治療 発売日・バックナンバー

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2,750円
特集:閉塞性動脈硬化症(ASO)
-「一生涯,自分で歩く」をモットーに…ASOの基礎から実践まで-


≪今月の視点≫

近年,日本人の食生活をはじめとする生活習慣の欧米化により,急性心筋梗塞症・脳卒中といった動脈硬化関連疾患は増加の一途を辿っています.これらの疾患は致死的な疾患であるため,国・自治体・各医療機関が協力して診療体制を構築した結果,急性期疾患の早期診断・早期治療が可能となり,予後改善につながっています.閉塞性動脈硬化症(arteriosclerosis obliterans:ASO)もこれら動脈硬化関連疾患の一つであり,ASOは心臓・脳血管疾患を合併する頻度が高く,また,これら心臓・脳血管疾患がASOの主な死因であります.その結果,ASOはpolyvascular diseaseとも称されており,慎重な対応が必要とされています.しかしながら,ASOは高齢者に発症する頻度が高く,整形外科疾患(とくに腰部脊柱管狭窄症)との合併も多いため,診断に難渋することがしばしばあります.また,大多数が無症候性あるいは間歇性跛行という臨床症状で経過しますが,重篤な場合,下肢切断といったさまざまな経過を辿る疾患であることからも,早期診断をはじめとする診療体制の構築が必要と考えられています.
ASOの診療には,内科医だけでも,筆者ら血管疾患を専門とする心臓血管内科医,高血圧症・糖尿病・脂質異常症・腎臓病を専門とする先生や禁煙指導医がASO診療に携わっています.さらに,血管外科や形成外科,放射線科の先生には,診療の初期段階から治療に至るまで,さまざまな形で診療に携わっていただいています.また,近年注目されていますフットケアにおいては,皮膚科医とともに看護師が中心的役割を担っており,ASO診療には欠かせない存在であります.また,検査・放射線技師は,初期診断から治療,治療後の評価まで,常にわれわれ医師とともに従事していただいています.
上述しましたように,プライマリ・ケア医のみならず,各専門医をはじめ多くの医療従事者がかかわり協力することで,ASO診療が可能となります.そこで本特集では,ASO診療に従事する各専門医・看護師・検査技師・義肢装具士・企業の方々に,各々専門的観点から「ASOを診る」を主題に解説していただきました.この特集により,「ASOの診断から治療まで」と,「ASOの早期発見」の重要性を十分に理解していただけるものと確信しております.
最後に,読者の皆様に,本書をきっかけに少しでもASOへの診療に興味をもっていただき,そして,本書がASOのハンドブックとして,わずかでも皆様のお役に立てればと願っています.
国立循環器病研究センター心臓血管内科部門血管科 岡島年也


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今月の視点(岡島年也)

■患者説明用資料(岡島年也)

■総 論
閉塞性動脈硬化症 (ASO)とは-ASO? PAD? どちらが正しい医学用語?-(松尾 汎)
原因と予後-ASO は重篤な疾患であるか否か?-(大平篤志)

■診 断
下肢症状の診察手順-下肢動脈疾患を正確に鑑別するためには…-(岡島年也)
コラム「Q. ABI や血管エコー検査をしてみたいのですが…専門じゃなくてもできるでしょうか?」(大西秀行,他)
神経性間欠跛行との鑑別法(鳥畠康充)
ABI と運動負荷試験-ASO を早期診断するために-(岡島年也)
血管エコー検査-無侵襲検査としての役割-(吉牟田 剛)
CT と MRI による下肢動脈評価-ここまで進んだ画像診断法-(東 将浩)
血管造影検査-ASO 診断の golden standard に変わりはないか?-(福田哲也)
コラム 「Q. 画像診断法は,どのように使い分け,検査依頼すればいいのでしょうか?」(松尾 汎)

■治 療
治療方針のたて方-総論-(岡島年也)
誌上パネルディスカッション1:禁煙をはじめとする動脈硬化性因子の管理 -ASO の診療は,血流障害だけではない!-
・禁煙専門医の立場から-リスクとしての喫煙,治療としての禁煙-(岡村智教)
・高血圧症専門医の立場から(岩嶋義雄,他)
・糖尿病専門医の立場から-動脈硬化性因子の管理-(泰江慎太郎,他)
・脂質異常症専門医の立場から(岩本紀之,他)
・腎臓内科専門医の立場から(中村敏子)
薬物療法-下肢虚血改善と polyvascular disease 発症予防の両視点から-(原田光一郎)
運動療法-「継続は力なり」の精神で-(吉牟田 剛)
誌上パネルディスカッション2:フットケア-血流改善だけではなく,足自体の管理・治療が大事!-
・皮膚科専門医の立場から(矢野登志恵)
・看護師の立場から(中屋貴子)
血行再建術-カテーテル治療-(熊倉久夫)
血行再建術-外科的治療-(井上芳徳)
LDL アフェレシス(岩本紀之,他)
血管新生療法-現在と未来-(森谷純治,他)
下肢・足趾切断術- QOL 維持のために…形成外科医の立場から-(牧口貴哉,他)
コラム「Q. ヨード造影剤が使えない! 腎機能が悪い! そのような場合はどうすればいいですか?」(静 毅人)

■企業での取り組み
フクダ電子株式会社(津田愼一)
ザニテーツハウス POSC(渡部匡朗,他)

≪Series≫

温故医新(16)
今も昔も,大事な事は『木を見て森を見ず』(岡島年也)

医療を適切に受けるためのポライトネス・ストラテジー(4)
患者・家族へ贈る,医療紛争回避のためのコミュニケーション・ヒント(稲葉一人)

再生医学のいま -基礎研究から臨床への展開に向けて-(48)
細胞シート工学による粘膜再生(近藤 誠,他)

医と社会のコスモロジー -歴史に学ぶ 近代日本と医師たちの課題と実践-(7)
感染症対策と近代(小野尚香)

よりよい医院経営(73)
中国上海の日本人向け医療機関事情(林 啓一)

ヒポクラテスが教える病名のない病理学(39)
医学観・養生訓・診療所(中島旻保)

何が正解? 循環器治療 EBM で検証(52)
血漿 BNP 濃度計測は心不全臨床の有用なツールである(上村大輔,他)

News & Trend
TOPICS:内因性ナトリウム利尿ペプチドの虚血組織血管新生促進作用(徳留 健,他)
2,750円
特集:「眠れない」を解決する
-睡眠障害にまつわる身近な疑問から各症候まで徹底解説!-


≪今月の視点≫

生活習慣の3大要素といえば「食事」,「運動」,「睡眠」である.前2者の重要性は,これまで多く研究され,生活習慣病対策における生活指導・特定保健指導の場で主要なポイントとなっている.第3番目の「睡眠」については,最近10年で多くの疫学的研究がなされ,生活習慣病との関連が明らかになってきた.睡眠時無呼吸症候群,睡眠不足や不眠が,高血圧や糖尿病発症の引き金や悪化要因となることが報告されている.さらに,睡眠不足や不眠がうつ病のリスクを高めることもわかった.このため,生活習慣病対策・心の健康対策として睡眠保健を推進することの重要性が高まっている.
このように「睡眠」がクローズアップされ,その重要性は認識されるようになった.しかし,一般的なテレビ番組などで取り上げられるレベルの知識は広まっているものの,医療従事者であっても正確な知識と情報をもっているわけではないのが現状である.
今回は,『「眠れない」を解決する!─睡眠障害にまつわる身近な疑問から各症候まで徹底解説!─』と題して,特集を企画した.睡眠障害の社会・身体疾患・精神疾患に対するインパクト,小児や高齢者など特別に注意をはらうべきポピュレーションにおける睡眠,鑑別診断と実践的な治療について,それぞれの第一人者の先生方に執筆していただいた.さらに,臨床医が患者からよく受けるトピックを選び,睡眠を専門としない医師でもわかりやすく患者に説明できるように専門の先生に解説していただいた.現在の日本において考え得る最高の方々に執筆していただけたことを幸せに思う.一つひとつが独立して各トピックに関する最新の総説であり,本特集全体で睡眠医学の重要なポイントが網羅されたと思う.本特集が臨床の一線で活躍されている先生方に,不眠についての理解を深めていただく機会を提供できれば幸いである.

内山 真 日本大学医学部精神医学系 教授


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今月の視点(内山 真)

■総 論
現代における睡眠障害(林 純,他)
不明熱(宮原雅人,他)
痙 攣(徳田安春)
リンパ節腫脹(原田芳巳,他)


■総 論
現代における睡眠障害(土井由利子)
睡眠障害が身体に及ぼす影響(永井道明,他)
睡眠障害が精神に及ぼす影響 (相良雄一郎,他)

■ライフステージ別の睡眠
小児の睡眠(岡 靖哲,他)
高齢者の睡眠とその障害(三島和夫)

■身につけたい最低限の鑑別診断
ベッドに入っても眠れない(田ヶ谷浩邦)
日中なのに眠い(伊東若子,他)
睡眠中に寝ぼけて行動してしまう(千葉 茂)

■治 療
不眠症:薬物療法(内村直尚)
不眠症:非薬物療法(宗澤岳史)
レストレスレッグス症候群(RLS)・周期性四肢運動障害(PLMD)(水野創一,他)
睡眠時無呼吸症候群(SAS)(赤柴恒人)
概日リズム睡眠障害(CRSD)-睡眠相後退型(DSPT)・睡眠相前進型(ASPT)-(早川達郎)
レム睡眠行動異常症(宮本智之,他)
睡眠時遊行症(神山 潤)
睡眠関連食行動障害(駒田陽子,他)
ナルコレプシー(谷口充孝)

