大学 教授
スティーブ・ハスカー マッキンゼー・アンド・カンパニー パートナー

女性役員にまつわる裏腹な現実

ドーン・S・カールソン ベイラー大学 准教授
K・ミッシェル・カクマー アラバマ大学 教授
ドゥェイン・ホイットン テキサスA&M大学 助教授

人事部の使命も業績の最大化である

ゲイリー・カウフマン 組織行動学者

BOOK in REVIEW

成長のための内部統制

持永勇一 早稲田大学大学院 会計研究科 教授


CHIEF OFFICERS

藤原章一 株式会社リクルート 執行役員 フェデレーションエグゼクティブオフィサー FIT

2,095円
特集:組織の「現代病」 見えざる経営課題

Feature Articles

4分の1以上の組織が冒されている
受動攻撃性:変化を拒む組織の病

ゲイリー L.ニールソン ブーズ・アレン・ハミルトン シニア・バイス・プレジデント
ブルース A.パスタナック スペシャル・オリンピックス 会長兼CEO
カレン E.バン・ナイズ ブーズ・アレン・ハミルトン プリンシパル

ブーズ・アレン・ハミルトンでは、オンラインの組織DNA診断を無料で提供している。
その回答を分析すると、世のなかの4分の1以上の組織は、「受動攻撃型」と名づけられる、不健全な組織に分類されるという。このような受動攻撃型組織では、一見スムーズに運営されているようだが実は責任の所在があいまいで、決定が下されたことにも妨害が入る。組織の方針に公然と反対する勢力がいて、改革などは望むべくもない。なぜ、このような不健全な組織が生まれてしまうのか、またそれから逃れる方法はあるのか、調査結果から論じる。


体調不良がもたらす生産性低下と損失
プレゼンティーイズムの罠

ポール・ヘンプ HBR シニア・エディター

多くの企業が医療費の削減に努めているが、実は、大きな問題を放置している。それは「プレゼンティーイズム」と呼ばれるもので、体調が優れないせいで、頭や体が普段より働かず、生産性が低下してしまう現象のことだ。この結果、全米でおよそ1500億ドルが損失されているという。花粉症などのアレルギー症、方頭痛、胸焼け、軽度のうつ病など、入院するまでもない病気が原因で起こるプレゼンティーイズムは、生産性の問題を考えるうえで避けて通れない。

睡眠時間を削るとパフォーマンスは低下する
睡眠不足は企業リスクである

チャールズ・A・ツァイスラー ハーバード・メディカルスクール 教授

モーレツ主義を謳う企業風土のなかで、マネジャーの多くは、睡眠時間を犠牲にして仕事に打ち込んでいる。短い睡眠時間はバイタリティやパフォーマンスの高さと混同され、一日八杯のコーヒーを飲みながら、毎晩五、六時間しか寝ず、週に一〇〇時間働く、なんてことを何とか続けている。しかし、ハーバード・メディカルスクールの睡眠の権威は睡眠不足の危険性を警告し、社員も経営陣も等しく従う睡眠指針を会社として規定するべきだ、と主張する。

ストレスの効用を最大限に生かす
ブレークアウト原則の科学

ハーバート・ベンソン ハーバード・メディカルスクール 准教授

あなたにとってストレスは味方だろうか。あるいは敵だろうか。この問いに対する答えはどちらも正解といえる。適度なストレスはモチベーションを高め、生産性を向上させる。過度なストレスは生産性を低下させ、ときに心と身体に害を及ぼす。心身医学の権威ハーバート・ベンソン博士の最新の研究結果によれば、マネジャーがストレスを上手にコントロールするテクニックを身につけることで、生産性のみならず、創造性や洞察力、問題解決力も高めることができる。それは、みずから率いるチームの部下たちにも応用することが可能で、組織全体に同様の効果をもたらすことができるのだ。

高齢社会に不可避の課題
なぜ中年社員を再活性化できないのか

ロバート・モリソン コンコース・グループ エグゼクティブ・バイス・プレジデント兼研究担当ディレクター
タマラ・エリクソン コンコース・グループ 執行役員兼コンコース・インスティテュート 校長
タマラ・エリクソン エージ・ウェーブ 創立者兼社長兼CEO

生産性のピークにある中堅社員たちは、先行きへの不確実性、燃え尽き、仕事と家庭とのバランスなど、さまざまな不安を抱え、情緒不安定に陥っている。この年齢層の社員たちはなおざりにされているといってよい。少子高齢化がますます進行していく時代にあっては、人数からいっても、その能力や経験からいっても彼ら彼女らの再活性化に取り組むことが、本人にも企業にも、そして社会にも有益である。本稿では、これら中堅社員たちが抱えている問題点を明らかにし、再活性化させるための6つの方法を提示する。

