Vesta(ヴェスタ) 発売日・バックナンバー

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【特集】食とジェンダー
特集アドバイザー/湯澤規子(法政大学人間環境学部教授)

新しい眼鏡をかけた時、風景の輪郭が鮮明になり、世界がまるでちがって見えてくることがある。
新しい概念を手に入れることは、この眼鏡の話によく似ている。漠とした何かが、概念の誕生によって可視化され、説明できるようになるからである。
「ジェンダー(歴史・文化・社会的に形成される性差)」は、まさにそうした概念の一つであるが、人によっては未だ「遠い他人事」に過ぎないのかもしれない。ところが「食」という誰にとっても身近な事象と「ジェンダー」を掛け合わせてみると、それは「身近な自分事」に反転する。                            
食卓や台所、会社の湯沸室、スーパーの店先、街角の居酒屋での出来事に見え隠れする「当たり前」や「普通」に対する再考を多彩に展開し、
新しい議論を試みたのが今回の企画である。複雑さの中に希望が宿る
「食」の風景に目を凝らしてみてほしい。

「みるvesta」特集をコンパクトに纏めた映像をお楽しみください!
・ロング(約13分):https://youtu.be/RH2UoXVv84I
・ショート(約1分):https://youtube.com/shorts/988cIa_-g8U?feature=share

Ⅰ 「料理すること」と「食べること」、2つ合わせて考える
 1 女性は、料理上手でなければいけないのか?/阿古 真理
 2 よしながふみの描く食とジェンダーの多様性 ―『きのう何食べた?』と『大奥』
   /青山 友子
 3 日常茶飯史考 ―分担と共有の論理/湯澤 規子
 4 北欧の食とジェンダー平等/小野坂 優子

Ⅱ 「料理すること」
 1 『女学雑誌』にみる食とジェンダー/村瀬 敬子
 2 お茶くみ今昔物語/矢野 敬一
 3 家庭科教育の現場にみる食とジェンダー「ねばならない」!?/増田 真祐美
 4 ミクロネシア離島の食と暮らし/杉藤 重信

Ⅲ 「食べること」
 1 「女の一人飲みはタイヘン」と上から目線で語るおじさんへの伝言/稲垣 えみ子
 2 都市の食空間にみるジェンダー ―胃袋と生きることの日米比較史/湯澤 規子
 3 東南アジアの屋台リサーチでみてきたもの/下寺 孝典
 4 イタリアでも料理は女性の仕事か/宇田川 妙子
[トピックス]ヨモギを通して見るジェンダー化された食べ物/諸 昭喜
 特集まとめ ジェンダーの多様性を映しだす食 ―名もなき日常に宿る新しい論点/湯澤 規子

<連載>
 ☆【新】台所史探訪(第1回)「台所史への誘い」/須崎 文代
 ☆歌舞伎のレシピ(第7回)「酒は憂いの玉箒」/堀越 一寿
 ☆大食軒酩酊の食文化(第57回)「カレーライスと酒」/石毛 直道
 ☆特別対談 石毛直道×池谷和信 世界のフィールドからみた人類の食
 ☆文献紹介 横山 智(編著)『世界の発酵食をフィールドワークする』/前川 健一
【特集】ジャンクフードとスーパーフード 食をめぐる毀誉褒貶
特集アドバイザー/太田 心平(国立民族学博物館准教授)

 ジャンクフードということばが社会に浸透したかと思ったら、今度はスーパーフードなる新語が出てきた。単なる健康食とかヘルシーフードというのではなく、スーパー(超越的)な食品という概念が、いま世界で広まろうとしている。では、世界の各地域では、何がスーパーフードと言われ、何がジャンクフードになっているのか?
 もちろん、身体に良い食品の特集ならば、読者はこれまでにもたくさん見ていらしたはずだ。世界のジャンクフードについても、これまでいくつかの書籍であつかわれている。本誌のこの号では、その両者を同時にあつかうことで、何が見えてくるか、探訪してみよう。馴染みが薄い地域のスーパーフードやジャンクフードの背景に、きっとあなたも「その気持ち、わかる!」とつぶやくはずだ。


<特集>
はじめに:スーパーフードとジャンクフード― 一緒に考えることで何が見えるか/太田 心平

Ⅰ 食品の公的な階級づけの最前線から/カルロス・A・モンテイロ

世界と日本のジャンクフード&スーパーフード/編集部

Ⅱ 世界各地のジャンクフード&スーパーフード
◆その1 ヨーロッパと南北アメリカ
 1 美食のスナッキングへ―転身するフランスのファストフード/伊藤 文
2 過去から来たシュプラウチェシュ、未来に向かうカプサローン/アレックス・デ=ヴート
3 時代とともに変化するスウェーデンのスーパーフードとジャンクフード
―産業化の影響から/太田 美帆
4 アメリカ南部の「ジャンクフード」事情/賀茂 美則
5 どっちもファッションでしょう?
―ニューヨークで見聞きするスーパーフードとジャンクフード/太田 心平
6 スーパーフードもジャンクに食す!? ―ジャンク大好きブラジル人/藤井 香織
[トピックス]スーパーフードとユダヤ教 革新的/保守的? /細田 和江