■よくある質問&回答
きちんと睡眠をとっているのに日中眠いのは病気?(粥川裕平)
市販の睡眠改善薬と処方してもらえる薬の違いは?(青木公義,他)
いびきや歯ぎしりも睡眠障害なの?(河野正己)
睡眠不足がメタボにつながるって本当?(吉田 祥)
寝酒はしてもいいの?(山本隆一郎,他)
本当にベストな睡眠時間って何時間?(碓氷 章,他)
金縛りも睡眠障害?(石束嘉和)
睡眠薬は癖になりますか?(角谷 寛)
薬をやめるタイミングとその方法は?(内山 真)
夢をみていたり,うとうとしている時間は眠りに入りますか?(中島 亨)
睡眠時間を短くする方法はありますか?(小林敏孝)
眠ると記憶力がよくなるって本当?(栗山健一)
メラトニンによる不眠治療について教えてください(塚田恵鯉子,他)



≪Series≫

温故医新(14)
不眠症治療の今昔(内山 真)

医療を適切に受けるためのポライトネス・ストラテジー(2)
患者さんに QOL を使ってもらおう(矢吹清人)

医と社会のコスモロジー -歴史に学ぶ 近代日本と医師たちの課題と実践-(5)
医療宣教師と近代の医療福祉(小野尚香)

よりよい医院経営(71)
遠隔医療の動き② ―退役軍人病院で行われる“Tele-health”の試み―(林 京子)

再生医学のいま -基礎研究から臨床への展開に向けて-(46)
中枢神経の再生(緒方 徹,他)

ヒポクラテスが教える病名のない病理学(37)
医術と箴言について(中島旻保)

何が正解? 循環器治療 EBM で検証(51)
降圧薬としてACE 阻害薬とARB はどちらが優れているか? (石上友章,他)

Contribution
臨床経験:全身浮腫・胸水貯留・労作時呼吸困難などの心不全症状を合併するも,ステロイド薬投与にて著明な改善を認めた亜急性甲状腺炎の 1 例 (石橋正太,他)
2,530円
特集:あの疾患・治療はどうなった?
-時を経て今どのような位置づけになったか,専門家が解説!-


≪今月の視点≫

医学の進歩は著しく,病因・病態の解明による新たな疾患概念の提唱,新しい治療法の開発,また生活習慣,環境の変化あるいは自然発生による新しい疾患の出現・流行などにより,一般社会はもとより医学・医療界の話題の中心も日々変遷していく.一方,一時期に話題となった疾患や一世を風靡した治療で,現在は話題となる機会が減少した疾患・治療法も多数あるが,これらの現在的な意義や位置づけを知ることは,一般医家の診療にとって重要と思われる.たとえば,「かつて世間で大騒ぎとなった狂牛病の現状はどうなったのか,牛肉は安心して食べられるのか?」,「生物製剤出現後の関節リウマチに対する金療法,ステロイド療法はどのような位置づけなのか?」(本特集中の該当論文を参照のこと)などの自然な疑問を思い浮かべていただければと思う.それらのなかには,事実上消滅した,または予防体制が確立したために現在ではほとんど鑑別対象とならない疾患や,ほかのより優れた治療に置き換わったため適用とならない治療もあれば,現在でも日常診療にとって一定の位置を占める(ある意味で定着した)ので話題とならなくなった疾患や治療法もあるだろう.しかし,該当する領域の専門家でない一般医家にとっては,このような疾患・治療を逐一フォローアップすることは困難を伴い,事実上現在における意義や位置づけを知る機会は少ないのではないだろうか.
本特集は,このような疾患や治療の現在における位置づけを,その領域の専門家に論じていただくことで,一般医家の診療や予防活動に役立てていただくことを目的としている.すなわち,「以前は一般的だった(流行した)あの疾患・治療は今どうなったの? どのような位置づけがあるの?」という一般医家の疑問に対して,その領域の専門家の助けを借りた再認識の機会を提供することが企画の趣旨である.
しかしながら,このような企画の必然として,多領域のテーマを集めた「オムニバス形式」とならざるを得ず,この形式では,取り上げた疾患・治療が一般医家にとって興味があり役立つものか,また本来取り上げるべき対象が欠けていないかどうかは,常に念頭に置くべき課題となる.この点は,本誌の多くの編集委員の先生方のご意見を集約して企画案を作成することで,この選択基準の問題をブレークスルーしようと努めたが,まだ不十分な点があることは否めないと思われる.この点,本企画の編集幹事である私の力不足に関しては叱責を覚悟しているので,読者の方々の率直なご批判をいただきたい.逆に,本企画が日常臨床に少しでも役立てば,望外の幸いである.

渡辺 毅 福島県立医科大学腎臓高血圧・糖尿病内分泌代謝内科(第3内科)教授


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今月の視点(渡辺 毅)

■あれは今どうなった?
結核(山岸文雄)
ハンセン病(四津里英 他)
脚気(橋詰直孝 他)
狂牛病(皆川洋子)
家畜・野生動物・人間と口蹄疫(岡本嘉六)
内分泌攪乱物質(柳瀬敏彦)
ドクターヘリ運航と課題(坂本照夫)
■あの治療の現在の位置づけは?
【糖尿病】ビグアナイド(能登 洋)
【糖尿病神経障害】アルドース還元酵素阻害薬(堀田 饒)
【高血圧】レセルピン(青木英彦 他)
【妊娠中の高血圧】メチルドパ・ヒドララジン(吉田 純)
【脂質異常症】プロブコール(横手幸太郎)
【脳梗塞】発症後のリハビリテーション・ラジカルスカベンジャー(及川博隆 他)
【胃潰瘍・慢性胃炎・逆流性食道炎】PPI 登場以前の胃薬(引地拓人 他)
【虫垂炎】「薬で散らす」の功罪(小鹿雅博 他)
【慢性肝炎】小柴胡湯(山川淳一 他)
【慢性腎炎・腎不全】抗血小板薬,レニン・アンジオテンシン系阻害薬(武田之彦 他)
【関節リウマチ】ケナコルト注射・金製剤(大野 滋)
【喘息・慢性気管支炎】タンパク分解酵素薬(大林王司 他)
【感染症】古典的な抗菌薬(ペニシリン・バンコマイシン・ST 合剤・メトロニダゾール)(大城雄亮 他)
【かぜ】総合感冒薬・鎮痛薬(小児での使用)(小口敬伸 他)
【中耳炎】鼓膜切開(吉田友英)
【うつ】抗うつ薬(仙波純一)
【多発性骨髄腫】サリドマイド(畑 裕之)
【更年期障害】ホルモン補充療法(高田恵子 他)



≪Series≫

温故医新(12)
内科医たりとも肛門や子宮の内診を忽せにすることはできない(雨森正洋)

医療ポライトネス・ストラテジー(12)
医師-患者関係を構築するコミュニケーションにおけるポライトネス理論の役割 (石崎雅人)

医と社会のコスモロジー -歴史に学ぶ 近代日本と医師たちの課題と実践-(3)
「お雇い外国人」と近代医学教育(小野尚香)

よりよい医院経営(67)
訪問看護ステーションと医療機関との連携(野島あけみ)

再生医学のいま -基礎研究から臨床への展開に向けて-(44)
細胞移植:心臓病における臨床応用への潮流(五條理志 他)

ヒポクラテスが教える病名のない病理学(35)
腺・肉質について(中島旻保)

2,530円
特集:見逃されやすい低血圧症
-日常診療において注意するべきポイントを,わかりやすく解説!-


≪今月の視点≫

高血圧患者の継続診療や救急患者の評価において,血圧測定は強く意識される.降圧薬の有効性の評価や,患者の重篤度・緊急度の把握に重要なためである.
しかしながら,「不眠,頭痛,倦怠感,疲労感,肩こり,食欲不振,吐気,下痢・便秘,冷え症」などを訴えて受診する患者の評価に,血圧値はどれだけ考慮されているだろうか? 身体診察とルーチン検査を実施したうえで明らかな問題がなければ,対症的に不眠薬,頭痛薬,下痢止め,便秘薬,抗不安薬などの投与を繰り返してはいないだろうか?
これらの症状は低血圧による全身・局所の循環の低下でも生じ得る.より厳しい降圧目標に沿った高血圧治療が行われ,強力な降圧配合薬が使用され始めた現在,患者に種々の症状をもたらしQOLを低下させる“Hypotension in Hypertension”が注目されつつある.
このような状況を踏まえ,「見逃されやすい低血圧症」の特集を企画した.血圧は心血管系・内分泌系・神経系などの影響を受ける.血圧制御の基礎と低血圧症を引き起こす一連の背景疾患について理解を深めていただきたい.また,外来診療での留意点,日常生活指導,小児・若年者や高齢患者への対応などについても,各エキスパートに執筆いただいた.
現時点では低血圧症の治療は昇圧が目的ではなく,患者が抱える訴え(プロブレム)の解決である.多くの患者がプライマリ・ケア医の丁寧なアプローチによって改善され得ることを踏まえ,日々の質の高い診療に結びつけていただければ幸いである.


