判例時報 発売日・バックナンバー

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◆記 事◆

SNSを用いたストーカー行為について……星 周一郎


◆判例特報◆

 1 強盗殺人事件の第1審判決(無期懲役)が確定し、服役中に死亡した元受刑者の妻子を請求人とする再審請求に対し、再審を開始する旨の判断をした原決定を維持し、検察官の即時抗告を棄却した事例
 2 新旧証拠の総合評価によれば、死体発見現場の知情性及びアリバイ主張の虚偽性を犯人性肯定の根拠とした確定判決の認定が動揺するなどしており、再審開始を認めた原決定の結論は正当であるとして、検察官の即時抗告を棄却した事例
──日野町事件第2次再審請求・再審開始決定即時抗告審
(大阪高決令5・2・27)


◆判決録細目◆

行 政

▽指定管理者の指定を取り消された原告が、普通地方公共団体である被告に対して、基本協定上の請求、委任契約ないし準委任契約に基づく報酬請求、民法650条3項の請求、民法651条2項の請求及び国家賠償請求をしたが、いずれも棄却された事例
(仙台地判令4・8・22)


民 事

◎インターネットを利用して短文の投稿をすることができる情報ネットワークにおいて、ある者のプライバシーに属する事実を摘示するメッセージが投稿された場合に、その者が前記情報ネットワークの運営者に対して前記メッセージの削除を求めることができるとされた事例
(最二判令4・6・24)

◎子の引渡しを命ずる審判を債務名義とする間接強制の方法による子の引渡しの強制執行の申立てが権利の濫用に当たるとした原審の判断に違法があるとされた事例
(最三決令4・11・30)

〇別居中の夫婦間において、妻である原審申立人が、夫で開業医である原審相手方に対して婚姻費用分担金の支払を求めた事案において、義務者である原審相手方の収入が標準算定方式の上限を超えることから、原審が、同方式によらず、同居時の生活水準や生活費支出状況、別居後の家計収支及び生活状況等の諸般の事情を踏まえて婚姻費用の分担額を定めたのに対し、抗告審においては、同方式を維持した上で、高額所得者である原審相手方の基礎収入について、同人の総収入から控除する税金や社会保険料、職業費及び特別経費について、事業収入の特殊性を踏まえた数値を用い、更に一定の貯蓄分を控除して婚姻費用分担額を算定した事例
(大阪高決令4・2・24)


知的財産権

◎音楽教室の運営者と演奏技術等の教授に関する契約を締結した者(生徒)のレッスンにおける演奏に関し前記運営者が音楽著作物の利用主体であるということはできないとされた事例
(最一判令4・10・24)

〇1 物の製造方法に係る特許権に基づく侵害差止等請求において、特許法104条を適用して被告原料が原告の特許発明の方法により生産されたものと推定し、また、推定の覆滅は認められないと判断された事例
 2 特許法39条2項の「同一の発明」に当たらないと判断された事例
(知財高判令4・2・9)


刑 事

◎強制採尿令状の発付に違法があっても尿の鑑定書等の証拠能力は肯定できるとされた事例
(最一判令4・4・28)

▽精神障害による幻聴・被影響妄想の影響下で実子を床に放り投げるなどの暴行を加え死亡させた傷害致死の事案につき、幻聴体験等についての被告人供述の信用性及び同供述に基づく精神鑑定の信用性を検討した上、心神喪失状態にあった疑いが残るとして無罪を言い渡した事例
(横浜地判令4・1・12)

▽保険金殺人の共同正犯として起訴された被告人につき、重要な役割を果たしたことは認めつつも、主犯とされる者の指示に従っていたにすぎず、積極的主体的に関与したとはいえないとして、殺人罪の幇助犯を認定した事例
(千葉地判令2・12・16)
◆判決録細目◆

行 政
◎地方自治法255条の2第1項1号の規定による審査請求に対する裁決について、原処分をした執行機関の所属する行政主体である都道府県は、取消訴訟を提起する適格を有するか(消極)
(最一判令4・12・8)

▽地方議会の議員による海外視察に関して、議会の派遣決定における派遣目的が是認される場合であっても、同派遣決定の議決時に派遣計画が明らかでなかった部分、あるいはその実際の派遣実施状況に照らして議員としての職務の遂行とはいえない部分については、当該議員に対して支給された旅費が不当利得に該当するとされた事例
(高松地判令3・12・24)


民 事

〇1 凍結保存精子を用いた生殖補助医療により出生した子は、当該凍結保存精子を提供した生物学的な父子関係を有する男性に対して、認知請求権を行使し得る法的地位があるか(積極)
 2 凍結保存精子を用いた生殖補助医療により出生した子らの生物学上の父に対する認知請求について、当該父が性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律に基づき女性への性別の取扱いの変更の審判を受けた場合において、同審判前に出生した子の認知請求は認められるが、同審判後に出生した子の認知請求は認められないとした事例
(東京高判令4・8・19〈参考原審:東京家判令4・2・28〉)