◆その2 中東、ロシア、インドそしてアジアへ
7 360万人の「故郷の味」―アフガニスタンのファストフードとスーパーフード
/太田 翔理
8 不況が後押しするか、ロシア国産スーパーフード/石島 健
9 伝統と新たなものがせめぎ合うインドの食事情/竹村 嘉晃
10 ベトナム人の健康意識とフード事情/樫永 真佐夫
11 ジャンクな食べ方/スーパーな食べ方―中国における食へのこだわり/長沼 さやか
12 韓国におけるジャンクフードとスーパーフード/守屋 亜記子

Ⅲ 日本 みんなが大好きな食べもの善悪二元論/畑中 三応子

<連載> 
☆歌舞伎のレシピ(第6回)「こいつぁ春から」/堀越 一寿 
☆大食軒酩酊の食文化(第56回)「『茶酒論』と『酒茶論』」/石毛 直道
☆文献紹介 岩間一弘(著)『中国料理の世界史』/赤嶺 淳
【特集】世界の豆食文化
 特集アドバイザー/小磯千尋(亜細亜大学国際関係学部教授)

 約2万種あるというマメ科植物のうち食用は約80種で、経済的に重要な栽培種は33種であるとい 
う。その33種が穀物とともに人類を支え続けてきたといっても過言ではない。マメは毎日世界の食卓にさまざまな形でのぼり、私たちの体と心を満たしてくれている。地球環境に配慮せざるをえなくなった今、マメは重要なタンパク供給源として新たに注目を集めている。人類の英知の結晶ともいえる世界のマメ利用=豆食文化を学ぶことで、今後の私たちの食事の選択肢がより豊かに広がることは間違いないだろう。

<特集>
(巻頭)日本で食べられている主な豆/編集部
Ⅰ 日本の豆食文化/長野 宏子

Ⅱ 豆と人間―農学からみた豆/戸石 七生

Ⅲ 海外の豆食文化
 1 壁ではなくフムスを―イスラエルと周辺国の豆論争/宇田川 彩
 2 イタリアの豆食文化/高根沢 均
 3 ペルーの豆食文化/蝦名 大助
 <トピックス>アジアとアフリカの納豆ワンダーランド/高野 秀行
 4 ナイジェリアの食文化に根ざした豆発酵調味料の開発/小林 健一
 5 豆は縁の下の力持ち―東アフリカのフィールドから/坂井 紀公子
 <インドの豆食―イントロダクション>/小磯 千尋、小林 真樹
 6 豆消費大国インド―家庭における豆利用/小磯 千尋
 7 インド豆料理探訪/小林 真樹
 <コラム>マディヤ・プラデーシュ州における大豆増産プロジェクトの思い出/中西 泉
 8 豆から見た中国の一日/川口 幸大
 <トピックス>ミエン・ヤオの儀礼食としての豆腐/廣田 律子

Ⅳ 豆のタネ
 1 続々登場する代替肉メニュー ファストフード・チェーンにもヘルシー志向の波/角谷 剛
 2 米国領グアムにおける枝豆(EDAMAME)文化/陣内 真佐子

特集まとめ: 人類の救世主としての豆/小磯 千尋

<連載> 
☆歌舞伎のレシピ(第5回)「一富士、二鷹、三茄子」/堀越 一寿 
☆大食軒酩酊の食文化(第55回)「飲食と宗教」/石毛 直道
☆ミクロネシアの島の暮らしと食(最終回)「陸上動物」/山本 宗立
☆文献紹介 池谷和信(編)<「フォーラム 人間の食第1巻」>『食の文明論―ホモ・サピエンス史から探る』/松本 亮三
【特集】食の装い
 特集アドバイザー/朝倉敏夫(国立民族学博物館・総合研究大学院大学名誉教授)

 「人間はなぜ装うのか」。
 衣の装いでは、その答えは「肉体を外部から保護するモノとしての機能(身体の保護)」と
 「着るヒトの存在を社会的に表象する記号としての機能(他人の視線)」の二つである。 
 では、食の装いではどうだろう。食の装いとは、どのようなときに、どのような形で、
 なぜおこなわれるか。それを知るのが今回の企画だ。 
 ハレの日に晴れ着を着るように、世界では、特別な日にどのような食の装いをするのか。
 東アジア、東南アジア、中東、ヨーロッパ、南アメリカの事例とともに、一見「装い」とは
 縁遠いと思われるアフリカの事例をみてみたい。
 また、すしと懐石料理に代表される日本の料理は、まさに「目で食べる」といわれる。
 その真髄はどこにあるのだろう。
 加えて、ヨーロッパとアジアにおけるお菓子の装いにも目を向けてみよう。 
 食の装いは時代とともに変わる。すでに定着した感のある「インスタ映え」の現象や、
 食の装いに活用されるAI技術についても探ってみたい。

<特集>
Ⅰ 海外編
 1.韓国の伝統的な食の装い―プジムハゲ(もりだくさんに/ 朝倉敏夫
 2.現代中国人のハレの食卓/劉 征宇
 3.東南アジアのオープンハウス―もてなす心が食の装いとなる/石川智士
 4.装うご飯の移り変わり インドネシアのトゥンパン/阿良田麻里子
 5.トルコの食と食卓の彩り―多様な地域性と日常・非日常―アイスン ウヤル 槙林
 6.フランス料理と非日常空間の演出―八木 尚子
 7.イースターの食卓からみるブルガリア人の世界観と美意識/マリア・ヨトヴァ
 8.文化のるつぼ、リマのクリスマスディナー
   /サウセド・セガミ・ダニエル・ダンテ、丸岡真紀穂
 9.エチオピアの食習慣とハレの装い/上村知春
 [コラム]装わないごちそう/小松かおり

