がんサポート 発売日・バックナンバー

全149件中 91 〜 105 件を表示
1,222円
特集・泌尿器がんの最新治療

特集1・泌尿器がんの基礎知識
新薬の登場で治療が大きく前進する腎がんと膀胱がん
これだけは知っておきたい泌尿器がんの基礎知識
監修●窪田吉信 横浜市立大学大学院医学研究科泌尿器病態学教授

「泌尿器がん」には、腎がん、膀胱がん、前立腺がん、精巣がんなどさまざまな種類のがんがあり、治療法も異なる。今回はその中でも、腎がん、膀胱がんに焦点を当て、その初期症状や現在の標準治療、さらには今後の治療展開について、横浜市立大学大学院医学研究科泌尿器病態学教授の窪田吉信さんに話を聞いた。


特集2・腎癌診療ガイドライン
分子標的薬が初めて認可され、腎がん治療は大きな変革期に
「腎癌診療ガイドライン」をわかりやすく読み解く
監修●藤岡知昭 岩手医科大学医学部泌尿器科教授

2007年に、日本の「腎がん診療ガイドライン」が初めて刊行されました。腎がんは、がんの中でも特異ながんで、遠隔転移した進行がんや静脈内に侵入したがんでも摘出が勧められる一方、部分切除や腹腔鏡治療も普及。ラジオ波治療などの低侵襲治療(体への負担が少ない治療)も登場するなど、さまざまな治療が可能です。さらに、今年に入って分子標的治療薬(分子標的薬)が認可され、治療は大きな変革期に入ろうとしています。ガイドラインの作成委員長である岩手医科大学医学部泌尿器科教授の藤岡知昭さんは「いろいろな治療法があるからこそ、逆に標準化が必要なのです」と語っています。


特集3・筋層浸潤がんの治療
化学療法と放射線療法の併用で膀胱温存、副作用の少ない世界標準薬の登場も
明るい兆しが出てきた膀胱がんの最新治療
監修●赤座英之 筑波大学大学院人間総合科学研究科教授

膀胱がんは、膀胱壁の粘膜にとどまる非筋層浸潤がんなら内視鏡で治療ができ、全摘しなくてすむが、それ以上に進行した筋層浸潤がんは、膀胱全摘や化学療法で後遺症や副作用に苦しめられるばかりでなく、膀胱を失うというQOL(生活の質)上の大きな問題が存在した。しかし、最近このような場合でも、化学療法と放射線療法の併用により膀胱を温存したり、副作用の少ない世界標準の抗がん剤が日本でも近々承認される見通しがつくなど、明るい兆しが出てきた。


特集4・腎盂尿管がんの治療
予後がよくないがんは早期発見が要。定期的な尿検査や超音波検査を
要注意!進行の早い腎盂尿管がんの診断と治療
監修●高橋 悟 日本大学医学部泌尿器科学主任教授

尿の通り道にできる腎盂尿管がん。組織的には膀胱がんと同じだが、膀胱よりも壁が薄いため、周囲に浸潤しやすく、予後がよくない。どんなことに気をつけ、どんな治療をしたらいいのだろうか。腎盂尿管がんの診断と治療における注意すべき点をまとめる。


特集5・腎がんの最新治療
手足症候群を上手く手なづけてやることが長期延命のコツ
分子標的薬で腎がんと共存しながら普通の暮らしを
監修●江藤正俊 九州大学大学院医学研究院泌尿器科学講師

今年4月から腎がんの治療薬として医療現場に登場してきた分子標的薬。手術、サイトカイン療法以外にこれといった効果のある治療法がなかった腎がん患者さんには朗報だ。ただし、やっかいなのは手足症候群という副作用。この予防に努めたり、発症しても上手く手なづけてやることが長期延命のコツのようだ。

特集6・腎がん温存療法
全摘すると腎機能低下で慢性腎臓病→心筋梗塞などになる危険が高まる
やっぱり「1つより2つ」の腎がんの温存療法
監修●近藤恒徳 東京女子医科大学泌尿器科准講師

体内には腎臓が2つあり、片方を取り除いても、もう片方が残っていれば機能することが可能だ。従って、従来腎がんが見つかると、片方の腎臓を全て摘出する手術法が標準的であった。しかしここにきて、その手術法に変化が見られている。腎臓を全て摘出するのではなく、腫瘍の部分だけを取り除いて後は残すという腎がんの温存療法が盛んに行われるようになってきたためだ。温存療法のメリット・デメリットは何か。積極的に腎がん温存療法に取り組んでいる東京女子医科大学泌尿器科准講師の近藤恒徳さんに話を聞いた。


第2特集・肝臓がんの最新治療
第2特集1・肝臓がん診断と治療
新しい治療法、治療薬が登場し、肝細胞がんの治療選択肢が広がる
これだけは知っておきたい肝臓がんの診断と治療
監修●工藤正俊 近畿大学医学部消化器内科主任教授

“沈黙の臓器”とも呼ばれる肝臓。そのため、がんに罹っていても、自覚症状が出ず、分かった時にはもう手遅れということが多い。しかし肝臓がんは、他の多くのがんと違い、発生原因が分かっているため、検査の対象者が絞れ、早期発見・早期治療が可能ながんでもある。さらに最近では、ついに肝臓がんをターゲットにした分子標的薬まで登場しすでに海外では使用され実績を上げている。そのような肝臓がんの診断と治療の現在を紹介する。


第2特集2 肝臓がんの検査
ハイリスクの人に的を絞って定期的な検査を
エコー、CT、MRIが3本柱。肝臓がんの検査は低侵襲が主流に
監修●小池和彦 東京慈恵会医科大学付属病院消化器・肝臓内科講師

肝がん(肝細胞がん)が他のがんと大きく違うのは原因がはっきりしていること。日本では肝がんの9割はB型、C型の肝炎ウイルス感染によって起こるため、このようなハイリスクの人に的を絞った定期的な検査が欠かせない。診断には腫瘍マーカー(がん検査の1つ)と超音波(エコー)検査など画像診断の併用が有効とされるが、より侵襲や副作用の少ない診断法が主流になりつつあり、精度も高くなっている。


第2特集3・肝臓がんの内科的療法
低侵襲、負担の少ないラジオ波焼灼療法。さらに効果を高めるために併用も
次々に進化する肝臓がんの内科的療法
監修●工藤正俊 近畿大学医学部消化器内科教授

肝臓がんは、肝臓の性質から切除手術ができないケースが多く、そのため各種の内科的療法が開発されてきた。かつての主流であったエタノール注入などと同じ肝臓がんの内科的療法の1つである「ラジオ波焼灼療法」は、がんの位置を画像で確認しながらがん細胞に電極を挿入し、ラジオ波で生じる高熱で焼き切る治療法だ。現在、既存の局所療法をしのぐ治療効果が認められ、全国の多くの医療機関で施行されるようになっている。

第2特集4・肝臓がんの外科療法
治療成績の差が大きい肝移植は病院選びが要
適応や切り方が明確になった肝臓がんの外科療法
監修●川崎誠治 順天堂大学医学部付属順天堂医院肝・胆・膵外科主任教授

手術(外科療法)、局所療法、動脈塞栓療法など、さまざまな治療法がある肝臓がん。中でも、ガイドラインによって切り方や適応がより明確になった手術と、保険も適用になった肝移植という、2つの外科療法の現在について、順天堂医院肝・胆・膵外科主任教授の川崎誠治さんにうかがった。川崎さんは02年、河野太郎衆議院議員が肝硬変だった父親の河野洋平・元外相に肝臓を提供した生体肝移植の執刀医である。


医療
今後はアロマターゼ阻害剤と分子標的薬の組み合わせが鍵に
進行再発乳がんのホルモン療法最新トピック
監修●緒方晴樹 聖マリアンナ医科大学乳腺内分泌外科准教授

進行再発乳がんの場合、がんが全身に広がっており、化学療法かホルモン療法が必要となる。中でも、ホルモン療法の場合、タモキシフェンよりもアロマターゼ阻害剤のほうが効果があることがわかっており、現在、次の段階としてアロマターゼ阻害剤と分子標的薬との組み合わせによる臨床試験が次々と始まっている。進行再発乳がんのホルモン療法の最新トピックについて、聖マリアンナ医科大学乳腺内分泌外科准教授の緒方張晴樹さんに話を聞いた。


診断の名人が伝授する検査画像の見方、読み方
第25回 悪性リンパ腫 PET検査/PET・CT検査
新陳代謝という性質を利用し、取り込まれるがん細胞を色で表現
監修●森山紀之 国立がんセンターがん予防・検診研究センター長

(患者プロフィール)46歳の女性Bさん。全身倦怠感があり、カゼをひいたと思って近くの医院を訪ねた。脇の下のグリグリとしたリンパ節の腫れが見つかって、悪性リンパ腫の疑いを指摘される。国立がんセンターを紹介されて受診。PET検査をしたのち、脇の下のリンパ節の細胞を取って顕微鏡で診る生検により、がんであることが確定した。

最新がんトピックス
・ 外陰がんおよび腟がん予防にワクチンの拡大使用をFDAが承認
・ TS-1がもたらす免疫細胞死をクレスチンが抑制
・ ハーセプチン治療後HER2が変化することが明らかに
・ 新しいモノクローナル抗体薬が再発非ホジキンリンパ腫患者に有効
・ がん患者の自殺リスクは一般集団より高い

がん相談
甲状腺がん 杉谷巌(癌研有明病院頭頸科副部長)
膵臓がん 上野秀樹(国立がんセンター中央病院肝胆膵内科医師)
乳がん 上野貴史(板橋中央総合病院外科医師)
脳腫瘍 林基弘(東京女子医科大学脳神経外科講師)


対談
鎌田實の「がんばらない&あきらめない」対談 ゲスト・久坂部 羊(医師・作家)
死を意識して生きると毎日がとても大切に感じられます
がんになった時節には、がんを受け入れるがよく候

高齢者の障害をテーマにした『廃用身』で作家デビューし、「平成の『白い巨塔』」と評価された『破裂』で作家の地位を不動のものとした久坂部羊さんは、もともとは消化器外科医であり、がん医療にも詳しい。若い頃、医療の現実に絶望感を抱き、さまざまな経緯を経て、医師と作家の二足のわらじを履くに至った久坂部さんに、鎌田實さんが日本の医療の現状批判、「死に時」の考え方などについて切り込んだ。


がん特別対論 後篇
「知の巨人」立花さんが自らのがん体験を踏まえ樋野さんに鋭く迫る熱闘180時間
宇宙の成り立ちの数字とがん発生原因の数字はよく似ている
立花隆VS樋野興夫(順天堂大学医学部病理・腫瘍学講座教授)

前号では昨年暮れ、膀胱がんの手術した立花隆さんが、順天堂大学医学部教授で病理・腫瘍学の樋野興夫さんに、「がんの素顔」について鋭く迫った。今月号では、がん治療の現実、日本の医療改革のあり方、メディカル・タウン構想、がんに罹った場合のこころの持ち方、さらには人体と宇宙の関係性にと「知の巨人」と「病理・腫瘍学の重鎮」2人の対論は熱く縦横無尽に進んでいく―


私の生きる道 藤家虹二さん・クラリネット奏者
脳卒中を克服し、さらに膀胱がんにも負けなかったジャズの巨匠藤家虹ニさん
不良患者だから、がんに負けないんだよ!
「病気というのは負けようと思えば負けるが、どうにもなるもんでもない。あとは野となれ山となれ、だよ」と語るジャズ、クラシック界の名手、藤家虹二さん。
自分をエロじじいと言ってのけるクラリネットの達人は、排尿機能と勃起中枢を同時に失うことになった膀胱がんとどう向かい合い、どう乗り越えていったのだろう。


がんと生きる・内藤陳さん(ボードビリアン・俳優・書評家)
「人呼んで、ハードボイルドだど!」で一世を風靡したボードビリアンのがん克服の極意
がん宣告にも慌てず騒がず「しゃあねぇや」人生の強さ
中高年の人なら、1960年代から1970年代にかけて、「ハードボイルドだど!」というギャグで一世を風靡したトリオ・ザ・パンチというお笑いグループをご存じだろうか。トリオのリーダーは、ニヒルな風貌に西部劇姿が似合う内藤陳さん。昨今は舞台をつとめる傍ら、日本冒険小説協会会長として活躍している。その内藤さんが昨年、直腸がんの手術を行い、人工肛門も体験した。がんも笑い飛ばすボードビリアンの「がん哲学」を聞いてみた。


新連載・しえのがんルネッサンス
ゲスト・まつばらけい(子宮・卵巣がんのサポートグループあいあい主宰)


野崎洋光と牛込紀子の「和のテイストで、免疫力レシピ」
季節を食べる、秋を感じられる食材を体に入れる
今月の料理 栗御飯・豚肉かぼちゃの風味和え・鮭と豆腐のつみれきのこ仕立て
養殖や物流環境がよくなった現代では、1年中脂の乗った鮭が手に入るように
なりました。しかし、本来の旬は秋です。「その季節に採れる食材が一番
おいしい」と語るのは日本料理の名店「分とく山」の名料理人、野崎洋光さん。
畑や海から口に入る距離が短ければ短いほど、食材はおいしい。
今の季節に食べるもの、フレッシュな食材を知っておくことが大切なのです。


森川那智子のゆるるんヨガde“ほっ”
「待つ時間」の楽しみ方


コラム&連載
フォト・エッセイ 至福の時間
命を食べる季節を味わう
編集部の本棚
ヒーリング・コラム
エッセイ 山里より 中島ようこ
ももセンセーの「患者とともに」
イベントへの誘い
読者の交差点


1,222円
乳がん特集

特集1 乳がんの基礎知識
乳がんは「全身疾病」と考えて、全身治療をすることが大切
これだけは知っておきたい乳がんの基礎知識
監修●福田護 聖マリアンナ医科大学外科学教授
乳がんは今日、罹患率は第1位、死亡率は5位という、最も多くの女性が罹患するがんとなってしまいました。しかし、その一方で、乳がんは様々な治療法が存在すること、治療法の進歩が早いこと、進行がゆっくりであることなどから、比較的よく治るがんと言えます。乳がんのことをよく知り、早い時期に適切な治療を受けることで、多くの方が病気を克服したり、進行しない穏やかな時期を長く過ごしたりしてほしいと思います。

特集2 乳がん診療ガイドライン
温存療法に次いで、「乳房全摘+乳房再建」が見直されている
乳癌診療ガイドライン」をわかりやすく読み解く
監修●池田正 帝京大学医学部外科学教授
「乳癌診療ガイドライン」は、エビデンス(科学的根拠)に基づいて乳がん診療の基本的方針を示すものです。乳がんの場合は、2004年以来薬物療法、外科療法、放射線療法、検診・診断、疫学・予防と5つの分野ごとに、QアンドA方式で指針が示されてきました。しかし、乳がん治療は進歩が目覚ましく、すでに2007年には薬物療法の診療ガイドラインが改訂されています。また、今年9月の日本乳癌学会では、外科療法を含む4ガイドラインについても改訂版が発表される予定だそうです。とくに、「かなり大幅に改定される」という外科療法を中心に、帝京大学医学部外科学教授の池田正さんに、乳がん診療の基本的な枠組みを聞きました。

特集3 乳がんの再発告知
4つのS「睡眠、水分、食事、しゃべること」を軸に、心のセルフケアを
乳がんの再発告知をどう乗り越えるか
監修●佐伯俊成 広島大学病院総合診療科准教授
乳がんは他のがんに比べると予後が比較的よいことから、再発告知で受ける患者さんの衝撃は大きく、うつ状態に陥ってしまうケースも少なくない。そのような場合には「1に睡眠、2に水分、3に食事、4にしゃべることの4つのSが大事」と精神腫瘍医の佐伯俊成さんはいう。ここでは、乳がんの再発告知で陥りやすい心のセルフケアについて紹介したい。

特集4 ジェネリック抗がん剤
乳がん治療にジェネリック抗がん剤を導入した三井記念病院
ジェネリック、患者さんにとっての3つのメリット
監修●福内 敦 三井記念病院乳腺内分泌外科科長
日本ではジェネリック医薬品の普及が遅れているが、2年前にいち早く乳がん治療にジェネリック抗がん剤 パクリタキセル注「NK」を導入したのが、三井記念病院である。同病院乳腺内分泌外科科長の福内敦さんに、ジェネリック抗がん剤のメリットを聞いた。

特集5 リンパ浮腫の予防
「起こる前のケア」と「早期発見」で、二重に予防!
リンパ浮腫を起こさない予防策とセルフケア
監修●田沼 明 静岡がんセンターリハビリテーション科部長
乳がんの手術後にしばしば見られるリンパ浮腫は、いったん起こると繰り返しやすくなります。予備知識を持ち、手術後は日常生活に注意しながらスキンケアなどをこまめに行って、予防することが大切です。

特集6 乳がん術後治療
術後のホルモン療法はアロマターゼ阻害剤を、そしてより長期に
早期のうちに微小転移を抑える乳がんの術後治療
監修●三好康雄 兵庫医科大学乳腺内分泌外科准教授
乳がんは、少なからず再発が起こる。しかし、再発が起こってから治療をしても完治するのはなかなか難しい。治療は再発する前に手を打つ必要がある。微小転移の段階で化学療法やホルモン療法を行えば転移を抑えることができ、治癒も目指すことができるのだ。

特集7 ホルモン療法の副作用
骨粗鬆症など、骨関連事象の対処法と生活上の留意点
乳がんホルモン療法の副作用と対策
監修●矢形 寛 聖路加国際病院ブレストセンター・乳腺専門医
乳がんのうち、女性ホルモンであるエストロゲンの影響を受けて増殖するタイプのがんでは、ホルモン療法が有効。だが、ホルモン療法はエストロゲンを働けなくさせるため、更年期障害と同じような症状とともに、骨がもろくなって骨折しやすくなる骨粗鬆症や、つらい関節痛などの副作用を伴う。そこで今回はとくに、骨関連事象とその対策についてまとめた。


医療
シリーズ6 機能温存・機能回復目指して
痛みが少なく、翌日には歩けて「大手術を受けた」感覚がないのに、開胸・開腹と同等の治療成績
体の負担を軽くし、合併症も少ない食道がん胸腔鏡・腹腔鏡併用手術
監修●村上雅彦 昭和大学医学部消化器一般外科准教授
食道がんの手術はがんの手術の中でも、最も大がかりなもののひとつ。体にかかる負担も大きく、手術死も少なくありませんでした。これに対して、昭和大学医学部消化器一般外科准教授の村上雅彦さんらは、胸腔鏡と腹腔鏡を導入。開胸・開腹手術と同じ治療成績をあげながら、体の負担を大幅に軽減し、合併症の減少に成功しています。


最新がんトピックス
・75歳以上の男性はPSA検診を受けないように
・ホルモン不応性前立腺がんに対する安全で有効な薬剤
・ピロリ菌の除菌によって胃がんの危険性が低下
・ネクサバールが進行肝細胞がん患者における生存を改善
・膵臓がんの術後化学放射線療法で生存期間が延長する
・有名シェフの舌を温存した化学放射線療法の威力
・ロボット手術の普及で泌尿器がんの治療が変わってきた


患者のための抗がん剤事典46 スーテント(一般名スニチニブ)
グリベックが効かなくなった消化管間質腫瘍と手術切除できないまたは転移性の腎細胞がんを適応とする分子標的薬


診断の名人が伝授する検査画像の見方、読み方 脂肪肉腫・CT検査
ぼやけた輪郭とぐにゃっとした形状に注目
監修●森山紀之 国立がんセンターがん予防・検診研究センター長
患者プロフィール
37歳の女性Zさん。2年ほど前から腹部の膨満感があったが、太ったことの影響と思い、放置していた。しかし、お腹の張りがだんだんきつくなってきて、近くの総合病院を受診。肉腫の疑いがあるということで、国立がんセンターを紹介される。CT検査にて腹部に脂肪肉腫が見つかった


がん特別対論(前編)
立花隆(評論家)vs樋野興夫(順天堂大学医学部教授)
がん細胞から世界平和まで縦横に語り合う白熱の3時間
生きるとはいずれがんになる運命のどこかの地点にいることだ
評論家の立花隆さんは昨年暮れ、膀胱がんを手術した。その渾身の闘病ドキュメントは、月刊「文藝春秋」(5~7月号)に連載された。思想史から宇宙論まで幅広い評論を手がけてきた博覧強記の立花さんは、いま、真摯なまなざしでがんを見つめている。その立花さんが、「がん哲学外来」を開設し、行き場を失ったがん患者さんと真剣に向き合っている順天堂大学教授で病理・腫瘍学者の樋野興夫さんに、がんとその周縁について鋭く迫った――。対談は2回にわたって掲載する。今回は″がんの素顔″について、とことん語り合っていただいた。