▽頸椎後方固定術で挿入されたスクリューの抜去・再挿入術後に患者が四肢麻痺となった場合において、担当医師にスクリューの刺入方向を誤った過失が認められた事例
(大阪地判令4・9・13)

▽地方議会において謝罪及び反省を求める旨の決議を受けた市議会議員による当該決議の内容の広報誌(議会便り)への掲載禁止と当該広報誌の頒布禁止の仮処分申立てがいずれも認められなかった事例
(大阪地決令4・9・26)


労 働

〇1 転籍出向を前提とする退職の意思表示が心裡留保により無効とされた事例
 2 仮執行宣言付きの1審判決後に1審判決認容額全額を支払った場合の付加金請求の当否
(東京高判令4・1・26〈参考原審:長野地松本支判令3・4・26〉)


◆最高裁判例要旨(2023(令5)年3月分)


◆判例評論

16 大阪市ヘイトスピーチへの対処に関する条例の合憲性
(最三判令4・2・15)……中曽久雄

17 新型インフルエンザ等対策特別措置法45条3項による飲食店に対する営業時間短縮命令の違法性を認めたものの、東京都知事が職務上の注意義務に違反したとは認めず、東京都の国家賠償法上の責任を否定した事例――グローバルダイニング社VS東京都 コロナ禍時短命令国賠事件
(東京地判令4・5・16)……鵜澤 剛

18 被告人は心神耗弱の状態にあったとした第1審判決を事実誤認を理由に破棄し何ら事実の取調べをすることなく完全責任能力を認めて自判をした原判決が、刑訴法400条ただし書に違反するとされた事例
(最三判令3・9・7)……滝谷英幸

19 閲覧者の電子計算機においてその者の知らないうちに実行させて利益を得るプログラムコードを自己の運営するサイトのサーバコンピュータに保管した行為が不正指令電磁的保管罪に当たらないとされた事例――コインハイブ事件上告審判決
(最一判令4・1・20)……四方 光
◆特 集◆

民事裁判における情報・証拠収集手段の拡充に向けて
 ──早期開示命令制度について──日弁連主催シンポジウム報告


◆判決録細目◆

民 事

〇重症新生児仮死及び低酸素性虚血性脳症による脳性麻痺・体幹機能障害を生じさせた医療事故につき、日本産科婦人科学会と日本産婦人科医会が編集・監修する産婦人科診療ガイドラインの2011年版として公表されたレベル分類に従って判断し、産科病院の担当医師による帝王切開を行う時期が遅れたとして、同病院を開設する医療法人の責任を肯定した事例
(大阪高判令3・12・16〈参考原審:大阪地判令2・2・26〉)

〇被疑者である被留置者に対する所持品検査として被疑者ノート(被疑者が弁護人等との接見に備えて取調べや接見の内容等を記載した文書)の内容を確認した留置担当官の行為が弁護人との関係で国家賠償法1条1項の適用上違法とされた事例
(名古屋高判令4・2・15〈参考原審:名古屋地判令2・9・29〉)


▽1 建物建替え工事に伴う位置指定道路における工事車両等の通行、工事等の支障となる電柱の撤去につき、敷地所有者に対する承諾請求及び妨害禁止請求を認めた事例
 2 ガス管の設置につき、隣地所有者に対する妨害禁止請求を認めた事例
(東京地判令4・3・23)


刑 事

◎傷害罪の成立を認めた第1審判決に判決に影響を及ぼすことが明らかな事実誤認があるとした原判決に、刑事訴訟法382条の解釈適用を誤った違法があるとされた事例
(最一判令4・4・21)

〇民間企業の役員等である被告人らが、国立大学の教授に対し、同企業と同大学との共同研究の受入れ、実施等に関し、賄賂を供与したと認めて贈賄罪の成立を認めた1審判決を、賄賂でないものを賄賂と認めた事実誤認があるとして破棄し、被告人らに無罪を言い渡した事例
(大阪高判令2・6・17〈参考原審:大阪地判平30・9・19〉)
◆書 評◆

北河隆之『交通事故損害賠償法〔第3版〕』(弘文堂、2023)
評者……加藤新太郎


◆判決録細目◆

行 政

▽1 地方公務員法46条所定の勤務条件とは、給与、勤務時間、職場での安全衛生、執務環境など、職員の勤務の提供に関連した待遇であり、同条所定の措置要求の対象となる勤務条件は、当該職員に関する勤務条件について直接かつ具体的に維持、改善を求めるものであることを要するか(積極)
 2 地方公共団体の職員が人事委員会に対してした地方公務員法46条に基づく措置要求の要求事項について、措置要求の対象として取り上げることができないとした判定の一部が違法であるとされた事例
(東京地判令4・2・24)