Ⅱ 日本編
 1.すしの「装い」〜「ごちそう」の枠組み〜/日比野光敏
 2.<編集部インタビュー> 料理人にとっての「食と装い」/小室光博

Ⅲ 菓子の装い
 1.西洋における菓子の装い―カレームを中心に/南 直人
 2.アメと、アメを包むもの/加部勇一郎

Ⅳ“装い”の話題 
 1.「#ハッシュタグ」の魔力―「インスタ映え」のメカニズムを探る/藤本憲一
 2.食の装いの心的機能とAI技術の適用/和田有史、山寺 純

特集まとめ 「食の装い―装飾、装置、包装をキーワードに」/朝倉敏夫

<連載> 
 ☆歌舞伎のレシピ(第4回)「腹が減っては忠義はできぬ」/堀越一寿 
 ☆大食軒酩酊の食文化(第54回)「ラーメン鉢の雷紋」/石毛直道
 ☆ミクロネシアの島の暮らしと食(第3回)「魚介類」/山本宗立
 ☆文献紹介 田村典江/クリストフ・D・D・ルプレヒト/スティーブン・R・マックグリービー
  =編著『みんなでつくる「いただきます」―食から創る持続可能な社会』/岸上伸啓
【特集】コロナと食文化
 特集アドバイザー/岩田三代(元日本経済新聞社論説委員兼生活情報部編集委員)

 「休業」の紙が貼られた飲食店、テイクアウトを始めたレストランや居酒屋、
大通りに出ればデリバリーの黒いリュックを背負った若者が自転車で駆け抜けていく。
 新型コロナウイルスは、私たちの生活はもちろん街の風景も大きく変えた。
 在宅勤務が増え、インターネットではレシピサイトが人気とも聞く。
 コロナ禍で食文化はどんな影響を受けているのか。何が変わり、何が変わらないのか。
 時に歴史を遡り、海外の事情にも目を配りながら、それぞれの専門家に現状を分析し、
 将来を見通してもらおうというのが今回の企画だ。
 パンデミックはまだ収まっていない。収束後にはさらなる考察も必要になるだろう。
 だが、感染拡大から1年半がたつ今の問題意識を残すことには大きな意味がある。
 食べることは生きること。目を凝らせば社会の歪みや課題も見えてくる。

 <特集>
 インタビュー 共食の行方/山極壽一(聞き手 岩田三代)
 縁食の理論/藤原辰史
 明治から現代まで危機は家庭料理にどんな変化をもたらしてきたか/畑中三応子
 外食の意味と魅力/関沢まゆみ
 デリバリーの原点 日本の仕出し/清絢
 わが国の食と農―ウィズコロナの現状とアフターコロナの課題/中嶋康博

[ANOTHER ANGLE]緑なす丘を襲った悲劇―アイルランドのジャガイモ大飢饉/原田美知子

[海外から]
 コロナパンデミックを経たフランスガストロノミーの未来/伊藤文
 コロナパンデミックによって再認識されたインドの食と食文化/さいとうかずみ
 コロナ禍にみるアメリカの食生活の変化/杉野美穂子

[ANOTHER ANGLE]コロナ禍の食が浮き彫りにした格差社会の現実とその行方/北山晴一

 特集まとめ コロナと食文化/岩田三代

 <連載> 
 ☆コーヒー・ハウスの文化論(最終回)「「メディア」としてのコーヒー・ハウス」
 /太下義之
 ☆歌舞伎のレシピ(第3回)「冬は義士、夏はお化けで飯を食い/堀越一寿 
 ☆大食軒酩酊の食文化(第53回)「卵と日本人」/石毛直道
 ☆ミクロネシアの島の暮らしと食(第2回)「主食」/山本宗立
 ☆文献紹介 原田信男著 『「共食」の社会史』/山極壽一
【特集】世界の台所
 特集アドバイザー/石毛直道(国立民族学博物館名誉教授)

狩猟採集、農業、牧畜など、異なる食料獲得法があるが、食材は環境=自然の産物である。
おなじ食材を使用しても、食文化の違いによって異なる味の料理がつくられる。
料理とは、自然を変形して文化にとりこむ行為である。
旧石器時代に火を使用するようになってから、人類は料理を始め、肉を焼いて食べるようになった。
新石器時代に土器がつくられるようになると、土器に水を入れて煮沸する、煮炊きという技術が成立した。
料理は火と水の利用にはじまるといえよう。
現在の台所でも、火を使うカマドやガスや電気のコンロと、水を使う流し台を中心とした空間となっている。
台所は女性が管理する空間とされてきた。
従来あまり論じられることのなかった、台所から食文化を考えてみようというのが、本特集号の趣旨である。

<特集>
Ⅰ 生活様式からみる各国・地域の台所
 1.火のある場所は台所だ―森の民の調理場/彭宇潔
 2.イタリア、ピエモンテ州のキッチン/中山エツコ
[トピックス]フランクフルト・キッチン―近代ドイツにおけるコンパクトキッチンの誕生
/須崎文代
 3.中央アジアの農耕民―ウズベキスタンの台所と食文化/今堀恵美
 4.モンゴル遊牧民の台所―新家電がもたらす変化/堀田あゆみ
 5.ベトナムの人びとの台所と食文化―米を中心とした人びとのくらし/鍋田尚子
 6.中国・福建省の台所/砂井紫里
 7.アンデス高地の台所と調理/若林大我
[トピックス]キッチハイク! 多様性のど真ん中に出会った世界のキッチン探訪/山本雅也