石川和信 福島県立医科大学 医療人育成支援センタ-・循環器内科 准教授


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今月の視点(石川和信)

■総 論
低血圧症とは? (石川和信)
低血圧症の疫学 (藤田英雄)
低血圧症の病態生理(船上仁範 他)
低血圧症による症状・愁訴(羽野卓三)
低血圧症の診断(小田切久八 他)

■低血圧を伴う病態
慢性に低血圧を示す循環器疾患(片嶋 隆 他)
内分泌・代謝疾患で出現する低血圧症(犬飼敏彦)
慢性腎臓病・透析患者に伴う低血圧(今田恒夫)
神経原性低血圧症-神経原性疾患における自律神経障害-(山元敏正 他)
起立性低血圧症(西崎光弘)
体位性頻脈症候群(松島礼子)
血管迷走神経性失神(河野律子 他)
食事性低血圧(平山正昭)

■外来での注意点
急性の低血圧症を示す患者(プレショック)への対応 (岡田 基 他)
高血圧症例に合併する低血圧の問題点と対応(桑島 巌)
降圧薬以外の薬物療法に伴う低血圧症(松原光伸)
低血圧症の日常生活指導(石川和信)
低血圧症の生活指導と薬物療法(金塚 完)

■各ライフステージへの対応
高齢者の低血圧症(永田勝太郎)
小児・若年者の低血圧症(田中英高)



≪Series≫

温故医新(11)
汝の患者とともに生きよ(石川和信)

医療ポライトネス・ストラテジー(11)
「何かあったらナースコールボタンを押して呼んでください」
-医療従事者が提供するサービスと患者が感じるホスピタリティの違い-(三浦純一)

医と社会のコスモロジー -歴史に学ぶ 近代日本と医師たちの課題と実践-(2)
近代社会と「健康保護」制度(小野尚香)

Doctor’s career 医師の多様なキャリアを紹介!(14)(冨岡慎一)

よりよい医院経営(68)
訪問看護ステーションの現状(野島あけみ)

ヒポクラテスが教える病名のない病理学(34)
分利(病の峠)について(中島旻保)

再生医学のいま -基礎研究から臨床への展開に向けて-(43)
組織再生能を賦活する創傷治癒療法(佐野仁美 他)

何が正解? 消化器治療 EBM で検証(73)
野菜摂取で大腸ポリープは予防できるのか?(川名一朗 他)

Contribution
TOPICS:がん専門病院で作成された患者向け説明書の使用実感調査-非小細胞肺がんにおけるカルボプラチン/ パクリタキセル療法を例に-(杉山 肇 他)
TOPICS:弁証法的人間学(山下 宏)

2,530円
特集:血液疾患の診かた -血液専門医以外のための血液疾患対応マニュアル-


≪今月の視点≫

血液専門医を対象とした血液疾患の最先端医療に関する書籍や雑誌の特集号は数多く発刊されているが,プライマリ・ケア医/家庭医が血液疾患に遭遇した際の対応法を幅広く紹介した解説書はきわめて少ない.「治療」2002年2月号で「血液専門医以外のための血液疾患対応マニュアル」の特集を組んだところ,幸いなことに多くの先生方に好評であった.血液疾患というと特殊な分野として敬遠されがちであるが,実際の日常診療では貧血やリンパ節腫脹の患者に遭遇する機会も多く,血球異常やMタンパク血症などの取り扱いに苦慮することも少なくないと思われる.
前回の特集から8年が経過し,この間に血液疾患の診療も著しく進歩した.造血幹細胞移植をはじめとして最先端医療の専門化がますます進むなか,血液疾患でも病状が安定した患者は一般病院や医院に経過観察を依頼するケースも増加している.このような現状を踏まえて,「血液専門医以外のための血液疾患対応マニュアル」の特集を改めて企画した.執筆は臨床の第一線で活躍されている血液専門医の先生方に依頼したが,前回と同様に,病態の詳細な解説や専門医が行うべき特殊な検査や治療法は思い切って割愛し,プライマリ・ケア医/家庭医にとって必要に知識に絞ってわかりやすく解説していただいた.
「明日から使える診療のコツ」のセクションでは,日常診療で血液疾患を見落とさないためのコツ,血液疾患を疑った場合の対応や専門医へ紹介するタイミングなどを,「プライマリ・ケア医に必要な血液疾患の知識」のセクションでは,専門医以外でも知っておくべき最近の話題,経過観察を依頼された場合の外来診療のコツなどを中心に解説している.
本特集を手元に置くことで,プライマリ・ケア医/家庭医の先生方が「血液疾患は難しい」というアレルギーを払拭し,「血液疾患,ドンと来い!」と思っていただければ幸いである.


浅野嘉延 西南女学院大学保健福祉学部看護学科 教授


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今月の視点(浅野嘉延)

■明日から使える診療のコツ
外来で貧血を見つけたら(大崎浩一 他)
外来で多血症を見つけたら(大屋敷一馬)
外来で白血球の増加や減少を見つけたら(武蔵 学)
外来で好酸球増加を見つけたら(岡村精一)
外来で血小板数の異常を見つけたら(小林孝一郎 他)
外来でMタンパク血症を見つけたら(末岡榮三朗)
外来でリンパ節腫脹を見つけたら(髙松 泰)
抗HTLV-Ⅰ抗体陽性時の方針(日高智徳 他)
末梢血スメアの作製法と標本の読み方(三ツ橋雄之)
血球減少の患者にどう対処するか(藤崎智明)
正しい輸血の方法(久冨木庸子)

■プライマリ・ケア医に必要な血液疾患の知識
鉄欠乏性貧血(小松則夫)
二次性貧血(別所正美)
巨赤芽球性貧血(小原 直 他)
溶血性貧血(新倉春男)
再生不良性貧血(中尾眞二)
骨髄異形成症候群(原田直樹 他)
急性白血病(谷口修一)
慢性白血病(佐川森彦 他)
悪性リンパ腫(畠 清彦)
多発性骨髄腫(末岡榮三朗)
特発性(免疫性)血小板減少性紫斑病(藤村欣吾)
血友病(鈴木伸明 他)
播種性血管内凝固症候群(DIC)(和田英夫)
血球貪食症候群(大賀正一)


≪Series≫

温故医新(10)
どうして悪性貧血というのですか?(浅野嘉延)

医療ポライトネス・ストラテジー(10)
再論「様」と「さん」-言葉より早く,言葉より遅く-(吉山直樹)

医と社会のコスモロジー -歴史に学ぶ 近代日本と医師たちの課題と実践-(1)(小野尚香)

Doctor’s career 医師の多様なキャリアを紹介!(13)(髙橋宏和)

よりよい医院経営(67)
医療施設の機能分化をどのように進めるか(病院編)(石川雅俊)

再生医学のいま -基礎研究から臨床への展開に向けて-(42)
脊髄の再生医療-研究から臨床試験まで-(鈴木義久)

ヒポクラテスが教える病名のない病理学(33)
七について(中島旻保)

何が正解? 循環器治療 EBM で検証(50)
心房細動に対するアブレーション治療(神原かおり 他)
2,530円
特集:発熱患者を診たら!
-外来における診療の基本から,その対応までわかりやすく解説-


≪今月の視点≫

初期研修医時代を振り返ると,アルバイト先の診療所で一人心細く外来診療をしていたことが思い出される.「じゃあ検査しますね」と患者を診察室の外へ出し,急いで教科書を読んで検査を選んでいた.医療安全的にその状況が正しかったかは別として,アルバイトを禁止されていることから,現在,大病院で研修する多くの初期研修医はいわゆる「風邪」の外来診療機会をなくしている.つまり,本来内科医に最も大切な能力,「莫大な数の急性上気道炎による発熱患者のなかから至急対応が必要な患者を発見すること」のトレーニングがなされていない.
大学病院の総合診療科医の仕事で最も面白いのは不明熱の診断である.私は15年間で数多くの不明熱患者の診療に携わった.なかには,病院に来たいがために発熱を訴える患者,患者思いの前医が知恵を絞って投与した薬で発熱している人がいた.そして少数ではあるが,私の診断が遅かったために命を落とした不明熱患者もいる.不明熱診療は正に診断学・治療学の最終試験である.しかし,多くの検査と入院期間を要するため,DPC制度の病院では経営的に問題視される.そして,不明熱診療の中心となるべき大学病院総合診療科は「何を診療しているのかわからない」,「必要のない診療科なのではないか」といわれることも少なくない.
当院の感染症ホットライン制度では,院内各科からの相談に毎日電話当番が対応している.最も多い相談は,やはり「患者が発熱しています!」である.しかし,「尿検査はしていません」や「とりあえず昨日から抗菌薬は使っていますが」という担当医が多いのが現実である.院内発熱のファーストワークアップ(血液培養2セット,胸部X線2方向,尿一般・塗抹培養検査)を行わずに院内発熱を診断するのは,心電図をとらずに心筋梗塞を診断するようなものである.
これらの問題点の根源には,発熱患者のプライマリ・ケアの重要性が十分認識されていないことがある.そして,初診医と発熱患者のセカンダリ・ケア医との相互理解が不十分なことも影響している.この状況を打破し,わが国の発熱診療が正しい方向に向かうために今回の特集を企画し,全国の発熱診療の第一人者に集合していただいた.この企画が,明日からの適正な発熱診療に役立つことを確信している.

内藤俊夫 順天堂大学医学部総合診療科 准教授

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今月の視点(内藤俊夫)

■総 論
発熱患者診療の基本原則(青木 眞)
最初に行うべき検査(羽田野義郎 他)

■発熱に伴う症状
皮疹を伴う発熱(柳澤如樹)
関節痛を伴う発熱(乾 啓洋)
頭痛を伴う発熱(志賀尚子 他)
リンパ節腫脹を伴う発熱(加藤哲朗)
下痢を伴う発熱(中嶋 均 他)

■発熱患者への対応
高次病院へ紹介するタイミング(林 純 他)
外来で経過観察するときの注意点(吉岡経明 他)

■特殊な発熱患者
腫瘍熱(吉川哲矢 他)
詐熱と心因性発熱(上原由紀)
薬剤熱(徳田安春)
旅行者の発熱(福島慎二 他)

■トピックス
とりあえず抗菌薬を飲ませておくべき?(松尾裕央 他)
まずCRP 検査? それとも…(大塚喜人)
インフルエンザの検査をするべき?(荒岡秀樹)
HIV 感染症の可能性は?(内藤俊夫)

≪Series≫

温温故医新(8)
抗菌薬乱用の継承(内藤俊夫)

医療ポライトネス・ストラテジー(8)
破壊的医師「アルファ・ドクター」への処方せん(徳田安春)

Doctor’s career 医師の多様なキャリアを紹介!(11)(久 智行)

よりよい医院経営(66)
病院経営におけるIT 活用-人とデータがつながるということ-(佐藤正晃)

再生医学のいま -基礎研究から臨床への展開に向けて-(40)
幹細胞を用いた血液再生(横山泰久 他)

ヒポクラテスが教える病名のない病理学(31)
疾病と疾患② (中島旻保)

何が正解? 循環器治療 EBM で検証(49)
末梢動脈疾患(PAD)の外来薬物療法と合併症(安部開人 他)

News & Trend
information:国立国際医療研究センターによる「糖尿病情報サービス」の展開(能登 洋 他)