不利益を被る社員を納得させる
フェア・プロセス:負の感情を緩和する方法

ジョエル・ブロックナー コロンビア・ビジネススクール 教授

金銭や理屈だけで、人を納得させることはできない。たとえばリストラにおいて、いくら補償を手厚くしても、わだかまりは消えない。医療ミスにおいて、施術は完璧でミスはないと証明しても、訴訟に発展する。人は、誠実かつ公正な態度なくして、みずからの不利益を受け入れないのだ。「フェア・プロセス」というアプローチは、釈然としない人々の気持ちを緩和し、むしろ共感とコミットメントを引き出す。しかも、コストはきわめて低い。また、フェア・プロセスが定着している組織では、優秀な人材が集まり、創造性とイノベーションが創発されやすいことが実証されている。本稿では、フェア・プロセスの効果と導入方法について解説する。

「ナットアイランド症候群」の悲劇
模範的チームはなぜ失敗したか

ポール・レビィ ハーバード・メディカルスクール副学長

企業が社員の精神疾患に責任を負う時代
メンタル・ヘルスが組織の生産性をレバレッジする

スティーブン・E・ハイマン ハーバード大学 プロボスト

本稿は、アメリカの精神医学界の最高権威が、同時テロの直後、人々の精神の危機へいかに対処すべきかをアドバイスするものである。世界的なテロの危険性はいまだ去ってはいない。ましてや、ストレスやそううつといった精神疾患は、古くて新しい企業課題である。 メンタル・ヘルスへの取り組みに一歩先んじているアメリカ企業ですら 同時テロや炭疽菌の被害があって、ようやく再考され始めている。 日本企業に至っては「ストレスがたまるのはみんな一緒」 「うつや心配性は精神的な弱さにすぎない」と軽視する傾向が強い。 組織の生産性について考えるリーダーならば、 メンタル・ヘルスについて一考する必要があるだろう。

2,095円
特集:偉大なる経営論

Feature Articles
HBR論文から読み解く
マネジメント理論の三〇年史

森本博行 首都大学東京 大学院社会科学研究科 教授
岩崎卓也 『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー』 編集長
一九五〇年代は「アメリカの時代」と呼ばれ、何もかもが企業経営者たちの思いどおりに運んだ。しかし、ドラッカーが「断絶の時代」と称したように、六〇年代以降は、内海から大海に乗り出した船のように、企業経営の舵取りにはまったく別次元のレベルが求められるようになる。これを契機に、さまざまな経営コンセプトやアイデアが開発され、マネジメントは試行錯誤を経ながら、まさしく進化していった。本稿では、六〇年代以降に寄稿されたHBR論文を振り返りながら、経営戦略の再発見を試みる。

HBR名著論文三〇選
マネジメントの真実

PARTI 戦略の源流を探る

マーケティング近視眼
ハーバード・ビジネススクール 名誉教授 セオドア・レビット

五つの競争要因が戦略を決定する
ハーバード大学 教授 マイケル・E・ポーター

ストラテジック・インテント
ロンドン・ビジネススクール 客員教授 ゲイリー・ハメル
ミシガン大学 ビジネススクール 教授 C・K・プラハラッド

ケイパビリティに基づく競争戦略
ボストン コンサルティング グループ シニア・ヴァイスプレジデント ジョージ・ストーク・ジュニア
ボストン コンサルティング グループ シニア・ヴァイスプレジデント フィリップ・エバンス

プロダクト・インテグリティ
ブリガム・ヤング大学 学長 キム・B・クラーク
東京大学大学院 教授 藤本隆宏

知識創造企業
一橋大学大学院 教授 野中郁次郎

イノベーションのジレンマ
ハーバード・ビジネススクール 教授 ジョセフ・L・ボウアー
ハーバード・ビジネススクール 教授 クレイトン・M・クリステンセン

ゲーム理論による戦略形成
ハーバード・ビジネススクール 教授 アダム・M・ブランデンバーガー
エール大学 教授 バリー・J・ネイルバフ

PIMS: マーケット・シェアの収益への影響
ペンシルバニア大学 ウォートン・スクール 客員教授 シドニー・シェフラー
ハーバード・ビジネススクール 教授 ロバート・D・バゼル

マーケティング思考と販売思考
ノースウェスタン大学 ケロッグ・スクール・オブ・マネジメント 教授 フィリップ・コトラー

大口取引を成功させる法
ハーバード・ビジネススクール 教授 トーマス・V・ボノマ

二つロイヤルティによる良循環経営
ベイン・アンド・カンパニー 名誉ディレクター フレデリック・F・ライクヘルド

サービス・プロフィット・チェーン
ハーバード・ビジネススクール 名誉教授 ジェイムズ・L・ヘスケット
ハーバード・ビジネススクール 教授 W・アール・サッサー・ジュニア