私の生きる道
膵臓がんと共存しながら多彩な創作活動を続けるベストセラー作家、栗本薫(中島梓)さん
がんは、「優しい」病気です
「私、がんは嫌いじゃないんです」と栗本薫さん。彼女は18年前に乳がんを経験し、さらに昨年末には膵臓がんが見つかって大掛かりな手術を受けている。その心は、死を意識しながら生きる猶予をくれるから、という。


私の生きる道 あどRUN太さん・シンガーソングライター
病院のなかを明るくしたい。病気を機に歌い始めた病院コンサートは300回超
「余命2カ月」の危機をくぐり抜けた遅咲きシンガーソングライターの歌力
あどRUN太こと、渡橋さんが悪性リンパ腫を告げられたのは、「笑おうよ!」がグランプリを受賞した翌年のことだった。妻だけに告げられた余命はわずか「2カ月」。だが、抗がん剤の効果で奇跡的な回復を遂げ、3カ月あまりで寛解にいたる。あどRUN太さんの歌声はあくまでもやさしく、心に響く。あどRUN太さんが奏でるのは、人々への応援歌だ。


野崎洋行と牛込紀子の「和のテイストで、免疫力アップ・レシピ」
季節を愛で、楽しみ、喜ぶ。それが免疫力になっていく
今月の料理 しめじ御飯 秋刀魚共肝焼 豆乳汁
「季節を愛で、楽しみ、喜びを感じること、それが免疫力になっていく」と語るのは、日本料理の名店「分とく山」の名料理人、野崎洋光さん。“秋”がテーマの今月は、きのこ、秋刀魚という食材を選んでいただきました。また、視覚からも食欲がそそられるよう、秋刀魚に添える大根おろしに色彩豊かなパプリカを加えるなど、先人のレシピを現代風にアレンジしました。


子供のいるがん患者支援と米国で開発された「チャイルド・ライフ・プログラム」
子供に親のがんをどう伝え、どう支えるか
乳がんのセルフサポートグループ、VOL-Netと製薬会社のノバルティスファーマ株式会社との共催によるキャンサー・サバイバー・フォーラム、「子供に親のがんをどう伝え、どう支えるか」が7月19日に開催された。がん患者が増える中で、子供に親のがんを伝えるべきなのか、伝えるとすれば誰が何をどう伝え、どう支えればいいのか。日本では、ようやく患者への情報提供が行き渡ったところで、子供への情報提供まではまだ手が届いていないのが現状だ。この分野の牽引車、米国MDアンダーソンがんセンターのマネージャー、マーサ・アッシェンブレナーさんが立ち上げたKNIT(Kids Need Information Too) プログラムとその影響についてまとめる。


連載18 元気が出るチーム医療 小嶋修一(TBS報道局解説室)
~チーム医療でがんのエキスパートを養成~
近い将来、がん治療の専門家になるためには、“チーム医療”の本質を理解することが、第1要件とされる時代がやってくるかもしれません。いま、都内の大学病院と総合病院が、アメリカのがん専門病院と手を組み、がん治療のエキスパート(専門家)を養成しようというワークショップ(講習会)を始めました。そこでは、がん治療のリーダーに欠かせない条件として、“チーム医療”を実践できることが、最初に挙げられています。


仕事をしながら療養する 第28回 川村正司さん
パウチ洗浄機「パウチクリーン」の事業化がライフワークです
川藤・代表取締役社長の川村正司さんは、53歳のときに、S状結腸がんで手術を受けた。手術後は人工肛門を造設。会社復帰後に、さまざまな福祉サービスを得ながら、自宅療養中に考案したパウチ洗浄機「パウチクリーン」の改良を重ね、自宅や公共施設で楽に使える洗浄機を製造・販売した。患者団体の日本オストミー協会の活動にも、取り組んでいる。


この国の医療をよくするために18 田島知郎
共謀の果てに起こっている医療崩壊③


森川那智子のゆるるんヨガで“ほっ”!⑫ カラスのポーズ


患者会活動レポート カトレアの森
自分らしく豊かに生きる」ことを目標に

患者会通信 網膜芽細胞腫の子どもをもつ家族の会「すくすく」
「網膜芽細胞腫」という病名を聞いたことがありますか?


がん相談
肺がん 回答者・坪井正博・神奈川県立がんセンター呼吸器外科医長
婦人科がん 回答者・宮城悦子・横浜市立大学付属病院化学療法科センター長
泌尿器がん 回答者・島田誠・昭和大学横浜市北部病院泌尿器科教授
乳がん 回答者・上野貴史・板橋中央総合病院外科医師


コラム&連載
フォト・エッセイ 至福の時間
命を食べる季節を味わう
インターネットで探るがん情報
編集部の本棚
内田絵子の「オバさん力で変えちゃおう!がん医療
ヒーリング・コラム 中本雅子
エッセイ 山里より 中島ようこ
ももセンセーの「患者とともに」
イベントへの誘い
読者の交差点
バックナンバーのご案内
定期購読のご案内・編集後記


1,222円
最新血液がん特集
特集1・基礎知識
「不治の病」から「治癒可能な病」になったが、まだまだあなどれない
これだけは知っておきたい白血病の基礎知識
監修●坂巻壽 東京都立駒込病院副院長
赤血球や白血球などの血球細胞ががんになり、異常に増えるのが白血病である。かつては「不治の病」であったが、現在は化学療法や移植、分子標的薬とさまざまな治療法があり、「治癒可能な病」になっている。患者さん、家族として、まず、白血病に関してこれだけは知っておきたい基礎知識を学んでおきたい。


特集2・急性白血病の検査と治療
急性骨髄性白血病と急性リンパ性白血病の新しい治療薬の効果
遺伝子レベルの解明で進歩著しい急性白血病の治療
監修●内丸薫 東京大学医科学研究所附属病院内科・先端医療研究センター分子療法分野准教授
骨髄の中で白血球のもとになる未熟な細胞が腫瘍化して異常増殖し、正常な造血が行われなくなるのが急性白血病。急性骨髄性白血病と急性リンパ性白血病とがあるが、近年、遺伝子レベルでの解明が進み、検査・診断法や治療法が格段に進歩してきた結果、治療成績が向上している。今回は成人白血病についてまとめた。


特集3・造血幹細胞移植
造血幹細胞移植を受けるにあたって知っておくべきこと
造血幹細胞移植―適応は、移植時期は、どの方法でやれば最善の選択か
監修●石川 淳 大阪府立成人病センター血液・化学療法科副部長
私たちの体の中を流れている血液は全て骨髄の中に存在する造血幹細胞によってつくられている。急性骨髄性白血病や急性リンパ性白血病などの血液のがんに罹っている患者さんにとって造血幹細胞移植はいわば最後の選択ともいえる。
では、その選択をいつどのような方法でするのが最善なのか、また、移植にあたっての副作用、移植後の問題点など大阪府立成人病センター血液・化学療法副部長の石川 淳さんに聞いた。


特集4・さい帯血移植・バンク
さい帯血移植の普及が白血病患者さんに治癒への希望を与えている
さい帯血移植は骨髄移植と同程度の治療成績になってきた
監修●谷口修一 虎の門病院血液科部長
日本では毎年約6000人が白血病などにかかっており、そのうち約2000人が造血幹細胞移植を必要としている。しかし、骨髄移植を希望しても高齢などの理由で移植をうけられない患者さんも多くいる。そのような患者さんを「ミニさい帯血移植」で救うことも可能になってきた。国内で臍帯血移植の症例が最も多い、虎の門病院血液科部長の谷口修一さんに臍帯血移植の利点と問題点について聞いた。


特集5・悪性リンパ腫の治療
従来の薬では治らないと言われていた難治性のがんに力を発揮する
悪性リンパ腫の治療は新薬の登場で新しい時代を迎えた
監修●小椋美知則 名古屋第二赤十字病院血液・腫瘍内科部長
悪性リンパ腫の治療に久々の朗報だ。従来の薬では治らないと言われていた難治性のリンパ腫に対して力を発揮する新薬が2つ登場したからだ。1つは、細胞に取り付いて放射線を放ってがんを叩く、もう1つは、経口の抗がん剤で、副作用もマイルドという点も患者さんにとってはうれしい。


特集6・血液がん患者団体「つばさ」
血液がん患者さん電話相談の現場から
患者さんが抱えている「もう一言」を受け止めたい
97年から5000人以上の電話相談を受けてきた、血液がん患者団体「NPO法人血液情報広場つばさ」代表の橋本明子さん。今年6月には、血液がんと乳がんに相談領域を広げて、NPO法人「日本臨床研究支援ユニット」が事務局機能を担う『がん電話情報センター』にて、電話相談にあたっている。日々受け続けている電話相談から感じた、血液がん患者さんの苦悩や言いたいこと、患者視点からの医療現場や行政に対する思いなどをうかがった。


特集7・患者と医師の対談
患者の80%以上に起こる骨病変をいかに防ぎ・治療するかがQOL改善の鍵
多発性骨髄腫の治療はここまできた!QOLの改善と希望に向かって
名古屋市立緑市民病院院長・清水一之さん
日本骨髄腫患者の会副代表・上甲恭子さん
多発性骨髄腫は、白血病や悪性リンパ腫と同様の血液のがん。治癒が難しく、骨痛などの合併症に苦しめられる非常につらい病気とされてきたが、ここに来て新しい治療法や支持療法が次々に開発され、患者さんのQOL(生活の質)や予後の改善が大きく進んでいる。とはいえ、すべての患者さんが最良の治療やケアにたどりつけているというわけではない。最適な治療とケアを受けるためにはどうしたらいいだろうか。


特集7・私の生きる道
悪性リンパ腫の闘病から丸4年。作詞家・杉紀彦さんが見出した大河の一筋
「病人であり健常人」そんな人生を大切にしたい
菅原洋一・シルビアの『アマン』や、森昌子、松原のぶえの『なみだの棧橋』などの作詞で知られる作詞家の杉紀彦さん。その杉さんが、2003年の大晦日に突然、悪性リンパ腫の洗礼を受けた。小腸下部切除、その後の抗がん剤治療で、ほぼ1年に及ぶ闘病生活を体験した杉さんは、今、病の中からひとつの人生観を見出し、新たな創作活動を開始した。


医療
最新がんトピックス

病理学的完全奏効率を高めると予後が改善される
乳がん術前化学療法の効果、術前ホルモン療法の可能性
監修●澤木正孝 名古屋大学大学院医学系研究科化学療法学講座講師
直径3センチ以上に大きな乳がんでも、手術前に化学療法を行うことによって乳房を温存できる可能性がある。それを術前化学療法と呼んで、すでに知っている乳がん患者さんも多いと思う。しかし、術前療法には実はもう1つある。術前ホルモン療法で、これが今注目を集めつつある。


機能温存・機能回復めざして
国内外からの見学者が殺到する「福永方式」
安全で確実な「胃がんの腹腔鏡下手術」の普及が患者さんを救う
監修●福永 哲 癌研有明病院 消化器外科医長
今や胃がんの半数以上が早期がん。腹腔鏡下手術の対象になる人も増えています。しかし必ずしもその術式は確立されたものではありませんでした。これに対し、腹腔鏡下手術の特性を生かした手術方法を開発し、安全性と確実性を高めたのが癌研有明病院消化器外科医長の福永哲さんです。その手術や講演には、今や国内外から見学者が殺到しています。


診断の名人が伝授する検査画像の見方・読み方
第23回 大腸がん・仮想内視鏡検査
隆起や凹みなどの立体的な形状変化に着目する

患者プロフィール 52歳の女性Hさん。10年前に子宮頸がんに罹患したが、放射線治療にて治癒。半年前、腹部に不快感を感じ、複数の検査を行い、がんの可能性が指摘された。国立がんセンターにて仮想内視鏡による検査をして、大腸(上行結腸)にがんの存在が確認された


鎌田實の「がんばらない&あきらめない」対談
がん患者さんの半数が薬の副作用よりうつ症状の苦しみに悩まされています
人間は直す力をもっている。それを最大限発揮できるようにすることが大事
ゲスト・大西秀樹 埼玉医科大学国際医療センター精神腫瘍科教授
がん対策基本法ができ、さまざまな角度からがん対策が進められている。がん患者さんのメンタル面のサポートもその柱の1つである。その最前線に立つ精神腫瘍医は日本にまだ数10人しかいない。埼玉医科大教授の大西秀樹さんはその1人だが、「遺族外来」まで開設して、全身全霊でがん患者さんとその家族のメンタルケアに取り組んでいる。大西さんが鎌田さんに語った、がん患者さんの心の悩みとは?


連載17 元気が出るチーム医療
〜患者が変えていくチーム医療〜
小嶋修一・TBS解説室
東京・築地にある聖路加国際病院のブレストセンター(乳腺外科)では、“新しいチーム医療”作りが着々と進んでいます。“患者主体の医療”実現のために欠かせないツールが「チーム医療」ですので、スタッフも常に、“患者さんのため”を考えて、チーム医療作りを行ってきたといいます。しかし、それだけでは不十分でした。やはり、患者が積極的に加わることで、チーム医療も大きく変わり、あるべき姿に近づいていくのです。


シリーズ がんと生きる46 角行之さん 教育・経営コンサルタント/エッセイスト
がんは風邪と一緒。早期発見、早期治療すれば必ずなおります
3つのがんを乗り越えつつある
教育・経営コンサルタントが語る「がんとの付き合い方」
総合電機メーカーの日立製作所で、仕事に邁進していた中堅管理職が、42歳の厄年に胃がんに罹り、胃の3分の2を切除した。その後、情報システム・危機管理の教育者として、時代の先端を歩んだが、このままでは終わらない」という予感は常に抱いていた。定年と同時に食道がんが見つかり、壮絶な治療で克服した5年後、こんどは咽頭がんが……。3つのがんを乗り越えた「元気ながん患者」角行之さんに、「がんとの付き合い方を聞いてみた。




ニッポンの良心”静岡がんセンタールポ②
がん拠点病院「相談支援センター」のモデルになった「よろず相談センター」の熱意
苦悩する患者の伴走者となり、心を癒して新たな出発をはかる
患者主体の医療を標榜している静岡がんセンター。その病院の象徴的な存在が、がん患者やその家族のあらゆる疑問や不安、悩みに応えるためにつくられた「よろず相談センター」だ。初の試みだった。これがやがて、がん拠点病院に設置される患者相談支援センターのモデルになっていく。「患者を1人の人間として、そのまま受けとめ」「患者さんの伴走者」たらんとするスタッフたちの心がけは、まさにその鏡といえる。



野崎洋行と牛込紀子の「和のテイストで、免疫アップレシピ」
旬の食材で季節感溢れるスローフード料理を楽しむ
ようやく暑さも峠を越えたように感じられる9月は、夏の名残、秋のはしりと食材が豊富です。中秋の名月、秋は月がきれいに見える季節として有名ですが、山芋にうずらの卵を落とす月見風の料理など、日本料理の名店「分とく山」の名料理人、野崎洋光さんが提案するのは、あさり等の旬の食材だけでなく、季節感も堪能できるスローフード料理です。
今月の料理 あさり丼 冬瓜葛汁 豆腐茄子山掛け

がん相談
食道がん 回答者・出江洋介(都立駒込病院食道外科医長)
胃がん 回答者・山口俊晴(癌研有明病院院長補佐)
小児がん 回答者・牧本 敦(国立がんセンター中央病院小児科医長)


シリーズ25 届け患者たちの声
「理想の病院」をつくりたい~夢を夢で終わらせない乳がん患者の底力
乳癌患者友の会『きらら』世話人代表中川圭
「ピンクリボン」は、乳がんの早期発見などの推進をうながすシンボルマーク。このリボンが目印の9階建てビルが今年6月、広島市内の繁華街に誕生した。乳がん患者の声によって誕生した″国内初″の複合ビルで、女性スタッフだけによる乳がんの検診専門クリニックなどが入居している。

今月のセミナー
NPO法人キャンサーリボンズ発足 記者発表会
がんと向き合いながら生きるがん患者さんの「治療と生活」をつなぐ活動を目指す
がん患者さんの「治療と生活」をつなぐ情報や、心身の適切なケアなどをサポートする、NPO法人キャンサーリボンズが6月23日に発足した。メンバーには、患者さんとその家族のほか、医療者、食・美・運動など、患者さんの治療中、治療後の生活シーンを支える専門家が名を連ねた。“誰もが支える側にも、支えられる側にもなる”という現状の中、社会全体で支え合うがんケアのネットワークづくりを目指す、という。7月13日(日)に開催された発足記者発表会には、休日にもかかわらず、多くのマスコミ関係者が集まるなど、キャンサーリボンズの試みに対する関心の高さをうかがうことができた。


患者会活動レポート
骨髄移植体験者の会「TOMORROW」―あしたの会― 長屋亘さん



1,222円
特集・世界の最先端医療

特集1 米国臨床腫瘍学会(ASCO)2008レポート
続々と出てきた分子標的薬、アービタックス、イレッサ、アバスチン等の新しい成果
「ターゲット症例に対するターゲット治療」の時代の幕開け
取材・文●菅野守 医学レポータ
第44回米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次学術集会が、5月30日~6月3日の5日間にわたりイリノイ州シカゴのマコーミックプレイスで開かれた。ASCOは世界最大規模をほこる国際的ながん専門学会。最近は、毎年世界中から3万人を超える参加者があり、最新のがん研究の発表、討議の場となっている。ここでは、さながら「ターゲット症例(高い効果が期待できる選ばれた患者)に対するターゲット治療(分子標的治療)」の時代(マークAソシンスキーさん)の様相を呈する臨床腫瘍学の最前線から、注目の研究報告を紹介する。

特集2 最新がんトピックスASCO(米国臨床腫瘍学会)特別編
がん翻訳ネットワーク(「海外癌医療情報リファレンス」

特集3 ASCO肺がん
日本からは、全身状態が悪くなった肺がん患者さんに朗報も
抗がん剤の効果と副作用で明らかになった人種差・民族差の大きさ
監修●酒井 洋 埼玉県立がんセンター呼吸器科部長
今年の米国臨床腫瘍学会(ASCO)では、肺がん領域においてもいくつかの注目すべき発表があった。なかでも日本の患者さんにとって関心が高いと思われるのは、全身状態不良の非小細胞肺がんでも、EGFR(上皮成長因子受容体)遺伝子変異があればイレッサ(一般名ゲフィチニブ)がファーストライン(1次治療)で有効という日本の研究グループの報告である。また、化学療法時の嘔気・嘔吐に効果が大きい新規制吐剤についての報告もあった。

特集4 ASCO卵巣がん
米国臨床腫瘍学会で大きな注目を集めた日本発の進行卵巣がんの研究成果
タキソールの3週毎投与法より毎週投与法のほうが効果が高い
日本で実施された、進行卵巣がんの化学療法に関する最新の臨床試験結果の中間報告において、現在の標準療法に比べて、タキソールの毎週投与法のほうが再発せずに生存する期間(無憎悪生存期間)が優位に長くなったことがわかった。第44回米国臨床腫瘍学会(ASCO)で発表され、研究結果は、「ベストオブASCO」の1つに選ばれるなど、国外からも大きな注目を集めた。

特集5 循環がん細胞検査
末梢血中のがん細胞の数で、転移性乳がんの治療効果を予測する
循環がん細胞(CTC)検査で無駄な治療をしなくてすむ
監修●中村清吾 聖路加国際病院ブレストセンター長
最近、転移性乳がんの予後や治療効果を予測する方法として、末梢血中のがん細胞の数を測定するCTC検査が注目されている。わずかな血液を採取するだけで早期に治療効果を予測できるのが大きなメリットだ。将来的には、血中の他の物質を調べることで、より精密な治療効果の予測も可能になるのでは、と期待されている。

特集6 海外最先端病院での受診
がん治療最前線の米国で治療を受けるための手順と留意点
あなたが米国の病院で先端がん治療を受けることを望むなら
アメリカはがん治療の分野で最先端を走っている。日本で使えない抗がん剤や外科手術の実績の数や放射線治療にも秀でている。さらに、ドクターを中心にナースや麻酔医などのチーム医療も日本よりも進んでいる。MDアンダーソンを始めアメリカで先端がん治療を受けることを望むなら、患者はどのようにすればいいのだろうか。そのお手伝いをする2つの法人を取材し、そのシステムを聞いた―