Ⅱ 日本の台所
 1.近代日本における台所のモデル/須崎文代
 2.キッチンの未来像/渋谷篤

Ⅲ 台所の外部化
 1.近代日本の胃袋を支える台所―在来市場と近代市場/湯澤規子
 2.江戸時代に華開いた「台所」替りの屋台/土田美登世
 3.石窯ピッツァのフードトラック~理想に向かって走る~/久村幸平

特集まとめ 「台所文化考」/石毛直道   

<連載> 
☆コーヒー・ハウスの文化論(第3回)「コーヒー・ハウスにおける新しい文学の誕生」
/太下義之
☆歌舞伎のレシピ(第2回)「初鰹は庶民の憧れ?」/堀越一寿 
☆大食軒酩酊の食文化(第52回)「クジラのベーコン」/石毛直道
☆ミクロネシアの島の暮らしと食(第1回)「生活一般と台所」/山本宗立
☆文献紹介 藤原辰史著 『縁食論―孤食と共食のあいだ』/松村圭一郎
【特集】ほっとする食べもの―世界のコンフォートフード
 特集アドバイザー/石田雅芳(立命館大学食マネジメント学部教授)

今回の特集は「コンフォートフード」である。特にアメリカで使われている言葉で、言葉のピースフルな印象とは少々異なり、かなりジャンクな食品もこのカテゴリーに入るとのこと。不健康なものこそ美味しく感じると言われるが、とかく快適さ、慰め、安らぎ、幸福をもたらす食という、柔らかいテーマで世界各地から発信していただいた。さらには日本の食研究をリードされる方々にも、個人的な体験を元にした魅力的なコンフォートフードについて語っていただいた。
新型コロナによって人々の行動が制限され、あらゆる共食の場を懐かしく思う昨今、ふと立ち返って食の幸せな記憶に想いを馳せてみる。安らぎをもたらす食とは何か、何であったか。ここには子供時代の幸福な記憶、コミュニティの記憶、社会と食、村祭りの食、おばあちゃんの味、きつねうどんなど、実に多様な幸せの形が集結されることになった。

<特集>
Ⅰ コンフォートフードの源流をたずねる―イタリア
 1.アブルッツォの羊飼いと伝統料理「サーニェ・エ・リコッタ」/グレゴリオ・ロートロ
 2.季節を感じるフィレンツェ人の豊かな食/ファビオ・ピッキ
 3.コラトゥーラ・ディ・アリーチと私の物語/ジュリオ・ジョルダーノ
 4.共同パン窯で焼かれた「クルニエーラ」/パン窯運営団体代表
 5.ヴァルキアヴェンナの「ヤギのバイオリン」/グイド・スカラメッリーニ

Ⅱ 海外のコンフォートフード
 1.母がつくる朝ごはん/ティーダ・タウング
 2.祖国の歴史と食のノスタルジア/オルガ・シュトゥキナ
 [トピック]スローフードで注目されるトナカイ遊牧民サーミの食/アネリ・ジョンソン
 3.「慰め」とは何か~アメリカの「罪深き」コンフォートフード/加藤裕子
 4.食と文化の交流点ドバイのコンフォートフード、ビリヤニ/御供理恵
 5.韓国人にとってのコンフォートフード、心癒やされる味―テンヂャンチゲと西海の幸―/守屋亜記子

Ⅲ 日本のコンフォートフード
 1.コンフォートフード―次世代へつなげたいふるさとの味/今田節子
 2-1.故郷・北九州のコンフォートフード/江頭宏昌
 2-2.きつね、食べたことありますか?関西の定番、おつゆのうどん文化/熊谷真菜
 2-3.黒と白の海と草原につながる食品/石井智美
 3.クックパッドにみる「懐かしい食」/伊尾木将之
 4.「ほっとする食」の科学的アプローチ/山崎英恵

特集まとめ 「おいしさ」の記憶/石田雅芳
   
<連載> 
 ☆コーヒー・ハウスの文化論(第2回)「「ペニー大学」と呼ばれたコーヒー・ハウス」/太下義之
 ☆歌舞伎のレシピ(第1回)「義士を悩ます蛸の足」/堀越一寿 
 ☆大食軒酩酊の食文化(第51回)「酩酊の昼食」/石毛直道
 ☆文献紹介 松島憲一著 『とうがらしの世界』/山本宗立
【特集】日本の果物
 特集アドバイザー/中澤弥子(長野県立大学健康発達学部教授)

カラフルな自然の色彩、ユニークな形、甘い香りや爽やかな香り、甘味や酸味、独特の食感など、果物は食卓に季節を伝え、寛ぎや元気を与え幸せな気分にしてくれる。
本特集では、日本の果物の実情を、「食べる場面」と「作る現場」の双方から捉えることを試みた。日本人と果物の関係や、海外と比べ日本の果物消費の現状はどうなのか、多様なニーズに応えるための研究開発や栽培の工夫など多くのご寄稿をいただいた。
近年、日本の果物は、その高い品質が海外で評価され、輸出が大きく伸びている。
店頭に並ぶ果物の種類や品種は豊富で、個食化や簡便化などに対応した品種改良により、果物はおいしく、食べやすく変化している。しかし、日本の果物消費量は世界に比べて極めて少ない。
本特集が、自然の恵みであり、関係者の努力の賜物である日本の果物の魅力を再発見し、味わうきっかけになればと思う。