顧客と学習関係を構築する
ストラテジック・ホライズン 共同創設者 B・ジョセフ・パイン2世
ペパーズ・アンド・ロジャーズ・グループ パートナー ドン・ペパーズ

PARTII 組織のダイナミズムを引き出す

経営者の真の仕事とは何か
元クレアモント大学院大学 教授 ピーター・F・ドラッカー

マネジャーの職務:その神話と事実の隔たり
マギル大学 教授 ヘンリー・ミンツバーグ

マネジャーとリーダーの違い
ハーバード・ビジネススクール名誉教授 アブラハム・ザレズニック

組織志向マネジャーの条件
元ハーバード大学 名誉教授 デイビッド・C・マクレランド
バーナム・ローゼン・グループ プリンシパル デイビッド・H・バーナム

ピグマリオン・マネジメント
元クレアモント大学院大学 教授 ピーター・F・ドラッカー

上司をマネジメントする
ハーバード・ビジネススクール 教授 ジョン・J・ガバロ
元 ハーバード・ビジネススクール 教授 ジョン・P・コッター

評価するのではなく、理解力をもって聴く
元ウィスコンシン大学 教授 カール・R・ロジャーズ
元ハーバード・ビジネススクール 教授 F・J・レスリスバーガー

モチベーションとは何か
ユタ大学 特別教授 フレデリック・ハーズバーグ

組織学習を妨げる防衛的思考
ハーバード・ビジネススクール 名誉教授 クリス・アージリス

成功する組織改革はボトムアップである
ハーバード・ビジネススクール 名誉教授 マイケル・ビアー
トゥルーポイント プレジデント ラッセル・A・アイゼンスタット

高業績チームのマネジメント
カッツェンバック・パートナーズLLC シニア・パートナー ジョン・R・カッツェンバック
元マッキンゼー・アンド・カンパニー コンサルタント ダグラス・K・スミス

ビジネス・プロセス・リエンジニアリング
ハマー・アンド・カンパニー 創設者 マイケル・ハマー

株式非公開化のメリットを生かす
ハーバード・ビジネススクール 名誉教授 マイケル・C・ジェンセン

バランス・スコアカード
ハーバード・ビジネススクール 教授 ロバート・S・キャプラン
バランスト・スコアカード・イニシアティブ 社長 デイビッド・P・ノートン

オプション理論が経営の柔軟性を高める
プリンストン大学 教授 アビナッシュ・K・ディキシット
マサチューセッツ工科大学 スローン・スクール・オブ・マネジメント 教授 ロバート・S・ピンディック

PARTIII ビジョナリー・カンパニーへの道

ジェームズ C.コリンズ コンサルタント
ジェリー I.ポラス スタンフォード大学経営大学院 名誉教授

一九九四年に刊行された『ビジョナリー カンパニー』は、二五カ語に翻訳され、世界的なベストセラーとなった。コリンズとポラスは独創的な「ペア分析」という手法によって調査し、長期的な成長の源泉は「基本理念」にあることを訴えた。彼らは、基本理念に基づくマネジメントの有効性を、時に膨大な調査の緻密な分析によって、時に具体的な企業事例によって論証する。創刊三〇周年を記念して、両名がちょうど一〇年前にHBR誌に寄稿した論文を掲載する。この論文は、いまなお多くのマネジャーたちから支持されている。

OPINION

マネジメントの古典に触れる

加護野忠男 神戸大学大学院 経営学研究科 教授

DHBR Articles

バリュー・イノベーションを実現する
ブルー・オーシャン・リーダーシップ

W・チャン・キム INSEAD 教授

HBR Articles

やり手リーダーの暴走を防ぐ
達成動機のマネジメント

スコット・W・スプライア ヘイ・グループ シニア・コンサルタント
メアリー・H・フォンテイン ヘイ・グループ バイス・プレジデント兼マネージング・ディレクター
ルース・L・マロイ ヘイ・グループ 研究・技術担当ディレクター

ハーバード大学の心理学者、故デイビッド・マクレランドは、モチベーションとそれがリーダーシップに及ぼす影響を研究し、人間の社会的動機の一つ、「達成動機」の存在を見出した。これは、「優れている」とされている水準を超えたい、より高い業績を上げたいという積極的な動機である。達成動機は、その個人の強さの源泉にほかならないが、その度がすぎると、業績ばかりに心奪われ、職場のモラールを低下させるといった弊害を引き起こしかねない。本稿では、4万人以上のマネジャーへの調査に基づき、達成動機をいかに自己管理するかについて提言する。