民 事

◎1 賃貸住宅に係る賃料債務等の保証委託及び連帯保証に関する契約書中の、賃料等の不払があるときに連帯保証人が無催告にて賃貸借契約を解除することができる旨を定める条項の消費者契約法10条に規定する消費者契約の条項該当性
 2 賃貸住宅に係る賃料債務等の保証委託及び連帯保証に関する契約書中の、賃料等の不払等の事情が存するときに連帯保証人が賃貸住宅の明渡しがあったものとみなすことができる旨を定める条項の消費者契約法10条に規定する消費者契約の条項該当性
(最一判令4・12・12)

〇証券会社の従業員による勧誘行為につき説明義務ないし情報提供義務違反、実質的一任売買の違法があるとして、証券会社と当該従業員に対する損害賠償請求が一部認容された事例(過失相殺7割)
(名古屋高判令4・2・24〈参考原審:名古屋地岡崎支判令2・12・23〉)

▽法定管轄裁判所に訴えが提起され、管轄違いを理由とする専属的合意管轄裁判所への移送の申立てがされた事案において、訴訟の著しい遅滞を避け、又は当事者間の衡平を図るため、専属的合意管轄裁判所に移送せず、法定管轄裁判所において自ら審理及び裁判をするのが相当であるとされた事例
(大阪地決令4・9・8)


労 働

〇従業員に対する不利益取扱いにつき、使用者に不当労働行為意思を認め、人事上の裁量に基づく正当化理由に関する主張(理由の競合)を認めなかった事例
(東京高判令3・10・13〈参考原審:東京地判令3・2・22〉)


刑 事

▽特定少年である少年が、営利目的で大麻を譲渡し、営利目的で大麻を所持した大麻取締法違反保護事件において、犯情の重さに加え、少年の保護処分歴や犯行後の情況、少年の性格、年齢、環境等を考慮し、刑事処分を相当と認めて検察官送致とした事例
(神戸家尼崎支決令4・12・8)
◆判決録細目◆

行 政

◎健康保険組合が被保険者に対して行うその親族等が健康保険法(平成24年法律第62号による改正前のもの)3条7項各号所定の被扶養者に該当しない旨の通知は、健康保険法189条1項所定の被保険者の資格に関する処分に該当するか(積極)
(最三判令4・12・13)


民 事

〇市民病院の担当医が吸引分娩により出生児(娩出された胎児)に低酸素性虚血性脳症による脳性麻痺を生じさせた医療事故につき、同児と同児の両親からの前記病院の開設・運営者に対する損害賠償請求について、帝王切開移行へのダブルセットアップを怠った過失などはないとして請求を棄却した原判決を、控訴審において維持した事例
(名古屋高判令3・2・18〈参考原審:名古屋地判令2・3・25〉)


▽不動産売買の仲介等を業とする者から、土地を取得して事業用借地権を設定することにより収益を得ることを提案され、前記仲介業者らの仲介により、土地所有者から土地を購入する契約及び事業者を借地権者とする事業用借地権設定契約の覚書を締結した者が、前記事業者が地代の支払を開始する時期に関して前記仲介業者が誤った情報を提供したために前記覚書の解約を余儀なくされ、これにより損害を被ったなどと主張して前記仲介業者らに求めた損害賠償が認容された事例
(宮崎地判令4・3・22)


労 働

▽新人看護師が精神障害を発病して自殺したことについて、業務起因性が否定された事例
(釧路地判令4・3・15)


知的財産権

▽1 商品の形態が取引の際に出所表示機能を有するものではない場合における不正競争防止法2条1項1号にいう「商品等表示」該当性
 2 独占的に約20年以上販売されたガスバルブが前記の商品等表示に該当しないとされた事例
(東京地判令4・12・23)


刑 事

〇強盗殺人罪を否定し、殺人罪と窃盗罪の成立を認めた原判決を事実誤認により破棄して差し戻した事例
(名古屋高金沢支判令4・3・24〈参考原審:富山地判令3・3・5本誌2515号93頁〉)

▽起訴後勾留中の被告人に対し、DNA採取への協力を働きかけたこと及び被告人が弁護人への接見を求めたのにこれに応じなかったことが、被告人の人格権並びに被告人及び弁護人の接見交通権を侵害し、国家賠償法1条1項の適用上違法とされた事例
(広島地判令4・3・23)

▽少年法62条2項2号に該当する事件を検察官に送致した事例
(大阪家決令4・8・5)


◆判例評論◆

12 1 将来の転売を目的として購入したマンションに係る課税仕入れが消費税法30条2項1号の「課税資産の譲渡等のみに要するもの」に当たらず、同号の「課税資産の譲渡等とその他の資産の譲渡等に共通して要するもの」に当たるとされた事例
  2 確定申告における消費税の申告額が過少であったことにつき、国税通則法65条4項にいう「正当な理由」があるとはいえないとされた事例
(東京高判令3・7・29)……金子友裕

13 普通河川の敷地の占用に関する不許可処分について、市長は裁量権の行使に当たって事業の公共性・公益性を考慮することができるとして、裁量権の逸脱・濫用はないとした事例
(東京高判令3・4・21)……福重さと子