医療
乳がんのホルモン療法最新ホット情報
抗エストロゲン剤5年間服用後、さらにアロマターゼ阻害剤5年間服用を
監修●内海俊明 藤田保健衛生大学病院乳腺外科教授
乳がんの手術後に、再発予防のために抗エストロゲン剤のタモキシフェンを5年間服用するのが標準治療とされているが、最新報告によれば、その後さらにアロマターゼ阻害剤のフェマーラを5年間追加服用したほうがもっと効果が高くなることが明らかになった。その服用は、タモキシフェン終了後間を置いてから服用しても効果があるという。


シリーズ4 機能温存・機能回復目指して
術後機能障害を減らす肛門温存手術は可能
進行した大腸がんでも、排便排尿機能を温存できる骨盤内全摘術
監修●幸田圭史 帝京ちば総合医療センター外科学講座教授

下部直腸がんでも、今はほとんど技術的には肛門を温存することが可能です。しかし、後遺症も必ず出現します。これをいかに減らしていくか。
帝京大学ちば総合医療センター外科教授の幸田圭史さんはその原因を解明するとともに、進行大腸がんなどで行われる骨盤内臓の全摘術でも、排便排尿機能の温存をはかっています。一般的には、ほとんどが排便排尿機能を失い「ダブルストーマ」になっていますから、これは大きな朗報です。


診断の名人が伝授する検査画像の見方・読み方 第22回 膵がん・CT検査
主膵管の拡張が顕著な点に注目する
監修●森山紀之 国立がんセンターがん予防・検診研究センター長
患者プロフィール
78歳の女性Gさん。上腹部に痛みがあり、近くの病院にて受診。痛みは胃炎であることが判明したが、腹部超音波検査にて、偶然膵臓の異状が発見された。膵がんの疑いがあるということで、国立がんセンターにて再検査。CT検査にて約2センチ大の膵がん(膵管がん)が見つかった

患者のための抗がん剤事典・ラパチニブ


対談
鎌田實の「がんばらない&あきらめない」対談
副作用に耐えるための治療は本来の治療ではない
ゲスト・田中秀一読売新聞医療情報部次長

日本のがん治療は果たして進歩していると言えるのだろうか――。
1人のジャーナリストがそんな問題意識を持って1冊の本を世に問うた。
読売新聞医療情報部次長の田中秀一さんが書いた『がん治療の常識・非常識』がそれだ。田中さんは、10年前に体外受精に関する報道で、新聞協会賞を受賞した知る人ぞ知る医療ジャーナリストだけに、がん治療最前線を見る目も厳しい。日本のがん治療に一石を投じた田中さんに、鎌田さんが迫った。


生き方
紅珊瑚のブレスレット 〜がんになって、考えたこと〜
洞口依子
がんと生きる45 松井薫さん(主婦)
決してあきらめないで、自分にあった治療法を捜してほしいと笑顔で訴えるその若々しい姿
30代半ばで肺腺がん、10年間で8度の治療を受けた主婦の壮絶な闘病人生

2人の小学生をもつ30代半ばの若い母親が、ある日突然、肺がんを宣告され、10年に及ぶ闘病生活が始まった。手術、抗がん剤、放射線治療と、ありとあらゆる治療を行い、現在に至っている。ごく普通の主婦である松井薫さんは、どんな状況になっても決してあきらめない。ご主人と2人の子どものために、凛として生きている。


患者サポート
ニッポンの良心〟静岡がんセンタールポ①
寄り添い支え続けることで、患者の「生きる力」を引き出す緩和ケアチーム
陽子線治療など、最先端治療の導入で知られる静岡がんセンターは、がん専門病院としてさまざまな面でこれまでになかった意欲的な新しい試みに取り組んでいる。そこで、今回から3回にわたってこの病院のがん医療を取り上げていくが、その第1回目は、患者への「心のケア」、その象徴ともいえる緩和ケアの充実にスポットを当てます。徹底した「患者主体」の理念が息づいている緩和ケアチームの心身両面でのサポートを、専従看護師、久山幸恵さんを中心とするケアチームと2人の患者さんを通して、紹介します。


がんのリハビリテーション③
リハビリで何らかの成果を出すことが大切。それが精神的な支えになる
「自分でできることは自分で」をサポートするのがリハビリの役割
監修●辻 哲也 慶応義塾大学医学部リハビリテーション医学教室講師

がんによる身体的・精神的な痛みやつらさをやわらげるのが緩和ケア。がんが進行した時期だけでなく、がんと診断された初期から治療と平行して行われるべきものと位置づけられている。したがって、緩和ケアにおけるリハビリテーションは病期に合わせた対応が必要になる。


連載5 野崎洋行と牛込紀子の「和のテイストで、免疫アップレシピ」
夏野菜と夏の薬味で“食べる”意欲がわく

今月の料理 干物薬味ご飯 きゅうりすり流し いんげん油揚げごま和え
夏野菜のきゅうり、しそ、しょうが等には免疫力を増強させる作用があると言われています。中でも薬味は、爽やかな香りで食欲を高める役割も。「いくら栄養があるといっても、食べたくないと思うと、胃は消化できない。“食べる”という意欲が大事なんです」と言う日本料理の名店「分とく山」の名料理人、野崎洋光さん。夏野菜、夏の薬味をじょうずに使った、食欲をそそる3品です。


元気が出るチーム医療 連載16
~広がる聖路加ブレストセンター版チーム医療の裾野~
小嶋修一・TBS報道局解説室
患者さん中心の医療を実現するために、医療の現場ではさまざまな取り組みがなされています。その1つが、「チーム医療」です。日本ではとりわけ、乳がん治療の現場での取り組みが盛んだと言われています。聖路加国際病院のブレストセンターでは、チーム医療に、小児科医らも加わり、″ブレストセンター版の新しいチーム医療″の構築が着々と進んでいます。


第28回 仕事をしながら療養する
「生活保護」のサポートを得ながら、治療と療養に専念する

岡本隆行さん(現在、56歳)は、派遣社員だった55歳のとき、直腸がんで手術を受けた。友人のアドバイスなどで退院後すぐに生活保護を申請した。現在、生活保護の支給を受けながら、通院外来で、抗がん剤治療を続ける。生活保護の医療扶助によって、医療費の自己負担はゼロになった。生活保護のサポートを得ながらしばらくは治療と療養に専念し、「体調が回復したら、たとえ半日でもいいから働きたい」という。


がん相談
前立腺がん 回答・赤倉功一郎(東京厚生年金病院泌尿器科部長)
乳がん 回答者・上野貴史(板橋中央総合病院外科医師)
婦人科がん 回答者・宮城悦子(横浜市立大学付属病院化学療法センター長)
肺がん 坪井正博(東京医科大学病院呼吸器外科准教授)


届け!がん患者の声
医師と患者が同じ土俵で話し合う機会を作りたい
愛娘の発病でがん医療との付き合いが始まった安岡佑莉子さん。専門知識の習得に向けて猛烈な勉強を続け、やがて四国で初めてがんの部位を問わない患者会「一喜会」を設立。以来、新薬の早期承認の陳情、さらに高知県が主宰する「がん相談センター」の所長としての働きなど、がん医療向上のために活動を続けている。

患者会活動レポート 肝芽腫の会・神原結花
ホームページやメールで肝芽腫に特化した情報を発信して交流を深める
患者会通信 リンパ浮腫の会 ひまわり会(新潟)


コラム&連載
この国の医療をよくするために 田島知郎
フォト・エッセイ 至福の時間
命を食べる季節を味わう
インターネットで探るがん情報
心に残るこの1冊
編集部の本棚
内田絵子の「おばさん力で変えちゃおう!がん医療」
ゆるるんヨガでほっ! 森川那智子
エッセイ 山里より 中島ようこ
ももセンセーの「患者とともに」田中祐次
イベントへの誘い
読者の交差点
バックナンバーのご案内
定期購読のご案内・編集後記
1,222円
特集 肺がん最新治療

特集1 肺がんの基礎知識
手術だけでなく化学療法、放射線療法の進歩にも期待
これだけは知っておきたい肺がんの基礎知識
監修●淺村尚生 国立がんセンター中央病院呼吸器科外科医長
現在、日本で最も死亡数が多いがんは肺がんだが、罹患率ではトップではない。
実は、胃がん、大腸がんに次いで第3位なのだ。つまり、それだけ肺がんが治りにくいがんであるということだ。
この厳しい肺がんから命を守るため、最低限知っておきたい知識をまとめる。


特集2肺癌診療ガイドライン
進行度だけではなく、がんの種類によっても治療が異なることに注意!
『肺癌診療ガイドライン』のポイントをわかりやすく解説する
監修●吉村博邦 北里大学呼吸器外科名誉教授
肺がんは、がんの中でも難治がんといわれ、1955年以降肺がん死は増えつづけています。しかし、一方で新たな治療薬が開発され、治療法も進歩しています。これを科学的に評価する大規模臨床試験も次々に行われています。こうした結果を元に、『EBMの手法による肺癌診療ガイドライン2005年版』が作成されました。このガイドラインにもとづき、北里大学医学部呼吸器外科名誉教授・吉村博邦さんに現在の肺がんの標準的な治療法についてうかがいました。


特集3 小細胞肺がんの最新治療
初期治療を最強の治療でガツンと行うことが大切
抗がん剤や放射線が効きやすい小細胞肺がん治療
監修●田村友秀 国立がんセンター中央病院総合病棟部長
小細胞肺がんは進行が早く、他の臓器に広がると治療に難渋するたちの悪いがんとされてきた。
けれど、初回治療によく反応し、化学療法や放射線治療が効き、多くの患者さんに延命効果が期待できるがんでもある。


特集4 縦隔腫瘍の治療
がんの組織の種類によって治療がそれぞれ異なることに注意
縦隔腫瘍--あなたはどこまで知っていますか
監修●坪井正博 東京医科大学病院呼吸器外科准教授
肺と肺に囲まれた「縦隔」と呼ばれる部位には、さまざまな種類の腫瘍が発生する。それを総称して、縦隔腫瘍と呼ばれる。多くは良性だが、がん治療の対象となる悪性のものが出現する例もあり甘く見ることはできない。
その腫瘍について、これだけは知っておきたい。


特集5 肺がんの最新放射線治療
放射線治療は化学療法との組み合わせで手術と遜色ない成果が
肺がん放射線治療の最新情報
監修●西村恭昌 近畿大学医学部放射線医学教室・放射線腫瘍学部門教授
放射線は線量が多ければ多いほど、がん細胞を死滅できる。
しかし、正常細胞にも放射線が当たり合併症の原因になるため放射線を当てる線量にはおのずと限界がある。
近年、放射線療法は、3次元放射線治療計画や高精度照射法に加え、化学療法との組み合わせで手術と遜色ない成果をあげ、その進歩には目を見張るものがある。早期肺がんでは高い治癒率が期待できる放射線治療のいまについて
近畿大学医学部放射線医学教室・放射線腫瘍学部門教授の西村恭昌さんに聞いた。


特集6 肺がんの最新化学療法
がんのタイプによって薬を選べる時代が近づいた
変わる非小細胞肺がんの最新科学療法
監修●久保田馨 国立がんセンター東病院呼吸器科医長
肺がんの8割以上を占める非小細胞肺がんの治療が大きく変わってきている。
術後の化学療法(補助療法)の有効性が明らかになる一方、進行がんでも化学療法によって生存期間の延長が認められるようになり、内科治療での根治が期待できるケースも出てきた。効き方に違いがあるさまざまな薬が登場しており、近い将来がんのタイプ別に、より効果的で安全性の高い薬を選ぶ時代が到来しそうだ。


最初にきちんとした治療をしっかりやることがいかに大事か
乳房温存療法――あなたはどこまで知っていますか
監修●神尾孝子 東京女子医科大学第2外科准教授
もはや乳房温存療法を知らない患者さんがいないくらい、今や乳房温存療法は広く一般的になった。
しかし、その内実となると、まだ知らない人が多い。
今回は、乳房温存療法の実態と、術後の治療がいかに大事かにスポットを当て、まとめる。


機能温存・機能回復目指して
視界がよく安全な手術ができる点で開腹、腹腔鏡を凌ぐ
前立腺がん全摘手術にはロボット手術が断然有利
監修●秦野 直 東京医科大学泌尿器科学教室教授
前立腺の全摘手術は、前立腺がんを根治させる基本的な治療法です。この全摘手術をより安全・確実に行い、合併症の危険も低下させるのが手術用ロボット。すでにアメリカでは、前立腺がんの全摘手術はロボット手術が主流だといいます。日本でいち早く前立腺がんの全摘手術にロボットを導入した東京医科大学泌尿器科学教室教授の秦野直さんは、「全摘手術はロボットに切り替わらないといけません」とまで話しています。


連載・腫瘍内科研修物語4
患者さんに症状と今後の見通しをきちんと説明することの大切さ
抗がん剤治療の副作用対策はチームサポートがなにより大切だと学ぶ
監修●渡辺亨 浜松オンコロジーセンター長
腫瘍内科の臨床研修1年目の福沢早苗医師は、卵巣がんの術後補助療法を受けている患者さんが、関節痛などの厳しい副作用に苦しむ姿に直面した。治療の中断や薬剤の減量なども考えたが、指導医は「治療を続行すべきだ」とアドバイスする。そこでもう一度治療の必要性をわかりやすく説明して、適切な支持療法をきめこまかく取り入れていくと、患者さんは治療に前向きに取り組むようになった。


診断の名人が伝授する検査画像の見方・読み方
第21回 GIST(消化管間質腫瘍)・CT検査
腫瘍が大きく膨らんで、となりの臓器が大きく変形しているのを見つける
監修●森山紀之 国立がんセンターがん予防・検診研究センター長
患者プロフィール
50歳の男性Lさん。1年ほど前からときどき腹部膨満感を感ずるようになった。消化不良のせいだと思い、さして気にならなかったのだが、数カ月経っても腹部の張った感じが完全には退かず、近くの病院にて受診。十二指腸に腫瘍があるとして、国立がんセンターを紹介され、再受診。GISTが発見された。


最新がんトピックス


今月のセミナー
分子標的治療薬「スーテント」承認発表の記者会見
ターゲット治療の最新薬「分子標的治療薬」は安全性の対応と高額な医療費が今後の課題に

「グリベック(一般名イマチニブ)」が効かなくなった消化管間質腫瘍と、外科手術で根治切除できない、または転移性の腎細胞がんを適応症とする分子標的治療薬「スーテント」(一般名スニチニブ)が、2008年4月16日に製造販売承認を取得した。癌研究会有明病院・化学療法科部長の畠清彦さんと、筑波大学大学院人間総合科学腎泌尿器科学・男性機能科学教授の赤座英之さんは、5月13日に開かれたスーテントの承認取得を発表する記者会見で講演し、安全性への対応や高額な医療費の問題など、分子標的治療薬の今後の課題を提起した。


鎌田實の「がんばらない&あきらめない」対談
「がん哲学外来」でがん医療に新風吹き込む病理学者の気概
がんを深く追求すればするほど、人間社会と人の生き方が見えてきます
ゲスト・樋野興夫順天堂大学医学部病理・腫瘍学講座教授
「患者視点の医療」への大政奉還を実現するという志を抱いて、「がん哲学外来」という名の相談室を開設した1人の病理学者がいる。順天堂大学医学部教授の樋野興夫さんがその人だ。樋野さんは、主にがん治療の最前線から見放された再発・末期がんの患者さんを中心に、心を開いて対応し、日本のがん治療に新たな地平を開こうとしている。


私の生きる道
リンパ節転移のある下咽頭がんを乗り越えた作曲家・三木たかしさんの闘病700日
さくらの花よ泣きなさい。ぼくも一緒に泣いてあげるから
下咽頭がんは転移が起きてから見つかることが多い厄介ながんだ。
作曲家の三木たかしさんの場合もすでにリンパ節に転移していた。
医師から声帯ごと手術で切除するしかないと告げられた三木さんは……。


がんと生きる 源吾朗さん・大道芸能家
モンゴルでゴミ拾いツアーを実践する2度のがんを乗り越えた大道芸人の心意気
歯肉がん、メラノーマは神さまから与えられた宿命です」
「さぁさぁお立ち会い……」で始まる「ガマの油売り」の口上芸、大道芸人の十八番である。昭和40年代後半から大道芸を始め、世界各地で「ガマの油売り」などを披露してきた源吾朗さんは、この3年足らずの間に、歯肉がん、メラノーマ(悪性黒色腫)という、聞き慣れない2つのがんの手術を受けた。いま、源さんは経済発展に伴いゴミが増えているモンゴルで、ゴミ拾いツアーを実践している。その心を聞いてみた。


連載・紅珊瑚のブレスレット〜がんになって考えたこと〜
洞口依子


野崎洋行と牛込紀子の「和のテイストで、免疫アップレシピ」
今月の料理 生姜ご飯・冷汁・鶏茄子含煮


仕事をしながら療養する
肝移植を受けた患者とドナーのために役立ちたい
不動産業者の伊東寛さん(59歳)は、33歳でC型肝炎ウイルスによる慢性肝炎と診断され、37歳で肝硬変、42歳で肝がんを発症。手術、インターフェロン療法などをしたが、54歳で再発。56歳で生体肝移植を受けた。39歳のときコンビニ経営を断念し、自社ビルの管理運営を始める。障害基礎年金の支給を受けながら経営者として働き続けている。

連載4・内田絵子の「オバさん力で変えちゃおう!がん医療」

この国の医療をよくするために 田島知郎
実稼動医師不足の副因 勤務医と開業医の格差 ②

森川那智子のゆるるんヨガでほっ!
仰臥サギのポーズ

ヒーリング音楽の第一人者ダニエル・コビアルカ6月来日公演
癒やしのバイオリニストが奏でる「ヒーリング音楽」という魔法

届け!がん患者たちの声
乳がんは早期発見・早期治療で9割がなおることを知ってほしい
「のぞみの会 尾道」会長 浜中和子

患者会通信 がんサポートかごしま
くつろぎサロン-松江赤十字病院-


がん相談
食道がん・出江洋介都立駒込病院食道外科医長
大腸がん・吉田和彦東京慈恵会医科大学付属青戸病院副院長
頭頸部がん・林隆一国立がんセンター東病院頭頸部外科手術部長
肺がん・吉田純司国立がんセンター東病院呼吸器外科医長

1,222円

がんの分子標的薬特集

特集1 分子標的薬の基礎知識
これだけは知っておきたい分子標的薬の基礎知識
分子標的薬ががん治療に新しい流れをもたらす
監修・石岡千加史 東北大学加齢医学研究所癌化学療法研究分野教授
がんの薬物療法といえば従来の抗がん剤による治療だけと思われている患者さんもいることだろう。確かに抗がん剤には違いないが、これからの薬物療法の中心は新しいタイプの抗がん剤、つまり分子標的薬が中心となりつつある。分子標的薬の登場は、抗がん剤治療に大きな影響をもたらし、さまざまな恩恵が期待できるという。

特集2 乳がんの分子標的薬
乳がんの最新分子標的治療
進行再発がんのみならず、術後の再発予防にも用い、薬のタイプも種々出現
監修・戸井雅和 京都大学医学部付属病院乳腺外科教授

乳がんの薬物療法は、分子標的薬の登場によって、飛躍的な効果を上げている。しかし、その一方では、高度化・複雑化し、次第にブラックボックス化しつつある。そうした新しい分子標的薬の時代にあって、患者さんはどう向き合えばいいのだろうか。

特集3 肺がんの分子標的薬
肺がんの分子標的薬はサードラインで使うのが標準的
間質性肺疾患の合併に気をつければ、間質性肺炎は防げる
監修・大江裕一郎 国立がんセンター中央病院特殊病棟部医長

イレッサの副作用が社会問題として取り上げられたのは記憶に新しい。けれども、上手に使えば劇的な効果が見られるのも事実だ。現在、肺がんの分子標的薬はどのように使われているのだろうか。国立がんセンター中央病院特殊病棟部医長の大江裕一郎さんに解説いただいた。

特集4・大腸がんの分子標的薬
目覚ましい進歩をとげる大腸がんの分子標的治療
大腸がん治療薬5剤を用いて30カ月の生存期間延長が可能になった
監修・水沼信之 癌研有明病院化学療法科副部長

手術による治癒が難しい進行・再発の大腸がんに対する化学療法が、ここ数年の間に目覚ましい進歩をとげ、生存期間を大幅に延長できるまでになってきた。立役者となっているのは、アバスチン(一般名ベバシズマブ)、アービタックス(一般名セツキシマブ)といった分子標的薬である。

特集5・腎がんの分子標的薬
分子標的薬が変える腎がんの治療地図
副作用を抑えて、がんとの共存生活を支える新薬など登場
監修・篠原信雄 北海道大学大学院医学研究科腎泌尿器外科准教授