<特集>
編集部インタビュー: フルーツでみんなをハッピーに/江森宏之

Ⅰ 日本人は果物をどのように食べているか・食べてたきたか
 1.日本の果物消費の現状/中澤弥子
 [海外の果物事情①]毎日カジュアルに果物を楽しむオランダ/倉田直子
 [海外の果物事情②]ビーガン流行で新しい可能性が広がるブラジルのフルーツ/藤井香織
 2.日本人にとっての果物/塚谷裕一
 3.万葉びとの橘―菓子の長上/上野誠
 [トピックス]「くだもの学」から見たおいしい果物~カキ(柿)の話を中心に~/平智
 [数字で見る日本人と果物]日本列島果物地図/編集部
 [数字で見る日本人と果物]日本人はどんなふうに果物を食べているか/編集部

Ⅱ 果物開発・生産最前線
 1.わが国の果樹生産/中村ゆり
 2.長野県の果樹新品種育成/笹脇彰徳

Ⅲ 果物販売最前線・・・果物の海外輸出の今日的展開/濱島敦博
 [トピックス]フランスにおける柚子の展開と今/伊藤文

Ⅳ 果物にまつわるサイエンス・・・果物の機能性とその利用/庄司俊彦

<連載> 
☆コーヒーハウスの文化論(第1回)「「働く場」としてのコーヒー・ハウス」/大下義之
☆食情報の考現学(最終回)「食文化は豊かになっているか」/髙田公理 
☆大食軒酩酊の食文化(第50回)「トンカツ談義」/石毛直道
☆文献紹介 石毛直道著 『大食軒酩酊の食文化』/江原絢子
【特集】世界を旅する和食の今
 特集アドバイザー/髙田公理(武庫川女子大学名誉教授)

 人が旅をすると何かが微妙に変化する。生活スタイルや物の考え方などだ。
 これに似たことが料理にもあてはまるような気がする。
 すしという料理がある。本来は主として魚を塩と米飯で乳酸発酵させた食品だった。
 それを「なれずし」という。今も東南アジア以東の各地で作られている。
 なれずしは大昔、日本にも伝わり、今なお何か所かで作られている。
 琵琶湖周辺の鮒ずし、秋田のハタハタずしなどだ。
 が、やがて日本では、酢飯の上に魚を乗せる押し寿司が登場した。
 それが近世の江戸で、にぎり寿司に姿を変える。さらに今日、世界の各地に旅をして、
 さまざまな相貌をあらわにしつつある。
 さあ、そこで……。現代世界では、海外の日本料理店が一六万軒たらずに数を増やした。
 それらの料理店で日本料理、つまり和食は、どんな変化を体験しつつあるのか。
 この特集では11か国を選んで「世界を旅する和食の今」を訪ねてみる。

<特集>
Ⅰ 和食って何?~江戸の物語にみる食・・・明日の味/髙田郁

Ⅱ 世界の和食の今
 1.「アフリカの日本料理」をつくりだす―ウガンダ、『YAMASEN』の取り組み/宮下芙美子
 2.フランスにおける和食の浸透/伊藤文
 3.イタリアの若者たちはなぜ日本食が好きなのか/宇田川妙子
 4.ドイツ人なこんな和食を食べている!
   ―火付け役は寿司、今は日本のラーメンがブレイク、将来はお弁当に期待?/町田文
 5.トルコの日本食~イスラムの食習慣とコスモポリタン的好奇心の狭間で~/井藤聖子
 6.日本好きのロシア人と日本食/小野敦子
 7.ウズベキスタンで寿司ブーム?/帯谷知可
 【トピック】食文化の真正さ―比較対象としての日本の韓国料理/太田心平
 8.中国での「日料」とはいったい何だろうか?/劉征宇
 9.タイの日本食文化/大澤由美
10.アメリカ南部で日本食?/賀茂美則
11.南米の美食王国ペルーで愛されるニッケイ料理/原田慶子

Ⅲ プロの料理人に聞く。海外への和食の展開
  ・・・日本料理の発展を通じて未来を考える/村田吉弘

Ⅳ 行政のとりくみ・・・「食文化」を通じた魅力発信
    農林水産省 食料産業局 海外市場開拓・食文化課 食文化室

特集まとめ・・・世界を旅する和食の今/髙田公理

<連載>
 ☆遠くなった昭和の食卓(最終回)「オーガニック食材の行方」/阿古真理

 ☆食情報の考現学(第5回)「『筋活』健康法のための食の工夫」/髙田公理 

 ☆大食軒酩酊の食文化 (第49回)「どんぶり考」/石毛直道

 ☆文献紹介 江原絢子・平田昌弘・和仁皓明=編著『近代日本の乳食文化―その経緯と定着』
    /石毛直道

【特集】「多文化」化する日本の外食
 特集アドバイザー/太田心平(国立民族学博物館准教授)

 日本の外食では、世界各地の料理を食べることができるようになった。専門店化した外国料理店が外食産業に占める割合も、年々大きくなっている。
日本にいながらにして各国本来のものが食べられるようになった一方、本場の真正な食べ方とかけ離れているため、現地の人が見たら驚くところもある。日本人の嗜好や、食べる順番などの日本文化に合わせた変化は、日本が外国の食を文化的に受け入れていないところがあることを示すのではないか。
 日本ナイズされた食は、現地に跳ね返る力もある。円卓が中国に、日式焼肉が韓国に取り入れられたように、そのうち日本文化に取り入れられる外国の食文化もあるのだろうか。すんなり受け入れられている例、抵抗している例も含め、日本における外食の「多文化」化を見ていきたい。

<特集>
巻頭 どこの国の料理でしょう?