BRAIN FOOD
ロング・テールの教訓

ダニエル・G・ゴールドスタイン ロンドン・ビジネススクール 助教授
ドミニク・C・ゴールドスタイン コンピュータ・アソシエーツ ディレクター

メンターはやはりいたほうがよい

マーク・エイブラハムズ 『アンナル・オブ・インプロバブル・リサーチ』 編集長

相互信頼の欠如が造反を招く

トニー・サイモン コーネル大学 ホテル経営学部 准教授
ランデール・S・ピーターソン ロンドン・ビジネススクール 教授

SFAは怖くない

マーク・コッテレール マーケット大学 講師
フェリッサ・リー マーケット大学 講師
エドワード・インデリデン マーケット大学 準教授

経営者報酬はまだおかしい

スティーブン・F・オバーン シェアホルダー・バリュー・アドバイザーズ 社長
S・デイビッド・ヤング INSEAD 教授

カンファレンスはまったく無意味

リチャード・ソール・ワーマン 元テクノロジー・エンタテインメント・デザイン・コンファレンス 主宰者

BOOKS IN REVIEW
日本企業の人事システムが取り戻すもの

武藤泰明 早稲田大学 スポーツ科学学術院 教授
2,095円
特集:最強の営業力

Feature Articles
高収益と急成長を実現する
営業マネジャーの五つの役割

ジェローム・A・コレッティ コレッティ・フィス マネージング・ディレクター
メアリー・S・フィス コレッティ・フィス パートナー

今日の営業組織に必要なリーダーシップとは何か。企業成長を牽引する営業部門のトップに立つCSO(最高営業責任者)は顧客セグメンテーションから現場の営業担当者のモチベーションまで、あらゆる営業プロセスの構築と維持に多大な時間を費やしている。しかし、これだけに終始してしまっては、営業部門の成功はおぼつかない。顧客のグローバル化やチャネルの拡大、営業組織の複雑化といった事業環境の変化によって、営業部門の運営はかつてないほど難しくなっている。二〇業種以上にわたる営業組織の調査とインタビューの結果から、CSOに期待される新たな五つの役割が見えてきた。

CEOみずから現場に足を運ぶ
営業力の復活から改革は始まる

フレッド・ハッサン シェリング・プラウ 会長兼CEO

製薬会社シェリング・プラウの再建に乗り出したフレッド・ハッサンは経営再建の定石「コスト・カット」ではなく売上げの回復から改革の口火を切った。売上げの回復が、他のプロジェクトの資金やリード・タイムを確保し企業価値の長期的な向上に貢献するというのが、彼の信条であるからだ。そのためには、営業力を高めることが必須である。再建中の営業組織は、企業の内部や顧客、取引先から寄せられる風評で士気が低下し、合わせて成績向上の糸口もつかめない。これを改善するには、トップ・マネジメントのコミットメントが不可欠だ。シェリング・プラウがいかに営業力を高めていったのか、営業担当者の士気を上げ、顧客の信頼を獲得する営業力について聞く。

営業管理システムの整合性がカギ
成果管理か、行動管理か

エリン・アンダーソン INSEAD 教授
ビンセント・オニェマー ボストン大学 スクール・オブ・マネジメント 助教授

営業部門の管理方法には、二つのやり方がある。営業成績に重点を置く「成果管理型」の管理システムと営業成績より売上げを獲得する方法を重視する「行動管理型」の管理システムである。もちろん、多くの企業の管理システムはこの両極のシステムを結ぶ線のいずれかに位置するわけだが、システムの整合性が失われている場合があり、それは当然、業績にも悪い影響を及ぼす。本稿では、まずシステムの整合性が失われた三つのパターンについて論じ、成果管理と行動管理のいずれを選択すべきか、そのポイントを解説する。

組織学習を加速させる
営業学習曲線のマネジメント

マーク・レスリー レスリー・ベンチャーズ マネージング・ディレクター スタンフォード大学経営大学院・工学大学院 講師
チャールズ・A・ホロウェイ スタンフォード大学経営大学院 名誉教授

新製品の発売には、予想を上回る時間とコストがかかり、有力な製品であっても展開途中で打ち切られるケースが多い。新製品は完全なプロセスから完璧なかたちで誕生するものではなく、実際に顧客がどのように製品を入手し、どのように使用するのか、営業、マーケティング、製造の全部門が学習し、修正する必要がある。こうした組織としての学習プロセスが「営業学習曲線」である。新製品を成功に導くには、営業学習曲線という新しいレンズを通して始動段階、移行段階、実行段階の各段階に応じた戦略を実践すべきである。

規模と機能を最適化する
営業組織は事業ライフサイクルに従う

アンドリス A.ゾルトナーズ ノースウェスタン大学 ケロッグ・スクール・オブ・マネジメント 教授
プラバカント・シンハ ZSアソシエーツ 共同会長
サリー E.ロリマー コンサルタント