今年4月から転移性腎がんに新しい分子標的薬が使えるようになった。インターフェロンなどのサイトカイン治療が効かなくなると、もはや打つ手がなかったこのがんに希望の灯がともった。副作用も比較的穏和で、がんと共存しながらも、普通の生活を送れる。その新薬がネクサバールだ。

特集6 白血病の分子標的薬
分子標的薬の登場で大きく変わる白血病治療
グリベックの10倍以上の効力を持つ新しい分子標的薬も近々承認
監修・畠 清彦 癌研有明病院新薬開発臨床センター長

分子標的薬のグリベックの登場で慢性骨髄性白血病の治療法は従来の治療法から大きく変わることになった。グリベックを服用した実に95パーセントの人が5年後も健在なのだ。だが、「これほど効く」グリベックでも、長期服用すれば耐性が現れ、薬の効果は薄くなり、いずれ効かなくなる。しかし、グリベックに続く新しい分子標的薬も登場し、近々承認される見通しになっている。その新薬開発最前線で活躍する癌研有明病院新薬開発臨床センター長の畠清彦さんに白血病治療の現状と今後の展望について聞いた。


放射線トピック
放射線治療に新たな可能性を開くVMAT
IMRTを超える最新技術で、高い治療効果と軽い患者負担
監修・中川恵一 東京大学病院放射線科准教授

現在、欧米で主流になっている放射線治療の先端技術であるIMRT(強度変調放射線治療)を超える最新技術が、東京大学とエレクタ社で開発され、近々臨床の現場で応用されようとしている。この技術によって、より高い治療効果とより軽い患者負担が得られるという。

日本臨床腫瘍学会詳報
その人に最適のテーラーメード医療の実現に向けて
より高い効果、より少ない副作用のがん治療を目指して着々と
3月20日、21日と福岡市の福岡国際会議場で第6回日本臨床腫瘍学会が開かれた。ここ数年、分子標的治療薬が次々と承認され、がんの薬物療法は大きく変わりつつある。
今回の学会では、遺伝子レベルの研究から、抗がん剤のテーラーメード医療の実現、さらに新たな角度からのがん治療薬の開発などが期待された。その一方で分子標的治療薬の問題点も指摘された。

骨転移最新レポート
骨転移治療中に口に異常を感じたら早めに主治医に相談を
ビスホスホネート剤投与による顎骨骨髄炎・骨壊死は、早期からの抗生物質投与で治療ができる可能性が
監修・大田洋二郎 静岡がんセンター口腔外科部長 渡邊純一郎・静岡がんセンター女性内科医長

進行がんの骨転移治療にビスホスホネートがきわめて有効であることが知られている。ところが、この治療ではおよそ100人に1人の割合で顎骨壊死という対応に苦慮する副作用が起こるという。いち早くこの問題に注目し、対策をはかっている静岡県立静岡がんセンター口腔外科部長の大田洋二郎さんと女性内科医長の渡邉純一郎さんに、顎骨壊死への取り組みについてうかがった。


ここまで進んだがんの「テーラーメード型ペプチドワクチン療法」
医薬品としての承認申請を目指した臨床試験が始まった
監修・山田亮 久留米大学先端癌治療研究センターがんワクチン分子部門教授

久留米大学医学部免疫学教室では90年代から精力的にがんワクチンの研究を続けてきた。その努力の積み重ねによって生み出されたのが、テーラーメード型がんペプチドワクチン療法。今回、このテーラーメード型がんペプチドワクチン療法と抗がん剤の併用が、高い効果を示すことが示された。こうしたデータを元に、医薬品としての承認申請を目指した臨床試験も開始されている。

がんのリハビリテーション2
嚥下障害、発声障害の効果的なリハビリ法
頭頸部がんの周術期リハビリテーション。こうすればQOLは向上する
監修・辻哲也 慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室講師

頭頸部がんの手術後に起こるのが、食べ物を飲み込めなくなったり、むせたりする「嚥下障害」や、話すのが困難になる「発声障害」。嚥下障害は誤嚥性肺炎や窒息など命にかかわるトラブルに至りかねないし、発声障害は社会復帰への大きな妨げとなる。がんのリハビリテーションの第1人者である慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室専任講師の辻哲也さんに、効果的なリハビリ法を聞いた。

腫瘍内科研修物語3
患者さんに病状と見通しをきちんと説明することの大切さを学ぶ
内科・外科合同カンファレンスでの徹底討論から「内科の真髄」を体得する
監修・渡辺亨 浜松オンコロジーセンター長
Sがんセンターの臨床研修医に採用されて1カ月。福沢早苗医師はインフォームド・コンセントの大切さを身をもって体験する。また、月1回開かれている、内科・外科合同カンファレンスを楽しみに待っていた。口角泡を飛ばす激しい議論が展開される会議のなかで個人に合ったベストの治療を提供するのが腫瘍内科医だと実感させられた。


診断の名人が伝授する検査画像の見方・読み方
第20回 虫垂がん・注腸検査/CT検査
陰の輪郭、かたまり具合、色調の濃淡を見つける
監修・森山紀之 国立がんセンターがん予防・検診研究センター長

患者プロフィール
58歳の女性Pさん。右下腹部の鈍痛がしばしば起こり、退く気配がないので、近くの病院にて受診。エックス線注腸検査により、上行結腸の下部に腫瘍とおぼしき陰が写った。CT検査による精密検査を追加して、虫垂がんと確認された。国立がんセンターを紹介され、手術を受けた


対談
鎌田實の「がんばらない&あきらめない」対談
医師に「神懸かり的患者」と言われた男の闘病哲学
がん手術6回を乗り越えた金融マンのあきらめない・投げ出さない」人生
関原健夫(日本インベスター・ソリューション・アンド・テクノロジー(株)社長)

旧日本興業銀行のエリート行員としてニューヨーク支店に派遣され、「ライジング・サン」と言われた日本の金融マンとしての誇りを持って仕事に邁進していた関原健夫さんが、大腸がんと診断されたのは24年前のことだ。
最初の手術をニューヨークで受けて以来、がん手術6回、心臓手術2回。医師に「神懸かり的」と言われた関原さんは、現在、資本金429億円の大企業の社長として活躍している。その闘病哲学をうかがった。


私の生きる道
肺がんが教えてくれた生きるヒント
放射線治療専門医が34歳でがんに。アフラックのCMで有名になった加藤大基さん
加藤大基さん・東京大学医学部付属病院放射線科
放射線科の医師である加藤大基さんは34歳のとき肺にがんが見つかった。しかもそのがんを最初に発見したのは胸部レントゲン写真を見た彼自身だった。
様々な検査を受けていくうちに悪性が疑われていた。が、幸いにして転移性である可能性は低くかった。そこで加藤さんは東大病院に患者として入院し、摘出手術を受けることになった。
改めて誰もが年齢に関係なくがんになる可能性のあることを認識させられた。
この思いもかけない事態を加藤さんはどう受け入れ、どう対処していったのだろう。

がんと生きる
酒もタバコも「お気に召すまま」、映像作家の仰天がん哲学
がん闘病中の自分を自分で撮った映像作家が学び直した「病は気から」
かわなかのぶひろさん(映像作家)
胃がんで入院し手術するまでの自分を、自ら映像に収めた映像作家がいる。2年前まで、東京造形大学教授だった、かわなかのぶひろさんである。
胃カメラを呑みながら、映し出された胃がんの画像を映像に収めている。手術で切除されたばかりの生々しい胃のかたまりも撮られている。すさまじい映像作家根性だと脱帽するしかないが、驚きはそれだけではない。
術後まだ3年足らずだが、焼酎を1日20杯、タバコは1日5箱!その闘病哲学は「病は気から」だと言う。


野崎洋光と牛込紀子の「和のテイストで、免疫力アップレシピ」
太陽と水の恵みをどうぞ、たっぷりと
今月の料理 トマト汁・あじとわかめの緑酢がけ・じゃこと大葉のご飯
6月は水無月。「水のない月」と訳されがちですが、実は「水の月」が正しく、田に水をひく月であるところからきているようです。東京・西麻布にある日本料理の名店「分とく山」の名料理人、野崎洋光さんと栄養士の牛込紀子さんは、その水をたっぷりと吸い込んだ野菜たちのみずみずしさを生かした料理を提案してくれます。


小児がんへの理解を深めるために
まず理解する―そこから始まる新たな小児がん医療
4月12日(土)午前10時。快晴の下、小児がんの子どもたちを支援するために六本木の街を歩く啓発イベント「ゴールドリボンウォーキング2008」(主催:ゴールドリボン事務局)が六本木ヒルズ、アリーナ広場に昨年の参加人数の倍をはるかに上回る約3000名の参加者を集め、盛大に開催された。
「ゴールドリボン」は小児がんへの理解と支援の広がりを願う世界共通のシンボルマークでアメリカを中心に多くの団体が啓発、治療研究助成、精神的・経済的支援を行っている。

元気が出るチーム医療 連載14
乳がんの臨床現場から拡がる日本のチーム医療
小嶋修一・TBS報道局解説室
本連載のテーマであるチーム医療。昨年4月に施行された「がん対策基本法」でも、「チーム医療」の普及が急務とされるなど、チーム医療の重要性は、あちこちで叫ばれるようになってきました。そうしたこともあり、チーム医療とは、医師や看護師らが、単に、″チームワーク良く″働くことではないことも、少しずつ広まってきたように思えます。


この国の医療をよくするために 14
実稼動医師不足の副因 勤務医と開業医の格差 ①

内田絵子の「オバさん力で変えちゃおう!がん医療」③
1人のオバさんに過ぎないからこそ、がん医療について語り続ける

森川那智子のゆるるんヨガde“ほっ” 8 弓のポーズ

患者活動レポート
「仲間」との連携を深め、新しい仲間たちとネットワークを作っていきたい
アスパラの会 主宰 大島寿美子


がん相談
肝臓がん・椎名秀一朗 東京大学医学部付属病院消化器内科講師
婦人科がん ・磯西成治 東京慈恵会医科大学第三病院産婦人科診療医長
前立腺がん ・島田 誠 昭和大学横浜市北部病院泌尿器科教授


コラム&連載
フォト・エッセイ 至福の時間 丹野清志
命を食べる季節を味わう
インターネットで探るがん情報 諏訪邦夫
編集部の本棚
ヒーリング・コラム 中本雅子
エッセイ 山里より 中島ようこ
ももセンセーの「患者とともに」田中祐次


1,222円
肝胆膵がん特集

特集1 肝胆膵がん基礎知識
手術だけでなく化学療法の進歩にも期待
肝胆膵がん、これだけは知っておきたい基礎知識
宮崎勝・千葉大学大学院臓器制御外科学教授
肝胆膵がんはひとまとめにして語られることの多いがんだが、ほんとうに似かよったがんなのだろうか。肝臓、胆道、膵臓の位置と働き、そして、それぞれのがんについて基本となる特徴および治療について千葉大学大学院臓器制御外科学教授の宮崎勝さんに伺った。

特集2 膵がん診療ガイドライン
最難関のがん。化学療法の進歩で大きく変わった
『膵癌診療ガイドライン』のポイントをわかりやすく読み解く
田中雅夫・九州大学大学院臨床・腫瘍外科学教授
膵がんの治療の基本は、『膵癌診療ガイドライン』に記されている。ガイドラインは、エビデンス(科学的根拠)を元に、効果が証明された、その時点でベストの検査と治療が紹介されている。ただ、『膵癌診療ガイドライン』は医師向けにしか発行されていない。そこで、それを患者さん向けにわかりやすく解説してみた。

特集3 肝がん診療ガイドライン
肝臓がん治療で世界のトップに立つ日本〜さらに高い治療成績が期待されている
『肝癌診療ガイドライン』をわかりやすく解説する
今村 宏・東大医学部付属病院肝胆膵・人工臓器移植外科講師
日本は、肝臓がんの診断・治療では、世界でもトップレベルにあり、2005年には『肝癌診療ガイドライン』も作成されました。ガイドラインはエビデンスを元に現状での標準的な診断や治療法を示したもの。これを患者の側からどう解釈すればいいのか、肝臓がん治療と研究の最前線で活躍し、ガイドラインの研究協力者でもある東大医学部肝胆膵外科講師の今村宏さんに聞きました。

特集4 胆道がんの縮小手術
不治の病から治せるがんへ。手術できる施設を絞りこむセンター化の動きが
胆道がんの縮小手術はどこまで進んでいるか
島津元秀・東京医科大学八王子医療センター消化器外科教授
肝臓で作られた胆汁が十二指腸に流れるまでの通り道でできるがんが胆道がん。大きく胆管がんと胆のうがんとに分かれるが、どちらの場合も、治療の基本となっているのは手術。従来はかなり大がかりに臓器や脈管を切除する手術が行われてきたが、近年では、より侵襲が小さい手術も取り入れられるようになってきた。

特集5 肝がん治療のベストチョイス
早期がんのベスト治療は手術か、ラジオ波焼灼療法か!?
肝臓がん治療のベスト・チョイス
高山忠利・日本大学医学部消化器外科教授
肝臓がんに対する治療法には実にさまざまある。このように、選択の余地がたくさんあることは、患者さんにとってはうれしいが、反面、悩めるところでもある。そのなかで、どの治療法がベストなのかを探ってみた。

特集6 膵臓がんの化学、放射線療法
ジェムザールを凌ぐ治療法の研究が着々進む
膵臓がんの療法の中心は化学療法か放射線化学療法か
奥坂拓志・国立がんセンター中央病院肝胆膵内科医長
膵臓がんで治癒を目指すには手術をうけるしかないが、その手術ができる人はわずか2割。しかも手術をしても成績はよくない。したがって膵臓がんの治療の中心は手術以外ということになるが、では、化学療法と化学放射線療法のどちらがいいのだろうか。

特集7 肝がんの分子標的薬
穏和な副作用で生存期間を延ばす新しい分子標的薬
患者に朗報!肝がんに効く薬が初めて出現
古瀬純司・杏林大学医学部内科学腫瘍科教授
これまで肝がんに効く抗がん剤はないとされてきた。とりわけ肝細胞がんに対する全身化学療法の効果は低く、いまだ標準的な治療法も確立していないのが現状であった。しかし、その壁を突き破るものとして今期待が高まっているのが、新しい分子標的薬、なかんずく「ネクサバール(一般名ソラフェニブ)」だ。

特集8
骨転移は早期治療をすれば痛みが抑えられ、骨折も予防できる
QOLを低下させない消化器がんの骨転移対策
井口東郎・四国がんセンター臨床研究部長
骨転移は、乳がん、肺がん、前立腺がんなどで起こりやすいことが知られているが、消化器がんの骨転移についてはあまり知られていない。ところが、臨床の現場ではけっして珍しいものではなく、しかも最近は大腸がん、肝臓がん、膵臓がんなどで増えている。QOLを著しく低下させる骨転移には早めの対策が必要だ。


新シリーズ2 機能温存・機能回復目指して
難しい脳腫瘍をより安全・確実に摘出──手術とガンマナイフの計画的コラボレーション
小原琢磨・三愛病院脳神経外科部長林
林 基弘 東京女子医大脳神経外科講師
脳腫瘍の手術では、いかに障害を残さず、可能な限り腫瘍を摘出するかが、大きな課題になる。これに対し、三愛病院脳神経外科部長の小原琢磨さんとさいたまガンマナイフセンター治療責任者の林基弘さん(東京女子医大講師)は、手術の確実性とガンマナイフという放射線治療の精密さをうまく合体させて計画的に治療を実施。治療の安全性と確実性を高めている。


抗がん剤事典・ゾラデックス(一般名ゴセレリン酢酸塩)
前立腺がんと閉経前乳がんのホルモン療法の主役
ゾラデックスは、前立腺がんおよび閉経前乳がんのホルモン療法に用いるLH-RHアゴニスト製剤というタイプの注射剤です。1976年にイギリスで開発され、国内では1983年より検討が行われ、91年6月に前立腺がん、94年1月に閉経前乳がんの適応を得ています。販売開始は1991年9月です。

診断の名人が伝授する検査画像の見方・読み方
第19回 甲状腺がん・PET
新陳代謝の旺盛ながん細胞を色付きで表示する
森山紀之・国立がんセンターがん予防・検診研究センター長
患者プロフィール
55歳の男性Gさん。家族より喉頭隆起(喉ぼとけ)の下あたりが腫れているといわれる。鏡を見ると、なるほど左側が若干腫れており、指で触ると硬いシコリのようなものがあった。半年ほどして、家族よりシコリが大きくなったようだといわれ、近くの医院にて受診。超音波検査を受けて、甲状腺がんの疑いを指摘された。国立がんセンターを紹介され、PETで2センチ大の甲状腺がんおよび近くのリンパ節への転移が確認された。


元気が出るチーム医療
『患者中心の医療実現に欠かせないチーム医療』
小島修一・TBS報道局解説室
この連載の趣旨は、「チーム医療」を1つの″ものさし″にして、日本とアメリカのがん医療を比較検討し、それぞれの現場が抱える問題点を考察するのが狙いである。アメリカ側の代表として、全米で1、2を争うテキサス州ヒューストンにあるテキサス州立大学MDアンダーソンがんセンターを、今回も取り上げ問題点を考察する。ところで、チーム医療の必要性はどこにあるのだろうか――


鎌田實の「がんばらない&あきらめない」対談
妊娠から子宮全摘へ――“奈落の底”から這い上がった再生物語
私の赤ちゃんが一緒になって子宮全摘手術を闘ってくれました
ゲスト・しえ(エッセイスト)
マネージャーとして仕事に専念するか、彼との結婚に踏み切るか迷っていた36歳のある日、体調が優れず病院に行った。「おめでたです」と言われ彼女の気持ちは決まった。しかし、1週間後、非情にも女性は子宮頸がんを宣告され、妊娠の継続は無理と告げられ″奈落の底″に突き落とされた。日活映画「エースのジョー」こと宍戸錠さんの長女・しえさんである。前例のない手術を受け、死の淵から見事に立ち上がったしえさんの再生物語を聴いた。


連載2 紅珊瑚のブレスレット ~がんになって、考えたこと~ 洞口依子
無計画な心の洗濯の旅へ


連載2 野崎洋光と牛込紀子の「和のテイストで、免疫力アップ・レシピ」
陽の光をいっぱい浴びた若葉の生命を
東京・西麻布にある日本料理の名店「分とく山」の名料理人、野崎洋光さんは、和食の伝統や習慣を踏まえつつも、それにとらわれない、素材そのものの味を生かした独自の料理を創り、多くの人々を魅了しています。今月は、陽の光をいっぱい浴びた、生命力あふれる、みずみずしい野菜たちで彩られた簡単料理です。
今月の料理 春菊と油揚げのご飯
ブロッコリーとじゃがいものすり流し
三種の和え物

私の生きる道
自らの抗がん剤体験をベースに女ざかりの乳がん患者がキレイでいるためのバイブルを作った美容ジャーナリスト山崎多賀子さん
自分がキレイになるとまわりの反応が違うんです
美容ジャーナリストの山崎多賀子さんが著した『キレイに治す乳がん宣言!』という本は画期的な一冊だ。一言でいえば、この本は「キレイであること」に徹頭徹尾こだわった本だ。前半部では患者でもある彼女がキレイでありたい本音を実況中継風に語り、後半部では、キレイであるためのハウツーや知識を自分でモデルやインタビュアーをこなしながら巧みに紹介している。そのエネルギーには驚嘆するほかない。今回はその山崎さんのお話を軸にしながら「女ざかりの乳がん患者にとってのQOL(生活の質)」という問題を考えてみたい。


がんと生きる
ヨガ指導家&セラピストが乳がんになって――
左乳房全摘手術で再認識した、すばらしいヨガの効用
栗木登志子さん カウンセラー・心身セラピー

若いころに結核を患い、結核患者はがんにはならないという説を信じていた女性が、ある日突然、乳がんを宣告された。「こころとからだクリニカセンター」でヨガによるメンタルヘルスケアの仕事をしている栗木登志子さんである。左乳房全摘手術を受けた栗木さんは、左腕がしびれ、身体のバランスが崩れて、人前でヨガを教える仕事を続ける自信を失いかけた。しかし、ヨガの師に励まされて仕事を続け、がんを克服していった――。


届け!がん患者たちの声
大阪独自のがん対策推進計画に患者たちの思いを届けたい
2007年4月1日施行された「がん対策基本法」。大阪府では推進計画策定に向けて、医療関係者や学識経験者などで構成される「大阪府がん対策推進協議会」に患者会の代表者が参加。患者たちの声を制度化のなかに盛り込もうと積極的に働きかけている。

患者会
北九州がんを語る会・支部 行橋がんを語る会
卵巣がん・子宮がんのサポートグループ「らんきゅう」

がん相談
前立腺がん・赤倉功一郎東京厚生年金病院泌尿器科部長
乳がん・上野貴史板橋中央病院外科医師
大腸がん・吉田和彦東京慈恵会医科大学付属青戸病院副院長
食道がん・矢野友規国立がんセンター東病院内視鏡部医師