Ⅰ 「多文化」化の展開
  日本人の食生活をさらに多様化したエスニックフード/畑中三応子
  エスニック関連本からみる食の「多文化」化/編集部 

Ⅱ 「多文化」化最前線―日本のエスニック料理店レポート
 1 「あきんど」の街でペルーを味わう/サウセド・セガミ・ダニエル・ダンテ、丸岡真紀穂
 2 インジェラの味はどんな味?<エチオピア>/村橋勲
 3 日本におけるロシア料理店/サクマ シャルゲイ
 4 日本のトルコ料理店―食文化の多様性を実感できる空間/ウヤル マキバヤシ アイスン
 5 味の都の小さな秘宝<オランダ>/アレックス・デ=ヴート(太田心平訳)
 6 おおらかな食空間 ネパール料理店/阿部未奈子
 7 多角的展開をみせる都心のベトナム料理店/瀬戸 徐 映里奈
 8 フィリピン料理は旨い!/熊野 建
 9 中華料理は誰の中華料理
   ―南京町にみる観光客の好み、本場の味、そして経営者の采配/辺 静音

Ⅲ 他国の状況
 1 イギリスの外食シーンにおける「多文化」化をめぐるポリティクス/相島葉月
 2 今日は何食べよう? 百花繚乱の中国外食最前線/川口幸大
 [Topic]食とエスニシティ/安井大輔

<連載>
 ☆遠くなった昭和の食卓(第3回)「『きのう何食べた?』から見える食卓」/阿古真理

 ☆食情報の考現学(第4回)「糖尿病とそれへの対策の食情報」/髙田公理 

 ☆大食軒酩酊の食文化 (第48回)「天ざるソバの食べかた」/石毛直道

 ☆食でひもとく浮世絵の楽しみ(最終回)/林 綾野

 ☆文献紹介 岩間一弘編著 『中国料理と近現代日本―食と嗜好の文化交流史』/野林厚志
【特集】食を「包む」
 特集アドバイザー/藤本憲一(武庫川女子大学教授)
 食べることと、包むことは密接に結びついている。
たとえば、餃子に春巻、ロールキャベツにオムライス、お稲荷さんに海苔巻き。
毎日の食生活を見回すだけでも、和洋中エスニックともに、包む料理は数多く存在する。
 包むのは、料理だけではない。食をめぐっては、何重にも包んで運び、包んで贈る文化や習慣がある。老舗の和菓子なら、ひとつひとつラッピングし、その個包装をまとめて美しい化粧箱に並べ入れた上で、さらに包装紙で包み、ひもを十字にかけて手提げ袋風呂敷に入れて、ようやく先様に届ける用意が整う。
 食を包むラッピングやパッケージの文化は清潔で機能的、美しく目を楽しませるが、つねに過剰包装のリスクと、隣り合わせてもいる。
 今号では、食のウチソト、食の周辺における「包む」文化の現在を見つめつつ、その可能性と問題点について、取り上げていきたい。

 <特集>
Ⅰ 日本の「包む」文化
1.「包む」文化があらわす日本の心 (インタビュー)ロバート キャンベル
2.包まれた食べ物の歴史―古代日本を中心として/小倉慈司
3.現代の「包む」に挑む (インタビュー)緒方慎一郎

Ⅱ 包んでつくる、食べる
1.日本料理を包む/高橋拓児
2.パテから見たフランス料理の「包む」/山内秀文
3.中国の餃子/于亜
4.米を包む/阿良田麻里子
5.包まれた食べ物の話―グレートジャーニー編/関野吉晴

Ⅲ 「包む」と食の進化
4.包装技術の発展と食生活の変容/住本充弘
5.野菜を包む/石川豊
6.社会変化に対応するコンビニ食の「包む力」/吉岡秀子

多様体論―食の重層的媒体(メディア)と「包む」美学/藤本憲一
 
<連載>
☆遠くなった昭和の食卓(第2回)「流行のレシピ」/阿古真理

☆食情報の考現学(第3回)「『気がかりの人類史』から高血圧対策の食情報へ」/髙田公理 

☆大食軒酩酊の食文化 (第47回)「もう一皿」/石毛直道

☆食の時代考証(第3回)「食の明治維新」/青木直己 

☆食でひもとく浮世絵の楽しみ(第7回)/林 綾野

☆文献紹介 アナ・チン著 赤嶺淳訳 『マツタケ―不確定な時代を生きる術』/山田仁史
【特集】調味料でめぐる各国の食
特集アドバイザー/立石博高(東京外国語大学名誉教授(前学長))