顧客争奪戦において営業力は決定的な要素である。営業部門の規模、専門性の度合い、パートナーとの役割分担、さまざまな活動に対する営業スタッフの時間配分、これらの要因によって、営業部門のパフォーマンスは左右される。また、事業ライフサイクルによっても、最適な営業部門のあり方は異なる。ビジネスの導入期に適した営業部門が、成長期、成熟期、衰退期といった異なるステージでも適しているとはかぎらない。過去二五年間にわたり、六八カ国、約二五〇〇社の営業部門を調べた結果、製品や事業のライフサイクルに合わせて営業部門を改革した企業は、そうではない企業よりも成功確率が高いことが判明した。

連携関係の密度が業績に直結する
営業とマーケティングの壁を壊す

フィリップ・コトラー ノースウェスタン大学 ケロッグ・スクール・オブ・マネジメント 教授
ニール・ラッカム ポーツマス大学 客員教授
スジ・クリシュナスワミ ストラテジック・インサイツ 創業者兼社長

営業とマーケティングは、昔から仲が悪い。しかしながら、販売効率を高め、収益性を向上させるには両者の連携プレー、ひいては一体化が求められる。とはいえ、そもそも利害も文化も異なるため、なかなか一筋縄にいかない。航空、重機、素材、医療機器、電子製品、金融サービスなど、多岐にわたって調査したところ、営業とマーケティングの関係を改善し、有機的なコラボレーションを実現させるフレームワークが見えてきた。本稿では、そのポイントについて体系的に解説する。

プロセスごとに必要な人脈は異なる
営業人脈を組織的に管理する

チュバ・ウスチュナー カス・ビジネススクール 講師
デイビッド・ゴーズ ハーバード・ビジネススクール 助教授

営業の達人と呼ばれる人たちは、「ノウハウ」よりも「ノウフー」、つまり「だれを知っているか」を重視する。しかし、この課題に戦略的に取り組み、管理し、組織的に活用しているかというと、かなり怪しい。一口に人脈と言っても、その種類は異なり、大きくは「業界ネットワーク」「見込み客ネットワーク」「顧客ネットワーク」「社内人脈」の4つに分類できる。これら4つの人脈を状況に応じて使い分けることで、営業活動の効率性が高まり、ひいては業績を向上できる。本稿では、組織的に人脈力を高める方法について解説する。

いかにバリュー・プロポジションを業績につなげるか
法人営業は提案力で決まる

ジェームズ・C・アンダーソン ノースウエスタン大学 ケロッグ・スクール・オブ・マネジメント ウィリアム・L・フォード寄付講座教授
ジェームズ・A・ナルス ウェイクフォレスト大学 バドコック経営大学院 教授
ワウテル・ファン・ロッスム トウェンテ大学 ビジネス・行政・テクノロジー学部 教授

いくら顧客の立場にたった提案のつもりでも、顧客にとって真の価値が何かは、最後までわからない。ソリューションの提案はとても困難であり、本質的にひとりよがりになりがちである。しかし、ソノコ、インターグラフ、ロックウェル・オートメーション、ナイドラ・グループ、GEインフラストラクチャー、SKFUSA、アクゾノーベル、クエーカー・ケミカルなどの数少ない企業では、提案を的確に行うことによって、業績を上げることに成功している。彼らがどのように顧客価値提案を行っているかを見ながら、顧客に提供価値の大きさを理解し、共感してもらうための工夫を学ぶ。

営業マンのアーキタイプを分析する
「幸せな敗北者」の心理学

G.クロテール・ラパイユ 心理学者兼文化人類学者

心理学者そして文化人類学者であるG.クロテール・ラパイユは長年にわたって多文化における深層心理のパターン:アーキタイプについて研究するなかで多くのグローバル企業のマーケティング活動をサポートしてきた。ラパイユによれば、顧客からどれほど「ノー」と言われてもへこたれない営業担当者に共通するアーキタイプは「幸せな敗北者」だという。このキーワードから、営業担当者独特の心理状態は解読可能となり、ひいては彼らをリードし、鼓舞するための改善策が見えてくる。

OPINION

対人関係力の涵養がリーダー養成の基本である

ポール ダノス ダートマス大学 タック・スクール・オブ・ビジネス 学長

HBR Articles
「売上高10兆円の小売業」にGEの流儀を持ち込む
ホーム・デポ:自由奔放な組織文化の変革

ラム・チャラン 元ハーバード・ビジネススクール 教授、コンサルタント

ホーム・デポは伝説的な創業者、バーニー・マーカスとアーサー・ブランクの下、驚異的な成長を遂げてきた。しかし、現場管理職への大幅に権限委譲した自由奔放な社風は、いまや現実と齟齬を来しており、成長の足を引っ張っていた。事実、財務やオペレーションの問題があちこちで顕在化していた。同社の将来を案じた取締役会は、同社を新たなステージに載せるため、GE出身の新しいCEO、ロバート・ナーデリを招聘した。彼は、古い企業文化を一掃し、勝利を目指す価値観を定着させるために、「業績評価指標」「業務プロセス」「研修」「組織」の四分野に手を入れた。当初は猛反発だったが、網羅的なアプローチによって徐々に効果が表れ始め、ホーム・デポには新たな企業文化が定着しつつある。