コラム&連載
命を食べる季節を味わう
フォト・エッセイ 至福の時間
インターネットで探るがん情報
編集部の本棚
ヒーリング・コラム
エッセイ 山里より 中島ようこ
ももセンセーの「患者とともに」
イベントへの誘い
読者の交差点
バックナンバーのご案内
定期購読のご案内・編集後記


1,222円
特集 副作用・後遺症・合併症対策

特集1 セルフケアと患者心得
適切な対策を知って副作用を和らげ生活の質を保とう
抗がん剤治療時のセルフケアと患者心得集
監修●飯野京子 国立看護大学校成人看護学教授

抗がん剤をめぐる状況は、ここ数年で大きく様変わりしています。抗がん剤の種類や副作用を抑える薬剤も増え、一昔前のような激しい副作用は起こりにくくなっていますが、適切な対策がとられていない例もみられます。副作用対策に詳しい飯野教授に、抗がん剤治療の最近の傾向と患者の心得をうかがいました。


特集2 抗がん剤の副作用と対策
副作用を最小限に抑えるために、抗がん剤と抗がん剤治療について理解する
抗がん剤治療の副作用はこうして乗り切ろう
監修●田村和夫 福岡大学病院腫瘍・血液・感染症内科部長

抗がん剤治療の副作用は、悪心・嘔吐、脱毛、食欲不振、下痢、便秘、手足のしびれ、口内炎、白血球減少など、多種多様だ。しかも、ひどくなると、治療をストップする羽目になる。折角出ているその効果を止めないためにも、そして日常生活を快適に送るためにも、副作用対策をきちんとしておく必要がある。


特集3 手足のしびれ対策
2次障害を予防し生活の質を保とう
抗がん剤による末梢神経障害の特徴とその対策
監修●田墨惠子大阪大学医学部附属病院化学療法部看護師長

ある特定の抗がん剤の副作用で起こる「手足のしびれ」は患者さんが日常生活をしていく上で重大な影響を及ぼしかねない。がんを治療するにあたって避けて通れないことだとしても、なんとか改善する手立てはないのだろうか。そういった患者さんの悩みを多く聞く立場にある大阪大学医学部附属病院化学療法部看護師の長田墨惠子さんに伺った


特集4 口内炎対策
「口内炎はがまんしろ」は時代遅れ。がんと闘うためにも必要
家庭でもできる元気印の口腔ケア&セルフケア
監修●志村真理子 NTT東日本関東病院歯科口腔外科

抗がん剤治療の副作用で口内炎が起こっても、「治療が大切だから」と我慢を強いられたり、適切な処置がとられなかったりすることがまだ多いようです。このような状況を変えるべく病棟内でチーム医療を実践し、医療者・患者双方に口腔ケアの重要性を説く志村真理子さんに、家庭でのセルフケアも含めてアドバイスしていただきました。


特集5 リンパ浮腫のセルフケア
放っておいても治らない。自宅でできるケアで予防する
悪化する前から行うのが大切。リンパ浮腫のセルフケア
文●佐藤佳代子 後藤学園付属施設リンパ浮腫研究所所長

手術を受けてがんは治ったと思っていたのに、突然手や脚にむくみがおこってくることがある。それがリンパ浮腫と診断されると一生付き合っていかなければならない。けれども早い段階から適切にケアすれば、重症化を防ぐことが可能だ。

特集6・がんのリハビリテーション
後遺症・合併症の予防と社会復帰を目指すうえで重要な役割
術前・術後のリハビリが呼吸合併症を予防する
監修●辻 哲也慶応義塾大学医学部リハビリテーション医学教室講師

がんが治る時代になり、がんと共存する時代となって、治療後の回復力やQOL(生活の質)を高めるためのリハビリテーションの役割が重要になっている。そこで今回は、食道がんなど消化器系のがんの開胸開腹手術の周術期リハビリテーションを取り上げた。


腫瘍内科研修物語(2)
医師はサービス業。挨拶や言葉遣い、身だしなみなどに十分気をつける
がん専門医におけるコミュニケーション能力の大切さを学んだ
原案・監修●渡辺亨 浜松オンコロジーセンター長

がん治療の専門医を目指す福沢早苗医師の臨床研修が始まった。研修ではまず、一般社会人としてのマナーをしっかり守ることが前提、と教えられた。ところが、回診や外来では、早速患者を相手にすることの難しさを見せつけられることになった。そしてカンファレンスでは、多様な医療職種とのコミュニケーションが大切であることを学んだ。


診断の名人が伝授する検査画像の見方・読み方
第18回 喉頭がん・喉頭ファイバー(喉頭内視鏡)
周囲より赤っぽくてゴツゴツと盛り上がっているのを見つける
監修●森山紀之 国立がんセンターがん予防・検診研究センター長

患者プロフィール 70歳の男性Tさん。1年ほど前から、飲食物を飲み込むときに、ときどき喉の付近が沁みるようになった。それが頻繁に起こるようになったので、近くの耳鼻咽喉科を受診。喉頭がんの疑いが濃厚ということで、国立がんセンターを紹介された。喉頭ファイバー(喉頭内視鏡)による検査にて、1.8センチ大のがんが見つかった。


最新がんトピックス

対談
鎌田實の「がんばらない&あきらめない」対談
大腸がんは、転移しても、ステージ4でも決してあきらめる必要はありません
ゲスト・渡邊 昌彦北里大学医学部外科学教授

最近、大腸がんが増えている。日本では現在、がん死の原因の2位だが、近々1位になると予測されている。それに伴い、大腸がん治療の最前線では、腹腔鏡下手術、化学療法など、急速な進歩を遂げている。
腹腔鏡下手術や化学療法のトップランナーとして活躍するのが、北里大学医学部外科学教授の渡邊昌彦さんである。大腸がんは外科手術で治せると確信して、専門分野に選んで以来、大腸がん患者に日常生活を取り戻してもらおうと、がんばっている。


生き方
新連載 紅珊瑚のブレスレット ~がんになって、考えたこと~
好きになった、冬の香り
洞口依子


わたしの生きる道
度重なる試練を乗り越え、現在も女医として多忙な日々を送る小倉恒子さん
戦場に立って20年。ピンチを切り抜け生の輝きを放ち続ける

小倉恒子さんは2005年に乳がんが再々発。検査で腹部胸部にリンパ節転移が20個以上見つかったほか、背骨に骨転移が7カ所、さらに、肺、肝臓にも転 移していることが確認された。しかしこれは彼女にとって終着駅が見えたサインではなかった。それから2年半、彼女は度重なるピンチを切り抜けて現在も4カ所の病院を掛け持ちしながら耳鼻咽喉科の専門医としてフル回転で患者の診察にあたっている。

がんと生きる 41
漫画家はらたいらを支え続けた糟糠の妻
「はらたいらに全部」――あなたがいたから乳がんも治せた

「クイズダービー」の人気者だった漫画家はらたいらさんが亡くなって1年が過ぎた。晩年は更年期障害に悩まされ、最期は肝硬変・肝臓がんにむしばまれていた。そのはらさんを不遇時代から支え続けたのが、同郷の妻原ちず子さんだが、ちず子さん自身、乳がんで左乳房全摘手術を受けていたことは、あまり知られていない。
ちず子さんは1人では何もできないはらさんを全身全霊で支えながら、がんを克服してきたのである。克服できたのは「主人のおかげ」だと言う。


パイオニアたちの人生模様
情報洪水の中で、信頼できる情報の中継基地としての役割を担って
米国の最新がん医療情報を翻訳・紹介するボランティアたちの汗と涙
田所多佳子さん「海外癌医療情報リファレンス」管理責任者

国立がん研究所(NCI)をはじめとする、米国のがん医療情報を翻訳・紹介するウェブサイトは、いくつかあるが、絶えず更新され、しかもすべてボランティアの協力でなるサイトはこれぐらいしかない。「海外癌医療情報リファレンス」というサイトだ。これがひとりの主婦の発案と熱意で誕生・発展したというから驚きだ。その本人、野中希こと、田所多佳子さんにスポットを当てる。


患者サポート
新連載 野崎洋光と牛込紀子の「和のテイストで、免疫力アップレシピ」
個性豊かな、栄養たっぷりの春の食材で
今月の料理 ピースご飯 さわらの淡煮 新ごぼうとニラの卵とじ

知る人ぞ知る、ミシュラン星に輝く和の名店「分とく山」の料理人、野崎洋光さんが、今月から、栄養士の牛込紀子さんとコラボで、がん患者さんのために、家庭でも簡単にできる、シンプルで美味しく、そしてがんによい料理を創っていきます。伝統的な和食の技法をふまえつつ、旬の素材を生かした1主1汁1菜の料理です。この和と旬を生かすことが人の免疫力を高め、がんに負けない料理となるのです。あなたも今日から試してみてはいかが?


新連載・内田絵子の「オバさん力で変えちゃおう!がん医療」
ようやく決まった東京都のがん対策

森川那智子のゆるるんヨガde“ほっ”

この国の医療をよくするために 田島知郎

第26回 仕事をしながら療養する
声を失った患者さんが、『第2の声』を取り戻せるように活動を続ける

川波俊彦さん(現在62歳)は、定年退職直前の59歳のときに、下部咽頭がんと頸部食道がんで喉頭全摘出手術を受けた。民間生命保険会社の保険金支払いと、公的社会保険の障害年金の支給を受けながら食道発声の訓練に努力した。退職後は、声を失った人たちの「第2の声」を取り戻すために、無償ボランティアで、食道発声の指導員として活動を続ける。


シリーズ21 届け!がん患者たちの声
がん医療改革を願って、情報開示に取り組む

今は健康な人たちにとっても、がん医療の問題は他人事ではなくなっている。悪性リンパ腫の患者会では、自分たちのがんだけでなく、現在のがん医療全般を少しでも改善するために、情報公開や行政への働きかけに力を入れ、多くの人に実情を知ってもらうための精力的な活動を続けている。


患者会活動レポート ほっとマンマの日 代表 小野君子 阿部あけみ
温泉からがん啓発の発信と患者さんの心のリハビリを願って

患者会通信 NPO法人 乳がんサポートグループVOICE
患者の希望する治療と支援がうけられる社会の実現を目指して

患者会通信 あけぼの秋田
乳がん死ゼロを目指して


連載12 元気が出るチーム医療 小嶋修一・TBS報道局解説室
切らずに治すチーム医療 PART4

前回、重粒子線や陽子線を使った、いわゆる「粒子線治療」の特徴を、世界最大級の規模を誇る、MDアンダーソンがんセンター(米国テキサス州)の「陽子線治療センター」と、世界初の重粒子線治療施設である千葉の「放射線医学総合研究所」を通しての実態に迫ってみた。今回その「粒子線治療」の総括をする――

がん相談
乳がん・川端英孝 虎の門病院乳腺内分泌外科部長
前立腺がん・赤倉功一郎 東京厚生年金院泌尿器科部長
頭頸部がん・林 隆一 国立がんセンター東病院 頭頸科・手術部長
悪性リンパ腫・岡元るみ子 東京都駒病院化学療法科医長

コラム&連載
フォト・エッセイ 至福の時間
命を食べる季節を味わう
インターネットで探るがん情報
編集部の本棚
ヒーリング・コラム 中本雅子
エッセイ 山里より 中島ようこ
ももセンセーの「患者とともに」田中祐次
イベントへの誘い
読者の交差点
バックナンバーのご案内
定期購読のご案内・編集後記


1,222円
乳がん総力特集

特集1・最新トピックス
世界の乳がん治療の最新動向を追う
乳がんの治療は、1人ひとりの患者に合った個別化医療の時代に入った
監修・中村清吾 聖路加国際病院乳腺外科部長

最近の乳がん治療の進歩は目覚ましい限りで、目が離せない。数年前の治療はすでに時代遅れとなっている。なかでも最新のトピックは、遺伝子テクノロジーを駆使して、患者1人ひとりに合った個別化医療への道が明確に示されたことだという。患者にとっては、うれしい報告だ。その世界の最新動向を追ってみた。


特集2・基礎知識
日進月歩で進歩する乳がんの検査と治療—その現状に迫る
これだけは知っておきたい乳がん最新基礎知識
監修・川端英孝 虎の門病院乳腺内分泌外科部長

乳がんの治療に関する考え方や検査の状況もここ1〜2年で急速に変わってきている。マンモグラフィ検査の普及で乳がんが発見されやすくなり、また2005年5月、ハーセプチンの登場以降、乳がんの治療法は大幅に広がりオーダーメイド治療の時代にはいったといわれている。そんな乳がんの最新情報を虎の門病院乳腺内分泌外科部長の川端英孝さんに伺った


特集3・診療ガイドライン
患者さんが治療を受けるにあたって役立ててほしい
乳癌診療ガイドライン(薬物療法)のポイントをわかりやすく
監修・渡辺 亨 浜松オンコロジーセンター長

昨年の夏、『乳癌診療ガイドライン①薬物療法』が大幅に改訂された。ハーセプチンやアロマターゼ阻害剤などの新しいデータを元に作成され、乳がんの薬物療法は大きく変わった。浜松オンコロジーセンター長の渡辺亨さんに最新ガイドラインのポイントをわかりやすく解説してもらった。


特集4・鏡視下手術
乳腺全摘しても皮膚を残し、乳房を再建することができる
早期なら内視鏡手術で乳房は原型に近い形で残せる
監修・中島一毅 川崎医科大乳腺甲状腺外科講師

乳房が残せるなら美しく残そうと12〜3年前、日本で開発されたのが「視鏡下乳房手術」だ。05年からこの手術を導入、現在まで約100例の実績を持ち、手術したことがほとんどわからないほどきれいに乳房を残すケースも多数手がけた川崎医科大学乳腺甲状腺外科講師の中島一毅さんに「視鏡下乳房手術」の実際とその適応についてお話を伺った。


特集5・ホルモン療法
乳がん術後補助療法にアロマターゼ阻害剤を飲むこれだけの根拠
ホルモン受容体陽性の乳がんなら、術後にホルモン療法を
文・河野範男 東京医科大学病院乳腺科教授

乳がんの治療のなかで、ホルモン療法が非常に重要になってきています。ことに閉経後乳がん患者さんの場合、手術後に行う再発予防の補助療法では、従来のタモキシフェンに代わって、アロマターゼ阻害剤という新しいホルモン剤が注目されています。この乳がんの補助療法について、最新知見も織り交ぜながらわかりやすく解説します。


特集6・分子標的治療
現在使える薬剤はハーセプチンのみだが、タイカーブ、アバスチン…と続々
乳がんの分子標的薬の現在と将来
監修・佐々木康綱 埼玉医科大学病院臨床腫瘍科教授

多種のがんに対して分子標的薬を用いる取り組みが盛んだが、なかでも臨床応用が進んでいるのが乳がん治療の分野。利用法に関する大規模な研究も進み、新たな段階を迎えつつある分子標的治療。近いうちに脳転移した患者さんにも福音となる有効な治療薬が登場しそうだ。


特集7乳がん総力特集
悪心・嘔吐から骨粗鬆症まで、やっかいな副作用の乗り切り方
抗がん剤、ホルモン剤治療の副作用と対策
監修・田村和夫 福岡大学病院内科学第一教授

乳がんの治療では抗がん剤、ホルモン剤による治療が欠かせない。しかし、この抗がん剤治療、ホルモン治療を効果的に生かすためには、副作用を上手くコントロールする必要がある。その副作用対策の第一人者である福岡大学病院教授の田村和夫さんにそのコツを聞く。


特集8・サポートプログラム
不安や悩みを吐き出して力を抜けば、再度力を入れられる

患者とともに創る「乳がん女性のためのサポートプログラム」
監修・小松浩子 聖路加看護大学教授

乳がん女性の心のケアの必要性が叫ばれるなか、聖路加看護大学では、乳がん女性を対象としたサポートグループを定期的に開催。患者さんの体験や知恵を分かち合う話し合いに医療者が伴走し、患者さんにもサポートプログラムの運営にも参加してもらいながら、より患者さんのニーズに沿った取り組みを行い、成果を挙げています。そのサポートプログラムをみてみましょう。



医療
新シリーズ1 機能温存・機能回復目指して
難しい食道発声はもういらない。訓練なしで、自然に声が出せる
失われた声を回復する簡単「気管食道シャント法」
監修・福島啓文 癌研有明病院頭頸科医師

喉頭がんなどで声帯を失った場合、声の回復には食道発声などが勧められます。しかし、努力を重ねても習得できる人は限られています。これに対して、欧米ではプロヴォックスなど気管と食道をつないで肺の空気を声に変える「気管食道シャント法」が中心。訓練も不要でより自然に近い発声ができます。最近日本でもようやく注目されてきました。


新連載・腫瘍内科医研修物語(1)
新米医師が研修していく過程を通して、がん医療の現在を見る
「腫瘍内科」――がん医療の新しい世界を切り拓く切り札
監修・渡辺 亨 浜松オンコロジーセンター長

腫瘍内科という言葉についてはすでに周知の方も多いかもしれない。がんの化学療法を専門的に扱う内科と一般的に言われている。が実は、それだけではない。がんとがん医療をもっと全体的に、総合的に診ていこうというもので、その意味では、これからの日本のがん医療の行方を大きく左右するものといえる。この腫瘍内科を切り口に、その道の第一人者である浜松オンコロジーセンター長の渡辺亨さんに、これからのがん医療を考えていただこうというのがこの連載である。


診断の名人が伝授する検査画像の見方・読み方
第17回 肝転移を伴う胆嚢がん・CT検査
胆嚢壁の部分的な肥厚や転移巣の輪郭のギザギザに注目
監修・森山紀之 国立がんセンターがん予防・検診研究センター長

患者プロフィール
50歳のJさん。半年ほど前から、腹痛と背中の痛みを覚えるようになり、不安になって受診。超音波検査によって、肝臓に腫瘍とおぼしき影が写った。国立がんセンターを紹介され、CT検査を行ったところ、6センチ大の肝転移をともなう胆嚢がんが見つかった


「患者のための抗がん剤事典」43 カソデックス(一般名ビカルタミド)
前立腺がんを治療する薬で、非ステロイド性の抗男性ホルモン薬

カソデックスは前立腺がんのホルモン療法に用いる抗アンドロゲン薬というタイプのホルモン剤です。この薬はイギリスでは1995年より前立腺がんの治療薬として使われています。日本では1991年より開発が開始され、1999年5月から使用できるようになりました。



対談
線鎌田實の「がんばらない&あきらめない」対談
がん医療には「がんばらない」も「あきらめない」も必要なんです
ゲスト・中川恵一東京大学医学部附属病院放射線科准教授・緩和ケア診療部長

2人に1人ががんになり、3人に1人ががんで死ぬ「がん大国」日本。
しかし、これまでがん治療の分野では「がん後進国」と言われてきた。
東大病院で放射線治療のトップの立場にある准教授の中川恵一さんは、
その状況を改革するために、「がん対策基本法」の成立に深く関わってきた。
その過程で鎌田實さんとも知り合い、「がんばらない&あきらめない」が
がん医療の世界標準だと、意気投合している――。


生き方
がんと生きる
悪性リンパ腫と共生しながら水彩画の楽しさに目覚める
がん闘病10年で会得した「老いてはがんに従え」の境地
佐藤昂さん 元日本ケンタッキー・フライド・チキン代表取締役専務

10年前、日本ケンタッキー・フライド・チキンの専務を務めていた佐藤昂さんは人間ドックで腹部に影が見つかり、PET検査の結果、悪性リンパ腫と診断された。
腹腔内視鏡手術で摘出したが、1年後に再発し、昨年、遂に骨髄移植か化学療法か、
二者択一を迫られた。佐藤さんは自然体でがんと共生する化学療法を選択し、
現在、食事療法や適度な運動を行いながら、水彩画に精を出す日々を送っている。
「老いてはがんに従え」の境地に至る経緯を聞いてみた――。


私の生きる道
「子どもたちに、きちんと引き継いでいける自立したまちを」
末期の上咽頭がんに打ち勝って地方行政に手腕を振るう
宮城県名取市長 佐々木一十郎さん

仙台市の南に隣接する名取市は、西部丘陵地帯から豊かな農地を経て、やがて太平洋に至る面積100平方キロの気候温暖な都市。市長として市の舵取り役を務める佐々木一十郎さんは、かつて進行期のがんに冒された人とは思えない元気さで、毎日を送っている。自立できるまちを目指し精力的に市政運営に当たる一方、ヨットで海に乗り出し、気球で大空を散歩する冒険家でもある。取材にうかがったのは、ちょうど58歳の誕生日。今年の秋で、進行期のがんと告知されてから10年が経過することになる。