Contribution
臨床経験:自然脱落をきたした成人S 状結腸Peutz-Jeghers 型ポリープの1 例(太和田昌弘 他)
臨床経験:直腸肛門部悪性黒色腫の1 例(諸橋 一 他)
臨床経験:PEG による長期経腸栄養患者における潜在性銅欠乏例(樋園和仁 他)
2,530円
特集:COPD診療は難しくない!
-新たな転換期を迎えたCOPD診療の実践とコツ-


≪今月の視点≫

NICE study(Nippon COPD Epidemiology Study)の結果,日本人のCOPD(慢
性閉塞性肺疾患)の有病率は8.6%と報告された.40歳以上人口から推定すると530
万人がCOPDに罹患しているという.単純計算ではあるが,これは40歳以上の方が
医療機関を受診された場合,12人に1人はCOPDであることを意味する.
COPDの原因のほとんどは喫煙であり,COPD患者の約90%は現喫煙者または過
去喫煙者である.喫煙による,ほかの疾患に罹患するかどうかは別にして,喫煙者の
5~6人に1人(15~20%)がCOPDを発症する.COPDは代表的な「タバコ病」といえる.
一方,NICE study においてCOPD の疑いが濃厚な被験者のなかで, すでに
COPDと診断されていたのはわずか9.4%であった.現状では,ほとんどのCOPD患
者は見過ごされ,医学的に適切なアドバイスや治療を受けていない.
糖尿病の治療を受けている患者数が約240万人と報告されるが,そのインパクトと
変わらない数のCOPD患者が市中には潜在している.COPDの診療は呼吸器専門医
だけの特別な疾患ではなく,非常にありふれた疾患であるといえる.おそらくプラ
イマリ・ケアの診療をされている先生方のもとにも,相当数のCOPD患者が受診・
通院されているだろう.
本特集では,プライマリ・ケアの先生方のために,COPDの臨床でご活躍の先生
方に明快な内容のご執筆をいただいた.この特集により,喫煙に対する見方が変わ
り,COPDをより早期に発見し,慢性呼吸不全という悲惨な状態になる前に,適切
な医学的対処を実施する視点をもっていただけるものと確信する.
なお,喫煙者の70~90%は,タバコをやめたいと考えているが,実際にはやめら
れないニコチン依存症というタバコ病である.この脳の病気の下流にある疾患の一
つがCOPDである.本特集では,禁煙(ニコチン依存症治療)について多くの誌面を
割くことはできなかったが,COPD診療の根本において,禁煙支援やニコチン依存
症の治療が必要であること,そのためにはプライマリ・ケアの先生方のお力がぜひ
とも必要であることを申し添えたい.


[編集] 髙野義久 たかの呼吸器科内科クリニック(熊本県)

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今月の視点(髙野義久)

■総 論
COPDの社会的インパクト(福田 敬)
COPDの原因(関谷充晃)

■診 断
COPDの診断とその契機となる病歴(富井啓介)
簡単な肺機能検査の実施と肺年齢(川山智隆,他)
気管支喘息との異同・合併と診断・治療(西川正憲,他)
健診におけるCOPD 診断と禁煙指導の重要性(大森久光)

■診 察
COPD において注意すべき身体所見(徳田安春)

■治 療
COPDにおける禁煙の重要性と禁煙支援(繁田正子)
COPDの重症度と新しくなった薬物治療(相澤久道,他)
呼吸リハビリテーション-プライマリ・ケア医に必要な知識と注意点-(津田 徹,他)
COPD 患者への在宅酸素療法および人工呼吸療法(漆畑一寿,他)
COPD 患者の日常生活管理(石岡伸一)
COPD 急性増悪時の治療と専門機関への紹介基準(田口善夫)
COPD のターミナルケア(茂木 孝,他)

■企業の活動紹介
ファイザー禁煙治療啓発キャンペーン「お医者さんと禁煙しよう」(川添 信)
SpiNet とCOPD 啓発活動(櫻田未来)

■コラム:禁煙治療に関するQ&A
保険が適応となる禁煙治療には条件がありますか?(髙野義久)
ニコチン依存症とはどのようなものですか?(髙野義久)
禁煙補助薬の効用と使用法(髙野義久)

≪Series≫

温故医新(7)
慢性下気道感染症治療のパラダイムシフト(髙野義久)

医療ポライトネス・ストラテジー(7)
COPD 診療が楽しくなるポライトネス・ストラテジー (本村和久)

よりよい医院経営(65)
患者が集まる医院創り(Part.2)(高橋俊一)

再生医学のいま -基礎研究から臨床への展開に向けて-(39)
次世代の歯科治療としての歯の再生(大島正充,他)

何が正解? 消化器治療 EBM で検証(71)
潰瘍出血に対する内視鏡治療,手術は必要ないのか?(川名一朗,他)

ヒポクラテスが教える病名のない病理学(30)
疾病と疾患①(中島旻保)

Contribution
臨床経験:精神科患者に発症した過活動膀胱に対しコハク酸ソリフェナシンが有効であった3 症例(滝沢義唯,他)
臨床経験:ドプラ超音波内視鏡と生検が術前診断に有用であった胃GIST 腹腔鏡下切除術の2 例(徳永行彦,他)
2,530円
特集:臨床不整脈Up to Date 多種多様な不整脈治療の疑問点をわかりやすく解説


≪今月の視点≫
20世紀初頭,田原の結節の発見とアイントーベンによる心電計の発明があった.キニジンやペースメーカーが登場したのが1950年頃である.それ以降の不整脈治療の進歩はすさまじい.新規薬剤の開発に加え,ICD,CRT-Dに代表されるデバイス,各種アブレーション技術の発展は,不整脈患者のみではなく,重症心不全患者,心臓病患者全体にまで守備・処置範囲が広がった.心房細動のアブレーションも通常的に行われ,それに必要な各種電位をとる付属機器の医工連携での開発が加速されている.発作性心房細動のアブレーションは,長期にわたる薬物療法より医療経済的に優れているという報告も出てきた.不整脈医は虚血を扱う医師の裏方にいたような時代もあったが,今やスタープレーヤーである.わが国では,年間にペースメーカー25万台以上,ICD,CRT-Dで累計約2万人とされる.つまり,内科の日常診療に,そのような症例が登場する頻度が圧倒的に増えたのである.ホルター心電図から植え込み型ループ心電レコーダー(ILR)の開発により,不整脈の検出度が極端に高くなるだろう.本誌では,はじめに「失神の診断とマネジメント」の座談会を組んだが,失神の世界にもILRの導入によって新しい展開が期待される.また,不整脈といえば心臓突然死が年間約6万例あるとされる.全国22万台のAEDの設置に対し,年間数百回しか使用されていないが,AEDの公共利用と普及は着実に院外心停止患者の生存率を改善している.日本循環器学会ではACLSとコールアンドプッシュ運動を推進し,日本内科学会も内科救急ICLSコース(JMECC)がスタートしたばかりであるが,われわれ臨床医がもっと社会や一般人に,心臓突然死対策をアドボケートする必要がある.今回,プライマリ・ケアと専門的診療をつなぐポイントに重点をおいた内容で先生方にご執筆をお願いした.本企画が明日からの日常診療にとって役立つものとなれば幸いである.

朔 啓二郎 福岡大学医学部心臓・血管内科学 教授


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特集の目次
今月の視点 (朔 啓二郎)

■座談会
失神の診断とマネジメント-プライマリ・ケアと専門的診療をつなぐポイント-(朔 啓二郎,他)

■各 論
不整脈の心電図をどう読むか (大宮俊秀,他)
心電図がない場合の,不整脈の診かたのコツ (中川幹子,他)
徐脈性不整脈をどのように治療するのか (安田智生)
不整脈患者の運動可否をどのように判断すべきか (野田 崇,他)
失神にはどのように対処すべきか (三好史人,他)
成長期の不整脈への対応はどのようにすべきか (牛ノ濱大也)
発作性上室性頻拍をどのように治療するのか (奥山裕司,他)
虚血性心疾患に合併した不整脈をどう取り扱うか (青木英彦,他)
心房頻拍・粗動をどのように治療するのか (宮内靖史)
心房細動の薬物療法とアブレーション治療のタイミングはどうすべきか(高橋尚彦)
心房細動アブレーションの最新治療はどうなっているのか (高月誠司)
心房細動の抗凝固療法:ワルファリン治療のコツは何か (是恒之宏)
心室期外収縮・心室頻拍をどう治療するのか (小川正浩)
植え込み型除細動器の適応・管理はどうすべきか (飯田剛幸,他)
心臓再同期療法の適応と効果はどうなっているのか (南口 仁,他)
見落としたくない心臓突然死のリスクにどう対処するか (池田隆徳)
Brugada 型心電図異常をどう取り扱うべきか (里見和浩)
QT 延長の臨床:治療・管理はどうすべきか (森田 宏)

≪Series≫
温故医新(5)
EBMの夜明け (朔 啓二郎)
→当時の論文を全文閲覧できます(PDF:934KB)

医療ポライトネス・ストラテジー(5)
病院の言葉を分かりやすく伝える工夫 (田中牧郎)

Doctor’s career 医師の多様なキャリアを紹介!(9)(石川雅俊)

よりよい医院経営(63)
医師不足とは?(前編)-その背景と対応策- (冨岡俊也)

再生医学のいま -基礎研究から臨床への展開に向けて-(37)
間葉系幹細胞を用いた骨再生-遺伝子疾患への応用の可能性- (勝部好裕,他)

ヒポクラテスが教える病名のない病理学(28)
婦人について③ (中島旻保)

何が正解? 消化器治療 EBM で検証(70)
消化性潰瘍出血に酸分泌抑制薬は有効か? (川名一朗,他)
2,530円
特集: これからの血糖値コントロール

≪今月の視点≫
2007年の国民健康・栄養調査から,糖尿病が強く疑われる人が890万人,糖尿病の可能性を否定できない人が1,320万人と推計されている.糖尿病の合併症によって健康寿命が損なわれており,糖尿病の克服には糖尿病のより早期から厳密な血糖コントロールが求められる.しかしながら,その達成は必ずしも容易でないことは読者の皆様も実感されていることだと思う.
最近,インクレチン薬の一つであるDPP- 4阻害薬が上市され,今後もGLP-1受容体作動薬やほかのDPP- 4阻害薬が続々登場することが予想されている.全く新しいインスリン分泌促進機序によって血糖降下作用をもつため,血糖値コントロールの戦略の幅が広がる.さらに,糖尿病の成因である膵β細胞の脆弱性や肥満への効果も報告されているため,医療従事者のみならず患者の期待も高まっている.しかしながら,インクレチン薬のみで,糖尿病の治療のすべてが達成できるわけではない.
そこで,今回,「これからの血糖値コントロール」と題した特集を企画した.既存の経口血糖降下薬やインスリン薬に,新たなインクレチン薬などを駆使して,いかに血糖コントロールを図っていくか,これからの糖尿病治療戦略をご紹介したいと思っている.
まずは血糖値の指標やその評価方法・意義などをご解説いただき,さらに新薬であるインクレチンの作用・効果などに触れ,その後,患者の状態に応じた薬剤選択の指針を示していただいた.また,生活指導や合併症を伴う例への対応など,血糖値コントロールにかかわる諸情報をまとめて,読者の皆様にお届けできればと考えている.