二一世紀の資本主義論再考

北村行伸 一橋大学 経済研究所 教授

CHIEF OFFICERS

品質と信頼性を支えるものは何か

浜口友一 NTTデータ 代表取締役社長

2,095円
特集 リーダーシップ 本物の条件

偉大な効率経営と創造性のバランスを探る
GE:内部成長のリーダーシップ

ジェフリー・R・イメルト ゼネラル・エレクトリック 会長兼CEO

偉大なる経営者一〇〇〇人の調査と分析
二〇世紀から二一世紀のリーダーシップを占う


アンソニー・J・メイヨー ハーバード・ビジネススクール 講師
ニティン・ノーリア ハーバード・ビジネススクール 教授

卓越した変革者の素顔
リンドン・ジョンソン:理想のために権力を求める

ロバート・A・キャロ 歴史家

EQだけでは魅力あるリーダーにはなれない
「鬼上司」の復権

ロデリック・M・クラマー スタンフォード大学経営大学院 教授

偉大なリーダーの模倣は通用しない
優れたリーダーは自分の「持ち味」を管理する

ロバート・ゴーフィー ロンドン・ビジネススクール 教授
ガレス・ジョーンズ INSEAD 客員教授

あいまいさがもたらす混乱を排す
明確なメッセージが人と組織を動かす

ジョン・ハム VSPキャピタル ゼネラル・パートナー

次世代リーダー一二万人のグローバル調査が明らかにする
リーダーシップの進化プロセス

ケネス・R・ブルーソー ディシジョン・ダイナミクス CEO
マイケル・J・ドライバー ディシジョン・ダイナミクス 共同創業者
ゲリー・フーリハン コーン・フェリー・インターナショナル グローバル・プレジデント
リカルド・ラーソン ディシジョン・ダイナミクスAB 共同創業者

OPINION

クリエイティビティを引き出す

ジェームス・グッドナイト SASインスティチュート CEO

HBR Articles

ポイント制度で失敗しないために
ロイヤルティ・プログラムを見直す法


ジョセフ・C・ヌーンズ 南カリフォルニア大学 マーシャル・スクール・オブ・ビジネス 准教授
ザビエール・ドレズ ペンシルバニア大学 ウォートン・スクール 助教授

ナンバー・ツーの実態を解剖する
COOの真実

ネイサン・ベネット ジョージア工科大学ビジネススクール 副学長兼教授
スティーブン・A・マイルズ ハイドリック・アンド・ストラグルス パートナー

高成長率を持続する仕組みをつくる
成長プラットフォーム戦略

ドナルド・L・ローリー オイスター・インターナショナル マネージング・パートナー
イブ・L・ドーズ INSEAD 教授
クロード・P・シアー オイスター・インターナショナル マネージング・パートナー

BRAIN FOOD

新興国との契約でトラブらない法

ライアン・J・オア スタンフォード大学 教授

「脱サラ」の成功条件

シグリッド・キャロライン・シュローダー シュローダー法律事務所 設立者

会長とCEOの分離はほとんど無意味である

ロバート・C・ポーゼン MFSインベストメント・マネジメント 会長

顧客の最大の不満:営業マンは勉強不足である

フィリップ・クレインドラー インフォチーム・セールス・プロセス・コンサルティング パートナー
ゴパル・ラジグル インフォチーム・セールス・プロセス・コンサルティング パートナー

中国、計画が「規画」に変わる時

王 建鉚 中欧国際工商学院 教授
リンダ・G・スプレーグ 中欧国際工商学院 教授

BOOKS in REVIEW

経営研究の舞台裏を知る

佐藤郁哉 一橋大学大学院 商学研究科 教授

CHIEF OFFICERS

ローカルとグローバルのインターセクションに注目する
ホセ・ロペス ネスレ日本 代表取締役会長兼社長


2,095円
「ものづくり」の戦略モデル

Feature Articles
イノベーションに外部性を働かせる
P&G:コネクト・アンド・ディベロップ戦略

ラリー・ヒューストン プロクター・アンド・ギャンブル バイス・プレジデント
ナビル・サッカブ プロクター・アンド・ギャンブル シニア・バイス・プレジデント

アメリカのNPO、カンファレンス・ボードの調査によると、経営陣の最大関心事は「持続的かつ安定的な売上げ増」であるという。自社開発に固執したイノベーション体制では、まずこの目的を実現しえない。プロクター・アンド・ギャンブルは、アラン・ラフリーが新CEOに就任後、「コネクト・アンド・ディベロップ」と呼ばれるオープン・イノベーションが奏功し、R&D効率が約六〇%向上し、対売上高研究開発費率も三〇%近く低下した。そして、全社のイノベーションの三五%超、売上高にして数十億ドルを生み出している。この戦略モデルとその仕組みについて、推進担当者みずからが語る。