患者サポート
患者会活動レポート Himeji「オリーブの会」 松本雅子
声を聴き合う患者たち&ネットワーク「VOL-Net」


元気が出るチーム医療 連載11 小嶋修一・TBS報道解説室
「切らずにがんを治すチーム医療」part3

近年、X線よりがん細胞を破壊するエネルギーの強い粒子線治療の進歩が著しい。その粒子線治療の1つ陽子線治療では世界の最先端をいく、MDアンダーソンと重粒子線治療で世界の注目を集める千葉の重粒子医科学センター病院。共にいま世界から熱い視線が送られている日米2つの放射線先端施設の取材を通して究極の″ピンポイント治療″といわれる粒子線治療の未来と可能性を展望してみた―


この国の医療をよくするために(11)田島知郎東海大学医学部名誉教授
「社会的共通資産の医療」と相克する医業のあり方

森川那智子のゆるるんヨガでほっ! ライオンのポーズ


届け!がん患者たちの声 シリーズ20 「ファミリーハウス」
子供との安らぎの場を提供し母親を助け、成長を見守る

難病の子供を抱える家族を対象に、安全で安心できる滞在型施設を提供しているのが「ファミリーハウス」だ。現在では「ファミリーハウス」が先鞭をつけた施設提供事業が各地に広がり、こうした滞在施設は、日本全国で約70団体、125施設にまで広がっている。
がんや心臓病など、難病を患っている子どもたちの母親は、精神的にも経済的にも疲弊している。そういう母親をサポートする1つが「ファミリーハウス」の滞在施設。そこは、「安全で安心できる」ばかりではなく、互いに助け合い、交流することで「成長していく場」でもある。

がん相談
胃がん 回答者・胃がん(癌研有明病院消化器病センター長)
肺がん 回答者・吉田純司(国立がんセンター東病院呼吸器外科医長)
大腸がん 回答者・吉田和彦(東京慈恵会医科大学付属青戸病院副院長)
乳がん 回答者・川端英孝(虎の門病院乳腺内分泌外科部長)

コラム&連載
命を食べる季節を味わう
フォト・エッセイ 至福の時間
インターネットで探るがん情報
編集部の本棚
ももセンセーの「患者とともに」
ヒーリング・コラム
エッセイ 山里より 中島ようこ
イベントへの誘い
読者の交差点
バックナンバーのご案内
定期購読のご案内・編集後記

1,222円
総力特集・前立腺がんの治療とケア

ホルモン療法は前立腺がんの中心的な治療法
MAB療法は治療効果が高く、前立腺がんの進行を遅らせる
文●堀江重郎 帝京大学医学部泌尿器科学主任教授

わが国における前立腺がんの治療は、限局がん、浸潤がんにおいては、ホルモン療法が中心になっています。前立腺がんにホルモン療法が効くのは、前立腺がんの増殖に男性ホルモンが深く関わっているためです。では、
ホルモン療法とはどのような治療法なのかご紹介します。


「前立腺がんと骨転移――上手にコントロールするためには?――」
骨転移はホルモン剤、ビスフォスフォネート剤を上手に使って治療しよう
文●塚本泰司 札幌医科大学医学部泌尿器科教授

札幌医科大学医学部泌尿器科教授で、同大学付属病院副院長の塚本泰司さんは、前立腺がん治療の専門家でもある。前立腺がんの転移は骨転移が圧倒的で、
痛みやしびれ・麻痺によって転移が発見されることが多い。
前立腺がんの初期にはホルモン療法が大きな効果を発揮するが、転移後の治療は放射線や鎮痛薬による痛みの除去がポイントだと、塚本さんは言う。





「前立腺がん市民フォーラム」パネルディスカッション「進行がんでも、希望に生きる」再録
進行・再発しても、10年、20年の長期生存を目指して生きよう

運悪く前立腺がんが進行したり再発しても、あきらめる必要は全然ありません。ホルモン療法をはじめとして、治療法はいろいろあります。そのあたりの希望につながる話を「前立腺がん市民フォーラム」(主催エビデンス社)のパネルディスカッションの中身を再録してみましょう。

総合司会:赤座英之 筑波大学大学院人間総合科学研究科教授
パネリスト:塚本泰司 札幌医科大学医学部教授
堀江重郎 帝京大学医学部主任教授
三谷文夫 前立腺がん患者


体と心をケアする処方箋45
からだに異常を感じたら早めに対処することが大切
QOLを高めるホルモン療法の副作用対策あれこれ
深貝隆志 昭和大学医学部泌尿器科学准教授

前立腺がんのホルモン療法はどのステージでも使える全身的な治療法ですが、男性ホルモンの低下に伴い、性機能障害やホットフラッシュ(ほてり)、骨粗しょう症などの副作用が起こることがあります。薬剤によっては、肝障害や心血管障害など、まれに重篤な症状をきたすこともあるので、異常を感じたら早めに対処することが大切です。


「15年にわたる進行性前立腺がん体験を通して」
がんとの闘いから学んだこころの持ち方の大切さ
山田康之 京都大学名誉教授・元奈良先端科学技術大学院大学長

京都大学名誉教授で文化功労者である山田康之さんが、前立腺がんの宣告を受けたのは、平成5年、京都大学教授時代のことだった。以来15年、入退院5回、手術3回、更なる手術治療を拒否する山田さんは今、尿道拡大の処置を毎月受けつつ充実した日々を送っている。
山田さんががんとの闘いから学んだことは、こころの持ち方の大切さだと言う。山田さんのフォーラムでの基調講演を採録する。


「もう手術しても治りません」と言われた病期D1の前立腺がんと闘う
6年がかりで発見された前立腺がん。ホルモン療法と食事療法で立ち向かう
三谷文夫 佐倉市シルバー人材センター・パソコン班

人間ドックのPSA検査で「がんの疑い」を指摘されたものの、たび重なるMRI診断、針生検にもかかわらず、がんは発見されなかった。
6年後、前立腺のほとんどにがん細胞が発見されたときには、すでに病期D1だった。長年、国土交通省(旧運輸省)で航空保安業務に携わってきた三谷文夫さんの前立腺がんとの闘いが始まった。
ホルモン療法によってPSA値は劇的に下がり、今は間欠療法を行っているが、
徹底した食事療法を行う一方、日々の生活の充実にも余念がない――。



2大対談
洞口依子さんvs高橋都さん

性のことをうまく話し合えない状況に風穴をあける
子宮をなくしたが、「女であること」を自分の中でもっと開花させたい

「タンポポ」などの映画で知られる女優、洞口依子さんは、子宮頸がん、8時間に及ぶ手術、術後の後遺症という幾多の試練をくぐり抜け、仕事に復帰した。が、彼女の身体には、実は大きな穴があいていた。性という名の喪失感だ。しかし、なかなか大っぴらにはしゃべれない。こんなときに知ったのが、がん患者の性問題の第一人者として知られる東京大学大学院講師の高橋都さんだ。2人は話し出すや、尽きることがないほどに……。



鎌田實の「がんばらない&あきらめない」対談
がん患者が輝いて生きるための3つの知恵
笑えば悩みも苦しみもその瞬間、吹っ飛んでしまう
ゲスト・樋口 強(全日本社会人落語協会副会長・作家)

手術後、再発必至と言われる肺小細胞がんとどう向き合うか、
手術を担当した外科医と主治医の内科医の抗がん剤治療の判断が分かれた。
選択を迫られた樋口さんは、奥さんと新しいのちを生きるために、
可能性が低くとも完治を目指して、つらい抗がん剤治療にチャレンジした。
腎臓が悪化し、絶え間ない吐き気が襲ってきた。死の恐怖にも襲われた。
かん発症から12年になる今、抗がん剤の後遺症による身体のしびれと闘いつつ、樋口さんは全国を飛び回って、がん患者が輝く生き方を説いている。


生き方
「情報戦を生き抜いて」 最終回
「出会い、そして旅立ち」
文●本田麻由美(読売新聞記者)

乳がん体験記がゴールデンウィーク初日の4月29日の朝刊に掲載される。はたして、どんな反響が寄せられるのだろうか―
期待と不安で胸が張り裂けそうになる。
そんな不安を忘れるためにも大阪の実家に帰る途中、琵琶湖周辺へ夫と2人で2泊3日の小旅行に出かけることにした。
5月10日に結婚5周年を迎えるにあたって記念の品を夫と選びたいと思っていたからだ―


医 療
腫瘍内科の第一人者、渡辺亨チームが医療サポートする 緩和ケア編-3
末期患者が苦しむ様々な症状に、手厚いケア
サポート医師・橋爪隆弘市立秋田総合病院外科医長
サポートナース・石川千夏市立秋田総合病院看護部主任

訪問看護による在宅ケアを受けていた森田稔さん(55)も、徐々に体力の消耗も著しくなり、再び消化器内科へ入院。「思うように体を動かせなくなってきた」というもどかしさに苦しんだが、家族や医療スタッフの手厚いケアを受け、だんだんと気持ちが穏やかになっていった。
(ここに登場する人物は、実在ではなく仮想の人物です)



患者のための抗がん剤事典41
アラノンジー(一般名:ネララビン)
再発・難治性の白血病および悪性リンパ腫治療の新たな選択肢

アラノンジーは2007年12月14日に日本で保険承認されました。これまで標準的な治療法が確立されていなかった「再発または難治性のT細胞急性リンパ性白血病(T-ALL:Acute Lymphocytic Leukemia)、T細胞リンパ芽球性リンパ腫(T-LBL:Lympho Blastic Lymphoma)」に対して、初めて単剤での有効性が認められた抗がん剤です。



診断の名人が伝授する検査画像の見方・読み方
第16回 卵巣がん(粘液腺がん)・MRI検査
大きく膨らんだのう胞の中に、がんを示す黒っぽい充実成分がある
監修●森山紀之 国立がんセンターがん予防・検診研究センター長

患者プロフィール
58歳のMさん。半年ほど前から、下腹部に違和感を持つようになった。触れてみると、左側の下腹部がやや膨らんでいるようでもある。鏡に写しても、やはりやや膨らんでいる。気になって近くの婦人科を受診。左右両方の卵巣にがんが見つかり、国立がんセンターを紹介された。再度の検査で、左卵巣に13センチ、右卵巣に4.8センチのがんが確認された。



患者会活動レポート・NPO法人周南いのちを考える会 代表●前川育
ホスピスの心を地域に広めていきたい
山口県東部に待望の「緩和ケア病棟設置」の見通しが

患者会通信・ブーケ<若い女性オストメイトの会>
“元気の素”であり続けられるよう、がんばっていきたい


患者サポート
世界中の膨大な数の研究から導き出された世界がん研究基金報告書
「がんを防ぐ食事」「がん体験者の食事」の最新知識
監修●坪野吉孝 東北大学公共政策大学院教授

食物・栄養・運動とがん予防について約7000件の研究論文が分析されて、昨年11月に極めて価値の高い報告書が出された。
分析の対象となった研究は、昨年に発表されたような最新の研究データについても追記されている。では、この報告書のもつ価値ある情報について紹介しよう。


元気が出るチーム医療
切らずにがんを治すチーム医療②
小嶋修一・TBS報道局解説室

アメリカで、がんセンターの1・2を競う、テキサス州ヒューストンの「M.D.アンダーソンがんセンター」を取材してきた。
狙いは、このがんセンターが誇る「チーム医療」をより深く知ることにあった。がん放射線治療を専門とする「放射線腫瘍科」のチーム医療の現場を通して日本のがん治療の進むべき方向性を探って見た―



仕事をしながら療養する
働ける喜びを強く感じる。
患者会の仲間たちとの温泉旅行が新しい楽しみ

接客業をしていた尾崎ミエ子(現在50歳)さんは、48歳のとき、乳がんを告知された。会社を2カ月間休養し、2回の手術を受けた。健康保険の高額療養費や傷病手当金、民間のがん保険を利用して、医療費や生活費の工面をした。職場復帰後は、会社と同僚の協力を得て、体調に合わせて、勤務時間を調整。現在、手術前と同様、多忙な仕事をこなしている。



「女性だから知っておきたい乳がんのこと」セミナー再録
おかしいと思ったらまず検診を
~明るく前向きに胸を張って生きていくために~

「女性だから知っておきたい乳がんのこと」と題する第61回日経健康セミナー(主催 日本経済新聞社、後援 厚生労働省)が、昨年日本橋三越本店6階の三越劇場で500名以上の聴衆を集め盛大に催された。
本セミナーは、静岡がんセンター乳腺外科部長の高橋かおるさん、聖路加国際病院ブレストセンター医幹の濱岡剛さん、東京医科大学乳腺科教授の河野範男さんの3人の基調講演の後、タレントの山田邦子さんを加えてパネルディスカッション「もっと知りたい乳がんのこと」が日経ヘルス編集長の西沢邦浩さんの司会のもと、和やかな雰囲気と笑いに包まれて進行していった。


届け! 患者たちの声 シリーズ19
世界に誇れる「東京発」のがん対策プランづくりに邁進する

すでに新潟県や高知県ではがん対策条例が発布されている。東京でも都や有識者、患者さん代表が集まり意見を出し合い、東京ならではの条例案を構築しはじめようとしている。


森川那智子のゆるるんヨガde“ほっ”④
足のウォームアップで“ほっ”


この国の医療をよくするために 田島知郎東海大学名誉教授
医師たちを悩ます数々のジレンマ


がん相談
前立腺がん 回答者・島田誠(昭和大学横浜市北部病院泌尿器科教授)
肝臓がん 回答者・椎名秀一朗(東京大学医学部付属病院消化器内科講師)
食道がん 回答者・出江洋介(都立駒込病院食道外科医長)
婦人科がん 回答者・上坊敏子(社会保険相模野病院婦人科腫瘍センター長)


コラム&連載
命を食べる季節を味わう
フォト・エッセイ 至福の時間
インターネットで探るがん情報
編集部の本棚
ヒーリング・コラム
ももセンセーの「患者とともに」
エッセイ 山里より 中島ようこ
イベントへの誘い
読者の交差点
バックナンバーのご案内
定期購読のご案内・編集後記

1,222円
特集・再発がんを乗り越えて

2度の危機、そして沖縄との出会いが脚本家に新しい道を切り拓かせた
高木 凛 作家・脚本家・沖縄懐石「赤坂潭亭」主人
がんにまつわるドラマのシナリオを何本も書いてきた脚本家が、
ある日突然、乳がんを宣告され、奈落の底に落とされた。高木凛さんである。
手術後、心身の活力を取り戻せない高木さんは、救いを求めるように沖縄を再訪した。
沖縄で伝統の家庭料理に魅せられ、がんとの闘いの中で、沖縄懐石の店を開いた。
店が軌道に乗り、がんも克服できたと思ったころ、乳がんが再発した。
焦燥感にさいなまれる高木さんを救ったのは、またも沖縄であった――。


最初に正しい治療を受けることが再発予防になる
山口俊晴・癌研有明病院消化器センター長・消化器外科部長
できることならがんの再発は防ぎたいものです。そのための最良の方法は、最初にきちんとした治療を受けることに尽きます。仮に再発したとしても、再発を早く発見することによって、最近では治せるケースが出てきました。


これだけは知っておきたい再発肺がんの治療
山本信之・静岡県立静岡がんセンター呼吸器内科部長
抗がん剤では再発・転移肺がんの治療が困難であるのは事実です。けれども、快適な人生をより長く続けることは可能です。今日は肺がん治療のなかで、とくに治療が困難といわれる再発・進行肺がんの治療についてお話したいと思います。


「がんサポート」創刊4周年記念シンポジウム・パネルディスカッション
「再発転移を生きる」詳細報告
「あわてず、あせらず、あきらめず」で再発・転移を乗り切ろう
総合司会 渡辺亨・浜松オンコロジーセンター長
パネリスト 山口俊晴・癌研有明病院消化器センター長・消化器外科部長
山本信之・静岡県立静岡がんセンター呼吸器内科部長
鈴木厚子・肺がん患者、元看護師
がんの再発・転移を告知されると、大きなショックを受ける人が多い。しかし、再発・転移しても、それで終わりというわけではない。しかも再発・転移に対しても治療は十分あるし、きちんと治療をすればQOL(生活の質)の高い生活も送ることができる。今回のシンポジウムでは、そのあたりを、総合司会の浜松オンコロジーセンター長の渡辺亨さんをはじめ、パネリストの癌研有明病院消化器外科部長の山口俊晴さん、静岡がんセンター呼吸器内科部長の山本信之さん、それに元看護師で4期の肺がん患者である鈴木厚子さんの4人の方々に、十分に話し合っていただいた。ここに、その詳細を紹介しよう。



対談
鎌田實の「がんばらない&あきらめない」
『生きてるだけで金メダル』で訴えた笑いの大切さ
がん患者さんの言葉や笑顔は1歩踏み出すことの大切さを雄弁に物語っています
ゲスト・樋口 強・全日本社会人落語協会副会長・作家
日本を代表する企業、東レでバリバリ働くビジネスマンだった樋口強さんが、生存率が極めて低い肺小細胞がんと出会ったのは、43歳のときだった。
抗がん剤治療をめぐり外科医と内科医の意見が対立する中で、樋口さんは自分の本当の生き方にかなった治療法を選択し、いのちを長らえた。
今、樋口さんは執筆活動の傍ら、落語家として、がん患者やその家族を対象に、全国各地で「いのちの落語講演会」を催し、勇気づけている。
笑いあり、涙あり、苦悩ありの渾身の対談を、2回に分けてお届けする。


生き方
がんと生きる38 渡部 成俊さん 婦人服プレス業
「余命1年半」を宣告されてから始めた「いのちの授業」
「そんな軽い命なら私にください」と訴えながら命の尊さを説く

さまざまな苦労の末に婦人服プレス業の経営者となった。60代になり、苦労をかけた妻と人生を楽しもうとしていた。
その矢先、がんが再発、「余命はあと1年半」と宣告された。男性は苦しみながらも、いかに生きるべきか模索した。
子どもたちに命の大切さを訴える講演活動が始まる。講演「いのちの授業」は「余命ゼロ」の今も続いている。


私の生きる道 小林邦昭(プロレスラー)
130キロのバーベルが、再発がんと戦う基礎体力を作ってくれた!
日本一パワフルながん患者、プロレスラー小林邦昭さんが語る
「俺とがんとの16年のデスマッチ」
小林邦昭さんは、プロレスファンにとっては懐かしい存在だ。空前のタイガーマスク・ブームが巻き起こり実況中継の視聴率が25%を超えていた時代、タイガーマスク最大のライバルとして激しい抗争を繰り広げ、試合のたびにマスクに手をかけて剥ぎ取ろうとする小林邦昭は、ファンに最も嫌われ、恐れられた存在だった。
その小林さんが35歳のとき、彼の前にタイガーマスク以上に手強い敵が出現、小林さんは時間無制限のデスマッチを強いられることになる。


連載23情報戦を生き抜いて「決意」
本田真由美・読売新聞記者
2病院での外来診察ダブルブッキングを無事乗り切り、卵巣がんの可能性も低くなって一安心の著者にデスクから連載コラムを4月から始めてみないか、という提案があった。
がん患者となった自分には書きたいことがたくさんある。
しかし、新聞にコラムを書くということは自分ががん患者であることを全国に公表することになる。これまでも何度か誘いはあった。その都度、躊躇し、踏み出せなかった自分がいた。
しかし、今回は違う―書かずに死ねるか


医療
腫瘍内科の第一人者、渡辺亨チームが医療サポートする
副作用対策編-3
脱毛、口内炎、更年期障害の苦しみは、こうして乗り越えた
渡辺亨 浜松オンコロジーセンター長

CEF→D療法を受け始めた持田百合子さん(46歳)。やがて激しい脱毛が始まり大きなショックを受けた。加えて、さらに厳しいタキソテール治療。更年期症状も現れ無月経にもなったが、家族の励ましでなんとか窮地を乗り切ることができた。そして新しい人生を歩み出す意欲を取り戻した。「やれるだけのことはやった。だからがんのことは忘れよう」と。

緩和ケア編-2
強い痛みが出たが、「住み慣れた我が家で過ごしたい」と希望
橋爪隆弘・市立秋田総合病院外科医長
石川千夏・市立秋田総合病院看護部主任

手術不能のスキルス胃がんであることを知らされた森田稔さん(55)は、経口抗がん剤を携え、妻とともに富士山周辺を巡る旅に出る。無事に旅を終え1カ月を過ぎる頃から、痛みと疲れやすさを覚えるようになり、入院した。しかし、森田さんは「できる限り住み慣れた我が家で過ごしたい」と希望する。


シリーズ診断の名人が伝授する検査画像の見方・読み方
第15回 前立腺がん・MRI検査
腫瘍と正常組織の色調を強調して鮮明に表現

監修・森山紀之 国立がんセンターがん予防・検診研究センター長
患者プロフィール
65歳のYさん。前立腺がんができることで血中に洩れる成分をひっかける血液検査(PSA検診)にて要再検査となり、触診や超音波などの検査を受け、がんの疑いを指摘された。
国立がんセンターを紹介され、再検査のひとつとしてMRI検査を行い、12ミリ大の腫瘍が見つかった。



患者サポート
国立がんセンター中央病院院長・土屋了介さんが語る「がん医療の現在と未来」
がん治療は総合医療のひとつ。築地市場跡地に、一大医療センターを!
土屋了介・国立がんセンター中央病院院長

森川那智子のゆるるんヨガでほっ!