山田祐一郎 秋田大学大学院医学系研究科内分泌・代謝・老年内科学 教授


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特集の目次
今月の視点(山田祐一郎)

■血糖値の評価
血糖コントロールの指標(平田昭彦,他)
持続血糖測定(CGM)(森 豊)
HbA1C:日本での評価は?(西尾善彦,他)
低血糖リスクをいかに防ぐか?(井窪万里子,他)

■新たな治療薬:インクレチン薬
インクレチン作用(山田祐一郎)
インクレチン薬(藤田義人,他)

■患者の状態に応じた血糖コントロール戦略
インスリン分泌障害:第一選択薬はSU かインクレチンか?(福田尚文,他)
インスリン抵抗性:第一選択薬は抵抗性改善薬かインクレチンか?(堀川幸男,他)
食後高血糖に対する経口薬:第一選択薬はαGI かビグアナイドかインクレチンか?(成田琢磨)
食後高血糖に対する注射薬:第一選択はインクレチンかインスリンか?(三柴裕子,他)
経口薬から注射薬への移行タイミングと留意点(石井 均)

■耐糖能異常の人への対応
薬物療法-αGI をどう使うか?-(河盛隆造)
生活指導(坂根直樹)
食事療法(高村晴美)

■合併症のある人への対応
腎症のある患者の寛解を目指した糖尿病コントロール(羽田勝計)
網膜症がある患者の糖尿病コントロール-眼科医の立場から-(武田祐介,他)

■トピックス
よりよい医療連携の在り方(中村直登)
糖尿病には日本人と欧米人で人種差がありますか?(福島光夫,他)
糖尿病薬の医療経済は?(出口亜希子,他)


≪Series≫
温故医新(4)
インスリンの発見(板東 浩)
→当時の論文を全文閲覧できます(PDF:263KB)

医療ポライトネス・ストラテジー(4)
生活習慣病患者とのコミュニケーション方法(西﨑祐史)

Doctor’s carrier 医師の多様なキャリアを紹介!(8)(鈴木 忠)

再生医学のいま -基礎研究から臨床への展開に向けて-(36)
肝細胞の再生増殖と肝組織構築(大橋一夫)

よりよい医院経営(62)
医療と情報品質(入澤 朗)

ヒポクラテスが教える病名のない病理学(27)
婦人について②(中島旻保)

何が正解? 循環器治療 EBM で検証(47)
重症虚血肢の診断と治療(小川英幸,他)


≪News & Trend≫
解説:不定愁訴と血糖調節異常(武者吉英)

解説:人工膵臓による持続的インスリン投与の試み-敗血症術後症例に対する使用経験-(吉川智宏,他)

2,530円
特集: 広がりつつある胃酸関連疾患 新ガイドラインに基づく最新治療を取り上げます!


≪今月の視点≫
胃酸関連疾患とは,胃酸が原因となって,消化管の器質的変化を起こしたり不快な症状の原因となって,患者のQOLが低下する疾患を総称している.胃酸は食物中に含まれる細菌を殺菌したり,酸性域に至適pHがあるペプシンによるタンパク質の消化を助けるために重要な役割を有している.ところが,過剰に分泌されたり適切でないタイミングで分泌が亢進したり,酸に対する粘膜防御能が低い胃以外の消化管に一度に大量に流入したりすると,さまざまな障害を引き起こすことになる.これが胃酸関連疾患で消化性潰瘍や胃食道逆流症(GERD),機能性胃腸症(FD)が含まれる.

日本人は,体が小さくHelicobacter pylori 感染率も高く食塩の摂取も多かったため,慢性胃炎を有することが多く,胃酸分泌能はあまり高くはなかった.ところが最近,生活環境や食習慣の変化もあって,高い胃酸分泌能を有する日本人が増えている.このような胃酸分泌能の変化は,消化性潰瘍,GERD,FDの患者数や病像の変化となって現れている.

このような状況のなかで,患者数が多く,また多くの臨床的なエビデンスが集積されている消化性潰瘍とGERDについては,日本消化器病学会が文献エビデンスに基づいたガイドラインの作成を2006年から開始し,2009年10月には消化性潰瘍の診療ガイドラインが,11月にはGERD診療ガイドラインが公表された.これらのガイドラインは全国の医師に消化性潰瘍とGERDの診療に役立つ,中立でエビデンスレベルの高い情報の提供を目的としている.

そこで,今回の特集では,最近大きく病像や有病率が様変わりしている胃酸関連疾患について,最新の診療ガイドラインの内容も踏まえて専門の先生方に解説をしていただいた.多忙な臨床の現場で,消化性潰瘍,GERD,FDについての現状を知るために御利用いただければ幸いである.
編集 木下芳一 島根大学医学部消化器内科 教授



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今月の視点(木下芳一)

■総 論
日本人の生活習慣,胃酸分泌能の変化と酸関連疾患(古田賢司)
酸関連疾患の治療に使用される薬剤(杉本光繁 他)
胃酸分泌抑制薬の知っておくべき副作用(羽生泰樹 他)

■消化性潰瘍
消化性潰瘍の疫学と病因(小早川雅男 他)
消化性潰瘍の症状,QOL と診断(谷田諭史 他)
消化性潰瘍の治療(芳野純治 他)
消化性潰瘍の合併症とその予後(平石秀幸)

■胃食道逆流症
GERDの病因と疫学(高島 利 他)
GERDの症状と診断(岩切勝彦 他)
GERDの治療(蘆田 潔)
呼吸器疾患・症状でGERD の関与を考えるべき病態は? (新実彰男)
胸痛の原因としてのGERD(大原秀一)
睡眠障害でGERD の関与を考えるべき病態は? (菅井 望 他)
耳鼻咽喉科疾患でGERD の関与を考えるべき病態は? (曾根三千彦 他)
GERD は歯科疾患の原因となり得るか?(関根浄治)

■機能性胃腸症
FD の疫学と病因(鎌田智有 他)
FD の症状と診断(加藤元嗣 他)
FD の治療(櫻井宏一 他)
FD とGERD のオーバーラップ(富田寿彦 他)
Series
温故医新(3)
消化性潰瘍診療の60年間の進歩(木下芳一)

医療ポライトネス・ストラテジー(3)
矢吹クリニックオリジナル「なっとく説明カード」(矢吹清人)

Doctor’s carrier 医師の多様なキャリアを紹介!(7)(小泉久仁弥)

よりよい医院経営(61)
病院・クリニックにとっての従業員満足度の重要性と,実際の測定方法(吉田英司)

ヒポクラテスが教える病名のない病理学(26)
婦人について(1)(中島旻保)

再生医学のいま -基礎研究から臨床への展開に向けて-(35)
靱帯(腱)付着部の構造とその再生-次世代バイオマテリアルを使った細胞組織工学-(坂根正孝)

何が正解? 消化器治療 EBM で検証(69)
少量アスピリンは潰瘍の危険因子か?(川名一朗 他)

Contribution
臨床経験 妊娠20週時における潰瘍性大腸炎の難治性下血治療症例(中尾健太郎 他)

2,530円
≪今月の視点≫
何らかの自覚症状を訴える患者が、医師に「そんなはずはない」、「ありえない」、「見たことがない」と
相手にしてもらえなかったという話を外来で耳にする。目の前の事実を否定するものである。
また、「検査で異常がなかったから気にしなくてよい」と医師にいわれ、
それでも存在する自覚症状に対してどうしたらよいかと尋ねたところ、
「身体の問題ではないから気になるなら精神科へ行け」と精神科を紹介されてしまった
といってくる患者もいる。

確かに、われわれ医師も、対応に困るケースに対し、
逃げ口上で上記のようについ口走ってしまったことはないだろうか?

先日、とある内科医のメーリングリストに「疲労度を測定するマーカー」が知りたいという文面が載った。
血中の乳酸を指標にスキューバダイビングのインストラクターで測定したところ、
ダイビング後は予想に反して乳酸が減少する傾向も見られたということで、
マーカーが必要となったようである。
本誌の原稿の締め切りまでに出た回答は、運動強度、カテコラミン、CK、
ミオグロブリン、感情プロフィールなどはどうかというものであった。
「疲労」はまさに主観である。統計処理で自覚症状と血液中の分子の相関を示すことは
できるかもしれないが、客観的な指標と自覚症状に解離のある個々のケースもあるはずである。
あげられた指標で主観を評価できそうなのは感情プロフィールくらいであった。

しかしながら、もし、「疲労」を評価できたとしても、「疲労」を主訴にして来院した患者で、
疾患を特定できなかった場合はどう対応するのだろうか?