 調味料を英語ではシーズニング、フランス語ではアセゾヌマンという。
 シーズン、セゾンから派生した言葉だ。料理の主材料ではないが、
 素材を引き立たせるために、味や香り、そして風味を加えるものが
 調味料だと定義される。自然は世界各地で大きく異なっており、
 四季折々の自然の恵みを生かすための調味料も地域によってさまざまだ。
 本特集では、日本では比較的に馴染みのうすい国・地域を選んで、
 それぞれの地域文化研究の専門家に国・地域の特徴的な調味料の
 使われ方を紹介してもらった。グローバル化の進む今日、各地の食材や
 調味料も手に入りやすくなった。各地の食文化に触れ、世界の多様性を
 知る楽しみを味わってもらいたい。

<特集>
 巻頭: 調味料でめぐる各国の食
 1.スペインの伝統的調味料ピメントン/立石博高
 2.中央ヨーロッパの食卓、チェコの食卓/篠原琢
 3.カメルーンの味を訪ねて/坂井真紀子
 4.エジプトの香り、クミンの香り/八木久美子
 5.トルコ地域のける調味料と食/林佳世子
 6.中央アジアの食文化と調味料/島田志津夫
 [Column]ロシアの万能ソース/沼野恭子
 7.調味料から見るミャンマーの料理―魚醤と油/土佐桂子
 8.ベトナム料理の多彩な調味料/野平宗弘
 9.インドネシア・バリ島のヒンドゥー教徒の日常と儀礼における食の風景/小池まり子
 10.サルサの材料からひもとくメキシコ料理アラカルト/内山直子
 11.キューバの調味料/久野量一
 [Column]ブラジルの味の多様性/武田千香
 [Topic]近代化・グローバル化による食と味の変容/大澤由美
 調味料でめぐる各国の食 まとめ/立石博高

<連載>
 ☆遠くなった昭和の食卓」(第1回)「和菓子/阿古真理 
 
 ☆食情報の考現学(第2回)「「共食」という習俗の現在」/髙田 公理 

 ☆大食軒酩酊の食文化 (第46回)「菊花酒」/石毛直道

 ☆食の時代考証(第2回)「菓子と時代考証」/青木直己 

 ☆食でひもとく浮世絵の楽しみ(第6回)/林 綾野

 ☆文献紹介 井坂理穂・山根聡編『食から描くインド―近現代の社会変容とアイデンティティ』
  /森枝卓士


【特集】刺激的な味―日本の辛い食べもの
特集アドバイザー/松島憲一(信州大学学術研究院(農学系)准教授)

辛味は単なる刺激であって、五味ある味覚の内には入らないといわれている。
確かに神経生理学的にも辛味だけは他の味とは異なるものかもしれないが、
これを抜きにしては料理の味付けも、食文化を語るにも、全く物足りない
ものとなるであろう。唐辛子、山葵、大根に山椒などは、その風味と
相まって非常に豊かな食文化を日本各地で形成してきており、これらの
伝統的な辛味食文化は各地で再評価されてきている。
さらに、近年に至ってはエスニック料理ブームや、激辛ブームを経て、
日本人の辛味に対する嗜好も変化してきているといえよう。
本特集は日本の食文化を辛味という側面から考える「辛口」の特集である。

<特集>
巻頭: とうがらし、しょうが、からし、わさび
 Ⅰ.辛みの歴史
  1.脇役としての辛味の変遷小史―江戸期から明治・大正期へ―/江原絢子
  2.辛味を求めて「激辛」へ/畑中三応子
 [TOPIC]カレーの辛さと日本人/森枝卓士

 Ⅱ.トウガラシとワサビ
  1.日本における唐辛子とその食文化/松島憲一
  2.ワサビ食文化考/山根京子

 Ⅲ.地域の辛い味
  1.山形および近隣県の辛味/江頭宏昌
 [Column]秋田を代表する辛み大根、松館しぼり大根/椿 信一
 [Column]唐辛子の伝統的な発酵調味料「かんずり」/野口孝則
  2.長野、岐阜の辛味 食文化と在来品種
    ―唐辛子、わさび、辛味大根―/松島憲一
  3.近畿~滋賀の辛味 
   「伊吹大根」、「たでずし」、「辛お講」、「唐辛子漬け」/堀越昌子
  4.清らかに香り高きぶどう山椒―紀伊の国の山村からの贈りもの/湯崎真梨子
  5.旬の贈りもの、大分の「ゆずごしょう」/神谷禎恵
  6.南西諸島の唐辛子―酒や酢との相性―/山本宗立

 [TOPIC]辛味のサイエンス/松島憲一

 <連載>
 ☆幻の大衆魚:ニシンは山を越え、海を渡る/濱田信吾
 (最終回)「北欧ニシン文化と新料理運動の所在」

 ☆大食軒酩酊の食文化/石毛直道
 (第45回)「駅弁」

 ☆食情報の考現学/髙田 公理 
 (第1回)「現代日本人の食卓」

 ☆食の時代考証/青木直己 
 (第1回)「食の設え 膳・テーブル・酒器」

 ☆食でひもとく浮世絵の楽しみ(第5回)/林 綾野

 ☆文献紹介 林采成著 『朝鮮半島―帝国の中の「食」経済史』/林 史樹
【特集】「平成の食」
 特集アドバイザー/中澤弥子(長野県立大学食健康学科教授)