成功確率を高めるために
R&Dに「破壊的イノベーション」理論を応用する

スコット・D・アンソニー イノサイト マネージング・ディレクター
マット・アイリング イノサイト・キャピタル マネージング・ディレクター
リブ・ギブソン ベル・カナダ・エンタープライズ コーポレート・アドバイザー

イノベーションの成否を予測することはできない。ほとんどのビジネス・リーダーがそう考えている。しかし、クレイトン・クリステンセンが唱えた「破壊的イノベーション」という考え方を応用すると、イノベーションの成功確率を高めることができる。本稿では、イノベーションが期待できる分野の見つけ方、イノベーション・シーズの見極め方、初期投資のあり方、経営陣の意思決定プロセスなどについて、インテュイットやダウコーニング、P&Gやモトローラ、ヘルスケア企業などの事例を引きながら解説する。

「コラボレーションのリスク」を読み解く
イノベーション・エコシステム

ロン・エイドナー INSEAD 准教授

素晴らしいイノベーションを自社で成し遂げたからといって、市場での成功が約束されるとは限らない。そのイノベーションを優れた製品として最終消費者に届けるまでには、パートナー企業による協力や努力、さらにはそのイノベーションを生かすための補完的イノベーションの開発すら必要な場合があるからだ。もちろんこうしたパートナー企業で発生した予想外の遅れや失敗は、自社の成果にも跳ね返ってくる。複数の企業の力を束ね、一つのソリューションとして顧客に提供する「イノベーション・エコシステム」は、いまでは珍しくないが、そこにはメリットに負けないほどのリスクがある。その多様なリスクを3つに分類しつつ、自社戦略に織り込む手法を紹介する。

ユビキタス社会のビジネスモデル
製造業はスマート・サービスで進化する

グレン・オルメンディンガー ハーバー・リサーチ 社長兼創立者
ラルフ・ロンブレリア ハーバー・リサーチ バイス・プレジデント

製品をデジタル・ネットワーク化につなげることで、製造業は、「スマート・サービス」を提供することができる。これは、問題が発生する前に解決してしまうソリューションであり、また、顧客にもメーカーにもまったく新しい価値をもたらす。このようなスマート・サービスを提供できるかどうかが、製造業の有機的成長と生き残りを左右する。にもかかわらず、ほとんどの製造業がサービス事業に消極的である。印刷会社のハイデルベルグ、GEやハネウェル、コダックやフィリップスなど、ユビキタス社会を見据えてスマート・サービスに投資してきた企業は、二桁の成長率を実現し、圧倒的な競争優位を築いている。

株式市場はR&Dを評価しているか
カスタマー・セントリック・イノベーション

ラリー・セルダン コロンビア・ビジネススクール 名誉教授
イアン・C・マクミラン ペンシルベニア大学 ウォートン・・スクール 教授

上場企業は、資本市場から毎年成長することが期待されている。そこで、イノベーションへのたゆまぬ努力が続けられているが、ほとんどの企業がこの期待に応えられずにいる。その決定的な理由は、イノベーション活動が「顧客不在」だからである。プロダクト・アウトからマーケット・インへと転換することは、古くて新しい課題でありながら、ほとんどの企業が実現できていない。世界各国の何百社ものマネジャーたちとの協働から生まれた「カスタマー・セントリック・イノベーション」という手法を導入することでカスタマーR&Dという、顧客第一主義のイノベーション体制が実現する。トゥミ、セブン‐イレブン・ジャパンやベスト・バイの例を引きながら、その導入方法と効果について解説する。

HBR Articles

致命傷を回避する
CEOの公式謝罪はいかにあるべきか

バーバラ・ケラーマン ハーバード大学 ジョン・F・ケネディ・スクール センター・フォー・パブリック・リーダーシップ リサーチ・ディレクター

世界的に企業不祥事が続発している。それに伴って、組織の代表者が公に謝罪する機会が増えている。当然、謝罪上手のリーダーもいれば、謝罪下手のリーダーもいる。後者の場合、リーダー本人もその組織も致命傷を負うことになる。エクソンのローレンス・ロール、ブリヂストン・ファイアストンの小野正敏、フォードのジャック・ナッサー、メルクのレイモンド・ギルマーティンなどは、正しい謝罪ができずに、世間のブーイングを浴びることになった。一方、ジョンソン・エンド・ジョンソンのジェームズ・バークのように、逆に謝罪によって、かえって株を上げた例もあれば、ビル・クリントンのように致命的な状況から復活した例もある。