こういったケースは、「疲労」に限ったことではない。
「疼痛」、「冷え」、「肩こり」などの不定愁訴で、
原因が特定できず外来で対応に苦慮するケースに関し、
本誌が少しでもお役に立てればと考え、本特集を組んでみた。
不定愁訴を訴える患者が一人でも多く救われることを願っている。


編集 川嶋 朗 東京女子医科大学附属青山女性・自然医療研究所自然医療部門 准教授


今月の視点(川嶋 朗)

■総論
不定愁訴とは(川嶋 朗、他)
MUS(medically unexplained symptoms)-心療への扉となるもの-(宮崎 仁)
Patient-Reported Outcomes(PRO)をどのように評価し、活用するか?(佐藤恵子 他)
慢性腰痛は不定愁訴?-腰痛のEBM を追求するとNBM になる-(菊地臣一)
心身連関領域の不定性(平澤伸一)

■コミュニケーション
心身医学的アプローチ(竹林直紀)
臨床心理士からのコミュニケーション・アドバイス-こころとからだの声を聴く-(三上英子、他)
看護師からのコミュニケーション・アドバイス(久米美代子)
コーチングの技法(鱸 伸子、他)

■主に漢方でのアプローチ
疲 れ(伊林由美子、他)
肩こり・腰痛・関節痛(関 隆志)
食欲不振(川越宏文)
冷え・のぼせ(渡邉賀子)
痒み・しびれなどの難治性知覚異常(仙頭正四郎)

■知っておきたい治療戦略
鍼灸/ あん摩・マッサージ・指圧(向野義人)
柔道整復術(久米信好)
植物療法(ハーブ・アロマ)(林 真一郎)
音楽療法(板東 浩、他)

■巷の○○法を斬る!
ダイエット方法レビュー -低炭水化物ダイエットから健康食品まで-(蒲原聖可)
スポーツ医学・運動療法レビュー -運動の健康への効果-(金森雅夫、他)
無資格の施術(整体・カイロプラクティックなど)レビュー(竹谷内克彰)
Series
温故医新(2)
音楽と治療(小酒井光次 著)から思うこと(川嶋 朗)

医療ポライトネス・ストラテジー(2)
心理・社会的問題を抱えた患者との医療コミュニケーション(早野恵子)

よりよい医院経営(60)
患者が集まる医院創り(高橋俊一)

Doctor's career 医師の多様なキャリアを紹介!(6)(中田健夫)

再生医学のいま -基礎研究から臨床への展開に向けて-(34)
再生軟骨を用いた顔面の再建(矢永博子)

何が正解? 循環器治療 EBM で検証(46)
安定型冠動脈疾患の最適な治療はPCI か、CABGか、OMTか?(石上友章、他)

ヒポクラテスが教える病名のない病理学(25)
関節疾患・脱臼(中島旻保)

Contribution
発症後18年で社会復帰した慢性疲労症候群の1症例(班目健夫、他)
2,530円
特集: 後期高齢者診療ガイド


≪巻頭語 ≫
わが国では,2005年に65歳以上の人口が20%,さらに2008年に75歳以上の人口が10% を超えた.人口の高齢化は今後も継続し,2055 年には65 歳以上の人口が40%,75歳以上の人口が26%に達すると推定されている.この数値の推移からわかるように,今後のわが国の人口の高齢化の特徴は,75歳以上の人口の増加にある.また,今までは地方の人口の高齢化が主体であったが,今後は団塊の世代の高齢化により都市部の人口の高齢化が急速に進むこととなる.このように,今後のわが国では,「後期高齢者の増加」と「都市部人口の高齢化」がキーワードとなる.

高齢者,とくに後期高齢者では,一人ひとりが複数の疾患に悩まされるだけでなく,必ずしも特定の疾患のみに原因するとはいえず,老化過程あるいは疾患と老化過程の両者が複合的な原因となって発症するADL低下,尿失禁,認知症などの老年症候群にも悩まされる人が多くなる.このような高齢者にどのような医療を実施すべきであるのか,また今後どのような医療を志向すべきであるかが問題となる.この特集号を手にされた方々の多くは,日常の診療のなかで,このような問題に悩まれていることと思う.

本特集では,後期高齢者の医療や介護の分野でわが国を代表して活躍されている先生方にご執筆を依頼した.したがって,現時点でのわが国の後期高齢者への医療の標準的な考え方,実施されている医療の内容,今後の方向性などを俯瞰できることと思う.

本特集は後期高齢者の診療に悩みながらも誠実に取り組まれている方々にとって,有用な特集であることを確信している.ご多忙のなかご執筆いただいた先生方に深謝し,巻頭言としたい.

<編集>井藤英喜 東京都健康長寿医療センターセンター長


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今月の視点(井藤英喜)

総 論
後期高齢者を取り巻く医療,介護保険制度の現状と問題点(川渕孝一)
後期高齢者の安全な薬物療法(秋下雅弘)
後期高齢者の総合機能評価の有用性 (西永正典)
後期高齢者の在宅医療(島田 潔)

各 論:後期高齢者に多い疾患
高血圧(今井靖子 他)
虚血性心疾患(原田和昌)
心不全(高田 淳 他)
脳血管障害(岩本俊彦 他)
閉塞性動脈硬化症(ASO)(中澤 達)
パーキンソン症候群(林 祐一 他)
うつ病(粟田主一)
肺 炎(山本 寛)
慢性閉塞性肺疾患(COPD)(長瀬隆英)
肺がん(野口寿行 他)
胃食道逆流症(木下芳一 他)
急性腹症(金澤伸郎)
ウイルス性肝炎・肝硬変・肝臓がん(若月芳雄)
糖尿病(荒木 厚)
脂質異常症(荒井秀典)
変形性膝関節症(村木重之)
骨粗鬆症(細井孝之)
膠原病・不明熱・類縁疾患(杉原毅彦)
前立腺疾患(岡村菊夫)

各 論:後期高齢者に多い老年症候群
認知症(鳥羽研二)
不 眠(清水徹男)
せん妄(飯島 節)
嚥下障害(金丸晶子)
低栄養(葛谷雅文)
便 秘(須藤紀子)
排尿障害(鈴木基文 他)
転倒・転落(鈴木隆雄)



《Series》

温故医新(1)
老人医学の源流(井藤英喜)

医療ポライトネス・ストラテジー(1)
医療ポライトネス・ストラテジー入門(吉岡泰夫)

Doctor’s career 医師の多様なキャリアを紹介!(5)(里元麻衣子)

よりよい医院経営(59)
リベート・アローアンス依存のビジネスモデルから脱皮を目指している医薬品卸業界(志村裕久)

再生医学のいま -基礎研究から臨床への展開に向けて-(33)
羊膜を使った角膜再生(山上 聡)

ヒポクラテスが教える病名のない病理学(24)
骨の自然性・骨折(中島旻保)

何が正解? 消化器治療 EBM で検証(68)
大腸癌を予防しよう(part.2)(川名一朗 他)
2,530円
特集: 昨日の常識は今日の非常識
-検証!あなたは21世紀の医師になれていますか?-


≪巻頭語 ≫
医学・医療の分野における専門分化が進み,自分の専門分野のことしか知らないし,また,診ようとしない「専門バカ」と呼ばれる医師が多くなっている.果たしてこれでいいのだろうか?
ひとは医師国家試験に合格し,医師となる.最初はさまざまな領域の疾患を経験するが,やがて自分の専門領域を選び,その領域についてさらに深く学ぶようになる.専門医の資格を取り,自信や誇りをもつようになり,第一線で颯爽と活躍する医師になる.しかしそれと同時に,残念ながら誰しも,自分の専門としない領域の知識を,新しい知見が出るたびに更新してゆくことが徐々に難しくなっていく.
私自身,内分泌・代謝内科領域を専門としているが,ほかの専門領域の人達に教えられ,助けられてきた経験は,今まで数知れない.周りの人すべてが自分の師であると実感する.医師は一生学び続けなければならない.しかし,自分一人で学び続けることには大きな困難が伴う.当時は最善であり,当然の常識として教えられたことが,学問の進歩により必ずしも最善といえなくなることは,医学・医療の世界では日常茶飯事である.
そのような事項をさまざまな専門領域ごとに集めた特集があれば大いに役立つのではないか,という提案をした結果,本特集が編まれた.医学・医療は日進月歩であり,以前の知識・技術が時代遅れになってしまうことは避けられない.しかし,常に自分の専門としない領域にも興味をもち,自分が何を知らないか自覚し,広くアンテナを伸ばして新しい知識を謙虚に学ぶ姿勢をもち続けることが,医師に求められている.旧い知識をもっていること自体は恥ずべきことでく,その知識に安住し自分の進歩を止めてしまうことが恥ずべきことである.自らの不勉強のため患者が不利益を被ったり,若い学生・医師に間違った教育をすることがあってはならない.自戒を込めて巻頭言としたい.

<編集>花房俊昭 大阪医科大学第一内科 教授


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今月の視点(花房俊昭)

■医師の在り方

昨日の常識:医師は目の前の患者のことにベストを尽くせばよい
今日の常識:医師は目の前の患者を含めた,多様な視点で総合的にベストを尽くすことを求められている(大生定義)

昨日の常識:家庭医は専門医ではない(家庭医のスキルは広く浅く)
今日の常識:家庭医は専門医である必要がある(家庭医のスキルは広く深く)(佐野 潔)

昨日の常識:病歴聴取のための問診は,医師側の主導による医学情報収集が主体である
今日の常識:病歴聴取のための医療面接は,医学情報収集だけでなく,良好な患者-医師関係の構築や患者中心の医療に配慮されたものである(早野恵子)

昨日の常識:医療とお金は無縁
今日の常識:医療とお金の折り合いをつけることが必要(真野俊樹)

昨日の常識:医療過誤訴訟は他人事
今日の常識:現実味を帯びてきた医療過誤訴訟(三上八郎)

昨日の常識:看護職は,医師の手足として働く職種である
今日の常識:看護職は,医師と協働して働く医療専門職である(石井トク)

■消化器・代謝系

昨日の常識:急性腹痛に対しては診断がつくまで鎮痛薬を投与しない
今日の常識:急性腹痛に鎮痛薬を早期に投与しても,誤診や治療の遅れにはつながらない(能登 洋)

昨日の常識:急性胆嚢炎は保存的治療を優先する
今日の常識:急性胆嚢炎は早期の腹腔鏡下胆嚢摘出術を行う(中嶋 潤,他)