この国の医療をよくするために(9)田島知郎・東海大学医学部名誉教授

熱いまなざしで盛況を博した前立腺がん市民フォーラム


がん拠点病院患者相談支援センターの「千葉モデル」千葉県がんセンタールポ
その人自身の「長い物語」を聴くことから、患者相談が始まる

がん拠点病院を中心に、がん患者や家族に対するがん相談がさかんになりつつある。昨年4月にがん対策基本法が施行されたことの追い風を受けた影響だ。しかし、現状をよく見ると、形を作ることだけが先行し、内容が伴っていないケースが多いのに驚かされる。そこで、この患者相談に全国に先駆けて力を注ぎ、充実した内容を誇る千葉県がんセンター患者相談支援センターとその活動ぶりを紹介しよう。


連載9 元気が出るチーム医療 切らずにがんを治すチーム医療
小嶋修一・TBS報道局解説室

1人の女性が放射線腫瘍医を目指して放射線治療先進国アメリカへ旅立った。
彼女の名をリツコ・コマキという。
広島、平和記念公園に立つ「原爆の子の像」のモデル、白血病で亡くなった佐々木禎子さんとは小学校時代の同級生だった。彼女はなぜ放射線腫瘍医を目指そうとしたのか------
彼女の半生を背景にアメリカと日本の放射線治療の現状を追った。


シリーズ18 届け!がん患者たちの声
「願い、信じる心」がリンパ浮腫治療の道を拓く
がんの手術や放射線治療では、後遺症としてリンパ浮腫になることがある。
現在、約15万人の患者がこの症状に悩まされているという。
この症状に対する治療の保険適用を実現させるために1人の女性が立ち上がった。


患者会
患者会活動レポート「フェニックスクラブ」
患者会通信「日本骨髄腫患者の会」国際骨髄腫財団日本支部
大阪市大 がん患者サポートの会・ぎんなん


がん相談
大腸がん・吉田和彦東京慈恵会医科大学青戸病院副院長
乳がん・上野貴史板橋中央病院外科医師
食道がん・矢野友規国立がんセンター東病院内視鏡部医師
小児がん・牧本敦国立がんセンター中央病院小児科医師


コラム&連載
命を食べる季節を味わう………………………………………59
フォト・エッセイ 至福の時間………………………………64
インターネットで探るがん情報………………………………72
編集部の本棚……………………………………………………74
エッセイ 山里より 中島ようこ……………………………98
ももセンセーの「患者とともに」……………………………102
ヒーリング・コラム……………………………………………109
イベントへの誘い………………………………………………118
読者の交差点……………………………………………………119
バックナンバーのご案内………………………………………120
定期購読のご案内・編集後記…………………………………122

1,222円
特集・がんの食事療法

1がんの食事療法
これまでの食事を見直し改善していくことは大切
がんになってからの食事療法は何がよいか
監修・坪野吉孝 東北大学公共政策大学院教授

がんの食事療法に関するさまざまな情報が世間に出回っている。がん患者にとって どんな食事をすればよいかは大切な問題だ。がんになってからの食事療法に関して、疫学的に推奨される食事はあるのだろうか。再発率などを低下させる食事療法について東北大学教授の坪野吉孝さんに伺った。


2健康食品の効果は?
健康食品には、進行抑制・改善、治癒、症状改善の効果があるか
健康食品を安易に使うことは勧められない
監修・坪野吉孝 東北大学公共政策大学院教授

約4割のがん患者さんが健康食品を利用しているという。健康食品なら安心だと安易に考える人が多いためだ。しかし、最近の研究では健康に役立つと言われながら、実はそうではなかったケースもでてきている。健康食品を利用するのであれば、その情報の信頼性がどの程度なのかを、きちんと評価しておくことが必要だ。


3.何を食べたらよいか?
何か1つだけを食べてもダメ、バランスのとれた食生活が大切
未精製の穀物、野菜ががん予防、再発防止につながる
監修・加藤眞三 慶應義塾大学看護医療学部教授

人間は文明の進歩にともない本来の食生活から離れ、がんなどを誘発する結果となってきた。最近見直されているのが、未精製の穀物や野菜を中心とする人間本来の食生活である。
慶應義塾大学看護医療学部教授で医学博士の加藤眞三さんは、その本来の食生活が、がん予防やがん再発防止につながるのではないかと力説している。


4.ファイトケミカル
がん発生を抑え、免疫力を強化する知られざる植物パワー
ファイトケミカル。野菜や果物の強力な抗がん作用に注目!
監修・高橋 弘 セレン・クリニック診療部長

ファイトケミカルという耳慣れない言葉が注目されはじめている。ファイトケミカルとは植物に含まれる化学成分を指しているが、このファイトケミカルには抗がん作用があるというのだ。では、ファイトケミカルとはどんなもので、何に多く含まれているのだろうか。


5 大腸がんの食事
大腸がんの食事常識のウソ。食物繊維の摂りすぎは、がんを促進させるかもしれない
西洋型の食事は、大腸がんを再発させやすい
監修・石川秀樹 健保連大阪中央病院消化器科部長

がんのなかでも、大腸がんは、食事と関係が深いがんです。しかし、大腸がんにならないようにするための食事の研究はよくされてきたのですが、大腸がんになった人がどんな食事を摂ったらいいのかについては、まだよく分かっていません。しかし、最近、食物繊維や乳酸菌などの研究により少しずつ解明されてきました。


6乳がんの食事
旬の味覚をおいしく食べて、元気に過ごそう!
乳がん予防・治療中・治療後の「元気が出る」食事法
監修・福田護 聖マリアンナ医科大学教授 乳腺・内分泌外科部長

乳がんの治療中、治療後にはどんな食事を摂ればよいか? 再発を防ぐためにはどんなことに気をつけたらよいのか? 多くの方が感じている疑問でしょう。この切実な、しかし難しい問いに向き合って、「乳がんと食事」に関する国内外の研究を幅広く考察した乳がん専門医・福田護さんのアドバイスと、乳がん予防と治療中・治療後別「おいしいレシピ」をご紹介します。


7乳がん治療中・再発予防レシピ
旬の素材でおいしくヘルシーに
乳がん治療中や再発予防におすすめ!
監修・福田護 聖マリアンナ医科大学教授 乳腺・内分泌外科部長

前述の福田さんのセオリーをベースに、フランス料理・薬膳料理研究家で中医薬膳師でもある加藤奈弥さんが開発したヘルシーでおいしいレシピを、治療中と予防・再発予防に分けてご紹介しましょう。体をぽかぽか温めるスープや赤だし汁は、寒いときにはもちろん、ホルモン療法の副作用で冷えを感じるときにもおすすめです。抗がん剤治療中で吐き気や口内炎があるときには、のどごしのよいゼリーやコンポートなどをどうぞ。治療の状況に合わせて体の声を聴きながら、毎日の食事のヒントにお役立てください。



生き方
私の生きる道
女優洞口依子さんが語る、子宮頸がんと共存するまでの、長い長い道のり
書くことで病気との距離感がつかめるようになった気がします

子宮頸がんは女性にとって精神的にも肉体的にも辛いがんだ。早期に発見されない限り、子宮とその周辺部を広範囲に摘出するため、子供を生めない体になるだけでなく、ホルモンの分泌が止まって様々な後遺症に襲われる。洞口さんも「精神的にも肉体的にも、憔悴しきって、瓦礫の山のいるような状態」に陥った。彼女はそこからどうやって立ち直ったのだろう?


鎌田實のがんばらない&あきらめない座談会
ゲスト・読者の皆さん(小川嘉子さん・沖原幸江さん・北田ひとみさん)
患者は泣きたいときに泣くところがないのがつらい
一緒に考え、一緒に解決に向かう医療なら、厳しくても前を向ける

がんと賢く闘うには「知識」だけでなく「知恵」や「ヒント」が必要だ。今回はがんとのつらい闘いを経験している3人の患者さんにお集まりいただき、経験談をお話しいただきながら、ご自身が得た「知恵」や「ヒント」を示していただいた。


がんと生きる
「人の心が和む作品」に情熱を傾ける「石創画」の創始者・江田挙寛
生かされた命。人に役立つ作品を創るのが生きがい
36歳の夏、知人宅で石と出会った。以来、「石創画」という、絵画とも彫刻とも言えない新境地を拓いた画家の江田挙寛さん。順風満帆だった。そのとき、胃がんを発症。彼の人生と画風は、これを契機に、大きく転換することになった。


情報戦を生き抜いて 「安堵」
本田麻由美・読売新聞記者
さて問題の4月7日、東大病院と三井記念病院の外来診察ダブルブッキングを乗りきる作戦決行日がやって来た。
まず、三井記念病院には8時前に行き外来の1番を狙って手続きをすれば、充分、東大病院には11時までに到着するはずだった。しかし、世の中、自分の都合の良いようにはなかなかいかない。加えて、肝心の卵巣がん疑惑である。
果たして清廉潔白の身となって帰宅できるのか。こころは千々に乱れる。


医療
医療トピックス
卵巣がん、子宮体がんに遅れて、子宮頸がんに初の治療指針
「日本の治療になじんだガイドライン」は、はたして最良の治療か!?
日本婦人科腫瘍学会は、このほど子宮頸がんの標準的な治療を示す治療ガイドラインを発表した。しかし、今回のガイドラインでは、国内における子宮頸がん治療が手術で発展を遂げてきたことを考慮し、推奨基準「グレードA´」として手術を推奨。欧米で進歩し、確立されている同時化学放射線療法を「グレードB」にとどめている。果たして今回のこの指針は、真に患者さんのための最良の治療といえるのだろうか。


腫瘍内科の第一人者、渡辺亨チームが医療サポートする
副作用対策編-2
抗がん剤の副作用の誤解が解け、闘病意欲を燃やす
サポート医師・渡辺亨 浜松オンコロジーセンター長

乳がん手術後の薬物療法としてCEF→D療法を選択した持田百合子さん(46歳)。当初は抗がん剤に対する誤解から、副作用への恐怖心をなかなか拭えなかった。しかし、治療に先立って、抗がん剤治療にはきめこまかい副作用対策が随所に用意されていることがわかり、次第に安心感を高めていった。


緩和ケア編-1
手術不可能のスキルス胃がん。残された時間をできるだけ有意義に過ごしたい

2度目の吐血を来たした森田稔さん(55歳)は、やっと訪れた総合病院で「4期のスキルス胃がん。余命は半年以下」と告げられた。妻は抗がん剤治療を強く希望したが、森田さんは「残された時間をできるだけ有意義に過ごしたい」と考え、緩和ケアを受けることを願った。
サポート医師・橋爪隆弘 市立秋田総合病院外科医長
サポートナース・石川千夏 市立秋田総合病院看護部主任


診断の名人が伝授する検査画像の見方・読み方
第14回 甲状腺がん・超音波検査
塊の輪郭がでこぼこで、内部の明るさも不均一なのを見定める
監修・森山紀之 国立がんセンターがん予防・検診研究センター長

患者プロフィール
64歳の女性Tさん。鏡を見ながら化粧をしているときに、喉頭隆起いわゆる喉仏(のどぼとけ)の下の左側が腫れていることに気付いた。右側に比べると明らかに盛り上がっており、左右対称ではない。近所のクリニックで超音波検査をして、甲状腺がんとの診断を受け、国立がんセンターへ紹介された。


患者会
患者会活動レポート「わかば会」
立場を超えてつながりを広げる「がん患者支援事業」~愛知県の場合~
患者会通信 NPO法人 ラ・ヴィアン・ローズ
1人ひとりの顔が見える、温かい会として続けていきたい


届けがん患者たちの声
がん患者と市民の連帯に向けて「リレー・フォー・ライフ」の輪を広げ続ける
がん患者や家族が自ら行動を起こし、がんとは縁のない市民パワーをも巻き込んで大盛況のうちに幕を閉じた「リレー・フォー・ライフ」。
成功の蔭には1人の生きるために〃行動する患者〃の熱意と努力があった。



患者サポート
元気が出るチーム医療 連載8
チーム医療で“希望のがん治療”を実現
小嶋修一・TBS報道局解説室
上村真(47)さんは5年前、妻、昭子さんの右胸に乳がんが見つかったとき、赴任先のアメリカ・アリゾナ州ヒューストンで治療を受けさせるか、それとも日本で受けさせるかの選択を迫られた。そのとき、2人が最終的に選択したのは、ヒューストンにあるMDアンダーソンがんセンターだった

第24回仕事をしながら療養する・傷病手当金
ダイビングインストラクターとして内容のある生き方をしていきたい
玩具デザイン会社に勤務していた美和万寿子さん(現在28歳)は、25歳のときに、舌がんと告げられた。外科手術で舌を切除した場合、社会復帰が難しくなることが予想された。そこで美和さんは、小線源治療を選択し、療養後、社会復帰。現在、ダイビングのインストラクターとして活動を始めた。


この国の医療をよくするために・8 田島知郎
診療連携を損なう医師たちの足並みの乱れ

森川那智子のゆるるんヨガでほっ!
ゆるゆるセルフケア 2


治癒力を引き出すがん漢方講座 第22回(最終回)
漢方薬を利用するときの注意

自分らしく、我が家で 第14回 尾道方式
医療と介護、民生委員まで加わり患者を支える「尾道方式」
地域が一丸となった患者ケアのお手本
広島県の東南部、瀬戸内海をのぞむ人口約15万人の尾道市。高齢化率28・6%で全国の15年先を行くといわれる尾道市だが、地域が一丸となって高齢者などを在宅で支える方法が、全国から注目を集めている。


がん相談
胃がん・山口俊晴 癌研有明病院消化器病センター長
悪性リンパ腫・岡元るみ子 東京都立駒込病院化学療法科医長
前立腺がん・島田 誠 昭和大学横浜市北部病院泌尿器科教授


コラム&連載
フォト・エッセイ
至福の時間
命を食べる季節を味わう
インターネットで探るがん情報
編集部の本棚
エッセイ 山里より 中島ようこ
ヒーリング・コラム
イベントへの誘い
読者の交差点バックナンバーのご案内
定期購読のご案内・編集後記

1,222円
特集・転移がんを生きる

がん転移のメカニズムとは、打開策はあるのか…………………………………12
渋谷正史・東京大学名誉教授

変わりつつある転移性肝がんの最新療法…………………………………………18
椎名秀一朗・東京大学医学部付属病院消化器内科講師

原発を知ることから始まる肺転移の最新療法……………………………………24
坪井正博・東京医科大学病院呼吸器外科准教授

大きく変わろうとしている腹膜播種の治療………………………………………28
大津敦・国立がんセンター東病院消化器内科部長

がんが何10個でも大丈夫。脳転移の最新療法……32
堀 智勝・東京女子医科大学脳神経外科主任教授

リンパ節を広く郭清することの意義と合併症対策…………………………………36
監修・加藤友康 国立がんセンター中央病院婦人科医長

乳がん骨転移の最新療法……………40
河野範男・東京医科大学乳腺外科教授


対談
鎌田實の「がんばらない&あきらめない」対談…………………………………4
がんの知識を集めれば集めるほど、彼は「がん患者」に仕上がっていきました
ゲスト・荻野アンナ

生き方
私の生きる道 ほししま ゆあさん(主婦エッセイスト)……………………………74
「幸せな結婚」への執念を生きるエネルギーに

がんと生きる・荒金幸子さん(看護師)…………………………………………90
くり返し襲って来る乳がん転移の恐怖を乗り越えて

連載21回情報戦を生き抜いて「病院行脚」……………………………………104
本田麻由美・読売新聞記者



医療
腫瘍内科の第一人者、渡辺亨チームが医療サポートする ……………………45
副作用対策編-1
再発リスクの高い乳がんにはどんな術後薬物療法がいいか
サポート医師・渡辺亨 浜松オンコロジーセンター長

アバスチン登場で大腸がん治療はどう変わる?…………………………………52
吉野孝之・国立がんセンター東病院内視鏡部消化器内科

患者のための 抗がん剤事典41
アイソボリン注・ロイコボリン錠……………………………………………56
文・水田吉彦

診断の名人が伝授する検査画像の見方・読み方…………………………………64
シリーズ第13回
腎盂がん・腎盂造影
森山紀之・国立がんセンターがん予防・検診研究センター長



患者会
患者会活動レポート「山梨まんまくらぶ」………………………………………72


患者サポート
新連載・森川那智子のゆるるんヨガでほっ!……………………………………50
ゆるゆるセルフケア①

治癒力を引き出す がん漢方講座 第21話………………………………………60
緩和医療における漢方治療の役割

シリーズ13 自分らしく、我が家で………………………………………………82
淀川キリスト教病院
「エエ死に方」は、残される者に力を与えてくれる

届け!がん患者たちの声……………………………………………………………87
最期のひとときを自分らしく生き抜くために、在宅ホスピスのすばらしさを伝えたい

この国の医療をよくするために 連載7………………………………………………95
医師たちを悩ます数々のジレンマ

がん情報ナビゲーター養成講座受講レポート3…………………………………98

がん相談・乳がん・肝臓がん・脳腫瘍・婦人科がん……………………………110


コラム&連載
フォト・エッセイ 至福の時間………………………………60
命を食べる季節を味わう………………………………………66
インターネットで探るがん情報………………………………68
編集部の本棚……………………………………………………70
ももセンセーの患者とともに…………………………………102
エッセイ 山里より 中島ようこ……………………………96
ヒーリング・コラム……………………………………………101
イベントへの誘い………………………………………………109
読者の交差点……………………………………………………118
バックナンバーのご案内………………………………………120
定期購読のご案内・編集後記…………………………………122


1,222円
女性のがん特集

卵巣がん治療ガイドライン」のポイントをわかりやすく
知っておくべき知識として役立ててほしい
監修・鈴木光明 自治医科大学産科婦人科学講座教授

「卵巣がん治療ガイドライン」は2004年版を現在一部改定中で、新しく2007年版が10月中に発刊予定である。今回、作成委員会の委員長である自治医科大学産科婦人科教授の鈴木光明さんに、患者として知っておくべきガイドラインのポイントについて、2007年版に即して解説していただいた。



子宮頸がんの治療は、手術だけでなく、放射線や化学放射線療法も考慮
妊娠・出産、治療後の合併症など、患者さんの立場を考えた治療選択を
監修・平嶋泰之 静岡県立静岡がんセンター婦人科医長

子宮がんによる死亡者数は、ここ数10年で4分の1以下に減少したといわれている。かといって罹患者数が減ったのはない。
日本人患者の約7割を占めるのが、子宮頸がん。このがんは、数あるがん種のなかで検診の有効性が広く認知されているがんである。腟から直接採取した細胞を顕微鏡で見て調べるので、精度も高く、診断もつきやすい。30歳以上を対象とした子宮頸がんの検診も一般化し、早期に発見されるケースが増えてきた。ゆえに、死亡者数が減っているのである。
早期治療の有効性はいうまでもないが、ここでひとつ問題になってくるのが、妊娠・出産が治療後も可能かどうかでる。
静岡がんセンター婦人科医長の平島泰之さんは、治療成績にのっとった治療を押しつけるのではなく、患者さんの希望を反映した治療の実施に取り組む1人である。



子宮頸がんの予防を目指すHPVワクチンの登場
近いうちに原因ウイルスからの予防が可能に
監修・上野 良 自治医科大学附属さいたま医療センター婦人科科長

年間2500人の死者が出る子宮頸がんは、じつは「予防できるがん」だった。原因となるウイルスも、がん化のプロセスも把握できているので、検診さえ受けていればがんへの移行は止められる。さらにワクチンの登場で、原因ウイルスへの感染さえも防ぐことができる見通しが出てきた。他のがんでは考えられない、子宮頸がんというがんの撲滅戦略を自治医科大学附属さいたま医療センター婦人科科長の今野良准教授に聞いた。



見せにくい場所の外陰がん、膣がんの正しい治療
早い段階で湿疹とがんとを見分けられる専門医を受診しよう!