14 宮城県公務災害補償文書提出命令事件
(仙台高決令3・5・31)……村上裕章

15 原審が被告人質問を実施したが、被告人が黙秘し、他に事実の取調べは行われなかったという事案につき、第1審が無罪とした公訴事実を原審が認定して直ちに自ら有罪の判決をしても、刑訴法400条ただし書に違反しないとされた事例
(最一決令3・5・12)……加藤克佳
◆判決録細目◆

行 政

◎衆議院小選挙区選出議員の選挙区割りを定める公職選挙法(令和4年法律第89号による改正前のもの)13条1項、別表第1の規定の合憲性
(最大判令5・1・25)

▽ウガンダ共和国国籍を有する外国人について、レズビアンであることを理由に迫害を受けるおそれがあるという十分に理由のある恐怖を有するものであると認められるとして、難民に該当するとされた事例
(大阪地判令5・3・15)


民 事

▽コンビニエンスストア本部によるフランチャイズ契約の解除は、加盟店側の異常な接客対応やSNS上での本部に対する誹謗中傷を理由とするものであり、加盟店側が時短営業(非24時間営業)を強行したことを理由とするものではなく、優越的地位の濫用にも当たらないとして、建物の引渡し及び約定の損害賠償金等の支払を求める本部側の請求を認容し、契約上の地位確認等を求める加盟店側の請求を棄却した事例
(大阪地判令4・6・23)

▽1 小学校のフットサルゴールポストが転倒し児童が死亡した事故について、同小学校の校長にはゴールポストが固定されていなかったことを見逃した重大な過失があるとし、当該児童の行為について過失相殺を否定した事例
 2 前記事故について、保護者に対する調査報告義務違反が認められないとされた事例
(福岡地久留米支判令4・6・24)


刑 事

▽麻薬及び向精神薬取締法違反(麻薬と誤認して覚醒剤を自己使用)、大麻取締法違反(大麻所持)保護事件において、本件が常習的な違法薬物使用、所持の一環として行われたこと等を指摘し、犯情の程度は重く、少年院送致も許容されるとした上で、非行性の悪化等を指摘し、少年を第1種少年院送致とし、収容期間を3年間と定めた事例
(千葉家決令4・6・24)


◆最高裁判例要旨(2023(令5)年1・2月分)
◆記 事◆

最高裁刑事破棄判決等の実情 ──令和3年度──……根崎修一


◆判決録細目◆

民 事

〇別居中の夫婦間において、妻である抗告人が、夫である相手方に対し、前件調停で定められた未成年者らとの面会交流に関する条項の変更を求めた事案において、原審が抗告人と未成年者らとの面会交流を間接交流とするのが相当であるとしたのに対し、抗告審は、長女に対する調査の実施時期や間接交流の継続的な実施状況等を踏まえ、未成年者らの意向・心情等の調査を改めて実施し、直接交流の可否や面会交流の具体的方法等を検討する必要があるとして、原審に差し戻した事例
(東京高決令4・8・18〈参考原審:東京家審令4・3・30〉)

▽1 人の肖像を無断で使用する行為が肖像権を侵害するものとして不法行為法上違法となる場合
 2 路上で人物を撮影した動画を同人に無断でYouTubeに投稿する行為が肖像権を侵害するものとして不法行為法上違法となるとされた事例
(東京地判令4・10・28)


労 働

▽発注企業である被告Y1が元請企業である被告Y2に施工図作成業務を委託し、Y2が下請企業である被告Y3に同業務を再委託する形式をとりながら、Y1がY3の労働者である原告に直接指揮命令を行い、原告の労務の提供を受けるという二重の労働者供給(二重派遣)の状態にあった事案につき、Y1及びY2に、職業安定法44条違反があるとはいえ、労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律40条の6を適用又は準用してY1又はY2と原告との直接雇用契約の成立を認めることはできず、被告らによる共同不法行為に基づく損害賠償請求も認められないとされた事例
(大阪地判令4・3・30)


刑 事

◎捜査機関への申告内容に虚偽が含まれていた事案につき刑法42条1項の自首が成立しないとされた事例
(最一決令2・12・7)

▽飲酒後の運転中に対向車線上を逆走し、対向直進してきた被害車両に自車を衝突させ、被害車両の同乗者を死亡させた事故について、疲労等による眠気が原因である疑いがあるとの弁護人の主張を排斥し、自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律3条1項にいう「アルコールの影響により正常な運転が困難な状態に陥って」前記事故を惹起したと認定し、危険運転致死罪の成立を認めて、被告人を懲役4年に処した事例
(大津地判令3・12・21)
◆判決録細目◆

民 事

◎マンション建替事業の施行者がマンションの建替え等の円滑化に関する法律76条3項に基づく補償金の供託義務を負う場合において、前記補償金の支払請求権に対して複数の差押命令が発せられて差押えの競合が生じたときに前記施行者がすべき供託
(最一判令4・10・6)