昨日の常識:糖尿病患者の輸液にはブドウ糖を含まないものを使用したほうがよい
今日の常識:糖尿病患者の輸液にはブドウ糖を含んだものを使用しなければならない(寺前純吾,他)

昨日の常識:HbA1Cが正常であれば糖尿病とはいえない
今日の常識:HbA1Cが正常の糖尿病性ケトアシドーシスがある(花房俊昭)

■循環器系

昨日の常識:不整脈治療は薬物療法のみ
今日の常識:不整脈治療にアブレーションを念頭に置く(小川正浩,他)

昨日の常識:末梢動脈疾患の血行再建は,外科的バイパス術が主流
今日の常識:末梢動脈疾患の血行再建は,血管内治療の症例が増加(新保昌久)

昨日の常識:狭心症は心電図で診断できる
今日の常識:狭心症は心電図で診断するのではない(伊賀幹二)

昨日の常識:肺塞栓はわが国ではまれな緊急疾患である
今日の常識:Walk inの肺塞栓もある(雨森正洋,他)

昨日の常識:心不全へのβ遮断薬は禁忌
今日の常識:心不全へのβ遮断薬は有益(青木英彦,他)

■神経・精神系

昨日の常識:脳卒中は動かすな(70年代)→急性期が終わってからリハビリ(80年代)→あわてず早めに病院へ(90年代)
今日の常識:“Brain Attack:Stroke is an emergency. Time is Brain”(中川 仁)

昨日の常識:片頭痛発作は怖くない
今日の常識:片頭痛発作を繰り返すと虚血性心疾患・脳血管障害の発症の危険が高くなる(下村登規夫,他)

昨日の常識:思春期の頭痛にはエルゴタミン製剤
今日の常識:エルゴタミン製剤処方時は,薬物乱用頭痛を念頭に置く(石崎優子)

昨日の常識:うつ病は「うつ病親和性格」の人がなりやすい
今日の常識:若年者を中心とした新タイプのうつ病がある(福西勇夫)

■腎・泌尿器科

昨日の常識:慢性腎臓病対策は,末期腎不全(透析導入)の回避が目的
今日の常識:慢性腎臓病(CKD)対策は,心血管イベント予防も目的(旭 浩一,他)

昨日の常識:慢性腎不全にACE阻害薬(ACEI)・アンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)は投与しない
今日の常識:慢性腎不全にACEI・ARBを積極的に投与する(横井 徹)

昨日の常識:連続携行式腹膜透析(CAPD)は長期間行っても大きな問題はない
今日の常識:CAPDにも限界があり,血液透析(HD)との併用療法や切り替えも考慮する(CAPD⇒CAPD+HD⇒HD)(山本義久)

昨日の常識:昼間遺尿のある小児は夜尿だけの子どもよりも重症
今日の常識:小児の昼間遺尿の頻度は高く,保存的治療が可能で侵襲的検査の必要性は低い(兼松明弘,他)

■感染・感染症・免疫

昨日の常識:かぜ症候群「抗菌薬を処方しておきましょう」
今日の常識:かぜ症候群「ウイルス感染のようなので経過を見ましょう」(高野義久)

昨日の常識:抗菌薬は一日3回内服する
今日の常識:一日1回内服のほうが有効な抗菌薬もある(牛木淳人,他)

昨日の常識:大部分の急性感染性胃腸炎に対する抗菌薬治療は必要
今日の常識:大部分の急性感染性胃腸炎に対する抗菌薬治療は不要(東 理)

昨日の常識:院内下痢症で便培養をしてMRSAが見つかればMRSA腸炎
今日の常識:院内下痢症の多くはC. difficile によるC. difficile 関連腸炎(大曲貴夫)

昨日の常識:HIV感染症は進行性で予後不良の疾患
今日の常識:HIV感染症は治療でコントロールできる慢性疾患(岡 慎一)

昨日の常識:慢性ITP治療の第一選択薬はステロイド
今日の常識:ITP患者ではH.Pylori 感染の有無を検査し,陽性者には除菌治療(久冨木庸子)

昨日の常識:リウマチ治療:スミスの三角形
今日の常識:リウマチ治療:スミスの逆三角形?(高林克日己)

■産婦人科系

昨日の常識:ピル(経口避妊薬)は太るとか浮腫むような副作用が強い
今日の常識:低容量ピルはほとんど副作用がなく,月経不順や月経痛などの治療にも使う(宗田 聡)

昨日の常識:妊娠中毒症には,厳重な塩分・水分制限を行う
今日の常識:妊娠高血圧症候群には,厳しい塩分制限はしない.水分制限はかえって状態を悪化させる(吉田 純)

昨日の常識:子宮筋腫の治療は子宮全摘術が行われる
今日の常識:子宮筋腫の治療はできるだけ子宮を温存して行われる(宗田 聡)

■眼科・耳鼻科系

昨日の常識:近視・遠視・乱視・老眼はメガネやコンタクトで治療すべき
今日の常識:近視・遠視・乱視・老眼でもメガネ・コンタクトフリーになれる(井手 武,他)

昨日の常識:副鼻腔炎の手術は口唇の裏からノミを使って行う
今日の常識:副鼻腔炎の手術は鼻内から内視鏡で行う(堀口茂俊)

■整形・形成系

昨日の常識:創(キズ)は乾燥させ消毒薬をつける
今日の常識:創傷管理の基本は湿潤環境で,創は生理的食塩水などでよく洗浄する(秋田定伯)

昨日の常識:骨折は大きく開創しガッチリとプレートで内固定
今日の常識:骨折は小さく開創し髄内釘固定(仲田和正)

■が ん

昨日の常識:がん検診を受けていれば(早期に治療できるので)健康でいられる
今日の常識:がん検診の種類によって有効率に差がある(前田賢司)

昨日の常識:がんの告知はするべきではない
今日の常識:がんの告知はするべきである(佐藤 到,他)

昨日の常識:痛みは治療効果判定のインディケーターであり,末期がん患者は痛みに苦しむものである
今日の常識:痛みを治療効果判定のインディケーターとしてはならない.多くのがん疼痛は鎮痛可能である(後明郁男)

■救 急

昨日の常識:医師の蘇生能力:〇〇科医は心肺蘇生ができなくてもよい
今日の常識:医師の蘇生能力:すべての医師に心肺蘇生の能力が求められる(越智元郎)

昨日の常識:心肺蘇生では口対口人工呼吸を行うべきである
今日の常識:心肺蘇生では口対口人工呼吸は必須ではない(丸川征四郎)

■投 薬

昨日の常識:妊娠中の投薬は可能な限り行わない
今日の常識:妊娠中であってもエビデンスに基づき投薬を考慮する(吉田 純)

昨日の常識:「眠気」の強い抗ヒスタミン薬は「止痒効果」も強い
今日の常識:抗ヒスタミン薬の「眠気」と「止痒効果」は相関しない(梅林芳弘,他)

昨日の常識:漢方薬に副作用はない
今日の常識:漢方薬にも副作用がある(小泉久仁弥)

■禁煙・食事療法

昨日の常識:タバコを控える・喫煙本数を減らす(節煙)
今日の常識:タバコは完全にやめる(断煙)(高野義久)

昨日の常識:食事療法ではカロリー制限すべきである
今日の常識:食事療法では糖質制限すべきである(中村 巧,他)

昨日の常識:脂肪酸はω6系を積極的にとるべきである
今日の常識:脂肪酸はω3系を積極的にとるべきである(米井嘉一)

昨日の常識:ネフローゼ症候群では高タンパク食にすべきである
今日の常識:ネフローゼ症候群では高タンパク食にすべきでない(川嶋 朗,他)

昨日の常識:尿管結石ではカルシウムを制限する
今日の常識:尿管結石でもカルシウムは制限せずむしろ摂取し,蓚酸成分を制限する(鈴木 泰,他)



≪News&Trend≫
「治療」「薬局」合同座談会 在宅医療における医薬連携(和田忠志,他)

≪Series≫
よりよい医院経営(58)
医師に役立つ製薬企業の状況(志村裕久)

ヒポクラテスが教える病名のない病理学(23)
痔・痔瘻(中島旻保)

何が正解? 循環器治療EBMで検証(45)
非弁膜症性心房細動と抗凝固療法-心原性脳梗塞予防のために-(森田有紀子,他)

Doctor’s career 医師の多様なキャリアを紹介!(4)(秋山和宏)

再生医学のいま-基礎研究から臨床への展開に向けて-(31)
血管新生療法(小山博之)

医療事故に陥らないために-事例から学ぶ,より安全な医療への教訓-(最終回)
全事例のまとめと教訓(その2)(福山正紀)
2,530円
特集: 脳卒中の再発予防
-かかりつけ医にとって最重要テーマである「再発予防」に強くなる!-


≪巻頭語 ≫
脳卒中の多くは生活習慣病である.生活習慣病の進展は5段階に分けて考えられ,そのステージに応じて対策を講じなければならない.第1段階が不適切な食生活,運動不足,睡眠不足,ストレス過剰,大量飲酒,喫煙などの「不適切な生活習慣」,第2段階は肥満,血圧高値,血糖高値,脂質異常などの「境界領域」,第3段階は肥満症,高血圧症,糖尿病,脂質異常症などの「危険因子としての生活習慣病」のステージである.第4段階は脳卒中(脳出血や脳梗塞),心房細動,虚血性心疾患,大動脈瘤・大動脈解離,閉塞性動脈硬化症,糖尿病合併症(腎不全や失明)などの「疾病としての生活習慣病」である.心疾患が脳梗塞の原因となり得るので,脳卒中は第4.5段階とも考えられる.また,メタボリックシンドロームは第2.5段階,無症候性脳梗塞,無症候性脳血管病変,一過性脳虚血発作(TIA),眼虚血症候群(一過性黒内障や網膜動脈閉塞症など)は第3.5 段階と考えられる.生活習慣病の行き着くところは,半身麻痺(寝たきり)や認知症といった「要介護状態」の第5段階である.