医療先進国の深刻なパラドックスを治療する
トヨタ生産方式で医療ミスは劇的に減らせる

スティーブン・J・スピア インスティテュート・フォー・ヘルスケア・インプルーブメント 上級研究員

目覚ましい医療技術の進歩の一方で、医療過誤や院内感染で命を落とすケースも絶えない。過大なコスト負担に苦しむアメリカの医療制度の下で、医療サービスの質を向上させるには、どうすればよいだろうか。知識と熱意に優れた医療従事者が現場から改善を進めていくことがカギだ。病院経営においても、トヨタ生産方式による業務の改善方法を探ることによって、救われる命が飛躍的に増えるばかりか、コストを大幅に節減できるのだ。このことは、すでに多くの病院やクリニックで実証されている。

六つの要因から析する
医療業界でイノベーションが失敗する理由

レジナ・E・ヘルツリンガー ハーバード・ビジネススクール 教授

医療は創造性を欠くことのできない事業分野の筆頭である。にもかかわらず、アメリカの医療制度はコストがかかりすぎ、エンドユーザーであるはずの患者は不便を強いられている。何が医療業界のイノベーションを阻害しているのだろうか。イノベーションの成否を左右する六つの要因の関係を分析することで、その対処の方法もおのずと見えてくる。他の国でも、他の業界でもこの分析手法は応用可能である。

オーストラリアの国営電話会社の攻防に学ぶ
市場防衛のマーケティング

ジョン・H・ロバーツ ロンドン・ビジネススクール 教授

一九九〇年代末、オーストラリアでも通信が自由化され、国営電話会社のテルストラは、初めて競争というものに直面した。アメリカのベルサウスとイギリスのケーブル・アンド・ワイヤレスのジョイント・ベンチャー、オプタスが最大のライバルと目された。テルストラは、このニュー・カマーの登場によって、市場シェアの相当規模を失うだろうと予想された。そこで同社は、儲かる顧客を死守しつつ、市場侵食のペースを遅らせる、いわゆる「防衛マーケティング」を展開した。

HBR Case Study

ベテラン営業マンの常套手段
「紳士の社交場」での接待は許されるのか

[コメンテーター]
ジョン・ブラウン フォーティス・インベストメンツ ディレクター
キャサリン・フランク ウィスコンシン大学マディソン校 研究生
ダス・ナラヤンダス ハーバード・ビジネススクール 教授
デニス・ルソー カーネギー・メロン大学 ハインツ・スクール 兼テッパー・スクール・オブ・ビジネス 教授
[ケース・ライター]
メアリー・エディ・モブレー ルイジアナ州立大学 E・J・カレッジ・オブ・ビジネス 研究生
ジョン・ハンフリーズ テキサスA&M大学 商学部 准教授

BRAIN FOOD

世界はまだフラット化していない

ローレンス・プルーサック バブソン・カレッジ 特別研究生

贅沢品もあれこれ使ってみたい

ミルトン・ペドラーザ ラグジュアリー・インスティテュート CEO
エリック・ボナボー アイコシステム 会長

フェラーリ流「創造性開発」トレーニング

マリオ・アルモンド フェラーリ ディレクター

ポルシェ:インターシップで製品開発を加速する

シグバルド・ハリソン カルマル大学 バルチック・ビジネススクール 助教授
ピーター・ロランジェ IMDインターナショナル 総長

排出権取引と株価の関係

アンソニー・ホワイト クライメイト・チェンジ・キャピタル ディレクター

SKUダッシュボードの活用法

レムコ・ファン・フック クランフィールド大学 スクール・オブ・マネジメント 教授
ケビン・ペグルス クロロックス ディレクター

対中M&Aの心得

マイク・W・ペン テキサス大学 ダラス・スクール・オブ・マネジメント 特任教授

CHIEF OFFICERS

伝統と革新を両輪に成功を継続する
創業家による経営の現代に通じる強さとは

ジョージ=ヘンリ・メイラン オーデマ ピゲ CEO
おすすめの購読プラン

商品情報・内容

  • 出版社:ダイヤモンド社
  • 発行間隔:月刊
  • 発売日:毎月10日
  • サイズ:A4変型判

■ 世界50ヵ国以上で愛読されるマネジメント誌の日本版

『DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー』(DHBR)は、世界50ヵ国以上で愛読されるマネジメント誌『Harvard Business Review』(HBR)の日本版です。企業の経営戦略、ビジネスコンセプト、フレームワークなどを通じて、よりよい未来をつくるためのアイデアと思考の軸を提供しています。マイケル・ポーターの競争戦略、チャン・キムのブルーオーシャン戦略、クレイトン・クリステンセンのイノベーションのジレンマ等、これまで数々の理論やノウハウがこの雑誌から生まれ、広まっていきました。企業トップやマネジャー、コンサルタント、アカデミアからの信頼も厚く、リーダーの必読誌として長く支持されています。

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