  みなさんは、平成の時代に、どんな食の経験を重ねていらっしゃったでしょうか?
 いつでもどこででも買って食べることが可能な食環境を享受する一方で、
 自然災害等によりライフラインが途絶えると、限られた食料・水・熱源等での
 調理が必要になることを数多く経験し、食の自立について考えさせられた
 時代であったように思います。
 平成三〇年余の日本の食の推移を振り返り、さらに「今」を切り取ることによって、
 平成時代の食文化を捉えたいと考え、本特集を企画しました。
 あらためて、人の心を和ませ人を繋ぐ食の力や、食べることが地域の自然環境や
 食生産に繋がっていることを意識しました。
 本特集が、ポスト平成の食のあり方を考えるヒントになればと願います。

 <特集>
 巻頭 年表とデータでみる平成

 1 NHK『きょうの料理』と平成の家庭料理/大野 敏明

 2 平成の食とメディア─日常食の表象から考える/村瀬 敬子

 3 平成の食とインターネット~とりわけ外食について~/川口 いしや

 4 冷凍食品の開発を通じて見る平成時代/編集部インタビュー ⇒ 味の素冷凍食品株式会社

 5 「食の安全」の大きな変化 リスクアナリシスを支える誠実と信頼/松永 和紀

 6 平成期の食の経済/中嶋 康博

 7 ユネスコ無形文化遺産に登録された和食文化をめぐる情勢
     ~和食文化を守る・つなぐ・ひろめる~/五十嵐 麻衣子
  [TOPIC]フランス人と日本食/能宗-Lelong 美佐子

 8 「食」が育む地域の可能性/石川 智士

 9 平成の家庭の食/中澤 弥子

 <連載>
 ☆幻の大衆魚:ニシンは山を越え、海を渡る/濵田 信吾
  (第3回)ニシンと「メロワール」

 ☆大食軒酩酊の食文化/石毛 直道
  (第44回)昆布茶

 ☆嗜好品の文化論/髙田 公理
  (最終回)現代の消費社会と嗜好品世界の広がり

 ☆食でひもとく浮世絵の楽しみ(第4回)/林 綾野

 ☆文献紹介 魚柄仁之助著 『食育のウソとホント-捏造される「和食の伝統」』/岩田 三代
785円
【特集】食をめぐる「もったいない」
特集アドバイザー/髙田 公理 (武庫川女子大学 名誉教授)
 
  子供のころ茶碗にご飯粒を残すと、
「もったいない。食べ物を粗末にしたら目がつぶれる」と叱られた。
 それが今日MOTTAINAI という世界語になった。広めたのは、ケニアの
 環境保護活動家ワンガリ・マータイさん(故人)だ。
  彼女は二〇〇四年に「持続可能な開発、民主主義と平和への貢献」で
 ノーベル平和賞を受賞。翌年、日本でこの言葉に出会い「環境問題を
 考えるのに重要だ」と気づく。
  最初それを彼女は「3R」─ reduce(消費の削減)、reuse(再利用)、
 recycle(再生利用)で捉えた。が、まもなく日本語の「もったいない」が
 はらむ「(モノへの)respect(尊敬)」の念に気づき「4R」で捉え始める。
 で、MOTTAINAI は食品ロスはじめ環境問題全般を考える際の重要な
 キーワードになった。

<特集>
 巻頭 食品ロス・食品廃棄物発生の状況
 巻頭 水産加工品における廃棄物削減の取り組み

 Ⅰ 食品ロス・食品廃棄物の現状とフードビジネス
   ─「もったいない」における世界の趨勢と日本のゆくえ─/小林 富雄

 Ⅱ 食品ロスと食品衛生の思想/丸井 英二
 [TOPIC] 江戸のリサイクル事情/神崎 宣武

 Ⅲ 日本の取り組み事例
 1 野菜ロス ─食べる権利と知る義務/田村 有香
 2 規格外野菜をプロフェッショナルのリレーで活用 ─編集部インタビュー─
  その① 一般社団法人日本和菜
  その② エームサービス株式会社
 3 食品流通
  ①コープデリ生活協同組合連合会の食品ロス削減の取り組み/藤田 親継
  ②イオングループの食品廃棄物・食品ロス削減の取り組み/椛島 裕美枝

 4 農林水産省が進める食品ロス削減に向けた取り組み/片貝 敏雄

Ⅳ 海外の状況
 1 大量生産大量消費の価値観は変わるのか─アメリカのFLW削減の現状/加藤 裕子
 2 国を挙げての「もったいない」撲滅運動 ─中国の場合/川口 幸大
 3 食をめぐる「もったいない」に関する韓国レポート/守屋 亜記子
 4 フランス人と「もったいない」─食意識は変わるか/宇田川 悟

まとめ 食をめぐる『もったいない』の総括/髙田 公理

<連載>
☆幻の大衆魚:ニシンは山を越え、海を渡る/濵田 信吾
 (第2回)「基盤変化症候群」を考える

☆大食軒酩酊の食文化/石毛 直道
 (第43回)箸と匙

☆すべての道は「食」に通ずる -イタリア-/宇田川 妙子
 (最終回)グローバル時代における食の選択のゆくえ

☆嗜好品の文化論/髙田 公理  
 (第7回)嗜好品が人類文明史に果たした役割

☆食でひもとく浮世絵の楽しみ(第3回)/林 綾野

☆文献紹介 メリー・ホワイト著 『コーヒーと日本人の文化誌』/安井 大輔
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