〇優生保護法(平成8年法律第105号による改正前のもの)に関する国家賠償請求について、被害者が国による不法行為であることを客観的に認識し得た時と考えられる「旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者に対する一時金の支給等に関する法律」の施行日である平成31年4月24日から5年間が経過するまで、民法(平成29年法律第44号による改正前のもの)724条後段の効果は生じないとした事例
(東京高判令4・3・11〈参考原審:東京地判令2・6・30〉)

▽1 離婚後に元配偶者及び子らと同居していた者が、親権を有しないにもかかわらず親権者である元配偶者に無断で子らを連れて別居したことが、元配偶者に対する不法行為を構成するとされた事例
 2 弁護士が、子ら及びその親権者と同居していた親権を有しない親に対し、親権者に無断で子らを連れて別居することを肯定する助言をしたことが、親権者に対する不法行為を構成するとされた事例
(東京地判令4・3・25)


知的財産権

▽1 競争関係にある者が、裁判所が知的財産権侵害に係る判断を示す前に当該判断とは異なる法的な見解を事前に告知し又は流布する場合に、当該見解は、不正競争防止法2条1項21号にいう「虚偽の事実」に含まれるか(積極)
 2 特許権を侵害している旨の通知書を送付した行為が、不正競争防止法2条1項21号にいう不正競争行為に該当するとされた事例
(東京地判令4・10・28)


刑 事

▽犯人が捜査機関に発覚していたか否かは捜査機関全体における犯人特定のための捜査活動の進捗状況に基づいて判断すべきであるとして、被告人が、A警察署が捜査していた侵入窃盗事件について、被告人の別件特殊詐欺事件を捜査していたB警察署の警察官に申告した事案につき、自首の成立を否定した事例
(東京地判令4・6・7)


◆判例評論◆

9 原子力発電所の運転差止請求において、原子力災害対策指針に定める段階的避難等が実現可能な避難計画の策定及びこれを実行しうる体制が講じられていないため、人格権侵害の具体的危険があるとして、PAZ及びUPZ(前記発電所から概ね半径30㎞の範囲)内の住民に限り、差止めを認めた事例
──東海第二原発運転差止請求事件第1審判決
(水戸地判令3・3・18)……神戸秀彦

10 仮想通貨についての情報教材を販売する法人および販売勧誘を助長する事業者個人に対し、特定適格消費者団体が原告となって提起した共通義務確認訴訟において、同訴訟の適用要件である「支配性」が認められないとして訴えが却下された事例
(東京高判令3・12・22)……坂本真樹

11 違法収集証拠として証拠能力を否定した第一審の訴訟手続に法令違反があるとした原判決に、法令の解釈適用を誤った違法があるとされた事例
(最三判令3・7・30)……佐藤美樹
◆記 事◆

裁判員裁判の解剖──制度と運用に関する批判的検証(10)
 裁判員制度の意義と課題──裁判員経験の社会的共有に向けて……見平 典


◆判決録細目◆

行 政

◎1 東京都議会議員の定数並びに選挙区及び各選挙区における議員の数に関する条例(昭和44年東京都条例第55号)のいわゆる特例選挙区を存置する規定の適法性
 2 東京都議会議員の定数並びに選挙区及び各選挙区における議員の数に関する条例(昭和44年東京都条例第55号)の議員定数配分規定の適法性
 3 東京都議会議員の定数並びに選挙区及び各選挙区における議員の数に関する条例(昭和44年東京都条例第55号)のいわゆる特例選挙区を存置する規定の合憲性
 4 東京都議会議員の定数並びに選挙区及び各選挙区における議員の数に関する条例(昭和44年東京都条例第55号)の議員定数配分規定の合憲性
(最二判令4・10・31)


民 事

◎刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律98条の定める作業報奨金の支給を受ける権利に対する強制執行の可否
(最三決令4・8・16)

〇末期の遠位胆管がん患者に対する自由診療として行われた自家がんワクチン療法と称する治療行為について、医師の説明義務違反及び検査義務違反を認め、治療費相当額及び慰謝料の損害賠償請求が認容された事例
(東京高判令4・7・6〈参考原審:宇都宮地判令3・11・25〉)


経 済

〇データの書換制限をした電子部品を取り付けたトナーカートリッジを製造販売していた複写機メーカーが、当該電子部品を取り換えた再生トナーカートリッジを製造販売していたリサイクル事業者に対して、特許権侵害による差止め、廃棄、損害賠償を請求した事案において、特許権の行使は私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律に抵触するものとはいえず、権利濫用に当たらないとして、請求を認容した事例
(知財高判令4・3・29)
◆記 事◆

公法上の確認訴訟の新たな展開
 ──選挙権訴訟と審査権訴訟の比較検討……村上裕章


◆判決録細目◆

行 政

▽市が設置管理する都市公園内に私企業が市の設置許可を受けて建設したサッカー専用スタジアムについて、市長が固定資産税及び公園使用料を免除したことが、いずれも違法とされた事例
(宇都宮地判令4・1・27)


民 事

◎民事執行法197条1項2号に該当する事由があるとしてされた財産開示手続の実施決定に対する執行抗告において請求債権の不存在又は消滅を執行抗告の理由とすることの許否
(最一決令4・10・6)