監修・瀧澤 憲癌研有明病院レディースセンター長・婦人科部長

「外陰がん」「腟がん」ともにあまり耳慣れないがんです。婦人科がん手術の名医として知られる癌研有明病院レディースセンター長の瀧澤憲さんに、そのアウトラインと治療法を解説していただきました。



他の疾患と間違われやすい子宮肉腫の治療
まだ確立した標準的な治療はないが、化学療法も効果が現れだした

監修・川村直樹 大阪市立総合医療センター婦人科部長

子宮肉腫とは、子宮体部に起こる悪性の腫瘍だが、子宮体がんとは異なり、非常に稀である。しかし、稀なだけに一般向けにはなかなか情報がないので、きちんとした情報がほしい、と読者から依頼があった。それに応えて、治療情報を提供したい。



自己導尿の早期訓練で、
排尿トラブルによる心身の苦痛も軽減する
子宮がん手術後に多くの患者さんが直面する排尿障害

監修・木口一成 聖マリアンナ医科大学産婦人科学教授

子宮頸がんや子宮体がんを対象に行われる「広汎子宮全摘術」は、がんの根治術として確立している術式ですが、手術後に「排尿障害」が起こりやすいといわれています。婦人科がん手術のベテランであり、排尿障害にも詳しい聖マリアンナ医科大学産婦人科学教授の木口一成さんに、そのメカニズムと対策を解説していただきました。


医療
腫瘍内科の第一人者、渡辺亨チームが医療サポートする
子宮体がん編-3
自然受精で赤ちゃん出産。しかし、その直後、子宮と卵巣は全摘に

サポート医師・杉山 徹 岩手医科大学病院産婦人科主任教授

子宮体がんが見つかった森田聡子さん(31)。あえて妊孕性温存療法を希望し、黄体ホルモン療法の結果、寛解が確認された。ようやく妊娠にこぎつけ、元気な赤ちゃんを出産。その1カ月半後、子宮と卵巣の全摘手術が行われる。体がんの卵巣への転移率が高く、卵巣の温存は適わなかった。




若年性乳がん編-3
術後のホルモン治療で予期しない様々な副作用に悩まされた

サポート医師・渡辺亨 浜松オンコロジーセンター長
サポートナース・阿部恭子 千葉大学看護学部専任教員(乳がん看護認定看護師教育課程)

乳房温存術を受けた倉田美樹さん(32)は、希望していた通り乳房にはあまり大きな傷を残らずひと安心する。ところが、術後のホルモン治療が開始されると、副作用で生理がぴたりと止まり、様々な更年期症状が現れ始めた。ホルモン剤の副作用がもたらす心や体の変調をどう克服していくことができるだろうか。


診断の名人が伝授する検査画像の見方・読み方
第12回 胆管がん・CT
胆管が太くなって拡張している部分に注目する

監修・森山紀之 国立がんセンターがん予防・検診研究センター長

患者プロフィール
62歳の男性Pさん。腹部の膨満感がたびたび現われ、気になって受診。腹部超音波検査で胆管がんの疑いを指摘されて国立がんセンターへ。再度の腹部超音波検査およびCT検査で肝管(肝内胆管)に、2.2センチのがんが見つかった。


患者のための抗がん剤事典 40
オキシコンチン錠/オキノーム散(一般名オキシコドン)

がんの疼痛緩和に最も多く用いられる麻薬、それがオキシコドンです

わが国では、効果の″長い″オキシコドンとして、オキシコンチン錠(塩野義)が2003年夏に発売され、今年の2月には、効果の″短い″オキシコドンであるオキノーム散(同社)も発売されました。
待たされましたが、やっと″長・短″の両方が揃って安心です。


監修・畠 清彦 癌研有明病院化学療法科部長




鎌田實の「がんばらない・あきらめない対談」
「痛かっただろうねえ」と″共感″することが、患者さんの苦しみを癒す
「悪いしらせ」をどう伝えるかのコミュニケーションスキル「SHARE」を学ぶ

ゲスト・内富庸介国立がんセンター東病院臨床開発センター精神腫瘍学開発部部長


がんは、患者さんのそれまでの人生を根底から覆すライフ・イベントである。
診断されて以降、何度となく襲われる心の痛みから、うつ状態に陥り、さらには自殺へとつながるケースもある。
がんそのものに対する治療とあわせて行うべき心の痛み治療。
今回は、患者さんの意向調査に基づいた世界初のコミュニケーションスキルを考案した国立がんセンター東病院臨床開発センター精神腫瘍学開発部の部長の内富庸介さんにがん治療の現場における心の問題についてうかがう。




がんと生きる
中川圭さん 乳癌患者友の会「きらら」世話人代表

「がん患者の、がん患者による、がん患者のための病院」の誕生に奔走した女性
単に治療だけの病院ではなく、患者が患者をサポートできる場に

こんな理想の病院があったらいいなあ、とは誰もが夢見る。しかし、その夢の実現に向けて走ろうと思うものはいない。そこには大きな壁が立ちはだかっているからだ。その壁をぶち破って実現に大きく近づけた1人の女性がいる。しかもその女性はごく普通の家庭の主婦。物語は、その主婦が乳がんになったことから始まる。


情報戦を生き抜いて20「封書」
本田麻由美・読売新聞記者

卵巣がんの疑いから、婦人科のクリニックを受診する。
右側の卵巣に急激大きくなった5センチほどの腫瘍が見つかるも、
良性か悪性か、はたまた卵巣嚢腫なのかがわからない。
至急に受ける必要がでてきたMRI検査。
「どうして…神様、どうしてまた私なの…どうしていじわるするの?」
婦人科クリニックの紹介先の病院で、翌日MRI検査の受診することになった。
気持ちも晴れぬまま、病院を後にした筆者はつらい現実を上司に打ち明ける……。



患者会活動レポート
″病と向き合ってどう生きるか″を考える
がん患者グループゆずりは 代表・黒田裕子

患者会通信
特定非営利活動法人東京肝臓友の会
肝がん撲滅を目指しての活動


患者サポート
第3回がん患者大集会ルポ
「がんの痛みはもう我慢しない、我慢させない」キャンペーンを!」

大阪、東京に続いて、今年の8月、広島で第3回がん患者大集会が開催された。全国から2000人近くの患者さん、ご家族、医療関係者、ボランティアの方々が集まり、がんの緩和ケア、心のケアの大切さが訴えられた。


治癒力を引き出す がん漢方講座
第20話 悪液質に対する漢方治療
悪液質を改善すると延命効果がある


連載7・元気が出るチーム医療
「がん患者の夢実現をチームで支援」
小嶋修一・TBS報道局解説室


今からちょうど20年前の1987年8月、がんと闘う患者さんたちが、ヨーロッパアルプスの最高峰モンブラン(4810m)の登山に挑戦しました。この挑戦は、闘病中のがん患者さんやその家族の励みとなりました。この登山に参加したことを機に、大きな目標を立てた患者さんがいました。番匠和美さん(69)は、
健康な体でも踏破の難しい『日本百名山』に挑もうと決意したのです。踏破を目前にした99番目の五竜岳登山。そこには彼女を応援する仲間と医療者の姿がありました。


自分らしく、我が家で 第12回
ペインクリニック小笠原医院
患者さんに「もう1つの家」としての安心感をあげたい
思いやりで支えあう古民家ホスピス「和が家」

在宅ホスピス医と接していて感じることは、人をリラックスさせる力をもっているということだ。命がせめぎ合う場面に何度も立ち会ってきたからこそ身につけられるのだろう。今回はそうしたドクターの1人、小笠原一夫さんにお話をうかがった。


仕事をしながら療養する 第23回 小西敏郎さん
胃がん摘出後元気に退院
外科医として元通りの日々を過ごす



がん医療に対するCIN受講生それぞれの思い~前編~
患者さんが最良の選択をできるようナビゲートします!

4月に開講されたがん情報ナビゲーター養成講座(CIN)の前期日程が終了した。前期の講義では、日本人に罹患者の多いがん種を中心に、がんやがん医療に関する最新の情報にふれ、正しい情報にたどり着くための技術を学んだ。
受講生にとっての次なる課題は、そのスキルを実践の現場でどう役立てるかである。今回は、机の上で学んだ「当たり前」が実際の医療現場でどこまで通用するのか危惧する契機となったエピソード、だからこそCINが必要なのだと思うに至った心の変遷について、また、後半と次号の2回にわたってCINで奮闘中の仲間を紹介する。


がん相談 肺がん 前立腺がん 白血病 腎臓がん


コラム&連載
フォト・エッセイ 至福の時間 丹野清志
命を食べる季節を味わう
インターネットで探るがん情報 諏訪邦夫
編集部の本棚
この国の医療をよくするために 田島知郎
ももセンセーの患者とともに 田中祐次
エッセイ 山里より 中島ようこ
ヒーリング・コラム 中本雅子
イベントへの誘い
読者の交差点
バックナンバーのご案内
定期購読のご案内・編集後記
1,222円
胃・大腸がん特集

これだけはおさえておきたい胃がん治療ガイドラインのポイント
胃がん治療のルートマップとして役立ててほしい
監修・山口俊晴 癌研有明病院消化器センター長兼消化器外科部長

ガイドラインと呼ばれるものはあくまで治療指針であり、絶対的なものを示しているわけではない。多くの患者さんに適するだろう治療の方法を示しているのだ。
胃がんでは病期に応じた治療法はさまざまである。ここでは、胃がん治療ガイドラインの概要と今後についてかいつまんで説明する。



「大腸がん治療ガイドライン」をやさしく読み解くために
大腸(結腸)がんの診断から治療まで
監修・高橋慶一 東京都立駒込病院外科部長

近年、増加が著しいのが大腸がんだ。がんの中では割合タチがよく、早期に見つかればほぼ完治が可能なのに関わらず、自覚症状が出にくいこともあって、早期発見が難しいがんでもある。今回は大腸がんのなかでも結腸がんについて、『大腸がん治療ガイドライン』作成委員会の委員でもある東京都立駒込病院外科部長、高橋慶一さんに解説をお願いした。


下部直腸がんに対する治療のベストチョイス
注目される術前放射線化学療法、そして放射線による機能低下の改善
監修・早田浩明 千葉県がんセンター消化器外科主任医長

大腸がんの治療はそう難しくないといわれる。しかし、直腸がんは別だ。とくに直腸の下部にできたがんは、転移が多く、リンパ節を郭清しようとすると排便や排尿、性機能に障害が起こりやすい。また人工肛門の危機も。これを術前放射線化学療法の導入によって乗り切ろうとする医療機関が増えているが、そこにも新たな問題が……。


「ながら」化学療法を受ける新時代の生き方
CVポート&ポンプを駆使した抗がん剤治療の長所と短所
監修・三嶋秀行 国立病院機構大阪医療センター外科医長

大腸がんの治療といえば、昔は手術しかなかった。しかし、ここ数年で大腸がんの治療は抗がん剤の飛躍により大きく変わってきた。とりわけ抗がん剤を持続的に注入するCVポートとポンプを導入することによって、患者さんは入院による治療から解放され、普通の日常生活を送りながら治療を受けられることになった。



進行・再発胃がんの最新抗がん剤治療
TS-1とシスプラチンの併用療法で生存期間中央値が1年を超えた!
監修・佐藤温 昭和大学付属豊洲病院内科准教授

胃がんの抗がん剤による治療に標準治療はないとされていた。しかし、この状況は1999年になって、経口抗がん剤のTS-1の登場によって大きく進歩してきた。そして今年6月、米国臨床腫瘍学会(ASCO)で進行再発胃がんに対するTS-1とシスプラチンの併用療法の治療成績が発表された。生存期間が中央値で1年を超えるという結果が明らかにされ、注目を浴びたのだ。


成功体験を重ねて、ストーマと仲良く過ごそう!
食事も外出もスポーツも、なんでもできる
監修・武田信子 癌研有明病院医療支援センター医療支援室WOC外来師長・WOCN

直腸がん等の手術に伴い、一時的、または永久的なストーマ(人工肛門)が造設されると、患者さんは新しい排泄の形に慣れるまでつらい時間を過ごしがちです。専門のナースが提案する「普段の生活の延長で手軽にできるケアのコツ」と「ニオイや漏れなどのトラブル解消法」をぜひ試してみてください。

私の生きる道 豊田泰光(野球評論家)
まさかの再手術。あのときは、生きて還れるような気がしなかった
大腸がんを克服し見事に評論家生活に復帰した豊田泰光さんの闘病秘話

がんの手術では、しばしば予期せぬアクシデントが起きる。
豊田泰光さんの場合も起きるはずがないアクシデントが、起きるはずがない大病院で起きてしまった。そのため、大腸がんとの戦いはすんなりゲームセットにはならず、延長戦に突入して再手術のダメージと戦うハメになった。



医療
サリドマイド (一般名サリドマイド)
多発性骨髄腫に福音。サリドマイドが新たな使命を帯びて再登場
監修・畠 清彦 癌研有明病院化学療法科部長


診断の名人が伝授する検査画像の見方・読み方 第11回 膵がん・CT
膵がんが増殖して隣接する脾臓に入り込む様子を捉える
監修・森山紀之 国立がんセンターがん予防・検診研究センター長

患者プロフィール
63歳の男性Lさん。1年ほど前から、ときどき左の脇腹(側腹部)に痛みがあり、気になって受診。超音波検査で膵がんの疑いが出たため、国立がんセンターを紹介され、CT検査にて膵尾部に4.3センチのがんが発見された


腫瘍内科の第一人者、渡辺亨チームが医療サポートする
子宮体がん編-2
「赤ちゃんを生みたい」との強い希望により、妊孕性温存療法の試み
サポート医師・杉山 徹 岩手医科大学病院産婦人科主任教授

子宮体がんと診断された下村聡子さん(31)は、子宮の全摘を勧められたが、「赤ちゃんを産みたい」という夢を諦めることができなかった。その強い希望に応えて医師は妊孕性温存療法の選択肢を示すと、聡子さんは再発リスクの高い治療法にチャレンジすることを選択。黄体ホルモン療法が開始されることになった。

若年性乳がん編-2
再発リスクの高い若年性乳がんは、長期の術後ホルモン治療が不可欠
サポート医師・渡辺亨 浜松オンコロジーセンター長
サポート・ナース・阿部恭子 千葉大学看護学部専任教員

乳がんの疑いを告知された倉田美樹さん(32)は、大学病院を受診する。乳房温存術が可能と聞き一安心するが、長期のホルモン療法により出産を諦めなければならないと知り、また治療へのためらいを覚える。しかし、若年性乳がんは再発リスクが非常に高いことを考え、命を守るための選択へと踏み切った。


対談
鎌田實の「がんばらない&あきらめない」対談
患者さん主体のがん政策は本当に実現する?
日本のがん医療の5年後、10年後はこうなります。
患者さんと医療従事者双方の声が反映されたがん対策推進基本計画

ゲスト・武田康久 厚生労働省がん対策推進室長

昨年、「がん対策基本法」が成立したのを受けて、この6月「がん対策推進基本計画」が策定された。今後、この基本計画に沿って様々な取り組みが実行に移されることになる。
今回は事務方の責任者としてこの基本計画の策定に携わった厚生労働省・がん対策推進室長の武田康久さんをお招きして、生まれるまでの経過、その意義や問題点について忌憚のない意見を交換した。


座談会
日米がん看護座談会
患者さんに対するサポーティブケアが看護師の大切な役割
がん対策基本法施行で新たながん看護の時代へ

今年4月のがん対策基本法の施行で、がん患者さんに対する看護もケアも新しく変わろうとしている。がん医療、がん看護の先進国である米国でその主導的な立場にある経験豊かな看護師さんお2人が来日したのを機に、日本の看護師さんとともに、がん看護、患者ケアをテーマに座談会を開いた。その中から新しく見えてきたものとは?

出席者
キャロル・ビーリー カリフォルニア大学サンフランシスコ校生理看護学准教授
トレイシー・モーラン カリフォルニア大学サンフランシスコ校生理看護学准教授
青谷恵利子 北里研究所臨床薬理研究所臨床試験コーディネーター部門室長
河上祥子 看護師・医療コーディネーター
柳澤昭浩 キャンサーネットジャパン事務局長



連載19情報戦を生き抜いて 本田麻由美・読売新聞記者
「試練」
腰の痛みの原因を確認する日がやってきた。「もしかして骨転移?」ついつい悪いほうに考えが行きがちな自分の背中を押すように病院へ向かう。初めて受ける骨シンチ検査に緊張が高まる。アイソトープ注射後の待ち時間、不安を抱えたままバレンタインで活気づく街に……。


シリーズ34 がんと生きる
なだらかな下り坂を豊かに過ごす「がんとの共存」人生
治療の適応と限界を知って、自分らしい生き方を選ぶ
額田 勲 医療法人倫生会みどり病院理事長

『がんとどう向き合うか』というタイトルの新書が出ている。長年、地域医療に携わってきた著名な神戸の医師、額田勲さんの新著である。このなかで「がんとの共存」を説いた額田さんは、前立腺がんの患者である。一見納得しがたい「がんとの共存」というキーワードに込められた思いは、彼のこれまでの深い思索の軌跡でもある。


患者会
患者会活動レポート・「群馬ホスピスケア研究会」

患者サポート
治癒力を引き出す がん漢方講座 福田一典 銀座東京クリニック院長
第19話 倦怠感を改善する漢方治療

連載この国の医療をよくするために4 田島知郎 東海大学名誉教授
必要な診療が途中で打ち切られてしまう懸念

自分らしく、我が家で 第11回 矢津内科消化器科クリニック
心のつながりが在宅ホスピスを支える
コミュニティケアの精神を地域に広めていきたい

元気が出るチーム医療 連載6
小児がんとチーム医療~患児の兄弟・姉妹もケアの対象~
小嶋修一 TBS報道局解説室


がん相談 大腸がん・乳がん・食道がん・卵巣がん


コラム&連載
ももセンセーの患者とともに
命を食べる季節を味わう
フォト・エッセイ 至福の時間
インターネットで探るがん情報
編集部の本棚
エッセイ 山里より 中島ようこ
ヒーリング・コラム
イベントへの誘い
読者の交差点
バックナンバーのご案内

商品情報・内容

■ 信頼度NO.1のがん実用誌!がんと生きるすべての人を応援します。

がんサポートは、世界最新の科学的根拠(エビデンス)に基づいた視点から、良質な正しい医療情報を厳選し、提供していきます。エビデンス(Evidence)とは、根拠があって明白な証拠、を意味する英語。常に信頼の置ける情報と知識を提供することを使命と考えます。がんサポートは、がん患者さん・ご家族の方々の求めに応えるために、がん患者さんやがん患者団体の代表の方に企画に参加していただき、と同時にがん患者(読者)参加記事をできるだけ多くして、患者さんと共に考え編集していく考えです。患者さんにやさしい雑誌にしようと、できるだけ軽くて、環境にもやさしい用紙を用い、文字も大きくしました。「役立つ・読みやすい・わかりやすい・支え・癒し」をモットーに編集していきます。

無料サンプル

■ 2009年12月16日発売号

2009年12月16日発売号をまるごと1冊ご覧いただけます

サンプルを見る

この雑誌の読者はこちらの雑誌も買っています!

がんサポートの所属カテゴリ一覧

Fujisan.co.jpとは?

株式会社富士山マガジンサービスが運営する、
日本最大級の雑誌オンライン書店です。
一般的な書店と異なり、
定期購読サービスに特化しています。

雑誌、新聞、シリーズ書籍、漫画や
本屋にも無い古い本も見つかる!

法人サービスはこちら >
  • タイトル1万以上

    タイトル1万以上

    豊富なラインナップで
    書店に並ばない本とも出会える

  • 試し読み

    試し読み

    バックナンバー1冊まるごと試し読み
    したり、最新号も試し読みできる

  • タダ読み

    タダ読み

    5,000冊以上の雑誌が
    無料で読み放題

  • 500円OFF

    500円OFF

    普段読んでいる雑誌のレビュー投稿で
    500円割ギフト券をプレゼント

  • 事前予約

    事前予約

    気になる本は
    発売日前から事前予約可能

  • 割引や特典付き

    割引や特典付き

    定期購読なら
    お得に本が読めて
    送料無料の雑誌も!

デジタル雑誌をご利用なら

最新号〜バックナンバーまで7000冊以上の雑誌
(電子書籍)が無料で読み放題!
タダ読みサービスを楽しもう!

総合案内
マイページ
マイライブラリ
アフィリエイト
採用情報
プレスリリース
お問い合わせ
©︎2002 FUJISAN MAGAZINE SERVICE CO., Ltd.