脳卒中を発症したらすでに第4段階あるいは第4.5段階であり,リハビリテーションにより第5段階にならないようにするとともに,再発予防が必要となる.すなわち,脳卒中を発症してしまうと再発予防のための「治療の継続性」と「リハビリテーションの継続性」が地域全体で担保される必要がある.生活習慣の改善と危険因子対策を行うとともに,脳梗塞では抗血栓療法(抗血小板療法・抗凝固療法)を積極的に行い,一部の症例では血管内治や外科治療が必要となってくる.また,心疾患などの併存病の治療も必要である.

脳卒中診療は,①発症予防・再発予防を行うかかりつけ医,②超急性期や急性期医療を担う急性期病院,③ 回復期リハビリテーションを行うリハビリテーション専門病院,④維持期の病院・施設の4つのチームが連携して地域全体で行わなければならない.軽症脳卒中症例では急性期病院から直接自宅退院となり,その後の残った人生に対して再発予防が効果的で持続可能な治療を,かかりつけ医は提供しなければならない.

脳梗塞では抗血栓薬の長所と短所を熟知し,脳梗塞の臨床病型に応じて治療を展開しなければならないが,積極的に行えば行うほど頭蓋内出血や消化管出血などの副作用が宿命的に増加する.これらを起こさないようにしつつ十分な再発予防をすることが必要で,腕の見せ所である.出血リスクを高めず,脳卒中再発リスクをさらに低下させる方法として,危険因子の多角管理があげられる.多角管理とは高血圧症,脂質異常症,糖尿病,肥満,喫煙,多量飲酒,運動不足などの多岐にわたる危険因子を包括的に管理することで,相加・相乗的発症抑制を目指す戦略である.そのためにはまず個々の危険因子の把握と適切な生活指導,危険因子の治療を行いつつ抗血栓療法の効果を最大限に高めるこ
とが要求される.発症予防に比べ再発予防は治療必要数(number needed totreat:NNT)が少なく,治療効果が高いことがわかる.一度脳卒中をきたした場合には,治療はエンドレスで行っていかなければならないことを脳卒中患者に十分説明しなければならない.

なお,喫煙,飲酒,過体重・肥満,果物や野菜の低摂取などが最も重要ながんの要因であると報告されている2).とくに喫煙習慣は世界のがんの21%に寄与しているという.行動と環境に関する危険因子への曝露量を低減させることにより,がん死をかなりの割合で予防できるという.また,喫煙はアルツハイマー病発症を促進することがわかってきた3).一方,カルシウム拮抗薬などによる血圧管理でアルツハイマー病の発症抑制効果があるという.このように,悪性腫瘍やアルツハイマー病も広義の生活習慣病と考えられ,脳卒中の発症予防や再発予防が悪性腫瘍やアルツハイマー病の予防につながる.

本特集は,脳卒中再発予防の最前線で診療しているかかりつけ医にとって,すぐに役立つように脳卒中診療の第一線の先生に執筆いただいた.日常臨床において活用いただければ幸いである.

<編集>橋本洋一郎 熊本市民病院神経内科 部長


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≪今月の視点≫
-生活習慣病の5段階と多角管理-(橋本洋一郎)

■総 論
脳卒中の再発(鈴木一夫)
再発時の対処法(稲富雄一郎)
脳卒中地域連携パス(橋本洋一郎,他)

■再発予防のための危険因子対策
生活習慣(中島 誠)
高血圧症(棚橋紀夫)
糖尿病(八木田佳樹,他)
脂質異常症(田中耕太郎)
心房細動(矢坂正弘)
喫 煙(鈴木一夫)

■再発予防のための特殊療法
抗血小板療法(寺山靖夫)
抗凝固療法(松浦 豊)
抗血栓療法併用の功罪(豊田一則)
外科的治療(菊地隆幸,他)
血管内治療(今井啓輔,他)

■病型ごとの再発予防
一過性脳虚血発作(粕谷潤二)
ラクナ梗塞(北川泰久)
アテローム血栓性脳梗塞(古井英介)
心原性脳塞栓症(長谷川泰弘)
奇異性脳塞栓症(井口保之,他)
大動脈原性脳塞栓症(藤本 茂)
無症候性脳梗塞(安部哲史,他)
高血圧性脳出血(神谷信雄,他)

■Q&A
原因不明の脳梗塞患者の再発予防はどうするか?(伊藤康幸,他)
脳動脈解離による脳梗塞の再発予防はどうするか?(後藤 淳)
無症候性微小脳出血(microbleeds)を認めた脳梗塞の再発予防はどうするか?(大塚忠弘)
抜歯時の抗血栓療法はどうするか? (中地 亮他2691
消化器内視鏡下での生検・治療時の抗血栓薬の管理は? (岡野明浩)
抗血栓療法時の消化管出血回避のためにはどうしたらよいか?(山本文夫,他)
無症候性頸動脈病変はどうするか? (山上 宏)
Polypill strategyとは? (橋本洋一郎)

≪Series≫
Doctor’s career 医師の多様なキャリアを紹介!(3)(吉田英司)

よりよい医院経営(57)
在宅医療と死生観(川井 真)

再生医学のいま-基礎研究から臨床への展開に向けて-(31)
血管新生療法(小山博之)

医療事故に陥らないために-事例から学ぶ,より安全な医療への教訓-(20)
全事例のまとめと教訓(その1)(福山正紀)

ヒポクラテスが教える病名のない病理学(22)
予 言(中島旻保)

何が正解? 消化器治療EBMで検証(67)
大腸癌を予防しよう(part.1)(川名一朗,他)
2,530円
特集: 患者目線のがん医療
-プライマリ・ケア医が知っておきたい最新治療と周辺情報-


≪巻頭語 ≫
ここ数年の「がん医療」の進歩には,目を見張るものがある.まず第一に,がん治療そのものが大きく進歩し,治療成績が著しく向上したといえよう.がんの三大治療である切除・化学療法・放射線治療のそれぞれの進歩と,これらを組み合わせた集学的治療の発展があげられる.次に,がん治療とは別に,がん患者をサポートする周辺の状況が大いに変化したことがある.十数年前までは,がんの告知はとても躊躇する作業であったが,今では告知のない「がん医療」はあり得ない.がん患者には「治る場合」と「治らない場合」があり,「治らない場合」はもとより,「治る場合」でも患者は再発の恐れを常に抱いており,家族や周囲の精神的サポートや配慮が必要なことはいうまでもない.
「すべてのがん患者と家族に安心を届けよう―がん患者,家族の身体的・精神的苦痛の解消」を目標として2007年にがん対策基本法が施行され,国と都道府県でそれぞれの「がん対策推進画」が策定された.「がん対策推進計画」では,がんの予防,早期発見・早期治療,そして放射線治療・化学療法・緩和医療の重要性が強調されている.今年の日本癌治療学会学術集会は岩手医科大学医学部産婦人科教室の杉山 徹教授が会長となり「がん医療への目線」というテーマで,がん対策基本法の施行により大きく変わった「がん医療」について総括を試みる.
超高齢化社会を迎え,2人に1人ががんにかかり,3人に1人ががんで亡くなるといわれているが,がんはプライマリ・ケア医にとっても日常的に遭遇する疾患となった.最近の「がん医療」の進歩をプライマリ・ケア医に紹介する目的で,今回「患者目線のがん医療」と題した特集を企画した.多岐にわたるがん治療を患者目線で選択できるようになり,すべてのがん患者と家族が安心して最新のがん治療を享受できるよう,わが国の「がん医療」がさらに進歩することを願っている.
本特集がプライマリ・ケアの場において役立つ実践書となることを期待している.

<編集>若林 剛 岩手医科大学医学部外科学講座 教授



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≪今月の視点(若林 剛)≫

■国のがん対策とそのシステム
わが国のがん対策の現状と課題(片岡 穣)
がん登録システムとその役割(祖父江友孝)

■一次予防と二次予防
がんの疫学と予防(津金昌一郎)
がん検診の役割と意義(金子昌弘)
がんの遺伝と家族性腫瘍(新井正美)
禁煙支援とその実際(阿部眞弓)

■チーム医療
がんの病診連携(望月 泉)
チーム医療としてのがん医療(比企直樹)

■緩和ケア
緩和ケア概論(沈沢欣恵,他)
がん性疼痛の薬物療法(恒藤 暁)
緩和ケアの場面・場所(東口高志,他)
在宅緩和ケア/在宅終末期医療(大岩孝司,他)

■心のケア・がんサロン・代替医療
がん患者と家族の心のケア(サイコオンコロジー)(明智龍男)
がんサロン(患者・家族が参加するがん医療)(池田健一郎,他)
漢方医学の立場から(星野惠津夫)
代替医療(川嶋 朗,他)

■トピックス:最近のがん治療
肺癌(野守裕明)
胃癌(寺島雅典)
大腸癌(河田健二,他)
肝癌(若林 剛)
乳癌(木下貴之)
子宮癌(杉田匡聡,他)
前立腺癌(太田智則)
がん手術の進歩(猪股雅史,他)
放射線治療(根本建二,他)
化学療法の今後の展望と分子標的治療薬(石岡千加史)

≪News&Trend≫
解説 自分でできる!レセプトオンライン請求-日本医師会標準レセプトORCAを用いて-(小泉久仁弥)

≪Series≫
Doctor’s career 医師の多様なキャリアを紹介!(2)(後藤 励)

再生医学のいま-基礎研究から臨床への展開に向けて-(30)
再生軟骨を用いた気道再建(古村 眞)

ヒポクラテスが教える病名のない病理学(21)
予後(中島旻保)

よりよい医院経営(56)
拡充すすむ医療経営人材育成プログラム(山下恭司)

何が正解? 循環器治療EBMで検証(44)
Brugada症候群-Brugada型心電図を呈する人のリスクの層別化と治療法に迫る-(宮本美穂子,他)

≪Contribution≫
臨床経験内視鏡的粘膜下層剥離術で治癒切除できた直腸カルチノイドの5例(岡本 豊,他)
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商品情報・内容

  • 出版社:南山堂
  • 発行間隔:月刊
  • 発売日:毎月1日
  • サイズ:B5判

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