〇死亡した犬のDIC(播種性血管内凝固症候群)につき獣医療の水準に適った治療を行ったとはいえず、当該犬の治療に関して過失がある獣医師が、当該犬の飼育者に対して生命維持の相当程度の可能性の侵害による不法行為責任を負うとされた事例
(大阪高判令4・3・29)

▽離婚届に妻の署名押印はあるがその離婚意思を欠いて無効である離婚の届出をした夫が、妻の真意を確認することなくその届出をした過失により妻としての地位を不安定な状態に置いてこれを侵害したなどとして、夫の妻に対する不法行為に基づく損害賠償責任が認められた事例
(東京地判令4・3・28)


知的財産権

▽1 人の肖像を無断で使用する行為が肖像権を侵害するものとして不法行為法上違法となる場合
 2 著名人を被写体とする写真を同人に無断で週刊誌に掲載する行為が肖像権を侵害するものではなく不法行為法上違法とはいえないとされた事例
(東京地判令4・7・19)


商 事

▽上場企業の株式買付けの時には未だ当該上場企業の業務執行を決定する機関が業務上の提携を行うことについての決定をしたとは認められないとして、当該株式買付けがインサイダー取引に当たるとしてされた課徴金納付命令が取り消された事例
(東京地判令3・10・29)


経 済

▽不当な取引制限(価格カルテル)に係る課徴金納付命令の算定基礎となった対象商品について、違反行為を行った事業者が明示的又は黙示的に違反行為の対象から除外するなど当該商品が違反行為による相互拘束から除外されていることを示す特段の事情は認められないとされた事例
(東京地判令3・8・5)


労 働

〇1 職場内での社員同士の諍いの際に上司に発した言葉について口頭による退職の意思表示と認めなかった事例
 2 職場内での私的な話題を契機に他の社員から受けた暴行について使用者責任を否定した事例
 3 事業主が社員の厚生年金の加入手続を一定期間しなかったために生じた将来の年金受給額の逸失利益の賠償請求につき、その額の立証が著しく困難であるとして民事訴訟法248条を適用して相当な損害額を認定した事例
(東京高判令4・8・19)


◆最高裁判例要旨(2022(令4)年11・12月分)
◆記 事◆

裁判員裁判の解剖
──制度と運用に関する批判的検証(9)
「意識改革」としての裁判員制度?……山崎友也


◆判決録細目◆

行 政

◎地方公共団体の職員が暴行等を理由とする懲戒処分の停職期間中に同僚等に対して行った同処分に関する働き掛けを理由とする停職6月の懲戒処分が裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用した違法なものであるとした原審の判断に違法があるとされた事例
(最三判令4・6・14)


民 事

◎保佐開始の審判事件を本案とする保全処分の事件において選任された財産の管理者が家庭裁判所に提出したその管理すべき財産の目録及び財産の状況についての報告書は、前記保全処分の事件の記録に当たるか
(最一決令4・6・20)


経 済

〇大手スーパー業者が納入業者にオープンセール協賛金等を支払わせるなどした行為が優越的地位を濫用したものであるとして公正取引委員会が命じた排除措置命令及び課徴金納付命令に係る審決の取消請求につき、当該業者の優越的地位の濫用を認めて棄却した事例
(東京高判令3・3・3)


刑 事

◎金融商品取引法167条1項6号にいう「その者の職務に関し知つたとき」に当たるとされた事例
(最三決令4・2・25)


◆判例評論◆

7 経済産業局長が採石権の存続期間の更新決定をすることができるのは、土地所有権の制限を正当化し得るに足りる公共の利益がある場合に限られるとされた事例
(東京高判令3・2・18)……赤渕芳宏

8 一つの交通事故から同一被害者に生じた物損と人損に対する不法行為による各損害賠償請求権の短期消滅時効の起算点
(最三判令3・11・2)……松本克美
◆記 事◆

海外判例研究──第15回──

【憲法】

 ・妊娠15週以降の中絶を原則禁止したミシシッピ州法が中絶の権利を侵害するかどうかにつき、中絶の権利を認めた判例を変更し、中絶の権利を否定した事例──ドブス判決……大林啓吾

 ・広告看板の敷地内で事業が行われていない場合には広告看板のデジタル化等を認めないオースティン市の条例が表現の自由を侵害するかどうかが争われた事件につき、本件規制は内容規制に当たらないとして原審に差し戻した事例──レーガンナショナル広告会社判決……大林啓吾

【民法】

 ・債権者代位訴訟による債権回収ができなかった場合の債権者が債務者に対する請求訴訟の可否をめぐる事件……胡 光輝

【民事訴訟法】

 ・連邦裁判所が行う証拠開示手続は、政府から権限を与えられた仲裁法廷においてのみ利用可能であるとされた事例……ダン ローゼン・西口 元

【消費者法】

 ・製造業者による保証内容についてオンラインプラットフォーム上の出店者が負う情報提供義務……カライスコス アントニオス

【刑法】

 ・直接的死因と認定された殺害行為が不可罰的自殺幇助として規範的に評価された事例……神馬幸一

 ・はく奪される犯罪収益の算定において、財産の売却に潜在的に要するコストの控除が認められた事例……橋本広大

 ・明確性の原則と立法・司法の義務……仲道祐樹


裁判員裁判の解剖──制度と運用に関する批判的検証(8)
 裁判員裁判と刑法解釈──正当防衛を素材として…川崎友巳


◆判決録◆

行 政

〇英国領ケイマン諸島の特例有限責任パートナーシップの持分を対象として内国法人から海外子会社にされた現物出資が適格現物出資であると認められた事例
(東京高判令3・4・14)


民 事

〇自動車保険の被保険者が、保険契約車両の修理を依頼中、当該保険契約車両とは異なる自動車(他車)を運転中に交通事故を起こした場合において、当該他車を、当該保険契約車両とは別の自動車を購入するまでの間という約束の下、特に確定的な返還期限を定めることなく借り受け、現に継続的かつ日常的に使用していたときは、当該他車は自動車保険の他車運転危険補償特約にいう「常時使用する自動車」に当たるとされた事例
(東京高判令4・10・13)

〇財産の分与に関する処分の審判の手続において、申立人が給付を受けるべき権利者であるとは認められず、かえってその相手方が給付を受けるべき権利者であると認められる場合において、少なくとも相手方が、当該審判の手続において、自らが給付を受けるべき権利者であり、申立人に対して給付を求める旨を主張しているときは、申立人の財産分与の審判の申立てを却下するのではなく、申立人に対して相手方への給付を命じることができるとして、原審判中財産分与の申立てを却下した部分を取り消した上、相手方への給付を命じるべきか否かという点について更に審理を尽くさせるため、財産分与申立事件を原審(家庭裁判所)に差し戻した事例
(広島高決令4・1・28)

〇警察本部の監察官等による警察官に対する退職勧奨及びそれに向けての降格勧奨等の一連の行為が、同警察官を自主退職に追い込もうと企図して執拗に組織的に行われた違法なものであるとして、国家賠償法1条1項に基づく損害賠償義務が認められた事例
(広島高判令4・4・21)

▽課外のクラブ活動としてのテニス大会の試合中に生徒がテニスコートに近接するコンクリート壁に衝突して負傷した事故について教員らに注意義務違反があるとされた事例
(東京地判令4・3・2)

▽消防団について、権利能力なき社団には該当しないとして、民事訴訟上の当事者能力が否定された事例
(東京地判令4・4・15)


商 事

▽独禁法違反による排除措置命令及び課徴金納付命令を受けた会社の取締役らについて、法令遵守義務違反による任務懈怠責任を認め、その損害として課徴金相当額の一部の会社に対する支払を命じた株主代表訴訟の事例
(東京地判令4・3・28)


刑 事

〇刑事訴訟法435条6号の証拠の明白性が認められないとして再審請求を棄却した原決定が異議審においても維持され、異議が棄却された事例──名張毒ぶどう酒殺人事件第10次再審請求異議審決定
(名古屋高決令4・3・3)
◆記 事◆

裁判員裁判の解剖──制度と運用に関する批判的検証(7)
刑事弁護の課題──裁判員裁判を出発点として……緑 大輔


◆判決録細目◆

民 事

▽1 土地売買の中間業者が、自己が費消する目的を秘して、土地所有者が求める代金を超えた支払を買主に請求したことにつき不法行為(詐欺行為)が認められた事例
 2 前記詐欺行為による騙取金が振り込まれた預金口座の預金債権について転付命令を受けたことが不当利得に当たるとされた事例
(東京地判令4・2・14)

▽破産会社の破産手続開始の申立てを受任した弁護士が当該破産会社との間の委任契約に基づく財産散逸防止義務に違反したとは認められないとして、当該弁護士の債務不履行責任が否定された事例
(東京地判令4・2・25)

▽市立中学校の生徒がいじめを受けたことについての同中学校の教諭ら及び市教育委員会の対応が国家賠償法上違法であるとされた事例
(さいたま地判令3・12・15)


知的財産権

▽1 脚本の翻案物である映画が、当該脚本の著作者又はその許諾を得た者によって上映の方法で公衆に提示された場合の当該脚本の公表の成否
 2 試写会で上映された映画の脚本を無断で週刊誌に掲載する行為が、当該脚本に係る公表権を侵害するとされた事例
(東京地判令4・7・29)


商 事

▽診療報酬債権を裏付資産として発行する社債の私募の取扱いをした証券会社が、当該社債の販売支援を行っていた別の証券会社等から追加資料の提供を受けるなどして、当該社債が真実診療報酬債権を裏付けとするものであるといえるかを調査すべき義務を負うものとされた事例
(名古屋地判令4・4・19)


刑 事

▽特定少年が、特殊詐欺の受け子としてキャッシュカードを窃取した3件の事案において、特殊詐欺の悪質性等を指摘し、犯情は重く、少年院送致も許容されるとした上で、保護観察状況等を踏まえ、少年を第1種少年院送致とし、収容期間を3年間と定めた事例
(東京家決令4・6・15)
◆記 事◆

裁判員裁判の解剖
 ──制度と運用に関する批判的検証(6)
 評議──裁判員裁判における実質的協働の実現に向けて……森本郁代・石塚章夫


◆判決録細目◆

民 事

〇共同漁業権から派生する漁業行使権に基づく諫早湾干拓地潮受堤防排水門の開門請求を認容する確定判決に対する請求異議訴訟において、前訴口頭弁論終結後の事情変動等を踏まえて改めて利益衡量を行った結果、現時点において、前記確定判決に基づく強制執行は、権利濫用に当たり、又は、信義則に照らし、許されないとされた事例
(福岡高判令4・3・25)

▽インプラント手術において、担当歯科医師に術前検査を怠った過失があるとされた事例
(大津地判令4・1・14)

▽食道静脈瘤に対する内視鏡的静脈瘤結紮術(EVL)を受けた際に低酸素状態となり、術後も低酸素脳症による意識障害が継続することになった患者が、不法行為又は債務不履行に基づき、手術を行った病院に対し損害賠償を求めた事案において、鎮静剤であるミダゾラムを側管注法で投与したことに過失があるとして、請求が認容された事例
(神戸地判令3・9・16)

▽1 警察の公安当局による、風力発電事業に反対する者の個人情報を風力発電事業者に対し提供した行為が国家賠償法1条1項に反し違法とされた事例
 2 警察の公安当局による、風力発電事業に反対する者の個人情報を収集・保管した行為が国家賠償法1条1項に反しないとされた事例
(岐阜地判令4・2・21)


労 働

〇酒気帯び運転をしたことを理由に懲戒免職とされた地方公務員に対する、退職手当の全額を不支給とする処分について、処分行政庁が裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用したものと判断して、当該不支給処分の取消請求を認容した事例
(福岡高判令3・10・15)

▽懲戒免職処分に先行する自宅待機の間、市職員が公法上の給料等請求権を有しているとされた事例
(大津地判令2・10・6)


判例評論

4 無罪が確定した被告人のプライバシー保護とDNA型データ等の抹消
(名古屋高判令4・1・18)……岡田悦典

5 性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律3条1項3号「現に未成年の子がないこと」の要件が憲法13条、14条1項に違反しないとされた事例
(最三決令3・11・30)……渡邉泰彦

6 新型コロナ禍の面会交流と過酷執行
(大阪高決令3・8・2)……髙橋大輔
◆判決録細目◆

行 政

〇重婚的内縁関係にあった内妻からの遺族厚生年金等の請求につき、本妻との婚姻関係の形骸化が認められないとしてされた不支給決定の取消訴訟において、前記不支給決定を是認した1審判決を取り消し、前記不支給決定を取り消した事例
(東京高判令3・11・11〈参考原審:東京地判令3・6・24〉)


民 事

◎親子関係不存在確認の訴えについて確認の利益があるとされた事例
(最二判令4・6・24)

〇養子が養親に無断で養子縁組届を作成し提出したもので、養親の縁組意思を欠く養子縁組であるとして無効とされた事例
(福岡高判令4・9・6〈参考原審:熊本家判令4・3・29〉)

〇漁獲上限が定められたことによってくろまぐろの漁獲が事実上不可能になった漁業者が、農林水産大臣及び知事による規制権限の不行使並びに農林水産大臣の裁量権の範囲の逸脱が国家賠償法上違法であると主張して損害賠償を求めたが、違法性が否定された事例
(札幌高判令3・12・14〈参考原審:札幌地判令2・11・27〉)

▽同性間の婚姻を認めていない民法及び戸籍法の規定と憲法14条1項、24条1項及び2項
(東京地判令4・11・30)

▽1 生徒の他生徒から受けた言動についての申出等に対する市立中学校教員の対応及び同生徒への衛生指導について国家賠償法1条1項の適用上違法であるとはいえないとされた事例
 2 市立中学校の教員が前記生徒の髪を切った行為について国家賠償法1条1項の適用上違法であるとして、慰謝料等を認めた事例
(甲府地判令3・11・30)

▽原告が提供するロードサービスについて、明示的な禁止規定がなくても、事業者が搬送等の商用目的で無償利用することは許容されていないとして、原告の会員であった中古車販売業者らの不正利用を認める一方、不正利用を看過した原告側の体制や対応についても相当程度の問題があったとして、3~5割の過失相殺をして、不法行為に基づく損害賠償請求を一部認容した事例
(大阪地判令4・5・25)


労 働

◎部下への暴行等の行為をした地方公共団体の職員が地方公務員法28条1項3号に該当するとしてされた分限免職処分を違法とした原審の判断に違法があるとされた事例
(最三判令4・9・13)
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